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農薬名

濃度範囲(mg/L)

フラグメントイオン(m/z)

(イオン強度順)

アセタミプリド

0.002~0.06

152、126

アメトリン

0.002~0.06

227、212

インダノファン

0.00006~0.006

174、159

ウニコナゾールP

0.0002~0.02

234、236

エトベンザニド

0.0006~0.02

179、149

オリサストロビン

0.0006~0.02

116、205

カズサホス

0.000006~0.0006

159、158

キノクラミン(ACN)

0.00002~0.002

207、172

クミルロン

0.0002~0.02

267、120

クロルタールジメチル(TCTP)

0.000006~0.0006

301、299

クロルピリホスメチル

0.0002~0.02

286、288

シアナジン

0.000006~0.002

225、212

シアノホス(CYAP)

0.00002~0.002

243、109

ジクロフェンチオン(ECP)

0.00006~0.006

279、223

シハロホップブチル

0.00006~0.006

256、229

ジフェノコナゾール

0.0002~0.02

323、265

シプロコナゾール

0.0002~0.02

222、139

シプロジニル

0.0006~0.02

224、225

シメコナゾール

0.0002~0.02

121、73

ジメチルビンホス

0.00006~0.006

295、297

シンメチリン

0.0006~0.02

105、123

チアクロプリド

0.0002~0.02

126、101

チアメトキサム

0.0002~0.02

212、182

チフルザミド

0.0002~0.02

194、449

テトラクロルビンホス(CVMP)

0.00006~0.006

329、331

テトラコナゾール

0.00006~0.006

336、338

テブコナゾール

0.0006~0.02

250、125

トリフルミゾール

0.0002~0.02

278、206

パクロブトラゾール

0.0002~0.02

236、125

ピラクロホス

0.00002~0.002

360、194

ピラゾキシフェン

0.00002~0.0006

105、91

ピリミノバックメチル

0.0002~0.02

302、256

ピリミホスメチル

0.0006~0.02

290、276

ブタクロール

0.0002~0.02

176、160

フラメトピル

0.0002~0.02

157、298

プロパニル(DCPA)

0.0002~0.02

161、163

プロパホス

0.00006~0.006

220、304

プロポキスル(PHC)

0.002~0.06

110、152

ブロマシル

0.0002~0.02

205、207

プロメトリン

0.0006~0.02

241、184

ベンフレセート

0.0006~0.02

163、256

ホサロン

0.0006~0.02

182、367

ボスカリド

0.0006~0.02

140、342

ホスチアゼート

0.00002~0.002

195、283

メトミノストロビン

0.0002~0.02

191、196

メトラクロール

0.002~0.06

162、238

メトリブジン

0.0002~0.02

198、144

9―ブロモアントラセン ※

 

256、258、176

※印は内部標準物質である。

5 検量線の作成

農薬混合標準液を段階的にメスフラスコに採り、それぞれにジクロロメタンを加えて10mlとする。以下上記4(2)と同様に操作して、それぞれの農薬と内部標準物質とのフラグメントイオンのピーク高さ又はピーク面積の比を求め、それぞれの農薬の濃度との関係を求める。

別添方法6 固相抽出―誘導体化―ガスクロマトグラフ―質量分析計による一斉分析法

ここで対象とする農薬は、2,4―D(2,4―PA)、トリクロピル、ベンタゾン及びメコプロップ(MCPP)である。

1 試薬

(1) 精製水

測定対象成分を含まないもの

(2) アスコルビン酸ナトリウム

(3) 塩酸(1+10)

(4) 水酸化ナトリウム溶液(20w/v%)

