添付一覧
○対米輸出水産食品の取扱いについて
(平成13年2月15日)
(食発第42号)
(各都道府県知事・各政令市市長・各特別区区長あて厚生労働省医薬局食品保健部長通知)
標記については、平成9年12月1日付衛乳第377号及び平成12年9月7日付衛乳第181号にて対米輸出水産食品加工施設に関する認定等を行っているところであるが、平成13年1月6日の省庁再編に伴い、組織再編が行われたため、対米輸出水産食品の取扱い要領を別添のとおり改定することとしたので、関係営業者等への指導方お願いする。
なお、平成9年12月1日付衛乳第377号及び平成12年9月7日付衛乳第181号は、本日をもって廃止する。
○対米輸出水産食品の取扱いについて
(平成13年2月15日)
(食発第43号)
(各地方厚生局長あて医薬局食品保健部長通知)
標記については、平成9年12月1日付衛乳第377号及び平成12年9月7日付衛乳第181号にて対米輸出水産食品加工施設に関する認定等を行っているところであるが、平成13年1月6日の省庁再編に伴い、組織改編が行われたため、米輸出水産食品の取扱い要領を改定し、別添のとおり各都道府県知事、政令市市長及び特別区区長あて通知したのでご了知願います。
別紙1
対米輸出水産食品の取扱い要領
1 目的
本要領は、水産食品を米国に輸出するに当たり、連邦規則第21集Section123.12A.(2)(ii)B.の規定に基づき外国政府食品衛生監視機関として我が国において食品衛生に関する事務を所掌する厚生労働省が、日本国内の水産食品加工施設が米国連邦規則第21集part110及びpart123の要件を満たしていることを保証する施設認定書発行の手続き等を定めるものである。
2 用語の定義
本要領において使用する用語の定義は以下の通りとする。
(1) 魚介類:食用に供される淡水、海水性の魚、甲殻類、その他の水棲動物(鳥類とほ乳類を除く。例えば、ワニ、カエル、ウミガメ、クラゲ、なまこ、ウニ及びこれらの動物の卵等)及びすべての軟体動物
(2) 水産食品:魚介類を原料としていることがその食品の特徴である食品をいう。
(3) 重要管理点:食品の加工工程において、コントロールすることができ、その結果、食品衛生上の危害を防止、排除、または許容レベルに収めることができる点、段階または手順をいう。
(4) 管理基準:食品衛生上の危害の起きる可能性を防止、排除、または許容レベルに収めるために、重要管理点において、管理されなければならない物理的、生物学的又は化学的パラメーターの最大値又は最小値をいう。
(5) 日本の輸入者:米国向け輸出水産食品の原材料として水産食品を外国から日本へ輸入する者。ただし、通関代理店、航空貨物輸送業者、運送業者、海運業者の代表者は輸入者に該当しない。
(6) 米国の輸入者:日本で加工された水産食品を日本から輸入し、米国の規則に適合していることを保証する責任を有する者。ただし、通関代理店、航空貨物輸送業者、運送業者、海運業者の代表者は輸入者に該当しない。
(7) 貝類:食用可能な種類の活、生鮮および冷凍のカキ、ハマグリ、イガイ、又はホタテ類、あるいはこれらに類する貝類の可食部位をいう。ただし、貝柱だけで構成されている食品は含まない。
(8) 加工:水産食品に関して、取扱い(handling)、保管し、前処理し(preparing)、頭を切り落とし、内臓を摘出し、殻をはぎ、冷凍し、別の販売形態に加工し、製造し、保存し、包装し、表示し、dockside unloading(漁港の岸壁で漁船から荷下ろしされた魚を箱つめする作業をいう。)、又は保有することをいう。
(9) 加工者:米国へ輸出する目的で、水産食品の加工に従事しているすべての者をいう。この場合、市場調査、試験検査の目的で水産食品を加工する者も含むこと。ただし、本要領は次の行為は対象としない。
(i) 加工を施さない漁獲及び輸送
(ii) 漁船上で保管のみを目的とした、魚体の頭部の切り落とし、内臓摘出又は凍結
(iii) 小売販売
(10) 燻煙及び燻煙風味付け魚介類加工品:燻煙及び燻煙風味付け魚介類加工品とは以下の加工を施した魚介類加工品をいう。
(i) 魚介類を食塩で処理し、かつ
(ii) 木材、鋸屑、又は同様の材料を燃やした煙を直接作用させるか又は木煙の溶液に浸す等の方法により燻煙風味を与えたものをいう。
(11) 接触面:食品に直接接触する機械器具の表面をいう。
(12) 酸性化食品:pHが4.6以下の食品をいう。
(13) 有害動物:鼠族、昆虫、鳥類等衛生上好ましくない動物をいう。
3 加工者等の要件
(1) 加工者の施設は、別添1 一般的衛生管理基準の2 施設及びその周囲及び3 施設設備に適用される一般的衛生管理 に定める基準に適合すること。
(2) 加工者は、別添1 一般的衛生管理基準(2及び3を除く)及び別添2 HACCPに基づく衛生管理基準に定める自主衛生管理を実施すること。
(3) 加工者は、外国から輸入した水産食品を対米輸出水産食品の原材料として使用する場合であって、自ら輸入する場合には、当該原料用水産食品が別添1 一般的衛生管理基準及び別添2 HACCPに基づく衛生管理基準を満たす施設で加工されたことを別添3 輸入水産食品を用いる場合の手続きに基づき、確認すること。
(4) 加工者が、外国から輸入した水産食品を対米輸出水産食品の原材料として使用する場合であって、自らが輸入する以外の場合には、当該原料用水産食品の輸入者は、当該原料用水産食品が別添1 一般的衛生管理基準及び別添2 HACCPに基づく衛生管理基準を満たす施設で加工されたことを別添3 輸入水産食品を用いる場合の手続きに基づき、確認したもののみを使用すること。
(5) 最終製品の加工者は、使用する原料用水産食品の保管、中間製品の処理及び最終製品の保管等「加工」に該当する行為を行うすべての者が別添1,2及び3に定める基準を満たすことを確認すること。
4 認定施設に係る手続き等
(1) 申請
対米輸出水産食品のうち、最終製品を加工する施設(以下、「最終製品加工施設」という。)として認定を受けようとする加工者は、別紙様式1の施設認定申請書により、都道府県等衛生主管部(局)長宛関係資料を添付して申請すること。この際、使用する原料用水産食品の保管、中間製品の処理及び最終製品の保管等「加工」に該当する行為を行うすべての施設(以下、「関連施設」という。)に係る関係資料を添えて申請すること。
(2) 書類審査及び現地調査
ア 申請を受理した都道府県等衛生主管部(局)長は、最終製品加工施設及び関連施設に係る認定申請書類について、平成9年10月6日付け衛乳第280号乳肉衛生課長通知により指名された対米輸出水産食品に係る指名食品衛生監視員(以下「指名食品衛生監視員」という。)に書類審査を行わせるとともに、問題がないと判断した場合には、当該施設の現地調査を行わせること。
