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○新指定医薬部外品の製造(輸入)承認基準等について

(平成一一年三月一二日)

(医薬発第二八三号)

(各都道府県知事・政令市市長・特別区区長あて厚生省医薬安全局長通知)

医薬品販売規制緩和に伴い新たに医薬部外品に指定されたもの(以下「新指定医薬部外品」という。)については、平成一一年三月一二日医薬発第二八〇号をもって通知されたところであるが、新指定医薬部外品の製造(輸入)の承認については、別添の新指定医薬部外品の製造(輸入)承認基準(以下「新基準」という。)により行うこととしたので、左記に御留意の上、貴管下業者に対し周知徹底を図るとともに、円滑な事務処理が行われるよう何分の御配慮を煩わしたい。なお、新基準は平成一一年三月三一日以降製造(輸入)承認申請される品目に対し適用される。

一 平成一一年三月一二日医薬発第二八〇号通知の第一の一に掲げる新指定医薬部外品には、すべてこの新基準が適用されること。

二 新基準に基づき製造(輸入)の承認を受けようとする者は、申請書の備考欄に申請区分と併せて新基準の別紙一から別紙一一に応じて「〇〇剤製造(輸入)承認基準による」と記載すること。

別添

新指定医薬部外品の製造(輸入)承認基準

別紙1

のど清涼剤 製造(輸入)承認基準

1 のど清涼剤の範囲

ここでいうのど清涼剤の範囲は、のどの不快感を改善することを目的として製造された内用剤とする。

2 基準

のど清涼剤の基準は次のとおりとする。

なお、この基準に適合しないものにあっては、原則、医薬品として取り扱うこと。

(1) 有効成分の種類

ア 配合できる有効成分の種類は、別表1に掲げるものとする。

イ 配合しなければならない有効成分は、別表1のⅠ欄又はⅡ欄に掲げるもののいずれか1種以上とする。

ウ 別表1のⅠ欄又はⅡ欄に掲げる有効成分を配合する場合は、同一欄内においては5種までとする。

(2) 有効成分の分量

ア 別表1に掲げる各有効成分の1日最大分量は、同表1に掲げる量とする。

イ 別表1のⅠ欄に掲げる有効成分を2種以上配合する場合には、当該有効成分ごとに配合する分量を、それぞれの1日最大分量で除して得た数値の和が1を超えてはならない。

ウ 別表1のⅠ欄又はⅡ欄に掲げる有効成分の配合量の下限は、1日最大分量の1/10とする。ただし、Ⅰ欄の成分を配合することによって、「たん」をうたう場合には1/2とする。

エ Ⅲ欄の成分の配合量の下限は、1日最大分量の1/2とする。

(3) 剤型

剤型は、トローチ剤及びドロップ剤とする。

(4) 用法及び用量

用法は通常成人(15歳以上)1日3回服用するものとし、口中に含み、かまずにゆっくり溶かすものとする。

(5) 効能又は効果

効能又は効果の範囲は、「たん、のどの炎症による声がれ・のどのあれ・のどの不快感・のどの痛み・のどのはれ」とする。

ただし、別表1のⅠ欄に掲げる有効成分のいずれか1種が配合されていない場合には、「たん」をうたうことはできない。

別表1

区分

有効成分

1日最大分量(g)

エキス原生薬換算量

粉末

Ⅰ欄

オウヒ

3

カンゾウ

0.5

0.15

キキョウ

2

1

シャゼンシ

3

シャゼンソウ

5

セネガ

1

0.4

Ⅱ欄

アセンヤク

2

ウイキヨウ

3

 

 

 

カロニン

2

ケイヒ

5

1

シヨウキヨウ

3

1

ソウハクヒ

3

ソヨウ

2

チクセツニンジン

3

1.5

チンピ

5

3

ニンジン

6

3

Ⅲ欄

1―メントール

0.09

ハッカ油

0.012

ユーカリ油

0.0009

別紙2

健胃清涼剤 製造(輸入)承認基準

1 健胃清涼剤の範囲

ここでいう健胃清涼剤の範囲は、胃の不快感の改善を目的として製造された内用剤とする。

2 基準

健胃清涼剤の基準は次のとおりとする。

なお、この基準に適合しないものにあっては、原則、医薬品として取り扱うこと。

(1) 有効成分の種類

ア 配合できる有効成分の種類は、別表2に掲げるものとする。

イ 配合しなければならない有効成分は、別表2のⅠ欄1項又は2項に掲げるもののいずれか1種以上とする。

ウ 別表2のⅣ欄(8項を除く。)に掲げる有効成分を配合する場合は、3種までとする。ただし、同一項内においては1種に限る。

エ 同一有効成分が別表2の2欄以上に掲げられている場合には、重複して配合してはならない。

オ 別表2のⅢ欄に掲げる有効成分を配合するものには、同表Ⅳ欄に掲げる有効成分を配合してはならない。

カ 別表2のⅣ欄3項又は5項に掲げる有効成分の配合は、各項ごとにそれぞれ1種とする。

キ 別表2のⅣ欄3項のグリチルリチン酸及びその塩類並びにカンゾウ抽出物は、Ⅳ欄8項のカンゾウと配合してはならない。

(2) 有効成分の分量

ア 別表2に掲げる各有効成分の1日最大分量は、別表2に掲げる量とし、1回最大分量は1日最大分量の1/3(Ⅴ欄に掲げる有効成分を除く。)とする。

イ 別表2のⅠ欄1項に掲げる有効成分を1種配合する場合の配合量の下限は、1日最大分量の1/2を目安とする。

ウ 別表2のⅠ欄1項に掲げる有効成分を3種以上配合する場合には、当該有効成分ごとに配合する分量を、それぞれの1日最大分量で除して得た数値の和が1/2以上3以下であること。また、2種配合の場合は1/2以上2以下であること。