(5) メチル―t―ブチルエーテル

測定対象成分を含まないもの

(6) ジクロロメタン

測定対象成分を含まないもの

(7) アセトン

測定対象成分を含まないもの

(8) メチルアルコール

測定対象成分を含まないもの

(9) ジアゾメタン溶液

検査方法告示の別表第17の1(9)の例による。

(10) 空気又は窒素ガス

測定対象成分を含まないもの

(11) 内部標準原液

別添方法5の1(7)の例による。

(12) 内部標準液

別添方法5の1(8)の例による。

(13) 農薬標準原液

2,4―D(2,4―PA)、トリクロピル、ベンタゾン及びメコプロップ(MCPP)のそれぞれ100mgを別々のメスフラスコに採り、それぞれをアセトンに溶かして100mlとしたもの

これらの溶液1mlは、それぞれの農薬を1mg含む。

これらの溶液は、冷凍保存する。

(14) 農薬混合標準液

それぞれの農薬標準原液の等量ずつをメスフラスコに採り、ジクロロメタンで100倍に薄めたもの

この溶液1mlは、それぞれの農薬を0.01mg含む。

この溶液は、使用の都度調製する。

2 器具及び装置

(1) 固相カラム

別添方法5の2(1)の例による。

(2) ガスクロマトグラフ―質量分析計

ア 試料導入部

別添方法5の2(2)アの例による。

イ 分離カラム

別添方法5の2(2)イの例による。

ウ 分離カラムの温度

対象物質の最適分離条件に設定できるもの

例えば、50℃を1分間保持し、毎分10℃の速度で上昇させて120℃とし、続いて25℃の速度で上昇させ、300℃に5分間保持できるもの

エ 検出器

検査方法告示の別表第14の2(4)ウの例による。

オ イオン化電圧

検査方法告示の別表第14の2(4)エの例による。

カ キャリアーガス

検査方法告示の別表第14の2(4)オの例による。

(3) ジアゾメタン生成装置

3 試料の採取及び保存

別添方法5の3の例による。

4 試験操作

(1) 前処理

固相カラムにジクロロメタン5ml、メチルアルコール5ml及び精製水5mlを順次注入する。次に、検水500ml(検水に含まれるそれぞれの対象物質の濃度が0.001mg/Lを超える場合には、0.00002~0.001mg/Lとなるように精製水を加えて500mlに調製したもの)を塩酸(1+10)でpH値を3.5に調整し、毎分10~20mlで流した後、30分間以上空気又は窒素ガスを通気して固相カラムを乾燥させる。次いで、固相カラムの上端からジクロロメタン3mlを緩やかに流し、試験管に採る。試験管の溶出液に窒素ガスを緩やかに吹き付けて0.5ml以下に濃縮し、これにジアゾメタン溶液0.5mlを加え、10分間静置する。静置後、窒素ガスを緩やかに吹き付けて0.5ml以下に濃縮し、これに内部標準液0.5mlを加え、更にジクロロメタンを加えて1mlとし、これを試験溶液とする。

(2) 分析

上記(1)で得られた試験溶液の一定量をガスクロマトグラフ―質量分析計に注入し、表1に示すそれぞれの農薬と内部標準物質とのフラグメントイオンのピーク高さ又はピーク面積の比を求め、下記5により作成した検量線から試験溶液中のそれぞれの農薬の濃度を求め、検水中のそれぞれの農薬の濃度を算定する。

表1 フラグメントイオン

農薬名

フラグメントイオン(m/z)

(イオン強度順)

2,4―D(2,4―PA)

199、234、175

トリクロピル

210、212、271

ベンタゾン

212、254、105

メコプロップ(MCPP)

169、228、143

9―ブロモアントラセン ※

256、258、176

アントラセン―d10 ※

188、160、189

クリセン―d12 ※

240、236、241

※印は内部標準物質である。

5 検量線の作成

農薬混合標準液を段階的にメスフラスコに採り、それぞれにジクロロメタンを加えて100mlとする。それぞれの溶液0.5mlを試験管に採り、ジアゾメタン溶液0.5mlを加え、10分間静置した後、窒素ガスを緩やかに吹き付けて0.5ml以下に濃縮し、内部標準液0.5mlを加え、更にジクロロメタンを加えて1mlとする。以下上記4(2)と同様に操作して、それぞれの農薬と内部標準物質とのフラグメントイオンのピーク高さ又はピーク面積の比を求め、それぞれの農薬の濃度との関係を求める。