イ 関連施設が所管外にある場合、申請を受理した都道府県等衛生主管部(局)長は、当該施設を所管する都道府県等衛生主管部(局)長に対し、関連資料を添えて文書で書類審査及び現地調査を依頼すること。
ウ 上記イにより、他の都道府県等衛生主管部(局)長から調査依頼を受けた都道府県等衛生主管部(局)長は、速やかに指名食品衛生監視員に書類審査及び現地調査を行わせ、その結果を依頼主である都道府県等衛生主管部(局)長に文書で報告すること。
エ 指名食品衛生監視員が行う施設の調査については、別紙1及び2のチェックリストにより実施すること。
(3) 地方厚生局との協議及び認定
ア 都道府県等衛生主管部(局)長は、当該都道府県等及び関連施設を所管する都道府県等の指名食品衛生監視員の書類審査及び現地調査結果に基づき、当該施設が3の要件を満たしていることを認めた場合は、その旨を当該施設がある地域を所管する地方厚生局(以下「地方厚生局」という。)に別紙様式2により示し、地方厚生局の了解を得た上で、当該施設を認定施設として別紙様式3の施設認定書(和文)により、認定番号を付して認定すること。
イ 認定書に署名する者は、当該都道府県等の指名食品衛生監視員であること。また、発行する機関の長(保健所長)名を認定書の下段に記入し、当該所長の公印を押印すること。
ウ この場合において地方厚生局は、都道府県等衛生主管部(局)長から示された書類を審査するとともに、必要に応じ指名食品衛生監視員とともに現地調査を実施のうえ、3の要件を満たしていると認めた場合は、都道府県等衛生主管部(局)長に別紙様式4により通知すること。
エ なお、認定番号は、施設毎に「都道府県別市町村符号及び保健所符号一覧」(厚生労働省統計情報部)を活用し、上二桁は都道府県符号、次の2桁は保健所符号、5桁目以降に当該保健所ごとに施設の番号を001から付けること。
(4) 地方厚生局への報告
都道府県等衛生主管部(局)長は、申請のあった施設について施設認定書を発行した場合は、別紙様式5の施設認定書発行報告書により地方厚生局に報告すること。
(5) 変更の承認
ア 最終製品の加工者は、(1)の申請事項について、変更しようとするときは、別紙様式6により、あらかじめ都道府県等衛生主管部(局)長の承認を得るものとすること。都道府県等衛生主管部(局)長は、変更内容が3の要件を満たしていることを認めた場合、別紙様式7により申請者あて通知すること。
イ この場合、都道府県等衛生主管部(局)長は、HACCPプランの変更を伴う変更にあっては、別紙様式8によりあらかじめ地方厚生局の了解を得た上で、承認すること。HACCPプランの変更を伴わない場合は、承認後速やかに別紙様式9により地方厚生局に報告すること。
ウ 地方厚生局は、都道府県等衛生主管部(局)長から示された書類を審査の上、3の要件を満たしていると認めた場合は、都道府県等衛生主管部(局)長に別紙様式10により通知すること。
(6) 認定の取下げ
加工者は認定の取下げを申し出る場合には、すべての施設認定書(原本)を添えて所管の都道府県等衛生主管部(局)長に申し出ること。当該都道府県等衛生主管部(局)長は、最終製品の加工者から認定の取り下げの申し出があった場合には、認定を取り消すとともに、その旨関連施設を所管する都道府県等衛生主管部(局)長宛連絡すること。また、当該加工者の氏名、住所及び認定番号、及び取下げに係るすべての施設の名称及び所在地について、地方厚生局に報告すること。
(7) 保健所長の経由
(1)~(6)及び5 認定後の事務は、都道府県等保健所長を経由して行うものとすること。
5 認定後の事務
(1) 施設認定書(英文)の発行手続き
ア 対米輸出水産加工施設の米国FDA規則におけるHACCP同等性の確認手続きのうち、米国連邦規則CFR123.12(a)(2)(ii)(B)の規定(輸出国政府による認定)については、FDAインターネットホームページ上で公開される輸出国政府認定工場リストを以て判断されるので、原則として施設認定書(英文)は発行しない。
イ しかしながら申請者から英文の認定書の発行を求められた場合には、上記アを説明の上、別紙様式3の施設認定書(英文)を交付すること。
ウ 都道府県等の保健所長は、別紙様式3 施設認定書(英文)を発行する際、施設認定書(英文)の正及び副を作成し、正本は米国の各々の輸入者が保管するのに必要な数及び申請者自らが保管するものを加えた部数を発行するとともに、副本は都道府県等の保健所長が保管すること。
エ 施設認定書(英文)には、書類審査及び現場調査により確認した指名食品衛生監視員が署名すること。
オ 施設認定書(英文)の正本を所有する米国の輸入者は、それを保管すること。
エ 都道府県等の保健所長は発行した施設認定書の枚数を記録すること。
(2) 指名食品衛生監視員による施設の監視
都道府県等衛生主管部(局)長は、認定施設について、指名食品衛生監視員を1年間に6回以上定期的に派遣し、監視、検査等を実施させること。
なお、指名食品衛生監視員の監視、検査等が拒否された場合には、すみやかに認定を取り消すものとすること。
ア 監視項目
指名食品衛生監視員は、認定施設について、上記3の要件が適正に実施されていることの確認を、別紙1及び2のチェックリストにより行うこと。
イ 監視結果の報告
都道府県等衛生主管部(局)長は、指名食品衛生監視員の監視結果について、6ヶ月に1回、地方厚生局あてチェックリストの写しをもって報告すること。
ウ 認定の取り消し等
都道府県等衛生主管部(局)長は、監視等の結果、上記3の要件が適正に実施されていないと判断した場合は、改善措置、及び認定の取消し等の措置を講じるとともに、速やかに地方厚生局あて報告すること。
(3) 地方厚生局の現地査察等
地方厚生局輸出水産食品査察担当官を必要に応じ、認定施設へ派遣し、査察等を実施すること。
ア 査察内容
地方厚生局輸出水産食品査察担当官は、上記3の要件が適正に実施されていることを確認すること。
イ 認定の取消し等
地方厚生局は、地方厚生局輸出水産食品査察担当官の査察の結果、3の要件が適正に実施されていないと判断した場合は、都道府県等衛生主管部(局)長に対し、次の措置を採るよう、文書により通知し、都道府県等はこれに従うものとすること。
(ア) 改善指導
(イ) 認定取消し(施設認定書の回収)
(別紙様式1 施設認定申請書様式)
(別紙様式2 施設認定事前確認書様式(和文))
(別紙様式3 施設認定書様式(和文))
(別紙様式3 施設認定書様式(英文))
(別紙様式4 施設認定事前確認結果様式)
(別紙様式5 認定報告書様式)
(別紙様式6 変更承認申請書様式)
(別紙様式7 変更承認書様式)
(別紙様式8 変更承認事前確認書様式)
(別紙様式9 変更承認報告書様式)
(別紙様式10 変更承認事前確認結果様式)
別紙様式11
別紙様式12
別添1 一般的衛生管理基準
1 従事者
(1) 健康管理
ア 加工者は、従事者に対し、定期的に健康診断、検便を行わせることにより、保菌者又は疾病にり患した従事者が水産食品の製造に携わることのないよう、必要な措置を講じること。
