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※1 プロダクトイオンをモニターイオンとする。

※2 カルタップの代謝物である。

※3 ベノミルの代謝物である。

表2 ネガティブモードのモニターイオンの例及び濃度範囲

農薬名

濃度範囲

(mg/L)

プリカーサイオン

(m/z)

プロダクトイオン

※(m/z)

2,2―DPA(ダラポン)

0.0003~0.03

141

97、35、99

2,4―D(2,4―PA)

0.0001~0.01

219

161、125

MCPA

0.0003~0.005

199

141、105

アシュラム

0.001~0.03

229

197、133、106

イナベンフィド

0.001~0.1

337

122、78

エチプロール

0.0001~0.01

395

330、331

クロロタロニル(TPN)

0.003~0.03

245

175、182

シアノホス(CYAP)

0.0003~0.03

228

118、90

ジクロルプロップ

0.0003~0.03

233

161、125

ジフルベンズロン

0.003~0.03

309

156、289

チアジニル

0.001~0.1

266

71、238

チフルザミド

0.0003~0.03

527

125、166

トリクロピル

0.0003~0.03

254、256

196、198

フィプロニル

0.000003~0.0003

435

330、250

フサライド

0.001~0.03

269、271

241、243、215

フルアジナム

0.0003~0.03

463

416、398

フルスルファミド

0.00002~0.002

413

171、179

プロシミドン

0.0003~0.03

314、316

282、284

プロパニル(DCPA)

0.0003~0.03

216

160、35

プロピザミド

0.0003~0.03

254

228、145

ベンタゾン

0.001~0.03

239

132、197

ホセチル

0.001~0.03

109

81、63

メコプロップ(MCPP)

0.0003~0.03

213

141、35

※プロダクトイオンをモニターイオンとする。

5 検量線の作成

農薬混合標準液を段階的にメスフラスコに採り、それぞれにアセトニトリル又はメチルアルコールを加えて10mlとする。段階的に調製した溶液の一定量を採り、精製水を加えて10mLとする。以下上記4(2)と同様に操作して、それぞれの農薬のモニターイオンのピーク高さ又はピーク面積を求め、それぞれの農薬の濃度との関係を求める。

別添方法21 固相抽出―液体クロマトグラフ―質量分析計による一斉分析法

ここで対象とする農薬は、イミノクタジン、ジクワット及びパラコートである。

1 試薬

(1) 精製水

測定対象成分を含まないもの

(2) チオ硫酸ナトリウム

(3) アセトニトリル

測定対象成分を含まないもの

(4) メチルアルコール

測定対象成分を含まないもの

(5) ぎ酸(99v/v%)

(6) ギ酸アンモニウム緩衝液(0.15mol/L)

ギ酸アンモニウム9.45gをビーカーに採り、約900mlの精製水に溶かし、ギ酸でpH値を3.6に調整した後、さらに精製水を加えて1Lとしたもの

(7) アセトニトリル・ギ酸混合液

アセトニトリルとギ酸を体積比で90:10の割合で混合したもの

(8) 窒素ガス

測定対象成分を含まないもの

(9) イミノクタジン標準原液

イミノクタジン100mgをメスフラスコに採り、アセトニトリル・ギ酸混合液に溶かして100mlとしたもの

この溶液1mlは、イミノクタジンを1mg含む。

この溶液は、冷凍保存する。

(10) ジクワット及びパラコート標準原液

ジクワット100mg及びパラコート100mgを別々のメスフラスコに採り、それぞれを精製水に溶かして100mlとしたもの

これらの溶液1mlは、それぞれジクワット及びパラコートを1mg含む。

これらの溶液は、冷凍保存する。

(11) 農薬混合標準液

イミノクタジン、ジクワット及びパラコートそれぞれの標準原液の等量ずつをメスフラスコに採り、精製水で100倍に薄めたもの

この溶液1mlは、それぞれの農薬を0.01mg含む。

この溶液は、使用の都度調製する。

2 器具及び装置

(1) 器具及び容器

ポリテトラフルオロエチレン又はポリプロピレン製のもの

(2) 固相カラム

カルボキシル基を導入したジビニルベンゼン―n―ビニルピロリドン共重合体又はこれと同等以上の性能を有するもの

(3) 液体クロマトグラフ―質量分析計

ア 分離カラム

内径2.1~4.6mm、長さ10~25cmのステンレス管にシリカゲルを充填したもの又はこれと同等以上の分離性能を有するもの

イ 移動相

最適条件に調製したもの

例えば、アセトニトリルとギ酸アンモニウム緩衝液(0.15mol/L)を体積比で50:50の割合で混合したもの

ウ 移動相流量

対象物質の最適分離条件に設定できるもの

エ イオン化法

エレクトロスプレー法で、ポジティブモードのもの

オ 検出器

検査方法告示の別表第17の2の2(4)エ②の例による。

カ フラグメントを得るための電圧

最適条件に設定できるもの

3 試料の採取及び保存

試料は、精製水で洗浄したポリテトラフルオロエチレン又はポリプロピレン製の容器に採取し、満水にして直ちに密栓し、速やかに試験する。速やかに試験できない場合は、冷蔵保存する。

