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○「ヒト又は動物細胞株を用いて製造されるバイオテクノロジー応用医薬品のウイルス安全性評価」について
(平成一二年二月二二日)
(医薬審第三二九号)
(各都道府県衛生主管部(局)長あて厚生省医薬安全局審査管理課長通知)
近年、優れた新医薬品の地球的規模での研究開発の促進と、患者への迅速な提供を図るため、承認審査資料の国際的ハーモナイゼーション推進の必要性が指摘されている。
このような要請に応えるため、日・米・EU三極医薬品承認審査ハーモナイゼーション国際会議(ICH)が組織され、品質、安全性及び有効性の三分野でハーモナイゼーションの促進を図るための活動が行われている。
本ガイドラインは、ヒト又は動物細胞株を用いて製造されるバイオテクノロジー応用医薬品のウイルス安全性評価について、ICHにおける三極の合意事項に基づき、その標準的と思われる方法を示したものである。
貴管下関係業者に対し周知方よろしくご配慮願いたい。
ヒト又は動物細胞株を用いて製造されるバイオテクノロジー応用医薬品のウイルス安全性評価
目次
Ⅰ 緒言
Ⅱ ウイルス汚染の可能性
A マスター・セル・バンク(MCB)にウイルスが存在する可能性
B 医薬品製造過程で迷入する可能性
Ⅲ 細胞株適格性試験:ウイルス試験
A マスター・セル・バンク(MCB)、ワーキング・セル・バンク(WCB)又は医薬品製造のためにin vitro細胞齢の上限にまで培養された細胞(CAL)におけるウイルス試験
一 マスター・セル・バンク
二 ワーキング・セル・バンク
三 医薬品製造のためにin vitro細胞齢の上限にまで培養された細胞(CAL)
B ウイルス検出及び確認のために推奨される試験
一 レトロウイルス試験
二 In vitro試験
三 In vivo試験
四 抗体産生試験
C ウイルスが検出された細胞株の使用について
Ⅳ 未加工/未精製バルクにおけるウイルス試験
Ⅴ ウイルスクリアランス試験と精製バルクにおけるウイルス試験の意義、考え方及び実施要領
Ⅵ ウイルスクリアランスの工程評価及び工程特性解析
A ウイルスクリアランスの工程評価及び工程特性解析のためのウイルスの選択
一 「関連ウイルス」と「モデルウイルス」
二 その他の留意事項
B ウイルスクリアランスの工程評価試験及び工程特性解析試験のデザインと実施要領
一 施設とスタッフ
二 製造システムのスケールダウン
三 ウイルス不活化/除去に関する製造段階毎の解析
四 不活化と物理的除去の区別
五 不活化に関する事前評価
六 カラムの機能と再利用
七 特別な留意事項
C ウイルスクリアランス試験の解釈
D ウイルスクリアランス試験の限界
E 統計
F ウイルスクリアランスの再評価が必要な場合
Ⅶ まとめ
用語解説
表一:各細胞レベルで一度は実施するべきウイルス試験
表二:ウイルス試験に用いられるアッセイ法の例とその限界
表三:抗体産生試験において検出されるウイルス
表四:ウイルスクリアランス工程評価と精製バルクにおけるウイルス試験に関する実施要領
付録一:特性解析されたセル・バンクin vivoで増殖することにより生産される製品略
付録二:ウイルスクリアランス試験のためのウイルスの選択略
付録三:ウイルス力価測定における統計学とその留意点略
付録四:ウイルスクリアランス試験でのクリアランス指数の計算方法略
付録五:投与量当たりの推定ウイルス粒子数の計算方法略
付録1略
付録2略
付録3略
付録4略
付録5略