別添方法7 パージ・トラップ―ガスクロマトグラフ―質量分析法

ここで対象とする農薬は、1,3―ジクロロプロペン(D―D)である。ただし、1,3―ジクロロプロペン(D―D)には、シス及びトランスの異性体があるのでそれぞれ測定する。

1 試薬

(1) アスコルビン酸ナトリウム

(2) 精製水

測定対象成分を含まないもの

(3) 塩酸(1+10)

(4) メチルアルコール

測定対象成分を含まないもの

(5) 内部標準原液

検査方法告示の別表第14の1(5)の例による。

(6) 内部標準液

検査方法告示の別表第14の1(6)の例による。

(7) 農薬標準原液

シス―1,3―ジクロロプロペン及びトランス―1,3―ジクロロプロペンのそれぞれ500mgについて、少量のメチルアルコールを入れた別々のメスフラスコに採り、それぞれにメチルアルコールを加えて10mlとしたもの

これらの溶液1mlは、シス―1,3―ジクロロプロペン及びトランス―1,3―ジクロロプロペンをそれぞれ50mg含む。

これらの溶液は、調製後直ちに液体窒素等で冷却しながら1~2mlのアンプルに小分けし、封入して冷凍保存する。

(8) 農薬混合標準液

シス―1,3―ジクロロプロペン及びトランス―1,3―ジクロロプロペンのそれぞれの農薬標準原液1mlずつをメチルアルコール10mlを入れたメスフラスコに採り、メチルアルコールを加えて100mlとしたもの

この溶液1mlは、シス―1,3―ジクロロプロペン及びトランス―1,3―ジクロロプロペンをそれぞれ0.5mg含む。

この溶液は、使用の都度調製する。

2 器具及び装置

検査方法告示の別表第14の2(1)~(4)の例による。

3 試料の採取及び保存

検査方法告示の別表第14の3の例による。

4 試験操作

検水(検水に含まれるそれぞれの対象物質の濃度が0.01mg/Lを超える場合には、0.0001~0.01mg/Lとなるように精製水を加えて調製したもの)をパージ容器に採り、内部標準液Bを検水5mlに対して2μlの割合で注入する。次いで、パージ・トラップ装置及びガスクロマトグラフ―質量分析計を操作し、表1に示すそれぞれの農薬と内部標準物質とのフラグメントイオンのピーク高さ又はピーク面積の比を求め、下記5により作成した検量線から検水中のそれぞれの農薬の濃度を算定する。

ただし、シス―1,3―ジクロロプロペン及びトランス―1,3―ジクロロプロペンのそれぞれの濃度を合計して1,3―ジクロロプロペン(D―D)としての濃度を算定する。

表1 フラグメントイオン

農薬名

フラグメントイオン(m/z)

(イオン強度順)

シス―1,3―ジクロロプロペン

75、77、49

トランス―1,3―ジクロロプロペン

75、77、49

フルオロベンゼン ※

96、70

4―ブロモフルオロベンゼン ※

95、174、176

※印は内部標準物質である。

5 検量線の作成

農薬混合標準液を段階的にメスフラスコに採り、それぞれに内部標準液Aを1ml加え、更にメチルアルコールを加えて10mlとする。精製水を上記4と同様に採り、これに段階的に調製した溶液を精製水5mlに対して2μlの割合で注入する。以下上記4と同様に操作して、それぞれの農薬と内部標準物質とのフラグメントイオンのピーク高さ又はピーク面積の比を求め、それぞれの農薬の濃度との関係を求める。

