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○環境衛生関係営業における座席ベルトの装着義務の免除について
(昭和六二年五月一三日)
(衛指第九八号)
(各都道府県・各政令市・各特別区衛生部(局)長あて厚生省生活衛生局指導課長通知)
道路交通法においては、自動車の運転者は、原則として座席ベルトを装着しないで自動車を運転してはならず、又は座席ベルトを装着しない者を助手席に乗車させて自動車を運転してはならないこととされている。
この座席ベルトの装着義務に違反した場合は、従来、高速自動車国道又は自動車専用道路(以下「高速道路等」という。)における違反行為に限つて行政処分点数が付されていたが、昨年一一月一日以降、高速道路等以外の一般道路における違反行為に対しても行政処分点数が付されることとされたところである。
しかし、頻繁に自動車を乗降することが必要である一定の業務については、座席ベルトの装着義務が免除されており、環境衛生関係営業における取扱いについては、左記一のとおりとされているので、左記二(留意事項)に留意の上、貴管下関係者に対し、これらの趣旨・内容の周知、徹底を図られたい。
なお、全国環境衛生営業指導センター及び全国環境衛生同業組合中央会に対し、別添写のとおり通知しているので、申し添える。
記
一 環境衛生関係営業における座席ベルト装着義務の免除の取扱いについて
(一) クリーニング業
クリーニング業については、座席ベルトの装着義務の免除に係る業務を定める規則(昭和六○年八月五日国家公安委員会規則第一二号、以下「規則」という。)第三号に基づき、戸別に洗濯物の受取又は引渡しを行う業務につき、座席ベルト装着義務が免除されているものであること。この場合において、規則第三号における「クリーニング業」には、いわゆるダストコントロール業(事務所、飲食店又は一般家庭等に、モップ等の清掃用品、玄関用マット、タオル等を配達し、又はこれらを回収する業務)が含まれるものであること。
(二) 食肉販売業、氷雪販売業
食肉販売業(食鳥肉販売業を含む。)及び氷雪販売業については、規則第三号又は第四号に基づき、物品の小売業又は飲食料品の製造業若しくは卸売業として、戸別に配達を行う業務等につき、座席ベルト装着義務が免除されているものであること。
(三) 飲食店営業
飲食店営業については、規則に基づき座席ベルト装着義務が免除されている飲食料品小売業等との均衡を考慮して、すし、そば、うどん、中華料理等のいわゆる「出前」及び「出前下げ」を行う業務につき、五軒以上連続して出前又は出前下げを行う場合には、規則第三号に掲げられている業務と同様の取扱いを受けることとされているものであること。
二 留意事項
(一) 一に掲げる業務であつても座席ベルトの装着義務が免除されるのは、「当該業務につき頻繁に自動車に乗降することを必要とする区間」に限られているので、特に次の事項に留意すること。
① 高速道路等においては、これら業務につき頻繁に乗降する区間はないと考えられるので、装着義務は免除されない。
② 配達地域への往復区間等は、当該業務につき頻繁に自動車に乗降することを必要とする区間に当たらないので、装着義務は免除されない。
(二) 座席ベルトの装着は、業務従事者本人の安全のための措置であることにかんがみ、装着義務が免除される業務に従事する場合においても、極力座席ベルトの装着を励行することが望ましいこと。
(三) 各都道府県環境衛生営業指導センター等を通じて、業界と各道府県警察本部等との連絡を密にする等、関係者の一致した協力のもとで安全で適正な営業が行われるよう、配慮されたいこと。
別添写 略