エ 別表2のⅡ欄に掲げる有効成分を2種以上配合する場合には、当該有効成分ごとに配合する1日分の分量をそれぞれの1日最大分量で除して得た数値の和が1を超えてはならない。

オ 別表2のⅢ欄又はⅣ欄8項に掲げる有効成分を2種以上配合する場合には、当該有効成分ごとに配合する分量をそれぞれの1日最大分量で除して得た数値の和が2を超えてはならない。

(3) 剤型

剤型は、カプセル剤、顆粒剤、丸剤、散剤、舐剤、錠剤及び内用液剤とする。

(4) 用法及び用量

ア 用法は、原則として通常成人(15歳以上)1日3回服用するものとする。

ただし、内用液剤にあっては、1日1~3回の範囲内で服用するものとするが、1日2回以上の服用の場合には服用間隔は4時間以上おくこと。

イ 服用時期(食前、食後、食間等)又は服用間隔を明記すること。

(5) 効能又は効果

効能又は効果の範囲は、食べ過ぎ(過食)又は飲み過ぎ(過飲)による胃部不快感及びはきけ(むかつき、胃のむかつき、二日酔・悪酔いのむかつき、嘔気、悪心)とする。

(6) その他

内用液剤の総アルコール含量は、最終製品中で1%未満とする。

別表2

区分

有効成分

1日最大分量(g)

エキス原生薬換算量

粉末

Ⅰ欄

1項

アニス実

3

1

ウイキョウ

3

1

ウコン

6

2

ウヤク

2

0.4

エンメイソウ

3

0.9

加工ダイサン

0.2

カッコウ

3

1.2

カラムス根

3

1

カンキョウ

3

1

キコク

5

2

キジツ

5

2

ケイヒ

5

1

コウジン

2

1

サンナ

3

1

シソシ

6

3

シュクシャ

3

1

ショウキョウ

3

1

ショウズク

3

1

セイヒ

5

3

セキショウコン

3

1

センタリウム草

2

0.7

センブリ

1.5

0.05

ソヨウ

2

1

ダイウイキョウ

3

1

チクセツニンジン

3

1.5

チョウジ

2

0.5

チンピ

5

3

トウヒ

5

3

ニクズク

1.5

0.5

ニンジン

6

3

ハッカ(セイヨウハッカを含む)

3

1

ヒハツ

2

0.5

ホップ

1

0.4

モッコウ

3

1

ヤクチ

3

1

リョウキョウ

3

1

ウイキョウ油

0.08

ケイヒ油

0.03

ショウキョウ油

0.03

ショウズク油

0.03

チョウジ油

0.02

トウヒ油

0.03

ハッカ油

0.03

レモン油

0.03

1―メントール

0.18

dl―メントール

0.18

2項

コショウ

5

1.5

サンショウ

3

1

トウガラシ

0.1

3項

塩化カルニチン

0.6

Ⅱ欄

ウルソデスオキシコール酸

0.06

オキシコーラン酸塩類

0.15

コール酸

0.9

デヒドロコール酸

0.5

Ⅲ欄

アカメガシワ

3

0.9

アセンヤク

2

ウバイ

10

3

Ⅳ欄

1項

アズレンスルホン酸ナトリウム

0.006

2項

アルジオキサ

0.3

3項

グリチルリチン酸及びその塩類並びにカンゾウ抽出物

(グリチルリチン酸として)0.02

4項

L―グルタミン

2

5項

銅クロロフィリンカリウム

0.2

銅クロロフィリンナトリウム

0.2

6項

塩酸ヒスチジン

0.18

7項

メチルメチオニンスルホニウムクロライド

0.15

8項

アカメガシワ

3

0.9

カンゾウ

0.5

0.15

Ⅴ欄

ビタミンB1及びその誘導体並びにそれらの塩類

0.025

別紙3

外皮消毒剤製造(輸入)承認基準

1 外皮消毒剤の範囲

ここでいう外皮消毒剤の範囲は、すり傷、切り傷、さし傷、かき傷、靴ずれ、創傷面等の洗浄又は消毒を目的として製造された外用剤とする。

2 基準

外皮消毒剤の基準は次のとおりとする。

なお、この基準に適合しないものにあっては、原則、医薬品として取り扱うこと。

(1) 有効成分の種類

ア 配合できる有効成分の種類は、別表3に掲げるものとする。

イ 配合しなければならない有効成分は、別表3に掲げるもののいずれか1種とする。

ウ 別表3に掲げる有効成分は、相互に配合してはならない。

(2) 有効成分の分量

ア すり傷、切り傷、さし傷、かき傷、靴ずれ又は創傷面の洗浄・消毒を目的とした製剤の場合の、各有効成分の配合量の範囲は、同表のAに掲げる量とする。

イ 手指又は皮膚の洗浄・消毒を目的とした製剤の場合の、各有効成分の配合量の範囲は、同表のBに掲げる量とする。

(3) 剤型

剤型は、外用液剤及び軟膏剤((2)のアに規定する製剤に限る。)とする。

(4) 用法及び用量

ア 用法は、1日数回の範囲内で患部に適用するものとし、具体的な使用方法を記載するものとする。

イ 用時調製して使用する用法は認められない。

(5) 効能又は効果

効能又は効果の範囲は、次のとおりとする。なお、ア及びイに掲げる効能又は効果を併せてうたうことは認められない。

ア (2)のアに規定する製剤

すり傷、切り傷、さし傷、かき傷、靴ずれ、創傷面の洗浄・消毒

ただし、軟膏剤の場合、「洗浄」をうたうことはできない。

イ (2)のイに規定する製剤

手指・皮膚の洗浄・消毒

別表3