別添方法8 ヘッドスペース―ガスクロマトグラフ―質量分析法

ここで対象とする農薬は、1,3―ジクロロプロペン(D―D)である。ただし、1,3―ジクロロプロペン(D―D)には、シス及びトランスの異性体があるのでそれぞれ測定する。

1 試薬

(1) アスコルビン酸ナトリウム

(2) 精製水

別添方法7の1(2)の例による。

(3) 塩酸(1+10)

(4) 塩化ナトリウム

測定対象成分を含まないもの

(5) メチルアルコール

別添方法7の1(4)の例による。

(6) 内部標準原液

検査方法告示の別表第15の1(6)の例による。

(7) 内部標準液

検査方法告示の別表第15の1(7)の例による。

(8) 農薬標準原液

別添方法7の1(7)の例による。

(9) 農薬混合標準液

別添方法7の1(8)の例による。

2 器具及び装置

検査方法告示の別表第15の2(1)~(11)の例による。

3 試料の採取及び保存

検査方法告示の別表第14の3の例による。

4 試験操作

(1) 前処理

バイアルに塩化ナトリウムを検水量10mlに対して3gを入れた後、検水(検水に含まれるそれぞれの対象物質の濃度が0.01mg/Lを超える場合には、0.0001~0.01mg/Lとなるように精製水を加えて調製したもの)をバイアル容量に対して0.70~0.85となるように採り、内部標準液Bを検水10mlに対して2μlの割合で注入する。直ちにポリテトラフルオロエチレンシート、セプタム、アルミキャップをのせ、アルミキャップ締め器で固定する。次いで、バイアルを振り混ぜた後、恒温槽で30分間以上静置し、これを試験溶液とする。

(2) 分析

上記(1)で得られた試験溶液の気相の一定量をガスクロマトグラフ―質量分析計に注入し、別添方法7の表1に示すそれぞれの農薬と内部標準物質とのフラグメントイオンのピーク高さ又はピーク面積の比を求め、下記5により作成した検量線から試験溶液中のそれぞれの農薬の濃度を求め、検水中のそれぞれの農薬の濃度を算定する。

ただし、シス―1,3―ジクロロプロペン及びトランス―1,3―ジクロロプロペンのそれぞれの濃度を合計して1,3―ジクロロプロペン(D―D)としての濃度を算定する。

5 検量線の作成

農薬混合標準液を段階的にメスフラスコに採り、それぞれに内部標準液Aを1ml加え、更にメチルアルコールを加えて10mlとする。精製水を上記4(1)と同様に採り、これに段階的に調製した溶液を精製水10mlに対して2μlの割合で注入する。以下上記4(1)及び(2)と同様に操作して、それぞれの農薬と内部標準物質とのフラグメントイオンのピーク高さ又はピーク面積の比を求め、それぞれの農薬の濃度との関係を求める。

別添方法9 固相抽出―高速液体クロマトグラフによる一斉分析法

ここで対象とする農薬は、アシュラム、イプロジオン、シデュロン及びチオファネートメチルである。

1 試薬

(1) 精製水

測定対象成分を含まないもの

(2) アセトン

測定対象成分を含まないもの

(3) アスコルビン酸ナトリウム

(4) アセトニトリル

測定対象成分を含まないもの

(5) リン酸

(6) リン酸緩衝液(0.05mol/L)

リン酸二水素カリウム6.8gを精製水1Lで溶かし、リン酸でpH値を3.0に調整したもの

(7) EDTA溶液

エチレンジアミン四酢酸2ナトリウム(2水塩)10gを精製水に溶かして100mlとしたもの

(8) 硝酸(1+10)

