添付一覧
○鼻炎用点鼻薬製造(輸入)承認基準について
(平成三年二月一日)
(薬発第一〇九号)
(各都道府県知事あて厚生省薬務局長通知)
一般用医薬品のうち、鼻炎用点鼻薬の製造(輸入)の承認については、別紙の鼻炎用点鼻薬製造(輸入)承認基準(以下「基準」という)により行うことにしたので、左記に御留意のうえ関係製造(輸入販売)業者に対し周知徹底を図るとともに、円滑な事務処理が行われるよう何分の御配慮を煩わしたい。
記
1 鼻炎症状の緩和に用いることを目的として調製された鼻腔内に適用する薬剤には、すべてこの基準が適用されること。
2 基準に基づき製造(輸入)承認を受けようとする者は、申請書の備考欄に「一般用」に併せて「鼻炎用点鼻薬製造(輸入)承認基準による」と記載すること。
3 現に製造(輸入)承認申請中のもの及び既に製造(輸入)承認を受けているものについては、この基準に照らし所要の措置をとらせること。
別紙
鼻炎用点鼻薬製造(輸入)承認基準
1 鼻炎用点鼻薬の範囲
ここでいう鼻炎用点鼻薬の範囲は、鼻炎症状の緩和に用いることを目的として調製された鼻腔内に適用する薬剤とする。
2 基準
鼻炎用点鼻薬の基準は、次のとおりとする。
なお、この基準に適合しないものにあっては、有効性、安全性及び配合理由についての資料の提出を求め、それに基づき審査する。
(1) 有効成分の種類
ア 配合できる有効成分の種類は、別表1に掲げるものとする。
イ 配合しなければならない有効成分は、別表1のⅠ欄に掲げるものとする。
ウ 別表1の各欄に掲げる有効成分は、相互に配合することができる。
エ 別表1のⅠ欄、Ⅱ欄、Ⅲ欄又はⅣ欄に掲げる有効成分を配合する場合は、同一欄内においては一種に限る。
(2) 有効成分の分量
ア 別表1に掲げる各有効成分の最大濃度は同表に掲げる量とする。
イ 別表1のⅠ欄に掲げる有効成分の最小濃度は、最大濃度の二分の一とし、その他の欄に掲げる各有効成分の最小濃度は、最大濃度の五分の一とする。
(3) 剤型
剤型は、鼻腔内に適用するよう調製された外用液剤とする。
(4) 用法及び用量
ア 用法は、一日六回を限度とする範囲内で鼻腔内に適用するものとし、適用方法及び適用間隔を明記すること。この場合、適用間隔は三時間以上おくこと。
イ 二歳未満の者を対象とする用法は認められない。
ウ 七歳未満の者における最大濃度は、別表1に掲げる最大濃度に二分の一を乗じた量とする。
(5) 効能又は効果
効能又は効果は、「急性鼻炎、アレルギー性鼻炎又は副鼻腔炎による次の諸症状の緩和:鼻づまり、鼻みず(鼻汁過多)、くしゃみ、頭重(頭が重い)」の範囲とする。
(6) 包装単位
内容液量は、三〇mlを限度とする。
別表1
区分 |
有効成分名 |
最大濃度(%) |
Ⅰ欄 |
エピネフリン |
〇・〇一 |
塩酸エフェドリン |
〇・五 |
|
塩酸テトラヒドロレゾリン |
〇・一 |
|
塩酸ナファゾリン |
〇・〇五 |
|
塩酸フェニレフリン |
〇・五 |
|
dl―塩酸メチルエフェドリン |
〇・五 |
|
硝酸テトラヒドロゾリン |
〇・一 |
|
硝酸ナファゾリン |
〇・〇五 |
|
Ⅱ欄 |
塩酸イプロヘプチン |
〇・五 |
塩酸ジフェンヒドラミン |
〇・二 |
|
ジフェンヒドラミン |
〇・二 |
|
マレイン酸クロルフェニラミン |
〇・五 |
|
Ⅲ欄 |
アクリノール |
〇・〇五 |
塩化セチルピリジニウム |
〇・〇五 |
|
塩化ベンザルコニウム |
〇・〇二 |
|
塩化ベンゼトニウム |
〇・〇二 |
|
Ⅳ欄 |
塩酸リドカイン |
〇・五 |
リドカイン |
〇・五 |
|
Ⅴ欄 |
グリチルリチン酸二カリウム |
〇・三 |
サリチル酸メチル |
〇・〇五 |