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○精神保健及び精神障害者福祉に関する法律施行規則の一部改正等(精神保健指定医関係)について

(平成八年三月二一日)

(健医発第三二四号)

(各都道府県知事、各指定都市市長あて厚生省保健医療局長通知)

精神保健法の一部を改正する法律(平成七年法律第九四号)の施行については、厚生省発健医第一九〇号厚生事務次官通知及び健医発第七八三号当職通知により通知されているところであるが、改正法のうち精神保健指定医に関する事項(法第一九条の一部改正(精神保健指定医の五年度ごとの研修関係)及び法第一九条の五を設ける改正(精神病院における常勤の精神保健指定医の必置義務))については、平成八年四月一日から施行されることとされており、これに伴い、今般、平成八年三月二一日付け厚生省令第一〇号で「精神保健及び精神障害者福祉に関する法律施行規則の一部を改正する省令」が、また、同日付け厚生省告示第八九号で「精神保健及び精神障害者福祉に関する法律第一九条第一項の規定に基づき、精神保健指定医が研修を受けなければならない年度を定める件」が公布され、平成八年四月一日から施行又は適用されることとされたところであるが、その内容及び留意点は、左記のとおりであるので、円滑な実施を図るとともに、関係機関及び関係者に対する周知方につき配慮されたい。

第一 精神保健指定医の研修制度に関する事項

一 研修を受けなかったことのやむを得ない理由(改正後の規則第四条関係)

精神保健指定医の指定については、精神保健及び精神障害者福祉に関する法律(以下「法」という。)第一九条第二項において、指定を受けた者が五年度ごとの研修を受けなかった場合には、受けなかったことについて厚生省令で定めるやむを得ない理由が存すると厚生大臣が認めたときを除き、当該研修を受けるべき年度の修了の日にその指定の効力を失うとされている。

厚生省令で定めるやむを得ない理由については、精神保健及び精神障害者福祉に関する法律施行規則(以下「規則」という。)第四条を設け、「研修を受けるべき年度において実施されるいずれの研修をも受けることができないことについて、災害、傷病、長期の海外渡航その他の事由があること」とされたこと。

なお、五年度ごとの研修を受けなかった場合の失効の規定は、平成八年四月一日から施行されるものであるため、平成八年度以後の受講年度から適用されるものであり、平成七年度までに受講すべきであった研修を未だ受講していないということによって指定が失効することはない。

また、精神保健指定医の更新時研修受講延期(指定医証有効期限延長)申請の手続については、精神保健課長通知によられたい。

二 精神保健指定医の研修課程の改正(改正後の規則別表関係)

精神保健指定医の研修の課程については、これまで、法第一八条第一項第四号に基づく指定前の研修と、法第一九条に基づく指定後の五年度ごとの研修が、規則の別表第一により、合計一四時間(二日間)の同一の課程とされてきたが、今般、五年度ごとの研修について、研修を受講しなかった場合の失効規定が設けられたことに併せ、指定前の研修については一八時間(三日間)として研修内容をより充実させる一方、指定後の五年度ごとの研修については、七時間(一日間)として、それぞれにふさわしい内容の課程に分けることとし、また、両者について、事例紹介を含めた精神障害者の社会復帰及び精神障害者福祉に関する課程を新たに加えることとしたこと。

具体的には、指定前の研修については、①精神保健福祉関係法規及び精神保健福祉行政を八時間、②精神医学を四時間、③精神障害者の社会復帰及び精神障害者福祉を二時間、④事例研究を四時間の合計一八時間とし、また、指定後の研修については、①精神保健福祉関係法規及び精神保健福祉行政を二時間、②精神医学を一時間、③精神障害者の社会復帰及び精神障害者福祉を一時間、④事例研究を三時間の合計七時間とした。

このうち、「精神保健福祉関係法規及び精神保健福祉行政」については、指定前の研修にあっては、精神障害者保健福祉手帳診断書、措置入院に関する診断書、医療保護入院の入院届、定期病状報告書等の作成方法のほか、指定医の指定申請に当たってのケースレポートの作成方法など、指定医に関する実務的内容を含むものとする。また、「精神医学」は、精神医療を中心とする内容とする。「精神障害者の社会復帰及び精神障害者福祉」は、具体的な社会復帰、生活支援活動の実例を中心とする。

三 五年度ごとの研修の受講年度の改正(改正前の規則第四条、附則第三項及び別表第二の削除並びに厚生省告示第八九号関係)