(9) 窒素ガス

測定対象成分を含まないもの

(10) 農薬標準原液

アシュラム100mg、イプロジオン100mg及びシデュロン200mgをそれぞれ別々のメスフラスコに採り、それぞれをアセトニトリルに溶かして100mlとしたもの

これらの溶液1mlは、アシュラム及びイプロジオンをそれぞれ1mg、シデュロンを2mg含む。

これらの溶液は、冷凍保存する。

(11) チオファネートメチル標準原液

チオファネートメチル20mgをメスフラスコに採り、アセトニトリルに溶かして10mlとしたもの

この溶液1mlは、チオファネートメチル2mgを含む。

この溶液は、使用の都度調製する。

(12) 農薬混合標準液

アシュラム、イプロジオン、シデュロン及びチオファネートメチルのそれぞれの標準原液5mlずつをメスフラスコに採り、アセトニトリルを加えて100mlとしたもの

この溶液1mlは、アシュラム及びイプロジオンをそれぞれ0.05mg、シデュロン及びチオファネートメチルをそれぞれ0.1mg含む。

この溶液は、使用の都度調製する。

2 器具及び装置

(1) 固相カラム

スチレンジビニルベンゼン共重合体を充填したもの又はこれと同等以上の性能を有するもの

(2) 高速液体クロマトグラフ

ア 分離カラム

内径3~6mm、長さ15~25cmのステンレス管にポリマー系ゲルを充填したもの又はこれと同等以上の分離性能を有するもの

イ 移動相

最適条件に調製したもの

例えば、アセトニトリルとリン酸緩衝液(0.05mol/L)を体積比で55:45の割合で混合したもの

ウ 検出器

紫外部吸収検出器を使用する場合は、アシュラムが溶出するまでは270nmで、その後は230nmで測定し、フォトダイオードアレイ検出器を使用する場合は200~400nmの範囲で測定する。

3 試料の採取及び保存

別添方法5の3の例による。

4 試験操作

(1) 前処理

固相カラムにアセトニトリル5ml及び精製水5mlを順次注入する。次に、検水500ml(検水に含まれるアシュラム及びイプロジオンの濃度が0.05mg/Lを超える場合には、0.0005~0.05mg/Lとなるように、またシデュロン及びチオファネートメチルの濃度が0.1mg/Lを超える場合には、0.002~0.1mg/Lとなるように精製水を加えて500mlに調製したもの)にEDTA溶液10mlを加え、硝酸(1+10)でpH値を3.5に調整した後、毎分10~20mlの流量で固相カラムに流す。次に、固相カラムを精製水10mlで洗浄した後、1分間の通気又は遠心分離等によって固相カラムを乾燥させる。次いで、固相カラムの上端からアセトニトリル3mlを緩やかに流して試験管に採る。試験管の溶出液に窒素ガスを緩やかに吹き付けて1ml以下にした後、アセトニトリルを加えて1mlとし、これを試験溶液とする。

(2) 分析

上記(1)で得られた試験溶液の一定量を高速液体クロマトグラフに注入し、紫外部吸収検出器又はフォトダイオードアレイ検出器で測定し、それぞれの農薬の保持時間に相当するピーク高さ又はピーク面積を求め、下記5により作成した検量線から試験溶液中のそれぞれの農薬の濃度を求め、検水中のそれぞれの農薬の濃度を算定する。

5 検量線の作成

農薬混合標準液を段階的にメスフラスコに採り、それぞれにアセトニトリルを加えて10mlとする。以下上記4(2)と同様に操作して、それぞれの農薬の濃度とピーク高さ又はピーク面積との関係を求める。

別添方法10 固相抽出―高速液体クロマトグラフ法

ここで対象とする農薬は、カルバリル(NAC)である。

1 試薬

(1) 精製水

測定対象成分を含まないもの

(2) アセトン

測定対象成分を含まないもの

(3) アスコルビン酸ナトリウム

(4) アセトニトリル

測定対象成分を含まないもの

(5) 窒素ガス

測定対象成分を含まないもの

(6) カルバリル標準原液

カルバリル(NAC)10mgをメスフラスコに採り、アセトニトリルに溶かして100mlとしたもの

この溶液1mlは、カルバリル(NAC)0.1mgを含む。

この溶液は、冷凍保存する。

(7) カルバリル標準液

カルバリル標準原液をアセトニトリルで10倍に薄めたもの

この溶液1mlは、カルバリル(NAC)0.01mgを含む。

この溶液は、使用の都度調製する。

2 器具及び装置

(1) 固相カラム

オクタデシルシランを化学結合したシリカゲルを充填したもの又はこれと同等以上の性能を有するもの

(2) 高速液体クロマトグラフ

ア 分離カラム

内径3~5mm、長さ15~25cmのステンレス管にオクタデシルシリル基を化学結合したシリカゲルを充填したもの又はこれと同等以上の分離性能を有するもの

イ 移動相

最適条件に調製したもの

例えば、アセトニトリルと精製水を体積比で30:70の割合で混合したもの

ウ 検出器

蛍光検出器で、励起波長を279nm、測定波長を307nmに設定したもの

3 試料の採取及び保存

別添方法5の3の例による。

4 試験操作

(1) 前処理

固相カラムにアセトニトリル10ml及び精製水20mlを順次注入する。次に、検水500ml(検水に含まれるカルバリル(NAC)の濃度が0.01mg/Lを超える場合には、0.0005~0.01mg/Lとなるように精製水を加えて500mlに調製したもの)を毎分10~20mlの流量で固相カラムに流した後、15分間の通気又は遠心分離等によって固相カラムを乾燥させる。次いで、固相カラムの上端からアセトニトリル3mlを緩やかに流して試験管に採る。試験管の溶出液に窒素ガスを緩やかに吹き付けて1ml以下にした後、アセトニトリルを加えて1mlとし、これを試験溶液とする。

(2) 分析

上記(1)で得られた試験溶液の一定量を高速液体クロマトグラフに注入し、蛍光検出器で測定し、カルバリルの保持時間に相当するピーク高さ又はピーク面積を求め、下記5により作成した検量線から試験溶液中のカルバリルの濃度を求め、検水中のカルバリルの濃度を算定する。

5 検量線の作成

カルバリル標準液を段階的にメスフラスコに採り、それぞれにアセトニトリルを加えて10mlとする。以下上記4(2)と同様に操作して、カルバリルの濃度とピーク高さ又はピーク面積との関係を求める。

別添方法11 固相抽出―高速液体クロマトグラフ法

ここで対象とする農薬は、ジクワットである。

1 試薬

(1) 精製水

測定対象成分を含まないもの

(2) アセトン

測定対象成分を含まないもの

(3) アスコルビン酸ナトリウム

(4) メチルアルコール

測定対象成分を含まないもの

(5) 水酸化ナトリウム溶液(1mol/L)

(6) 塩酸(0.1mol/L)

