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○臨床研修費補助事業実施要綱について

(昭和六一年二月一九日)

(健政発第六七号)

(各都道府県知事あて厚生省健康政策局長通知)

臨床研修費補助金の申請手続等については、従来、昭和五〇年五月一〇日厚生省発医第一二六号「医師の臨床研修に要する経費の国庫補助について」(事務次官通知)及び昭和五三年五月九日医事第四二号「臨床研修費補助金申請手続等要領」(医事課長通知)に基づいて行われていたところである。

今般、当該補助金の執行の一層の適正化を図るため、事務次官通知の一部を改正するとともに前記医事課長通知を廃止し、別添のとおり「臨床研修費補助事業実施要綱」を定め、昭和六〇年四月一日から適用することとしたので通知する。

貴職管下の公私立医科大学(医学部)附属病院及び公私立の臨床研修指定病院に対する指導について、本職通知の趣旨を十分御理解のうえよろしく配慮願いたい。

なお、過去において補助事業者が臨床研修のために必要な機器とは思われない機器を選定していた事例が見受けられたので、このような適正を欠くことのないよう特に留意されたい。

(別添)

臨床研修費補助事業実施要綱

一 申請手続等

(一) 補助事業者は、補助金の交付申請書(交付要綱別紙様式二―二)を住所地の都道府県衛生主管部局を経由し、提出期限内に厚生大臣あて一部提出すること。

(二) 厚生大臣は、前号の交付申請に基づき交付決定を行い、交付決定通知書により補助事業者及び各都道府県出納長あて通知する。

(三) 補助事業者は、前号の交付決定に基づく補助金の概算払を受けようとするときは、概算払の請求書を各都道府県出納長に提出すること。

(四) 補助事業者は、当該年度の補助事業が完了した場合、事業実績報告書(交付要綱別紙様式四―二)を住所地の都道府県衛生主管部局を経由し、提出期限内に厚生大臣あて一部提出すること。

(五) 厚生大臣は、前号の事業実績報告に基づき補助金交付額の確定を行い、補助金交付額確定通知書により、各補助事業者及び各都道府県出納長あて通知する。

(六) 補助事業者は、前号の補助金交付額確定通知を受けたときは遅滞なく都道府県出納長と連絡し、補助金の精算に必要な手続きを行うこと。

二 書類作成上の留意事項

(一) 補助金交付申請書

ア 申請書の提出後、申請事項に変更を生じたときは、その変更が申請金額に影響を及ぼさない場合(例えば申請者の変更)であっても所要の手続を行うこと。

イ 「支出予定額内訳」の「需用費内訳」については、区分ごとに「備考」欄へ金額の積算基礎となった品目及び費用を記載すること。ただし、光熱水費については、所要の算式を記載すること(三―(七)を参照)。

なお、実績報告の際は必ず前記計数等を実績値におきかえて算定すること。

(二) 補助金実績報告書

ア 単価三〇万円以上の備品を購入した場合は、検査調書(別紙(一))を作成添付すること。

イ 実績報告書の添付書類である支出決算書(又は見込書)は、開設者の証明したものとすること。また、補助金の費目別に金額を明らかにしておくこと。

ウ 補助金による支出の証拠書類(領収証書、検査調書、契約書等)は、他の費目による支出分と区分して整理しておくこと。

エ 実績報告書の提出については、当該事業の完了時期がその性格上年度の更新期近くなるので、過不足精算に支障のないよう特に提出期限を厳守すること。

三 補助金の算定について

(一) 補助金の交付の対象となるのは、研修プログラムに基づき臨床研修を実施する公私立の大学附属病院及び厚生大臣の指定した臨床研修指定病院(以下「臨床研修病院」という。)であること。

(二) 交付要綱四の(一三)の別表一二に定める基準額の算定の基礎となる臨床研修医延人数は、当該年度内における各月の末日に在籍する臨床研修医数の総和であること。

(三) 大学院学生及び歯科医師は、この補助金の交付の対象としないものとすること。

(四) この補助金の交付の対象となる期間は、原則として臨床研修を開始した日の属する月から起算して二四か月間とし、臨床研修の開始が国家試験の合格した日の属する月から三か月を経過した者については、三か月を超える期間については、補助対象期間から除外するものとする。

ただし、止むを得ない理由により、臨床研修を行わず、かつ診療に従事しなかった者が、診療を行うに当たり、臨床研修を実施する場合には、交付の対象とするものとする。

また、止むを得ない理由により、臨床研修を中断し、その後臨床研修を行う場合には、中断の期間に相当する期間については、補助対象期間とするものとする。

なお、研修月数の算定に当たっては別紙(二)を参照とし、また、前記の「止むを得ない理由」についてはその旨を記した書類を添付すること。

(五) この補助金は、臨床研修事業に係る経費に対する補助金に交付であり、補助金の申請に当たっては備品購入費に片寄ることなく、報償金(謝金、手当)、備品購入費、需用費及び役務費の区分で実態に則して配分されていること。

(六) 備品購入費による備品は、主として臨床研修に必要な医療機器(注一)、視聴覚教育用機器(注二)及び医学用図書雑誌とすること。

なお、この事業により取得した備品(取得価格一万円以上の物品)については、品目、購入価格、取得年月日、使用場所を明らかにする書類を整理しておくこと。

(注一) 補助金交付要綱における医療機器とは、薬事法施行令(昭和三六年一月二六日政令第一一号)第一条別表第一に定める医療用具及びこれらと同等の目的に供する機器のうち主として臨床研修に必要とされるものとすること。

(注二) 補助金交付要綱における視聴覚教育用機器とは、臨床研修を効率的に行うために指導医又は臨床研修医が使用する機器とすること。

(例:スライド作製機、スライドプロジェクター、スクリーン、OHP、ビデオ装置、映写機等)