これまで、五年度ごとの研修の受講年度は、改正前の規則第四条により、指定医の指定を受けた日の属する年度の翌年度を初年度とする同年度以後の五年度ごとの各年度とし、また、旧精神衛生鑑定医で精神保健法施行の際に精神保健指定医の指定を受けたとみなされた者については、附則第三項により別表第二に定める年度とすることとされていた。

今般の改正後の法第一九条第一項では、厚生大臣が定める年度とされたことから、これらの規則の規定を削り、平成八年三月二一日付け厚生省告示第八九号で「精神保健及び精神障害者福祉に関する法律第一九条第一項の規定に基づき、精神保健指定医が研修を受けなければならない年度を定める件」で定められたところであり、その内容は、次のとおりとされたこと。

(一) 平成元年以後の年度において精神保健指定医の指定を受けた者にあっては、当該指定を受けた日の属する年度の翌年度を初年度とする同年度以後の五年度ごとの各年度

(二) 精神衛生法の規定に基づき指定を受けた精神衛生鑑定医で、精神衛生法等の一部を改正する法律(昭和六二年法律第九八号)附則第三条の規定により同法の施行の日(昭和六三年七月一日)において精神保健指定医の指定を受けたものとみなされた者にあっては、精神衛生鑑定医の指定を受けた日の属する年度による区分に応じ、所定の年度及び当該年度以後の五年度ごとの各年度。

なお、毎年度の受講者数の著しい偏りを均等化するため、昭和六三年度に指定を受けた者のうち精神保健指定医の証の番号が六五〇一番以後の者及び昭和二五年度から昭和三二年度までに指定を受けた者については、これまでの規則の規定による研修年度よりも一年度遅らせることとした。

(三) (一)及び(二)による年度に研修を受けなかった者であって、研修を受けなかったことにつきやむを得ない理由が存すると厚生大臣が認めたものにあっては、厚生大臣が指定する年度。

なお、この指定は、受講の延期を承認する際に、延期の期間に応じて、個々に定めるものである。また、延期された受講年度に受講した場合の次の回の研修は、(一)及び(二)に定める本来の受講年度によるものであり、延期された受講年度を起算点とした五年後となるものではない。

四 指定医証の様式の改正(規則別記様式第一号及び改正附則第二項関係)

精神保健指定医の証の様式を改正し、有効期限を記入する欄を設けたこと。

この有効期限は、次回の研修を受講すべき年度の末日とするものであり、研修を受講して、指定医証の更新(五年後の有効期限を記載した新たな指定医証の交付)を受けるか、あるいは、受講できなかったやむを得ない理由があることについての厚生大臣の承認を得て、有効期限が延長された指定医証の交付を受けるかしなければ、記載された有効期限の到来とともに、指定医の指定の効力が失われることとなるものである。

なお、新しい様式による指定医証は、平成八年四月一日以後に新たに新規指定、更新、受講の延期又は再交付申請により交付するものから使用し、既に交付されている指定医証は、それまでの間、なお有効であること。

第二 精神病院の常勤の精神保健指定医の必置に関する事項(規則第四条の二関係)

法第一九条の五により、措置入院、緊急措置入院、医療保護入院、応急入院又は仮入院を行う精神病院(任意入院のみを行う精神病院を除く。)の管理者は、厚生省令で定めるところにより、その精神病院に常時勤務する指定医を置かなければならないとされた。

常勤の指定医は、各精神病院で一名以上置くことが必要となるものであるが、常時勤務する指定医とは、一日に八時間以上、かつ、一週間に四日以上当該精神病院において精神障害の診断又は治療に従事する者でなければならないものとすること。

なお、この規定は、継続して診療又は治療に従事する常勤の指定医が置かれていることが、より良い精神医療を行う上で必要であるという観点で置かれているものであり、この場合、「一日に八時間以上、かつ、一週間に四日以上」とあるのは、医療法の人員配置基準の算定に当たっての常勤医師のとらえ方(週四〇時間で算定)と異なり、週三二時間でよいこととした上で、非常勤の常勤換算は行わないものであること。また、これは、当該指定医の平均的な勤務形態についていうものであり、特定の月、週、日において長短があっても、さしつかえないものであること。また、「診療又は治療に従事」とは、直接の診療及び治療の業務のみならず、当該病院に勤務してこれに関連する業務を行う時間も含まれること。