(7) 溶離液

リン酸13.5ml、1―ペンタンスルホン酸ナトリウム3.0g及びジエチルアミン10mlを精製水に溶かして1Lとしたもの

(8) ジクワット標準原液

ジクワット100mgをメスフラスコに採り、溶離液に溶かして100mlとしたもの

この溶液1mlは、ジクワット1mgを含む。

この溶液は、冷暗所に保存する。

(9) ジクワット標準液

ジクワット標準原液を溶離液で50倍に薄めたもの

この溶液1mlは、ジクワット0.02mgを含む。

この溶液は、使用の都度調製する。

2 器具及び装置

(1) 器具及び容器

ポリテトラフルオロエチレン製のもの

(2) 固相カラム

オクタデシル基を化学結合したシリカゲルを充填したもの又はこれと同等以上の性能を有するもの

(3) 高速液体クロマトグラフ

ア 分離カラム

別添方法10の2(2)アの例による。

イ 移動相

上記1(7)を使用する。

ウ 検出器

紫外部吸収検出器で、測定波長を313nmに設定したもの

3 試料の採取及び保存

別添方法5の3の例による。ただし、ガラス瓶の代わりにポリテトラフルオロエチレン製の容器を使用する。

4 試験操作

(1) 前処理

固相カラムにメチルアルコール5ml及び精製水20mlを順次注入する。次に、検水500ml(検水に含まれるジクワットの濃度が0.04mg/Lを超える場合には、0.001~0.04mg/Lとなるように精製水を加えて500mlに調製したもの)を水酸化ナトリウム溶液(1mol/L)でpH値を10.5に調整した後、固相カラムの上端にポリテトラフルオロエチレン管を接続し、吸引により毎分5ml程度の流量で固相カラムに流す。次いで、固相カラムの上端から塩酸(0.1mol/L)4.5mlを毎分2.5mlの流量で流して試験管に採る。試験管の溶出液に塩酸(0.1mol/L)を加えて5mlとし、これを試験溶液とする。

(2) 分析

上記(1)で得られた試験溶液の一定量を高速液体クロマトグラフに注入し、紫外部吸収検出器で測定し、ジクワットの保持時間に相当するピーク高さ又はピーク面積を求め、下記5により作成した検量線から試験溶液中のジクワットの濃度を求め、検水中のジクワットの濃度を算定する。

5 検量線の作成

ジクワット標準液を段階的にメスフラスコに採り、それぞれに塩酸(0.1mol/L)を加えて100mlとする。以下上記4(2)と同様に操作して、ジクワットの濃度とピーク高さ又はピーク面積との関係を求める。

別添方法12 誘導体化―高速液体クロマトグラフ法

ここで対象とする農薬は、グリホサートである。なお、グリホサートの代謝物であるアミノメチルリン酸(AMPA)も測定するものとする。

1 試薬

(1) 精製水

測定対象成分を含まないもの

(2) アセトン

測定対象成分を含まないもの

(3) アスコルビン酸ナトリウム

(4) リン酸

(5) リン酸二水素カリウム緩衝液(0.05mol/L)

リン酸二水素カリウム6.8gを精製水1Lで溶かし、リン酸でpH値を2.5に調整したもの

(6) アセトニトリル

測定対象成分を含まないもの

(7) 水酸化ナトリウム溶液(10w/v%)

(8) ホウ酸緩衝液

ホウ酸12.36gをビーカーに採り、精製水約140mlを加え、水酸化ナトリウム溶液(10w/v%)でpH値を9.5に調整し、更に精製水を加えて200mlとしたもの

(9) FMOC溶液

クロロぎ酸9―フルオレニルメチル0.1gをアセトンに溶かして100mlとしたもの

(10) 酢酸エチル

測定対象成分を含まないもの

(11) 農薬標準原液

グリホサート及びアミノメチルリン酸(AMPA)のそれぞれ10mgを別々のメスフラスコに採り、精製水に溶かして100mlとしたもの

これらの溶液1mlは、グリホサート及びアミノメチルリン酸(AMPA)をそれぞれ0.1mg含む。

これらの溶液は、冷蔵保存する。

(12) 農薬混合標準液

グリホサート及びアミノメチルリン酸(AMPA)のそれぞれの農薬標準原液1mlずつをメスフラスコに採り、精製水を加えて100mlとし、更にこの溶液を精製水で10倍に薄めたもの

この溶液1mlは、グリホサート及びアミノメチルリン酸(AMPA)をそれぞれ0.0001mg含む。

この溶液は、使用の都度調製する。

2 器具及び装置

(1) 共栓付き試験管

容量20mlのもの

(2) 高速液体クロマトグラフ

ア 分離カラム

別添方法10の2(2)アの例による。

イ 移動相

最適条件に調製したもの

例えば、リン酸二水素カリウム緩衝液(0.05mol/L)とアセトニトリルを体積比で50:50の割合で混合したもの

ウ 検出器

蛍光検出器であって、励起波長を255nm及び測定波長を300nmに設定したもの、又は励起波長を270nm及び測定波長を315nmに設定したもの

3 試料の採取及び保存

別添方法5の3の例による。

4 試験操作