添付一覧
○医療法の一部を改正する法律の一部の施行について
(平成一〇年二月九日)
(健政発第九八号)
(各都道府県知事あて厚生省健康政策局長通知)
平成九年一二月一七日付法律第一二五号をもって公布された医療法の一部を改正する法律のうち、医療提供に当たっての説明に関する規定及び医療法人の附帯業務に関する規定については、既に同日から施行されているところであるが、医療法人の附帯業務に関する規定の施行に伴い、医療法第四二条第一項第八号に規定する厚生大臣の定める医療法人が行うことができる社会福祉事業(平成一〇年二月厚生省告示第一五号)が平成一〇年二月九日告示され、平成九年一二月一七日から適用することとされたところである。
これらの施行に当たっては、特に左記事項に留意の上、その運用に遺憾なきを期されたい。
記
第一 医療提供に当たっての説明に関する事項
本改正により、医療の担い手は、医療を提供するに当たり、適切な説明を行い、医療を受ける者の理解を得るよう努めるものとされたところである。医療は、医師等医療の担い手が患者の状況、立場を十分尊重しながら、患者との信頼関係に基づき提供されることが基本であることから、適切な対応が求められること。
なお、医薬品の治験に関しては、薬事法(昭和三五年法律第一四五号)及び医薬品の臨床試験の実施の基準に関する省令(平成九年厚生省令第二八号)に基づき、治験責任医師等に被験者に対する文書による説明と同意の取得が既に義務付けられているところであるが、医薬品の治験と同様に新しい治療法の開発等を目指す臨床研究の場合については、本改正規定の運用に当たって、この医薬品の治験の取扱いに準じた取扱いとすること。
第二 医療法人の附帯業務に関する事項
1 改正の趣旨
今回の改正は、今後の高齢化の進展等により保健・医療・福祉の連携、介護サービスの量的な充実が求められる中で、新高齢者保健福祉推進一〇か年戦略(新ゴールドプラン)等の推進に寄与すべく、医療法人において、在宅福祉事業を展開していくことができるよう、従来、改正前の法第四二条第七号の規定により実施していた在宅福祉事業を独立した附帯業務として明確に位置付けるとともに、新たに短期入所事業等第二種社会福祉事業の一部を医療法人の附帯業務として認めることとするものであること。
2 改正の内容及び留意事項
(1) 追加等される附帯事業
社会福祉事業法(昭和二六年法律第四五号)第二条第三項から第三号の二までに掲げる事業のうち、次に掲げるものについて追加等されるものであること。
① 児童福祉法(昭和二二年法律第一六四号)にいう児童居宅介護等事業、児童デイサービス事業又は児童短期入所事業
② 老人福祉法(昭和三八年法律第一三三号)にいう老人居宅介護等事業、老人デイサービス事業又は老人短期入所事業及び同法にいう老人デイサービスセンター、老人短期入所施設又は老人介護支援センターを経営する事業
③ 身体障害者福祉法(昭和二四年法律第二八三号)にいう身体障害者居宅介護等事業、身体障害者デイサービス事業及び身体障害者短期入所事業
④ 精神薄弱者福祉法(昭和三五年法律第三七号)にいう精神薄弱者居宅介護等事業、精神薄弱者短期入所事業又は精神薄弱者地域生活援助事業及び精神薄弱者の更生相談に応ずる事業(平成三年九月三〇日児発第八三二号厚生省児童家庭局長通知「在宅精神薄弱者デイサービス事業の実施について」による在宅精神薄弱者デイサービス事業に限る。)
(2) 定款等の変更等
① 医療法人が新たに(1)①から④までに掲げる事業(本通知において以下単に「在宅福祉事業」という。)を行う場合にあっては、医療法第四二条の規定に基づき、当該医療法人の定款又は寄附行為の変更が必要であること。
② 当該医療法人の定款又は寄附行為の変更の手続きは、市町村長等による在宅福祉事業の委託が行われた後であっても、差支えないものとすること。
③ 定款又は寄附行為の変更認可の申請は、医療法施行規則(昭和二三年厚生省令第五〇号)第三二条第三項の規定により行うものとすること。
(3) 在宅福祉事業の実施に当たっての留意事項
在宅福祉事業の実施に当たっては、社会福祉事業法第三条(基本理念)及び第三条の二(地域等への配慮)の規定を踏まえて、適正な運営が行われるよう留意するものであること。また、在宅福祉事業は、医療法人の附帯業務として行われるものであることにかんがみ、附帯業務に多額の投資を行うことによって法人の経営状態が悪化するなど法人の附帯業務の継続が法人本来の業務である病院、診療所又は老人保健施設の経営に支障が生ずることのないよう留意するものであること。例えば、在宅福祉事業の開始後概ね二年間を経過した後に、在宅福祉事業を実施する医療法人の収益が、在宅福祉事業の実施前に比較し悪化した場合において、その収益悪化について、在宅福祉事業の運営開始以外の特段の理由が存在しない場合は、必要に応じ、当該在宅福祉事業に係る特別会計を設け、その医業収益を当該特別会計に組み入れることを行わないなどの指導を行うものであること。
なお、法第六四条第一項及び第二項並びに法第六六条の規定は、必要に応じ、前記の場合において、適用することができるものであること。
第三 その他
1 「病院又は老人保健施設等を開設する医療法人の運営管理指導要綱の制定について」の一部改正
「病院又は老人保健施設等を開設する医療法人の運営管理指導要綱の制定について」(平成二年三月一日付健政発第一一〇号厚生省健康政策局長通知)の別添のⅡの2の備考欄を次のように改める。
次のよう 略
2 「医療法の一部を改正する法律の一部の施行について」の一部改正
「医療法の一部を改正する法律の一部の施行について」(平成四年七月一日付健政発第四一八号厚生省健康政策局長通知)の第三の1の(1)中「医療法第四二条第五号」を「医療法第四二条第一項第五号」に改める。
3 今回の改正に伴い、「老人福祉法施行規則等の一部を改正する省令」(平成一〇年厚生省令第一四号)が平成一〇年二月九日付けをもって公布された。
その趣旨、内容等については、「老人福祉法施行規則等の一部を改正する省令の施行について」(平成一〇年二月九日障第五八号・老発第八二号大臣官房障害保健福祉部長・老人保健福祉局長連名通知)を参照されたい。
4 医療法人は、市町村の委託を受けて、在宅介護等事業、デイサービス事業、短期入所事業等を行うこととなるが、その取扱いについては、「在宅老人福祉対策事業の実施及び推進について」(平成一〇年二月九日老発第八三号老人保健福祉局長通知)、「身体障害者居宅生活支援事業の実施等について」(平成一〇年二月九日障第六一号大臣官房障害保健福祉部長通知)及び「心身障害児(者)施設地域療育事業の実施について」(平成一〇年二月九日障第六三号大臣官房障害保健福祉部長通知)を参照されたい。