イ 感染症等が原因の発疹、外傷等微生物の汚染源となり、接触面または容器包装を汚染するおそれのある異常を有する従事者は、症状が改善されるまで施設内で汚染をもたらすような作業に従事させないこと。
ウ 従事者がイのような健康状態に陥った場合は、速やかに加工者に報告するよう、従事者を指導すること。
(2) 清潔保持
ア 食品、接触面または容器包装(以下「食品等」という。)と直接接触する製品取扱い区域内(以下「製品取扱い区域」という。)で作業する従事者は、次の事項を遵守し、食品等が汚染されないよう必要な措置を講じ、適切な衛生水準の維持に努めること。
(ア) 従事者は適切で清潔な作業着を着用し、身体を清潔に保ち、衛生的に作業を行うこと。
(イ) 従事者は、作業開始前、作業中断後の再開時及び手が汚染された時に、予め規定された方法により、適切に手指を洗浄殺菌すること。
(ウ) 従事者は指輪、イヤリング等の貴金属、装飾品を身に付けないこと。
(エ) 従事者が手袋を着用する場合は、清潔で衛生的な手袋を用いること。なお、手袋は不浸透性材質でできていることが望ましいこと。
(オ) 従事者は毛髪を完全に覆う帽子、ヘアーネット、あごひげカバー等を着用すること。
(カ) 従事者は、食品がむき出しに露出している場所及び機械器具を洗浄する場所以外の指定された場所に、衣服又は私物を保管すること。
(キ) 従事者は、食品がむき出しとなっている区域に用いる機械器具を洗浄する区域においては喫煙、飲食(水を除く)、放たんを行わないこと。
(ク) 従事者は、汗、毛髪、化粧品、化学薬剤等による食品等への汚染を防ぐため、必要な措置を講じること。
(3) 教育訓練
ア 従事者は、食品等の衛生的な取扱い方法及び食品等の汚染の防止方法について適切な訓練を受け、正しく理解していること。
(4) 衛生管理責任者の設置
ア 加工者は、従事者の中から、衛生管理に関する責任者(以下「衛生管理責任者」という。)を定め、別添1一般的衛生管理基準を遵守させること。
イ 衛生管理責任者は、適切な教育訓練を受けるか又は経験により、衛生的で安全な食品を製造加工するための必要な能力があり、衛生上の欠陥や汚染源を見分け、従事者を指導する立場にあること。
2 施設及びその周囲
(1) 施設の周囲
加工者は、食品等の汚染及びそ族昆虫の誘因、繁殖・定着を防ぐため、施設の周囲に対し、次の措置を講じること。
ア 装置・機械器具は適切に保管し、不要物及び廃棄物は定期的に施設外へ排出すること。
イ 施設周囲の植栽は、伸びたまま放置しないこと。
ウ 施設周囲の道路、建物の出入り口は、塵埃及び水たまりを避けるため、適切な勾配を有し、舗装されていること。また、穴、舗装の亀裂等の有無を定期的に点検し、補修すること。
エ 排水溝は、排水の漏出による食品の汚染、靴を介した汚染及びそ族昆虫の繁殖を防ぐため、定期的に清掃、補修を行い、常に排水が良好に行われる状態を維持すること。
オ 廃棄物の処理及び処分は、食品がむき出しになっている区域における汚染源を作らないよう適切に行うこと。
カ 当該施設の隣接地に対して、当該施設の加工者の管理が及ばない場合であって、それによりアからオの状態が維持されていない場合は、点検を実施し駆除その他必要な措置を講じること。
(2) 施設の構造設備
ア 製品取扱い区域は、製造量に応じた広さを有し、衛生的な食品製造等が可能となるような、また、清掃、洗浄及び殺菌が効果的に行えるような構造及び十分な広さを有し、機械器具の設置をし、原材料保管設備を確保すること。
イ 微生物、化学薬剤、汚物、その他の異物による食品等の汚染の可能性を最小限におさえるため、仕切、空気の流れ、封鎖系の導入、その他の方法による製品取扱い区域の効果的な区画を行うか、もしくは、食品毎の取扱いの時間差を設け、衛生的に取り扱うこと。
ウ 床、壁、天井は適切に洗浄が行え、食品の汚染源とならないよう清潔で良好な状態が保たれるような構造であること。
エ 建物、構造物、ダクト、パイプからのドリップ又は結露により、食品等を汚染させないような構造であること。
オ 機械器具と壁の間の通路及び作業スペースは、従事者が作業を実施でき、かつ食品、食品に直接接触する機械器具の表面を作業服又は従事者自らが汚染することのないよう、障害物が無く、適切な幅を有していること。
カ 手洗い設備、更衣室、便所、食品の検査及び検品を行うすべての場所、加工、保管場所、並びに設備・機械器具の洗浄を行う場所は、自然光又は人工光により十分な照度が得られていること。
キ 食品がむき出しになる製品取扱い区域の照明装置には、ガラスの破片の飛散防止のための設備が設けられていること。
ク 臭気、有害な煙または蒸気が食品を汚染するおそれのある区域には、それらを最小限にするための適切な装置が設けられていること。
ケ 外部と通じているドア、出入り口及び開放できる窓には、そ族昆虫の侵入を防止するための設備が設けられていること。
3 施設設備に適用される一般的衛生管理
(1) 保守点検全般
ア 建物、設備、機械器具は衛生的な状態を保ち、食品の汚染を防ぐのに十分な保守点検が行われていること。
イ 食品と直接接触する機械器具または容器包装の洗浄殺菌は、食品等への汚染を防ぐように実施すること。
(2) 洗剤、殺菌に用いる化学薬剤等有害物質の保管
ア 洗浄殺菌作業に用いる洗剤、殺菌剤等の化学薬剤は、有害微生物を含まないもので、使用条件において安全で適切なものであること。この要件を満たしていることを確認するため、納入者の保証書又は証明書の添付された薬剤を購入するか、または汚染について検査した上で購入すること。食品を加工している施設又は食品がむき出しになっている施設においては、次の化学薬剤のみ使用できるものであること。
(ア) 清潔で衛生的な状態を保つのに必要なものであること
(イ) 試験検査に必要なものであること
(ウ) 施設、設備、機械器具の保守点検及び作業に必要なものであること
(エ) 施設における加工上必要なものであること
イ 全ての化学薬剤及び殺虫剤は、食品等の汚染を防ぐため、名称を明記し、保管すること。その入手、使用、保管に当たっては、関連法令も遵守すること。
(3) 有害動物の防除
ア 加工する施設においては、いかなる場所にも有害動物が存在してはならないこと。番犬及び盲導犬は、食品等を汚染するおそれがなければ、特定の場所に入れることができるものであること。
イ 製品取扱い区域から有害動物を排除し、それによる食品の汚染を防止するため、効果的な手段を講じること。殺虫剤、殺鼠剤の使用は、食品等を汚染しないような予防及び制限が行われている場合に限り、認められること。
(4) 接触面の衛生管理
ア 接触面は、食品の汚染を防止するため、必要な限り頻繁に洗浄すること。
イ 特に、乾燥している食品(固形、粉状等の食品)を製造又は保管する場合、接触面を使用前に乾燥させ、衛生的な状態にすること。ただし、水を用いて洗浄する場合は、殺菌後、完全に乾燥させ、清潔にすること。
