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○看護職員需給見通しの見直しについて
(平成三年三月三〇日)
(健政発第二一三号)
(各都道府県知事あて厚生省健康政策局長通知)
「看護職員需給見通し」については、都道府県のご協力を得て平成元年五月に策定したところであるが、同見通し策定後、高齢化社会の到来を踏まえて高齢者保健福祉推進十か年戦略が策定されるとともに、今後、労働時間短縮等の労働条件改善に伴う看護職員の需要についても従来以上に考慮していく必要があると考えられ、今般、左記のとおり「看護職員需給見通し」の見直しを行うこととした。
見通しに当たっては、高齢者保健福祉推進十か年戦略が平成一一年度までを対象にしていること、養成に期間のかかる看護職員については長期的視点にたってその需給を考えていく必要があることを考慮し、平成一二年(二、○○○年)までの期間を対象に「看護職員需給見通し」の見直しを行うこととした。
地域医療を預かる各都道府県においても看護職員の確保を図ることは非常に重要であるので、「看護職員需給見通し」の見直しに当たってはよろしくご協力願いたい。
記
1 基本的事項
(1) 今回見通しは、平成元年に策定した「看護職員需給見通し」を見直すものであるが、期間については、平成三年から平成一二年までの一○か年を対象とすること。
(2) 看護職員需給見通しの対象期間は長期におよび、その間に医療計画等看護職員の需給を取り巻く状況は変化することが予想されることから、必要に応じ適宜見直しを行うものであること。
(3) 看護職員需給見通しの見直しのため、各都道府県においては、別紙様式に基づく、看護職員需給に関する都道府県見通しを平成三年六月末までに提出すること。
(4) 看護職員需給に関する都道府県見通しをまとめるに当たっては、看護職員の就業状況等の実態を十分把握することが必要であり、また、医療、看護に関係する学識経験者の団体等の意見を聞くことが望ましいこと。
2 看護職員の需要に関し、留意しべき事項
(1) 高齢者保健福祉推進十か年戦略に関連する需要について
高齢者保健福祉推進十か年戦略に伴う看護職員需要については、現行見通しで見込んでいる需要と重なるものもあると考えられるが、次の事項及び、各都道府県における老人人口数、施策の動向を踏まえ需要を見込まれたい。
(1) デイサービスセンター
全国で一万か所を整備することとなっており、一か所あたり一名程度の看護職員は必要であること。
(2) 在宅介護支援センター
全国で一万か所を整備することとなっており、一か所あたり一名程度の看護職員は必要であること。
(3) 特別養護老人ホーム
全国で二四万床を整備することとなっており、一○○床程度の施設の場合一か所あたり三名程度の看護職員は必要であること。
(4) 老人保健施設
全国で二八万床を整備することとなっており、人員・運営基準上、看護・介護職員については、入所者の数が三・六又はその端数を増すごとに一人以上配置することとなっており、看護職員の員数は、その看護・介護職員の七分の二程度を標準とすることとなっていること。
(5) ねたきり老人ゼロ作戦
健康教育、健康相談、健康審査、訪問指導、機能訓練等のねたきり老人ゼロ作戦に伴う看護職員需要についても考慮すること。
(2) 病院
看護職員に占める病院勤務看護職員数は現在約七割に上り、その動向は看護職員の需要に大きな影響を与える。病院における看護職員の需要については、病床数、勤務条件等の要因と関連を有するものである。
この場合、病床の将来数については、医療計画との関係について考慮することが必要である。医療計画については現在見直しの検討を行っているところであるので、各都道府県においては現行医療計画を踏まえ、今後過剰医療圏においては増床がないことを基本に、非過剰医療圏においては、病床の伸びの動向、必要病床数を基本に病床数を考えること。
勤務条件については、平成四年度(平成五年三月まで)までを期間とする経済運営五か年計画において、おおむね計画期間中に週四○時間労働制の実現を期すこととなっていること等を十分踏まえて必要な看護職員需要を考慮すること。
夜勤回数については、月平均八回以内とすることができる看護職員需要を見込むこと。また夜勤体制については、患者の容態等により異なりうるものであり、一律に定めることはできないが、夜間の業務量、突発的事態の発生が少ない場合を除き、複数夜勤の体制を組むことができる需要を見込むとともに、医療の高度化を踏まえてより手厚い夜勤体制がとられていることについても考慮すること。
なお、現在労働基準法等で定められている、年休、産前・産後休業、生理休暇、今後進展が予想される育児休業等についても考慮すること。
また、病棟部門以外の外来部門、手術部門、中央材料室部門、特殊診療部門、看護部長等の管理部門についても考慮すること。
(3) 診療所
有床・無床別に現状及び今後の動向を踏まえて必要数を検討すること。
(4) 看護婦等学校・養成所
学校・養成所の現状及び今後の新設計画の動向を踏まえて必要数を検討すること。
(5) 保健所、市町村
保健所、市町村の看護職員数については、現状及び今後の増員計画の動向を踏まえて必要数を検討すること。なお、(1)の(5)に述べたねたきり老人ゼロ作戦を十分考慮すること。
(6) 訪問看護職員数
今後在宅ケアの進展に伴い訪問看護職員の需要が増加すると考えられる。老人保健の分野での訪問看護職員については全国で二万人程度が必要であると考えられることを踏まえ、訪問看護職員の必要数を検討すること。
(7) 助産所
助産所に就業する助産婦について、現状及び今後の動向を踏まえて必要数を検討すること。
(8) 社会福祉施設
社会福祉施設に就業する看護職員について、現状及び今後の動向を踏まえて必要数を検討すること。
3 看護職員の供給に関して留意すべき事項
(1) 新卒就業者
現在の入学状況及び今後の養成所の新設予定等を踏まえ、推計すること。なお、新卒者の域外流出、流入についても考慮するとともに、看護職員の需要に比して供給数の低い都道府県においては、改善に努めることも特に留意されたい。
(2) 再就業者
当該年において、ナースバンクを通じて再就業するものについて記載すること。現行の「看護職員需給見通し」においては、平成六年に二万四、四○○人の再就業者数を達成することを目標としており、平成七年以降も少なくとも当初就業者数の増加に合わせた程度の再就業者数の増加を確保することを目標とされたい。特にナースバンクによる再就業実績の低い都道府県においては、実績をあげるよう努めることも留意されたい。
(3) 退職等による減少数
退職、他の都道府県間との移動等による減少について、過去の実績等を踏まえるとともに、就業環境の改善等も考慮して推計を行うこと。
(別紙様式)
