添付一覧
○墓地、埋葬等に関する法律の施行に関する件
(昭和二三年九月一三日)
(発衛第九号)
(各都道府県知事あて厚生次官通達)
墓地、納骨堂、火葬場の管理及び埋葬、火葬に関しては、従来、明治一七年太政官布達第二五号墓地及び埋葬取締規則、同年内務省達乙第四○五号墓地及び埋葬取締規則施行方法細目基準、明治一七年太政官達第八二号墓地及び埋葬取締規則に違背する者処分方及び昭和二二年四月一五日厚生省令第九号埋火葬の認許等に関する件等の法令に基きそれぞれその事務を遂行されて来たのであるが、これ等の法令は、昭和二二年法律第七二号日本国憲法施行の際現に効力を有する命令の規定の効力等に関する法律の規定により、改廃の措置を講じなければならないこととなつたので、これら等従来の法令に代わるものとして、本法は制定されたものである。
そもそも人の死に係るこれ等の事務は一面公衆衛生の見地より、その指導等取締の徹底を期する必要があるのであるが他面その執行の適否は、国民の宗教的感情に至大の関係があるのに鑑み左記事項に特に留意の上本法施行に遺憾なきを期せられ度く、命によって通知する。
記
一 法第一条の趣旨徹底
法第一条は、本法全般を施行する上の指導原理とも称すべきものであって、例えば埋葬、火葬等の許可事務又は墓地、火葬場等への立入検査は常にこの原理に立脚して、実施せられるべきものというべきである。
本法の施行が、徒に事務的に流れて宗教的感情を無視する如き取扱をすることは、本条の趣旨に背反するものというべきであって、本法施行の任に当る当該吏員、市町村吏員等に対しては特にこの趣旨の徹底に努めること。
二 納骨堂の定義
納骨堂とは本法第二条に規定するところのものであるが、単に、墳墓へ埋葬する以前における一時的な措置として、寺院等の一隅に、焼骨を安置する等のごときは納骨堂として別段の許可を必要としないこと。但し、焼骨の収蔵が一時的のものであっても、これを継続的に反復して行うものは納骨堂として本法の適用をうける。
三 埋葬、火葬の許可
埋葬、火葬等及び改葬の許可は、原則として死亡届を提出した市町村長の許可を受けることとし、統計上の統一を図つた。したがって、法第七条の規定による船舶中での死亡又は死産者の死体を埋葬、火葬しようとする者は、その船舶が最初に入港した地の市町村長の許可を受けなければならないこととなっているが、これは死産の届出に関する規程/(昭和二一年厚生省令第四二号)/(改正同二二年厚生省令第四号及び第一四号)及び出生及び死亡の届出等に関する件(昭和二一年司法省令第四七号)及び戸籍法を改正する法律(昭和二二年法律第二二四号)の規定と一致させるために規定したものであるから、その施行にあたってはこの点留意すること。
四 無縁墳墓に埋葬された死体等の改葬
施行規則第三条に無縁墳墓に埋葬された死体等の改葬の取扱手続が規定されているが、これはあくまで改葬に必要な手続のみに限られるものであって、墳墓の所有権、地上権等の私法上の物権等の処置に関するものではない。したがって、無縁墳墓と認定されたものについては、その私法権の権利変更等を行う場合は必ずそれ等の規定によることが必要であること。
五 墓地の新設等については、「墓地の新設に関する件依命通牒」(昭和二一年九月三日内務省警保、厚生省衛生両局長通牒)の趣旨に基き実施すること。