ウ 乾燥している食品以外の食品(液状等の食品)を加工する場合、使用前、休憩後作業再開直前及び汚染された可能性のある場合に、食品への微生物汚染を防ぐため、接触面を洗浄、殺菌すること。
エ 加工の際に機械器具を連続して使用する場合、当該機械器具の接触面を必要に応じて頻繁に洗浄、殺菌すること。
オ 加工施設で使用する設備、機械器具の食品と直接接触しない面については、食品の汚染防止のため、必要な頻度で洗浄すること。
カ 使い捨ての用具(一回限り使用する機械器具、紙コップ、紙タオル等)は、適当な容器に入れて保管し、食品等の汚染を防止するよう取扱い、使用後は廃棄すること。
キ 洗浄剤及び殺菌剤は設備、機械器具を清潔に保ち、消毒でき、適切で安全なものを使用し、規定された使用条件に基づき、使用すること。
(5) 洗浄済みの可動機械器具の保管及び取扱い
接触面は洗浄消毒後、汚染されない場所に汚染を防ぐ方法で保管すること。
4 衛生設備とその管理
施設には、次のような適切で衛生的な施設及び設備が設けられていること。ただし、これにかぎるものではないこと。
(1) 給水設備
ア 給水設備は加工等の作業に適したもので、かつ適切な給水源から水を得ていること。
イ 食品等に接触する水は飲用適のものであること。
ウ 食品の製造・加工のための機械器具及び容器包装の洗浄並びに従事者の手洗い設備等への給水は、それぞれ適切な温度と必要な圧力のもとで行うこと。
エ 施設内の必要とされる箇所に十分な量の水を給水できること。
(2) 排水設備
配管は次の要件を満たすもので、かつ適当な大きさ及び構造で、適切に配置され、さらに保守点検されていること。
ア 施設内から汚水、廃液を適切に搬出できること。
イ 食品、給水設備及び機械器具の汚染源となるものでなく、かつ不衛生な状態をもたらすものでないこと。
ウ 床を流水を用いて洗浄する場所及び通常の作業において水又はその他の廃液を排出する場所のすべての床には、適切な排水設備が設けられていること。この場合、水を排出する設備及び機械器具の排水口と床の排水溝は、ホース等により接続する等により、床の排水の跳ね上がりによる食品の汚染を防ぐために必要な措置が講じられていること。
エ 汚水、排水の配管システムからの逆流がないものであること。また、汚水、排水の配管システムと食品用又は食品製造に用いる水の配管システムの間に接合部がないこと。
(3) 下水管理
汚水は適切な排水装置又はその他の適切な方法により排出すること。
(4) 便所
次の要件を満たす便所が従事者にとって、便利な位置に備えられていること。
ア 衛生的な状態を保てるものであること。
イ 常に良好な補修状態を維持されていること。
ウ 自閉式のドアが設けられていること。
エ 食品がむき出しになっている区域に直接面する位置に出入り口を設けないこと。ただし、2重扉、陽圧の空気のフロー等汚染を防止する措置が講じられている場合はこの限りではない。
(5) 手洗い設備
次の要件を満たし、適当な温度の流水が供給される手洗い設備が、利用に便利な位置に設けられていること。
ア 施設内で従事者が手指の洗浄消毒を行う必要がある箇所には、手洗い設備と必要に応じ消毒設備が設けられていること。
イ 従事者は規定された方法に従い、手指の洗浄又は洗浄消毒を行うこと。
ウ 手洗い設備には、使い捨てのペーパータオル又は適切な手指を乾燥させる装置が設けられていること。
エ 給水栓の蛇口は、洗浄した手指を再汚染しないよう、手を使わずに操作できるものであること。
オ 施設内の必要かつ見やすいところに、製造中の食品等を取扱う従事者は作業開始時、中断後の再開時及び手を汚染した都度、手指の洗浄さらには必要に応じ消毒する必要がある旨を指示した掲示が設けられていること。
カ 食品の汚染を防止する構造で、蓋のないごみ箱が設けられていること。
(6) 廃棄物の管理
塵埃及び廃棄物は悪臭の発生を最小限に止め、害虫の誘引、繁殖又は生息場所とならないよう、食品等、土壌及び使用水の供給源を汚染しないように、運搬、保管、廃棄すること。
5 設備及び機械器具
(1) 設備及び機械器具
ア 施設内の設備及び機械器具は適切に洗浄、保守点検が行える構造及び材質であること。
イ 施設内の設備及び機械器具は、使用により食品中に潤滑油、燃料、金属片、汚水、その他の汚染物が混入しない構造であること。
ウ 施設内の設備及び機械器具は、設備及び機械器具並びにその周囲を適切に洗浄できるよう据付け、管理すること。
エ 接触面は耐腐食性、無毒で、使用する洗剤・殺菌剤に対し耐えうる材質であること。
オ 接触面は、いかなるものからの汚染を防げるよう管理すること。
(2) 食品に直接接触する機械器具表面の衛生管理
接触面の接合部は、滑らかな接合が維持されるよう保守管理し、食品の残査、有機物等の付着を防止し、微生物の発育する機会を最小限にすること。
(3) 食品に直接接触しない機械器具の衛生管理
食品製造施設内の機械器具であって、食品に直接接触しない機械器具は、衛生的な状態が維持できるような構造であること。
(4) 保管、運搬及び製造システム
保管、搬送及び製造システム(自然落下式、空気圧送式、密閉式、自動式を含む)は、衛生的な状態が維持できるような構造であること。
(5) 冷蔵及び冷凍設備
微生物が増殖するおそれのある食品を保管する冷蔵庫、冷凍庫には、指示温度計または自記温度計を設け、庫内の温度を正確に把握できるようにすること。また、自動温度調節装置を備えるか又は大幅に温度変化した時に、手動での温度調節を指示するための自動警報装置が備えられていることが望ましい。
(6) 工程管理モニタリング装置
ア 温度、pH、酸度、水分活性、その他食品中の有害微生物の発育防止に関与する因子を測定し、管理し、記録し、又は調節する装置は、正確で、かつ適切に保守点検(校正を含む)されていること。
イ これらの装置は、使用目的にあった数量が確保されていること。
(7) 圧縮空気/気体
機械的に食品に注入したり、接触面の清掃用に使用する圧縮空気、その他の気体は、使用が認められている食品添加物以外の化学薬剤等が混入しないような措置が講じられていること。
6 製造工程の管理(食品等の衛生的取扱い)
(1) 総論
ア 食品の受入、検査、運搬、不適合品等の仕分け、前処理、製造、包装、保管は適切かつ、衛生的に行うこと。
イ 食品が食用として適するよう、また、食品の容器包装が安全で適切であることを保証するため、適正な衛生管理を行うこと。
ウ 施設には、1の(4)により、その規模に応じ一人以上の施設内の総合的な衛生管理責任者を設置し、当該者の監督のもと、衛生管理を実施すること。
エ 考えられる限りの汚染防止策を講じること。
オ 衛生管理の不備、汚染原因の究明が必要な場合は、理化学検査、微生物学的検査、異物検査を行うこと。
カ 汚染された食品は廃棄するか、許容できる場合は処理加工して汚染を除去すること。