なお、残留塩素が含まれている場合には、試料水1Lにつきチオ硫酸ナトリウム0.01~0.02gを加える。

4 試験操作

(1) 前処理

固相カラムにメチルアルコール3ml及び精製水3mlを順次注入する。次に、検水50ml(検水に含まれるそれぞれの農薬の濃度が表1に示す濃度範囲の上限値を超える場合には、同表に示す濃度範囲となるように精製水を加えて50mlに調製したもの)を毎分2~3mlの流量で固相カラムに流した後、精製水3ml及びメチルアルコール1mlを流して固相カラムを洗浄する。次いで、固相カラムの上端からアセトニトリル・ギ酸混合液2.5mlを緩やかに流し、試験管に採る。試験管の溶出液に窒素ガスを緩やかに吹き付けて0.2mL以下に濃縮した後、アセトニトリル・ギ酸混合液を加えて1mLとし、これを試験溶液とする。

(2) 分析

上記(1)で得られた試験溶液の一定量を液体クロマトグラフ―質量分析計に注入し、表1に示すそれぞれの農薬のモニターイオンのピーク高さ又はピーク面積を求め、下記5により作成した検量線から試験溶液中のそれぞれの農薬の濃度を求め、検水中のそれぞれの農薬の濃度を算定する。

表1 モニターイオンの例及び濃度範囲

農薬名

濃度範囲(mg/L)

プリカーサイオン

(m/z)

プロダクトイオン

※(m/z)

イミノクタジン

0.00005~0.005

179

69、100

ジクワット

0.00005~0.005

92、183

157、168、183

パラコート

0.00005~0.005

93、171、185

77、170、171

※プロダクトイオンをモニターイオンとする。

5 検量線の作成

農薬混合標準液を段階的にメスフラスコに採り、それぞれにアセトニトリル・ギ酸混合液を加えて10mlとする。以下上記4(2)と同様に操作して、それぞれの農薬のモニターイオンのピーク高さ又はピーク面積を求め、それぞれの農薬の濃度との関係を求める。

別添方法22 誘導体化―固相抽出―液体クロマトグラフ―質量分析計による一斉分析法

ここで対象とする農薬は、グリホサート及びグルホシネートである。なお、グリホサートの代謝物であるアミノメチルリン酸(AMPA)も測定するものとする。

1 試薬

(1) 精製水

測定対象成分を含まないもの

(2) アスコルビン酸ナトリウム

(3) アセトニトリル

測定対象成分を含まないもの

(4) ホウ酸溶液(5w/v%)

(5) リン酸溶液(2v/v%)

(6) クロロギ酸9―フルオレニルメチル(FMOC)溶液

クロロギ酸9―フルオレニルメチル(FMOC)0.1gをアセトニトリルに溶かして100mlとしたもの

(7) 酢酸アンモニウム溶液(0.005mol/L)

(8) アセトニトリル・酢酸アンモニウム混合液

アセトニトリルと酢酸アンモニウム溶液(0.005mol/L)を体積比で40:60の割合で混合したもの

(9) 農薬標準原液

グリホサート、グルホシネート及びアミノメチルリン酸(AMPA)のそれぞれ100mgを別々のメスフラスコに採り、精製水に溶かして100mlとしたもの

これらの溶液1mlは、それぞれの農薬を1mg含む。

これらの溶液は、冷蔵保存する。

(10) 農薬混合標準液

それぞれの標準原液の等量ずつをメスフラスコに採り、精製水で100倍に薄めたもの

この溶液1mlは、それぞれの農薬を0.01mg含む。

この溶液は、使用の都度調製する。

2 器具及び装置

(1) 器具及び容器

ポリテトラフルオロエチレン又はポリプロピレン製のもの

(2) 固相カラム

別添方法5の2(1)の例による。

(3) 液体クロマトグラフ―質量分析計

ア 分離カラム

別添方法18の2(2)アの例による。

イ 移動相

最適条件に調製したもの

例えば、A液はアセトニトリル、B液は酢酸アンモニウム溶液(0.005mol/L)のもの

ウ 移動相流量

対象物質の最適分離条件に設定できるもの

例えば、A液及びB液の容量の比が20:80のものを、A液の容量比を毎分5~10%で上昇させて100%にできるもの

エ イオン化法

エレクトロスプレー法で、ネガティブモードのもの

オ 検出器

検査方法告示の別表第17の2の2(4)エ②の例による。

カ フラグメントを得るための電圧

最適条件に設定できるもの

3 試料の採取及び保存

試料は、精製水で洗浄したポリテトラフルオロエチレン又はポリプロピレン製の容器に採取し、満水にして直ちに密栓し、速やかに試験する。速やかに試験できない場合は、冷蔵保存する。

なお、残留塩素が含まれている場合には、試料水1Lにつきアスコルビン酸ナトリウム0.01~0.02gを加える。

4 試験操作

(1) 前処理

検水20ml(検水に含まれるそれぞれの農薬の濃度が表1に示す濃度範囲の上限値を超える場合には、同表に示す濃度範囲となるように精製水を加えて20mlに調製したもの)を試験管に採り、ホウ酸溶液1.0ml及びFMOC溶液2.0mlを加え、よく攪拌し、50℃で20分間以上加熱した後、室温に冷却し、リン酸溶液を1.2ml加える。

固相カラムにアセトニトリル3ml及び精製水3mlを順次注入する。上記の試料を毎分2~4mlの流量で固相カラムに流した後、酢酸アンモニウム溶液1mlを流して固相カラムを洗浄する。次いで、固相カラムの上端からアセトニトリル・酢酸アンモニウム混合液1.5mlを緩やかに流し、試験管に採る。試験管の溶出液にアセトニトリル・酢酸アンモニウム混合液を加えて2mLとし、これを試験溶液とする。

(2) 分析

上記(1)で得られた試験溶液の一定量を液体クロマトグラフ―質量分析計に注入し、表1に示すそれぞれの農薬のモニターイオンのピーク高さ又はピーク面積を求め、下記5により作成した検量線から試験溶液中のそれぞれの農薬の濃度を求め、検水中のそれぞれの農薬の濃度を算定する。ただし、アミノメチルリン酸(AMPA)の濃度をグリホサートに換算し、グリホサートの濃度と合計してグリホサートとしての濃度を算定する。

表1 モニターイオンの例及び濃度範囲

農薬名

濃度範囲(mg/L)

プリカーサイオン

(m/z)

プロダクトイオン

※(m/z)

アミノメチルリン酸(AMPA)

0.0002~0.02

332

110、136

グリホサート

0.0002~0.02

390

150、168

グルホシネート

0.0002~0.02

402

180、206

※プロダクトイオンをモニターイオンとする。

5 検量線の作成

農薬混合標準液を段階的にメスフラスコに採り、それぞれに精製水を加えて20mlとする。以下上記4(2)と同様に操作して、それぞれの農薬のモニターイオンのピーク高さ又はピーク面積を求め、それぞれの農薬の濃度との関係を求める。

別添方法23 パージ・トラップ―ガスクロマトグラフ―質量分析法

ここで対象とする項目は、ダゾメット、メタム(カーバム)及びメチルイソチオシアネートである。ただし、本分析法において、ダゾメット及びメタム(カーバム)はメチルイソチオシアネートに変化することから、メチルイソチオシアネートを測定する。

1 試薬

(1) 精製水

測定対象成分を含まないもの

(2) アスコルビン酸ナトリウム

(3) メチルアルコール

測定対象成分を含まないもの

(4) 内部標準原液

検査方法告示の別表第14の1(5)の例による。

(5) 内部標準液

検査方法告示の別表第14の1(6)の例による。

(6) メチルイソチオシアネート標準原液

メチルイソチオシアネート100mgを、メチルアルコール少量を入れたメスフラスコに採り、メチルアルコールを加えて100mlとしたもの

この溶液1mlは、メチルイソチオシアネートを1mg含む。

この溶液は、冷凍保存する。

(7) メチルイソチオシアネート標準液

メチルイソチオシアネート標準原液1mlをメチルアルコール10mlを入れたメスフラスコに採り、メチルアルコールを加えて100mlとしたもの

この溶液1mlは、メチルイソチオシアネートを0.01mg含む。

この溶液は、使用の都度調製する。

2 器具及び装置

検査方法告示の別表第14の2の例による。

3 試料の採取及び保存

試料は、精製水で洗浄したねじ口瓶に泡立てないように採取し、満水にして直ちに密栓し、速やかに試験する。速やかに試験できない場合は、冷蔵保存する。

4 試験操作

検水(検水に含まれるメチルイソチオシアネートの濃度が0.0005mg/Lを超える場合には、0.00002~0.0005mg/Lとなるように精製水を加えて調製したもの)をパージ容器に採り、内部標準液Bを検水量5mlに対して2μlの割合で注入する。パージ容器を80℃で1時間以上加熱した後、室温で30分間以上静置する。次いで、パージ・トラップ装置及びガスクロマトグラフ―質量分析計を操作し、表1に示すメチルイソチオシアネートと内部標準物質とのフラグメントイオンのピーク高さ又はピーク面積の比を求め、下記5により作成した検量線から試験溶液中のメチルイソチオシアネートの濃度を求め、検水中のメチルイソチオシアネートの濃度を算定する。

表1 フラグメントイオンの例

 

フラグメントイオン(m/z)

メチルイソチオシアネート

73、72

フルオロベンゼン ※

96、70

4―ブロモフルオロベンゼン ※

95、174、176

※内部標準物質

5 検量線の作成

メチルイソチオシアネート標準液を段階的にメスフラスコに採り、それぞれに内部標準液Aを1ml加え、更にメチルアルコールを加えて10mlとする。精製水を上記4と同様に採り、これに段階的に調製した溶液を精製水5mlに対して2μlの割合で注入する。以下上記4と同様に操作して、メチルイソチオシアネートと内部標準物質とのフラグメントイオンのピーク高さ又はピーク面積の比を求め、メチルイソチオシアネートの濃度との関係を求める。

別添方法24 ヘッドスペース―ガスクロマトグラフ―質量分析法

ここで対象とする項目は、ジチオカルバメート系農薬(ジネブ、ジラム、チウラム、プロピネブ、ポリカーバメート、マンゼブ(マンコゼブ)及びマンネブ)である。ただし、本分析法において、ジチオカルバメート系農薬は二硫化炭素に変化することから、二硫化炭素を測定する。

1 試薬

(1) 精製水

測定対象成分を含まないもの

(2) 塩酸

(3) アスコルビン酸ナトリウム

(4) 塩化ナトリウム

測定対象成分を含まないもの

(5) メチルアルコール

測定対象成分を含まないもの

(6) 内部標準原液

検査方法告示の別表第15の1(6)の例による。

(7) 内部標準液

検査方法告示の別表第15の1(7)の例による。

(8) 二硫化炭素標準原液

二硫化炭素1.0gを、メチルアルコール10mlを入れたメスフラスコに採り、メチルアルコールを加えて100mlとしたもの

この溶液1mlは、二硫化炭素をを10mg含む。

この溶液は、調製後直ちに液体窒素等で冷却しながら1~2mlのアンプルに小分けし、封入して冷凍保存する。

(9) 二硫化炭素標準液

二硫化炭素標準原液1mlをメチルアルコール10mlを入れたメスフラスコに採り、メチルアルコールを加えて100mlとしたもの

この溶液1mlは、二硫化炭素を0.1mg含む。

この溶液は、使用の都度調製する。

2 器具及び装置

検査方法告示の別表第15の2の例による。

3 試料の採取及び保存

別添方法23の3の例による。

4 試験操作

(1) 前処理

バイアルに塩化ナトリウムを検水量10mlに対して3g入れた後、検水(検水に含まれる二硫化炭素の濃度が0.01mg/Lを超える場合には、0.00005~0.01mg/Lとなるように精製水を加えて調製したもの)をバイアル容量に対して0.50~0.85となるように採り、塩酸を検水10mlに対して10μl添加し、内部標準液Bを検水10mlに対して2μlの割合で注入する。直ちにポリテトラフルオロエチレンシート、セプタム、アルミキャップをのせ、アルミキャップ締め器で固定する。次いで、バイアルを振り混ぜた後、100℃1時間以上加熱し、室温で30分間以上静置したものを試験溶液とする。

(2) 分析

上記(1)で得られた試験溶液の気相の一定量をガスクロマトグラフ―質量分析計に注入し、表1に示す二硫化炭素と内部標準物質とのフラグメントイオンのピーク高さ又はピーク面積の比を求め、下記5により作成した検量線から試験溶液中の二硫化炭素の濃度を求め、検水中の二硫化炭素の濃度を算定する。

表1 フラグメントイオンの例

 

フラグメントイオン(m/z)

二硫化炭素

76、78、44

フルオロベンゼン ※

96、70

4―ブロモフルオロベンゼン ※

95、174、176

※内部標準物質

5 検量線の作成

二硫化炭素標準液を段階的にメスフラスコに採り、それぞれに内部標準液Aを1ml加え、更にメチルアルコールを加えて10mlとする。精製水を上記4(1)と同様に採り、これに段階的に調製した溶液を精製水10mlに対して2μlの割合で注入する。以下上記4(1)及び(2)と同様に操作して、二硫化炭素と内部標準物質とのフラグメントイオンのピーク高さ又はピーク面積の比を求め、二硫化炭素の濃度との関係を求める。

別添方法25 固相抽出―ガスクロマトグラフ―質量分析法

ここで対象とする農薬は、プロチオホスである。なお、プロチオホスのオキソン体であるプロチオホスオキソンも測定する。

1 試薬

(1) 精製水

測定対象成分を含まないもの

(2) アスコルビン酸ナトリウム

(3) ジクロロメタン

測定対象成分を含まないもの

(4) アセトン

測定対象成分を含まないもの

(5) メチルアルコール

測定対象成分を含まないもの

(6) 塩酸(1+10)

測定対象成分を含まないもの

(7) 空気又は窒素ガス

測定対象成分を含まないもの

(8) 内部標準原液

9―ブロモアントラセン10mgをメスフラスコに採り、ジクロロメタンに溶かして100mlとしたもの

この溶液1mlは、9―ブロモアントラセンを0.1mg含む。

この溶液は、冷凍保存する。

(9) 内部標準液

内部標準原液をメスフラスコに採り、ジクロロメタンで100倍に薄めたもの

この溶液1mlは、9―ブロモアントラセンを0.001mg含む。

この溶液は、使用の都度調製する。

(10) 農薬標準原液

プロチオホス及びプロチオホスオキソンのそれぞれ10mgを別々のメスフラスコに採り、ジクロロメタンに溶かして100mlとしたもの

これらの溶液1mlは、プロチオホス及びプロチオホスオキソンをそれぞれ0.1mg含む。

これらの溶液は、冷凍保存する。

(11) 農薬混合標準液

それぞれの農薬標準原液の等量ずつをメスフラスコに採り、ジクロロメタンで100倍に薄めたもの

この溶液1mlは、プロチオホス及びプロチオホスオキソンを0.001mg含む。

この溶液は、使用の都度調製する。

2 器具及び装置

別添方法5の2の例による。

3 試料の採取及び保存

試料は、精製水及びアセトンで洗浄したガラス瓶に採取し、pH値が約3となるように塩酸(1+10)を加え、満水にして直ちに密栓し、速やかに試験する。速やかに試験できない場合は、冷蔵保存し、72時間以内に試験する。

なお、残留塩素が含まれている場合には、アスコルビン酸ナトリウム0.01~0.02gを加える。

4 試験操作

(1) 前処理

固相カラムにジクロロメタン5ml、メチルアルコール5ml及び精製水5mlを順次注入する。次に、検水500ml(検水に含まれるそれぞれの農薬の濃度が0.04mg/Lを超える場合には、0.0004~0.04mg/Lとなるように精製水を加えて500mlに調製したもの)を毎分10~20mlの流量で固相カラムに流した後、空気又は窒素ガスを通気して固相カラムを乾燥させる。次いで、固相カラムの上端からジクロロメタン5mlを緩やかに流し、試験管に採る。試験管の溶出液に窒素ガスを緩やかに吹き付けて0.9ml以下に濃縮し、これに内部標準液0.1mlを加えた後、ジクロロメタンを加えて1mlとし、これを試験溶液とする。

(2) 分析

上記(1)で得られた試験溶液の一定量をガスクロマトグラフ―質量分析計に注入し、表1に示すそれぞれの農薬と内部標準物質とのフラグメントイオンのピーク高さ又はピーク面積の比を求め、下記5により作成した検量線から試験溶液中のそれぞれの農薬の濃度を求め、検水中のそれぞれの農薬の濃度を算定する。

表1 フラグメントイオンの例

農薬名

濃度範囲(mg/L)

フラグメントイオン(m/z)

プロチオホス

0.0004~0.04

267、281、309

プロチオホスオキソン

0.0004~0.04

293、139、162

9―ブロモアントラセン ※

 

256、258、176