(七) 需用費のうち、医学研究材料費とは、臨床研修の一環として行われる医学研究に必要な試薬、材料を購入する費用とすること。ただし、患者の治療材料費は含まないものとすること。

また、光熱水費とは、次の算式により算定した額の範囲内を対象とするので備考欄に限度額の算式を記入すること。

(当該年度光熱水費年間支出予定額(注1)/((入院病床数(医療法定床)(当該年4月1日現在)+当該年度1日平均外来予定患者数(入院患者数に換算する算式)×4/30+病院従事者数(当該年4月1日現在常勤職員+常勤的な非常勤職員)+臨床研修医数(注2))×臨床研修医数(注2)=光熱水費支出限度額

(注一) 当該年度光熱水費年間支出予定額は、病院全体の予定額を計上するものとするが、他の補助金の交付の対象となる経費が特定できる場合には、その額を控除すること。

(注二) 臨床研修医数は、当該年度の臨床研修医延人数(予定)を一二月で除した数を計上すること。

なお、延人数の算定は前記(二)の例によること。

(八) 当該臨床研修病院の常勤職員が指導医として勤務時間外に臨床研修医の指導又は研修計画の立案等研修業務に従事したことに対する指導医謝金の支払いについては、当該臨床研修病院の定める基準の範囲内において支払うことができることとすること。

なお、指導医謝金を支払った場合は、支払対象とした指導医の氏名及び所属、支払対象業務の日時、業務内容、支払基準が明らかにできる証拠書類を整理しておくこと。

(九) 総合診療方式、ローテイト方式による申請を行う場合は以下によること。

ア 総合診療方式、ローテイト方式の区分については、研修プログラムに基づき、二年間の臨床研修期間中に研修する診療科の数等によって判定できるものであり、臨床研修一年次及び二年次の者も二年間における研修内容により申請できること。

イ 総合診療方式、ローテイト方式に基づく研修は、救急診療部門を除き、臨床研修病院が都道府県知事に届け出た医療法施行令第五条の三に規定する診療科名及び麻酔科によるものであり、院内標榜又は講座名による申請は行わないこと。

ウ 総合診療方式、ローテイト方式の研修単位は、当該臨床研修病院の研修プログラムに基づき、四の(一)に定める他の臨床研修病院又は、研修施設群(病院、診療所に限る。)で行われる研修も含めて判断すること。

この場合、四の(一)ウに定める補助対象期間に係わらず判断して差し支えないこと。

なお、本補助事業対象外の臨床研修病院(以下「対象外研修病院」という。)から、その具備する研修プログラムに基づき、臨床研修医を受け入れる場合には、対象外研修病院で行われる研修も含めて研修方式を判定できること。

(一〇) この補助金は、臨床研修医の採用見込人数及び研修プログラムに記載のある研修方式の区分により申請できるものであるが、採用している者及び採用確実な者を対象とし、過大な申請をしないこと。また、研修プログラムに基づく研修方式の変更は、原則として行わないこと。

四 臨床研修医の取扱いについて

(一) 臨床研修は、臨床研修病院において継続して行うことを原則とするが、研修を効果的に行うために、中途で当該臨床研修病院と研修プログラムを組む他の臨床研修病院において研修を行う場合、または、臨床研修病院と研修プログラムを組む専門病院、中小病院、診療所、保健所、老人保健施設、福祉施設等(以下「研修施設群」という。)において研修を行う場合等の取扱いについては、次によるものとする。

ア 臨床研修医が、当該臨床研修病院の研修プログラムに従い、一定期間他の臨床研修病院において研修を行う場合は、左記(二)の定めにかかわらず、当該研修期間に応じ、それぞれの臨床研修病院に補助金を交付する。

イ 臨床研修医が対象外研修病院からその研修プログラムに従い、一定期間本事業対象の臨床研修病院において研修を行う場合は、左記(二)の定めにかかわらず、当該研修期間に応じて補助金を交付する。

ウ 臨床研修医が、研修プログラムに基づき、研修施設群において一定期間研修を行う場合は、当該研修施設群が研修充実のため必要と認められ、かつ、十分な指導体制が整備されているときに、全研修期間(二年間)のうち二か月に限り補助対象とし、当該臨床研修病院に補助金を交付する。

また、十分な指導体制のないへき地診療所等で研修を行う場合は、当該臨床研修病院の指導医が随伴して行う研修に限り、全研修期間(二年間)のうち二か月に限り補助対象とし、当該臨床研修病院に補助金を交付する。

(二) 臨床研修病院における研修期間が継続して六か月に満たない場合は、その期間に対する補助金は交付しない。

ただし、継続して研修を行えなくなった事由が臨床研修病院の責に帰さない場合及び年度の途中において研修を開始又は終了した場合はこの限りではない。

(三) 臨床研修医の異動に伴い受け入れる臨床研修病院が補助金を申請する場合は、異動前の臨床研修病院と連絡を密にし、補助金の申請に重複がないよう特に留意すること。

五 その他

(一) 臨床研修は、国家試験合格発表の日から開始することができるが、医師免許取得までの間はオリエンテーションを行うなど直接診療に従事することのないよう留意すること。

(二) 臨床研修医を採用した場合には必ず臨床研修医名簿を備え、氏名、出身校、卒業年次、国家試験合格年月日、医籍登録番号、研修開始及び終了時期、研修プログラムに基づく履修状況等を明確にしておくこと。

(三) 前記のほか、書類の作成等に不明な点があれば厚生省健康政策局医事課又は住所地の都道府県衛生主管部局に照会すること。

別紙(1)

別紙(2)