(2) 原材料
ア 原材料は清潔で製造加工に適していることを保証するため、検査し、不適合品等を仕分けし、または必要な措置を行うこと。また、検査に合格したもののみを使用し、使用するまでの間、汚染を防止し、かつ変質を最小限に抑えられる条件で保管すること。
イ 生鮮の原料は、必要に応じ、土壌その他の汚染物を除去するため、洗浄すること。
ウ 食品の洗浄、すすぎ、運搬用に用いる使用水は飲用適の水であること。又、食品の微生物汚染のレベルを悪化させない限りは、食品の洗浄、すすぎ、運搬用に水を再使用しても差し支えないこと。
エ 食品の汚染、変質につながる影響がないことを確認するため、原材料を収めた容器包装、通い箱等は、受入時に検査すること。
オ 原材料は食中毒その他飲食に起因する疾病を起こすレベルの微生物を含まないこと、または殺菌されていること、もしくは原材料が食中毒その他飲食に起因する疾病を起こすレベルの微生物を含まないような製造加工方法で一次加工処理されていること。原材料の供給者による保証又は供給者が発行する証明書等により、この要件を満たすことを確認した上で原材料を購入すること。
カ アフラトキシン及びその他の自然毒の汚染の可能性のある原材料は、最終製品に含まれる時には、自然毒に関するFDAの規則、指針等に適合したものであること。原材料の供給者による保証、供給者が発行する証明書又は試験検査により確認する等により、この要件を満たすことを確認した上で原材料を購入すること。
キ 有害動物、有害微生物、異物による汚染が疑われる原材料又は再生品を製造に用いる場合、当該原材料等はFDAの規則、指針等に適合したものであること。
ク 原材料又は再生品は、バルクか又は汚染を防止できる構造の容器にいれ、変質を最小限に抑える上で最適の温度及び湿度条件で保管すること。
ケ 冷凍の原材料は、凍結状態で保管すること。使用前に解凍が必要な場合は、汚染及び変質を最小限に抑える条件で行うこと。
コ 液体又は乾燥しているもので、バルクの形態で保管される原材料は、汚染を防止するように保管すること。
(3) 製造における作業
ア 機械器具及び最終製品を入れる容器包装は、必要に応じ適切な洗浄消毒を行い、適切な状態を維持すること。また、機械器具は必要に応じ、分解して洗浄殺菌すること。
イ 包装、保管を含むすべての製造加工工程は、微生物の増殖及び食品の変質又は汚染の可能性を最小限に抑えるために必要な条件で管理すること。この要件を満たすことを確認する方法として、機械の故障、加工時間の遅延、温度の過不足等の条件が食品の変質等に影響がないかどうかを確認するため、温度、時間、湿度、水分活性、pH、圧力、流速等の計測作業及び冷凍、脱水、乾燥、加熱、酸化、冷蔵等の製造作業をモニタリングすること。
ウ 有害微生物、特に公衆衛生上重要な微生物が急速に増殖しやすい食品は、変質等を防止するため、次のいずれかの方法で保管すること。
(ア) 冷蔵保管する食品は7.2℃以下
(イ) 冷凍食品は冷凍状態
(ウ) 加温食品は60℃以上
(エ) 中温性細菌を死滅させるため加熱処理を行った酸性化食品であって、密封性のある容器包装にいれられたものは常温
エ 有害微生物、特に公衆衛生上重要な微生物を死滅又は増殖を防止するため、殺菌、放射線照射、殺菌、凍結、冷蔵、pHの調整、水分活性の調整等の措置を行う場合は、食品の製造、取り扱い、流通過程において食品が汚染及び変質しないよう、適切な条件で行うこと。
オ 製造過程にある中間製品は汚染を防ぐように取扱うこと。
カ 最終製品が原材料及び返品から汚染されないよう効果的な措置を講じること。原材料及び返品が隔離されていなかったり、蓋のある密閉された容器にいれられていないため、これらの取扱いにより最終製品を汚染する可能性がある場合は、受入場所、搬入又は搬出場所において同時に取扱わないこと。コンベアーで移送される食品には、汚染を防止するための必要な措置が講じられていること。
キ 原材料、製造過程にある中間製品、再生品、製品の移送、保管又は貯蔵に用いる機械器具、容器包装は、製造、保管中に汚染を防げるような構造のものであり、かつ、汚染を防ぐように操作し、維持管理すること。
ク 金属その他の異物が食品に混入しないよう有効な措置を講じること。この要件を満たすため、篩、トラップ、マグネット、金属探知器その他の効果的な方法を用いること。
ケ 汚染又は変質した食品及び原材料は、他の食品への汚染を防止できる方法で廃棄すること。汚染された食品の再処理が可能である場合は、有効性が保証できる方法で再処理し、他の製品に混合する前に、再検査等により、汚染又は変質していないことを確認すること。
コ 洗浄、剥皮、細切、選別、検査、擂潰、脱水、冷却、乾燥、成形等機械により実施する加工工程において、食品へ結露、排水等が滴下、落下、混入して食品を汚染することを防止するため必要な措置を講じること。また、接触面は適切に洗浄殺菌するとともに、各製造段階において、適切な温度及び時間の管理を行うこと。
サ 食品の前処理にヒートブランチングが必要な場合は、必要な温度で、必要な時間保持した上で、速やかに冷却するか、あるいは遅滞なく次の工程に移行することが望ましいこと。また、適切な作業温度、定期的な洗浄により、ブランチングする設備内での高温性微生物の増殖及び汚染が防止されていることが望ましいこと。
シ 溶き粉、パン粉、ソース、煮汁、ドレッシング、その他これらに類するものは、次のいずれかもしくは複数の汚染を防止する効果的な方法で処理保管すること。
(ア) 汚染のない原材料を使用すること。
(イ) 可能であれば、適切な加熱を実施すること。
(ウ) 適切な温度/時間の管理を行うこと。
(エ) 結露、排水等の滴下、落下、混入による汚染を防ぐため、適切な物理的汚染防御物を設けること。
(オ) 製造中適切な温度に冷却すること。
(カ) 微生物の増殖を防ぐため、バッター液等は定期的に廃棄すること。
ス 充填、詰め合わせ、包装その他の作業は次のような効果的な措置を講じ、汚染を防ぐような方法で実施すること。
(ア) 重要管理点を特定し、製造過程で管理する衛生管理手法を採用すること。
(イ) 接触面及び容器包装を適切に洗浄殺菌すること。
(ウ) 成分規格に適合した衛生的で安全な包装資材を用いること。
(エ) 特に空気汚染に対する物理的な防除策を講じること。
(オ) 衛生に関する取扱い手順を用いること。
セ ドライミックス、ナッツ等乾燥している食品で、水分活性の管理等により有害微生物の増殖を防止している食品は、次のような効果的な措置を講じ、適切な水分含量になるよう加工・保管すること。
(ア) 食品の水分活性のモニタリング
(イ) 最終製品中の可溶性固形分と水分の比率の管理
(ウ) 最終製品が不適切に水分を吸収することを防止するための措置
ソ 酸性化食品等pHの調整により有害微生物の増殖を防止している食品は、次のような効果的な措置を講じ、pHを4.6以下に保持すること。
