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○アミノ塩化第二水銀(白降汞)を含有する製剤等の取扱いについて

(昭和四四年七月二三日)

(薬発第五六二号)

(各都道府県知事あて厚生省薬務局長通知)

アミノ塩化第二水銀(以下「白降汞」という。)を医薬品および医薬部外品の成分として配伍することの可否については、かねてより中央薬事審議会の審議を煩わしていたところであるが、七月一八日同審議会から別紙のとおりの答申があつた。厚生省としては、この答申に基づき今後、白降汞を含有する医薬品および医薬部外品(以下「白降汞含有製剤」という。)の取扱を左記のとおりとすることとしたので、貴管下関係業者に対する指導方をお願いする。

なお、今回の措置は、白降汞含有製剤の長期連用に伴う皮膚障害の多発という事態をあらかじめ防止するためにとられたものであるので、この措置により消費者等が過度の動揺をうけることのないよう当該措置の理由の周知方等につき格別の御配意を煩わしたい。

おつて、白降汞以外の水銀化合物を含有する医薬品についても、白降汞を含有する医薬品に準じた規制を行なう方針で検討を進めているところであるので、当該医薬品のうち、医師の指導監督下によらず、長期にわたり反復使用される避妊薬、水虫薬等については可及的すみやかに水銀化合物を含まない製剤に切り換えるよう貴管下関係業者に対する指導方をあわせてお願いする。

1 白降汞含有製剤については、今後製造(輸入を含む。以下同じ。)承認を与えないこととしたこと。ただし、医師の指導監督下で使用されることが目的とされている医薬品については、この限りでないこと。

2 すでに製造についての承認および許可を受けている白降汞含有製剤の取扱いは、次のとおりとしたこと。

(1) 白降汞含有製剤のうち、医師の指導監督下で使用されることが目的とされている医薬品以外のもの(以下「白降汞含有一般製剤」という。)を製造している者については可及的すみやかにその製造を中止させるものとし、かつ遅くとも本年八月三一日までに、当該品目の内容成分等の変更による薬事法(昭和三五年法律第一四五号)第一四条第一項の規定に基づく製造承認の申請及び同法第一八条の規定に基づく製造品目変更許可の申請又は当該品目について、同法第一九条の規定に基づく製造品目の廃止の届出を行なわせること。

なお、当該製造業者が同日までに自主的に前記の措置を講じない場合には、当該品目について製造の承認及び許可の取消処分を行なう方針であること。

(2) 現在、市販されている白降汞含有一般製剤については、本年末を目途とし販売の中止を行なわせること。

なお、販売の中止に至る間の白降汞含有一般製剤の販売については、その製品に次の使用上の注意を明瞭に記載した文書を添付させること。

(使用上の注意)

1 長期連用しないこと。

2 使用前に本品の少量を内腕などの皮膚の柔かい部分に塗布し、二四時間たつて異常がないことを確かめたうえで使用すること。

3 かぶれたり刺激を感じたときは、直ちに使用を中止すること。

4 傷、皮膚病、ひやけなどの場合、ひげそりあと、脱毛剤を用いた後などは使用しないこと。

5 一二歳以下の小児には使用しないこと。

3 すでに製造の承認および許可を受けている白降汞含有製剤の内容成分等の変更による製造の承認および許可申請であつて、八月三一日までに行なわれるものについては、特に優先的に処理を行なう方針であること。

なお、前記にかかる申請書の送付に際しては、当該進達書の左肩に(白)と朱書すること。

アミノ塩化第二水銀(白降汞)を含有する医薬品の取扱いについて答申

昭和四四年七月一一日厚生省発薬第一七七号をもつて諮問のあつた標記について左記のとおり答申する。

アミノ塩化第二水銀(白降汞)を含有する医薬品は、次の理由により、医師の指導監督下で使用されるものに限り、製造(輸入)承認を行なうべきである。

なお、すでに製造(輸入)承認を受けているアミノ塩化第二水銀(白降汞)を含有する医薬品については、医師の指導監督下で使用されるもの以外のものは一定の期間内に製造販売を中止させる措置をとることが適当である。

(理由)

アミノ塩化第二水銀(白降汞)は、無機水銀化合物であり、メチル水銀等の有機水銀化合物と比較してその毒性は低いが、人間の皮膚に長期間反復使用することにより、感作を起こさせる危険性がある。このことは国内及び外国の皮膚貼布試験の結果によつて、近年無機水銀化合物に対する陽性率が増大していることからも明らかである。

したがつて、このような現状においては、無機水銀化合物が皮膚に長期間反復使用されることによつて、その部分にアレルギー皮膚炎等の皮膚障害が多発する危険があるので、アミノ塩化第二水銀(白降汞)を含有する医薬品を、医師の指導監督によらず一般大衆が使用することは、保健衛生上好ましくない結果を生ずるものと認められる。

なお、アミノ塩化第二水銀(白降汞)以外の水銀化合物であつて、医師の指導監督下によらず長期にわたり反復使用されるものについても、安全性確保のための方策を講ずるべきであることを付記する。

別紙

白降汞を医薬部外品の成分として配伍することの可否についての答申

昭和四四年四月一五日厚生省発薬第八〇号をもつて諮問のあつた標記について左記のとおり答申する。

アミノ塩化第二水銀(以下「白降汞」という。)を医薬部外品の成分として配伍することについては、次の理由により、これを認めるべきでない。

なお、すでに製造(輸入)承認を受けている医薬部外品であつて、白降汞を含有するものについても、一定の期間内に製造販売を中止させる措置をとることが適当である。

(理由)

白降汞は、無機水銀化合物であり、メチル水銀等の有機水銀化合物と比較してその毒性は低いが、人間の皮膚に長期間反復使用することにより、感作を起こさせる危険性がある。このことは、国内及び外国の皮膚貼布試験の結果によつて近年、無機水銀化合物に対する陽性率が増大していることからも明らかである。

したがつて、このような現状においては、無機水銀化合物が皮膚に長期間反復使用されることによつて、その部位にアレルギー皮膚炎等の皮膚障害が多発する危険があり、保健衛生上好ましくない結果を生ずるものと認められる。