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○栄養教育としての「六つの基礎食品」の普及について

(昭和五六年三月二日)

(衛発第一五七号)

(各都道府県知事・各政令市長・各特別区長あて厚生省公衆衛生局長通知)

国民の栄養知識の向上を図るための栄養教育の教材としての「六つの基礎食品」については、昭和三三年三月二四日付け衛発第二五一号本職通知「栄養教育としての六つの基礎食品の普及について」をもつてその普及をお願いしたところであるが、作成後二○余年を経過したこともあり、内容を現状に即したものとするため、このたび別添のとおり、改定することとしたので、左記の点に留意のうえ、貴管下関係職員に周知徹底され、これの活用を図るとともに栄養指導の推進に資せられるようお願いする。

なお、昭和三三年三月二四日付け衛発第二五一号本職通知「栄養教育としての「六つの基礎食品」の普及について」は廃止する。

一 教育的意義

栄養教育は、各栄養素の均衡のとれた食事のための正しい知識を普及し日常の食生活改善・向上を図ることが目的である。

別添「六つの基礎食品」は栄養成分の類似している食品を六群に分類することにより、バランスのとれた栄養を摂取するために、具体的にどんな食品をどのように組合せて食べるかを誰もがわかるようにしたものであり、これを活用することによつて栄養教育の効果をあげることが期待できる。

二 食品の分類

(一) 第一類「魚、肉、卵、大豆」

これらは良質たん白質の給源となるものであり、毎日の食事で主菜となるものである。

副次的にとれる栄養素としては、脂肪、カルシウム、鉄、ビタミンA、ビタミンB1、ビタミンB2があり、これらの給源としても、大きな役割を果す。

(二) 第二類「牛乳、乳製品、骨ごと食べられる魚」

牛乳、乳製品は、比較的多種の栄養成分を含むが、とくにカルシウムの給源として重要である。

そのほか、良質たん白質、ビタミンB2の給源としての役割も大きい。

小魚類は、たん白質、カルシウムを多く含み、また、鉄、ビタミンB2の給源ともなる。

(三) 第三類「緑黄色野菜」

この類は主としてカロチンの給源となる野菜であるが、ビタミンC及びカルシウム、鉄、ビタミンB2の給源としても大きな役割を占める。

なお、この類に分類される野菜は原則として、その一○○グラム中にカロチンとして六○○μg以上含有されるものとする。

(四) 第四類「その他の野菜、果物」

この類は主としてビタミンCの給源として重要である。

そのほか、カルシウム、ビタミンB1、ビタミンB2の給源としての役割も大きく、第三類以外の野菜及び果実類が含まれる。

(五) 第五類「米、パン、めん、いも」

この類は、糖質性エネルギー源となる食品である。

この類に分類されるものとしては、大麦や小麦などの穀類とその加工品及び砂糖類、菓子類などがある。

なお、いも類は、糖質のほかに、ビタミンB1、ビタミンCなども比較的多く含まれる。

(六) 第六類「油脂」

この類は、脂肪性エネルギー源となる食品で、大豆油、米油などの植物油及びマーガリン並びにバター、ラードなどの動物脂及びマヨネーズ、ドレツシングなどの多脂性食品が含まれる。

(別添)略