(ア) 原材料、中間製品、最終製品中のpHの測定
(イ) 食品に添加する酸及び酸性化食品の量の管理
タ 食品に接触する氷は、飲用適の水から製造したもので、かつ本基準に準じて製造したものであること。
チ 食品の製造に用いる機械器具を使用して、家畜等用の飼料及び非食用製品を製造してはならないこと。ただし、食品への汚染の可能性がない場合にはこの限りではない。
(4) 保管及び出荷
最終製品の保管、輸送は食品への物理的、化学的、及び微生物学的汚染を防止し、食品及び容器の変質及び汚染を防止するような条件で行うこと。
別添2 HACCPに基づく衛生管理基準
1 HACCP(Hazard Analysis Critical Control Points)プラン
(1) 危害分析
すべての加工者は自らが加工している水産食品の種類毎に、起こりうる可能性のある食品衛生上の危害を特定し、かつそれらの危害に対し、加工者が施すことができる防止措置を明らかにするために危害分析を行うこと。そのような食品衛生上の危害は、加工施設の内外で食品に持ち込まれ、また漁獲の前、途中、及び後に起こりうるものを含む。起こりうる可能性のある食品衛生上の危害とは、加工者の経験、疫学的データ、科学的な知見、その他の情報から、特定の水産食品の加工において、適切な管理が行われなかった場合には、合理的な可能性で食品衛生上の危害が起こりうると結論付け、管理方法が設定されているものである。
(2) HACCPプラン
すべての加工者は前項(1)により規定された危害分析を行い、起こりうる可能性のある食品衛生上の危害が一つ以上明らかになった場合は、施設毎、水産食品の種類毎に文書によるHACCPプランを作成し、実施すること。
ただし、このプランは、次の(3)、(4)~(6)により規定した事項が同様の場合は、水産食品の種類毎または加工方法の種類毎により、まとめることが可能であること。
(3) HACCPプランの内容
HACCPプランには、少なくとも次の事項が含まれていること。
ア (1)に従って危害分析を行った結果、各々の水産食品毎にコントロールしなければならない特定された起こりうる可能性のある食品衛生上の危害を列挙すること。危害としては、次のような範囲のものについて、検討すること。
(ア) 自然毒
(イ) 微生物
(ウ) 化学物質
(エ) 農薬
(オ) 動物用医薬品
(カ) ヒスタミン
(キ) 寄生虫(生食用として販売する場合に限る。)
(ク) 食品添加物の不適切な使用
(ケ) 物理的危害
イ 特定された各々の食品衛生上の危害に対する次のものを満たす重要管理点を特定すること。
(ア) 食品の搬入後、加工施設内における食品衛生上の危害の発生をコントロールするために設定された重要管理点
(イ) 食品の当該施設への搬入前(漁獲時を含む。)及び搬入時に起こり、当該施設に持ち込まれる可能性がある全ての食品衛生上の危害の発生をコントロールするために設定された重要管理点
ウ 各々の重要管理点には、管理基準が設定されていること。
エ 管理基準に適合していることを確認するため、モニタリングに用いられる手順(担当者、作業内容等)及び頻度が設定されていること。
オ 重要管理点において、管理基準からの逸脱に対応して実施される改善措置計画が設定されていること。
カ 検証の方法及び頻度が設定されていること。
キ 重要管理点のモニタリング結果の記録を維持管理するシステムが設けられていること。
ク このモニタリングの記録には、モニタリングによって得られた正確な数値、観察結果及び実施担当者が含まれていること。
(4) 改善措置
ア 加工者は管理基準からの逸脱があった場合、特定の逸脱に対しあらかじめ規定された適切な改善措置を実施すること。または、ウに規定された手順に従うこと。
イ 加工者は、(3)オの規定に従ってHACCPプランの一部であり管理基準から逸脱した時に採るための、予め設定された改善措置である改善措置計画文書を作成すること。特定の逸脱に対する適切な改善措置計画とは、次のことを保証するため、採られる手段を記述し、それらの手段の責任を負う者を指定したものであること。
(ア) 逸脱の結果、健康被害をもたらす又は変質した食品を加工工程経路に戻さないこと、又は市場に流通させないこと。
(イ) 逸脱の原因を改善すること。
ウ 加工者は当該逸脱に対する特定の適切な改善措置を規定していない場合、次の標準的改善措置を実施すること。
(ア) (イ)及び(ウ)の要件を実施するまでの間、少なくとも、適当な教育訓練を受けた者又はこのような評価の経験を有する者が評価を行うまでの間は、影響を受けた製品を隔離し、保留すること。
(イ) 適当な教育訓練を受けた者又はこのような評価の経験を有する者が影響を受けた製品を加工工程経路へ戻すこと、又は市場に流通させることが許容できるか否かを決定するための評価を行うこと。
(ウ) 逸脱の結果、健康被害をもたらす又は変質した食品が加工工程経路に入っていないこと、又は市場に流通していないことを保証するために、必要があれば、影響を受けた製品に関して改善措置を講じること。
(エ) 必要に応じ、逸脱の原因を改善するための改善措置を講じること。
(オ) 2の規定に基づく教育訓練を受けた者は、逸脱が再発するリスクを減らすためのHACCPプランの改善の必要性を決定するために、適時再評価し、必要に応じHACCPプランを改善すること。
エ 加工者は、すべての改善措置を文書にして記録に残し、保管・維持管理すること。また、検証としてその記録内容を確認すること。
(5) 検証
ア 全体の検証
すべての加工者は、起こりうる可能性のある食品衛生上の危害の発生を防止する上で、適切なHACCPプランであること及び当該プランが効果的に実施されていることを検証すること。検証事項としては、少なくとも次のことが含まれていること。
(ア) HACCPプランの再評価
危害分析に影響を与え得る変更が生じたとき、HACCPプランを変更したとき、または少なくとも1年間に1度、HACCPプランの適切さを再評価すること。危害分析に影響を与え得る変更とは、原材料または原材料の入手先、製品の組成、加工方法またはシステム、最終製品の流通システム、あるいは最終製品の意図される使用方法または対象とする消費者の変更を含むものであること。再評価は2の規定に適合する教育訓練を受けた者が行うこと。再評価によって、当該プランが1の(3)に規定された要件を十分に満たしていないことが明らかになった時は、速やかに改善すること。
(イ) HACCPプラン実施中の検証
次の事項について、HACCPプランが効果的に実施されているかどうか検証すること。
a 加工者が受理した消費者からの苦情について、重要管理点における管理状態に関係するか、または未確認の重要管理点の存在を示唆するものであるかを決定するため評価すること。
b 工程をモニタリングする機器(計器)の校正を行うこと。
c 必要に応じ、最終製品または中間製品の試験検査を実施すること。
(ウ) 記録の評価
2の規定に基づき教育訓練を受けた者は、以下の事項に関する記録の評価を行い、署名及び評価日時を記録すること。
a 重要管理点のモニタリング
最低限、記録が完全に行われていることを確認し、数値が管理基準内に収まっていることを検証し、評価すること。この評価は、記録後1週間以内に行うこと。
b 改善措置の実施記録
最低限、記録が完全に行われていることを確認し、(3)オの規定に基づく適切な改善措置が採られたことを検証し、評価すること。この評価は、記録後1週間以内に行うこと。
c 重要管理点におけるモニタリングに用いられる機器(計器)の校正記録及び加工者の検証活動の一部である最終製品または中間製品の試験検査記録
最低限、記録が完全に行われていること及びこれらの活動が加工者の文書による検証手順に従って行われていることを確認すること。この評価は、記録後妥当な期間内に行うこと。
イ 改善措置
消費者からの苦情の評価等の検証により、改善措置を講じる必要性が明らかになった時は、加工者は速やかに(4)の規定により適切な改善措置を採ること。
ウ 危害分析の再評価
適切に危害分析を実施し、HACCPプランが必要ないと判断した加工者であっても、その後、危害分析に影響を与えることが生じた場合、2の規定に適合する教育訓練を受けた者に、再度、危害分析を行わせること。そのような変更としては次のようなものが含まれる。(ただし、限定するものではない。)
(ア) 原材料または原材料の入手先
(イ) 製品の組成
(ウ) 加工方法またはシステム
(エ) 最終製品の流通システム
(オ) 最終製品の意図される使用方法または対象とする消費者の変更
エ 記録の維持保管
工程のモニタリングに用いられる機器(計器)の校正及び定期的に行われる最終製品または中間製品の試験検査の結果は、(3)キの規定に従い、文書にして、記録すること。
(6) 記録
ア 一般的要件
本要領で求められているすべての記録には、次の事項が含まれていること。
(ア) 加工者又は輸入者の氏名(名称)及び住所(所在地)
(イ) 記録する行動(活動)が行われた日時
(ウ) 記録者の署名(サイン、イニシャル等の記入)
(エ) 製品の種類、加工コード等製品を特定する適切な記載事項
(オ) 加工その他の情報(観察時に記入すること)
イ 記録の保存期間
(ア) 本要領で規定されているすべての記録は、冷蔵の食品については、加工後最低1年間、冷凍及び保存性のある食品については加工後最低2年間、加工施設又は輸入者の米国内の事務所において保管すること。
(イ) 加工者が使用している機械設備又は加工工程の一般的な妥当性に関連した記録(科学的な研究・評価の結果を含む)については、加工施設において加工開始後最低2年間は保管すること。
(ウ) 加工施設が季節毎に長期間閉鎖されてしまう場合、あるいは加工船又は遠隔地のために記録の保管収容能力が限られている場合、記録は操業期間終了時に合理的にアクセスできるその他の場所に移してもよいこと。ただし、指名食品衛生監視員の求めにより、速やかに提示できるようにすること。
ウ 行政による評価
本要領で規定されているすべての記録、計画及び手順文書は、厚生省輸出水産食品担当職員及び指名食品衛生監視員が監視、現地査察時に検査し、コピーできるものであること。
エ 一般公開
本要領で規定されているすべての記録、計画及び手順文書は、一般に公開できないものであること。
オ コンピューター上の記録の維持管理
電子データ、サインの完全性が確認され、適切な管理が実施されている場合、記録をコンピューター上で維持管理することは認められること。
(7) HACCPプランへのサインとその日付の記載
ア 当該施設の代表責任者または衛生管理責任者は、HACCPプランのチェックを行い、承諾した際にはその署名と日付を記入すること。
イ HACCPプランには、次の場合に署名と日付が記載されていること。
(ア) 最初の承諾時
(イ) 修正が行われた時
(ウ) プランの検証が行われた時
(8) その他の規則の適用を受ける製品
米国連邦規則§113において「密封された容器に容れられた低酸性の加熱食品」と定義される食品及び同規則§114において「酸性化食品」と定義される食品であって、かつ本HACCP規則の対象となる水産食品については、HACCPプランのなかに、最終の気密性容器内におけるボツリヌス毒素の産生に関する危害及びそのコントロール方法を列挙する必要はないこと。そのような水産食品のHACCPプランでは、その他の食品衛生上の危害の発生防止策が含まれていること。
(9) 法律上の基礎
HACCPプランが必要であるにも拘わらず、1の規定によりHACCPプランを保持し、実施することができない加工者又は本要領の要件に従って操業していない加工者の製品は、連邦食品医薬品化粧品法第402(a)(4)の規定により、品質の悪い粗悪品と見なされること。加工者の行為が食品の安全性を保証することに反していないかどうかは、当該加工者がHACCPプランを持つ必要がある場合は、HACCPプランの全般的な実施状況を評価することにより、決定される。
2 教育訓練
対米輸出水産食品加工施設において、次に定める業務は、FDAによって適当と承認された標準化されたカリキュラムのもとで教育訓練をうけたのと同等の教育訓練を修了した者又は仕事の経験を通じ、それらの職務を果たすのに同等の能力を身につけた者が行うこと。なお、当該教育訓練を受けた者は、施設の従事者である必要はないこと。
(1) HACCPプランを作成すること。
(2) HACCPプランを再評価し、修正すること。
(3) 記録の見直し、評価を行うこと。
3 衛生管理手順(Sanitary Control Procedures)
(1) 衛生標準作業手順書(Sanitation Standard Operation Procedures,SSOP)
すべての加工者は水産食品が加工される各々の施設毎に特異的な、文書による衛生に関する標準作業手順書(以下「SSOP」という。)又は同様の文書を作成し、衛生管理を実施すること。加工者は、SSOPのなかに、どのようにして(2)の規定に従ってモニタリングしなければならない衛生管理状態及び衛生的な取扱いの要件を満たしていくのかについて、具体的かつ明確に記載すること。
(2) 衛生管理モニタリング(Sanitation Monitoring)
すべての加工者は、加工している施設及び食品の両方が、少なくとも別添2の一般的衛生管理基準に規定された状態及び取扱いに適合していることを保証するための適切な頻度で次に定める加工中の衛生状態及び取扱い状況に関する事項について、モニタリングし、記録すること。
ア 製品に直接接触する水、接触面に使用される水、製氷に使用される水の安全
イ 接触面、手袋、及び作業服の状態及び清潔さ
ウ 不衛生な物体からの食品、容器包装及び接触面への汚染並びに原材料から加熱済みの製品への汚染の防止措置
エ 手指の洗浄、殺菌設備及び便所の維持管理
オ 食品、容器包装及び接触面を潤滑油、燃料、殺虫剤、洗浄剤、殺菌剤、結露水、その他の化学的、物理的及び生物学的汚染物から防除する方法
カ 化学薬剤等の適切な表示、保管および使用方法
キ 食品、容器包装及び接触面の微生物学的な汚染に関連する従業員の健康状態の管理
ク 食品加工施設からの有害動物の排除
(3) SSOPの改善措置
加工者は、(2)ア~クに関する衛生管理状態及び衛生的な取扱いが適合しない場合は、適宜、改善措置を講じること。
(4) 衛生管理記録
加工者は、上記(2)に規定されたモニタリング及び(3)に規定された改善措置の結果を記載した衛生管理記録を保管すること。これらの記録は1の(6)の規定の適用を受けること。
(5) HACCPプランとの関係
衛生管理は、HACCPプランの中に含まれてもよいこと。しかし、3(2)の規定に従って適切にモニタリングが行われている限り、それらはHACCPプランの中に含める必要はないこと。
(6) 本要領別添1(一般的衛生管理基準(Good Manufacturing Practice))
本要領別添1 一般的衛生管理基準は、水産食品の加工に用いられる施設、方法、取扱い及び管理が衛生的で安全であるか、またこれらの製品が衛生的な条件で加工されているかを決定する際に適用されるものであること。
4 燻製及び燻煙風味付け魚介類加工品に関する個別要件
(1) この項は、燻製及び燻煙風味付け魚介類加工品に特異的な要件を規定するものであること。
(2) 工程の管理
この種類の製品のHACCPプランには、少なくとも製品の品質保持期限までの間、正常及び軽度の取扱い不備が行われた条件下において、製品中におけるボツリヌス菌による毒素の産生に伴う健康被害を抑えるための管理方法が含まれていること。
5 水産養殖における動物用医薬品等の取扱い
(1) この項は、養殖水産食品における動物用医薬品に特異的な要件を規定するものであること。
(2) 動物用医薬品の管理
水産養殖により生産された魚介類等を製造原料とする場合、水産養殖で使用される動物用医薬品について次により管理すること。
ア 我が国において使用の認められているものについては、HACCPプランにより管理され、検出限界(ppbレベル)以下の科学的に妥当な検査手法を用いて、不検出であること。
イ 米国において使用の認められているものについては、米国において承認された検査法を用いて管理すること。
6 低酸性缶詰の製造に関する留意事項
低酸性缶詰に関しては、米国連邦規則21CFR113により規制されているところであるが、低酸性缶詰を製造する水産加工施設の認定にあたっては、次の点に留意すること。
ア 水銀温度計の取扱い
自記記録装置等の検証のため、水銀温度計を設置すること。
イ 温度チャートの取扱い
自記記録式の温度チャートについて特定の形式など規定は設けていないが、記録紙のスケールについては、加熱殺菌温度において華氏10度の範囲で華氏2度を超えない感度を有すること、また、加熱殺菌温度において華氏20度の幅で1インチあたり華氏55度を超えないスケールであること。
ウ 加熱殺菌時のバッチの取扱い
予定どおり加熱殺菌工程が完了したことを示す方法(例えば、サーモテープなど)を講じること。ただし、魚肉ソーセージのように、加熱殺菌工程の前後で明らかに形態の変化が確認できるものは除く。
エ 初温の取扱い
レトルト工程の記録においては、加熱殺菌工程が確実に行われたことを示すため、初温及び加熱殺菌条件について記録すること。
7 亜硝酸ナトリウム及び次亜塩素酸ナトリウムの使用について
ア たらこ、いくら等に対する亜硝酸ナトリウムの使用について、FDAは現行の使用対象食品の拡大等に変更がないこと、使用に関する如何なる要請も受け入れられないことを確認したので、これら食品について亜硝酸ナトリウムの使用が認められない。
イ 食品の製造加工に次亜塩素酸ナトリウムを使用する場合にあっては、その濃度を10ppm以下で使用しなければならないことを確認したので、次亜塩素酸ナトリウムの使用にあたっては留意すること。
別添3 輸入水産食品を用いる場合の手続き
1 日本の輸入者による検証
日本の輸入者は次(1)又は(2)のいずれかの検証活動を行うこと。
(1) 米国FDAと日本の輸入者が原材料として輸入する水産食品の輸出国とで、次のア~エに関する覚書もしくは同様の合意に達している国から輸入すること
ア 米国と同等または米国の検査システムに従って検査していること
イ 検査対象が米国と同じであること
ウ 合意した当事国間の現在の状況を正確に反映していること
エ 検査システムは機能しており、規定されたとおりに施行されていること
(2) 日本へ輸出する水産食品は、製品の規格を設定し、本要領の別添1及び2の要件に従って加工されたものであることを保証するため、次のいずれかの文書による確認手順を作成し、実施すること。
ア 輸入しようとしている特定のロットの魚介類及びその加工品について、本要領で求められているHACCP及び別添2 3(2)の規定に基づく衛生管理モニタリングの記録を輸出国の加工者から入手する。
イ 外国政府の食品衛生監視担当部局又は法的能力のある第3者機関から、輸入した水産食品が本要領の別添1及び2の要件に従って加工されたものであることを連続的に、またはロット毎に保証する証明書を入手する。
ウ 輸入した水産食品は本要領の要件に従って加工されたものであることを保証するため、外国の加工施設を定期的に検査する。
エ 外国加工者のHACCPプラン及び輸入した水産食品は本要領の別添1及び2の要件に従って加工されたものである旨の外国加工者からの文書による保証書(いずれも英文)のコピーを入手する。
オ 輸入した水産食品を定期的に検査するとともに輸入した水産食品は本要領の別添1及び2の要件に従って加工されたものである旨の外国加工者からの文書による保証書(英文)のコピーを入手する。
カ 本要領に規定された要件を満たしていることを同等のレベルで保証するその他の適切な検証手順
2 法的能力のある第3者機関
日本の輸入者は、上記(2)に規定された検証活動の全部又は一部を行わせるため、又は自ら行う際の援助を得るために法的能力のある第3者機関を雇うことができる。
3 記録
日本の輸入者は、(2)に規定された確認手段の実施に関する記録文書を保管すること。これらの記録は別添2 1の(6)に規定された記録の要件に適合していること。
4 適合の決定
米国向けに加工される水産食品の原材料として輸入されるすべての水産食品には、本要領に従った条件のもとで加工された旨の証明が存在すること。もし、輸入された水産食品が本要領別添1及び2に基づき、米国内の加工者が求められている要件と同等の条件のもとで加工された旨の証明がなければ、当該製品は粗悪品と見なされ、米国への輸出が認められない。
別紙2 一般的衛生管理基準チェックシート
調査年月日: 施設名: 製品名: 調査実施者:
