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○軽費老人ホームの設備及び運営について

(昭和四七年二月二六日)

(社老第一七号)

(各都道府県知事・各指定都市市長あて厚生省社会局長通達)

老人ホームに対する社会的要望の変化等に対応するため、別紙のとおり「軽費老人ホーム設置運営要綱」を定めたので、今後における軽費老人ホームの整備、運営の指導に遺憾のないよう努められたい。

(別紙)

軽費老人ホーム設置運営要綱

第一 総則

1 目的

軽費老人ホームは、低額な料金で家庭環境、住宅事情等の理由により居宅において生活することが困難な老人を入所させ、日常生活上必要な便宜を供与し、もって老人が、健康で明るい生活を送れるようにすることを目的とすること。

2 設置及び経営主体

軽費老人ホームは、地方公共団体または社会福祉法人が設置、経営することを原則とすること。

ただし、ケアハウスについては、民法第三四条の規定により設立された公益法人(財団法人、社団法人)、農業協同組合、全国厚生農業協同組合連合会の会員である厚生(医療)農業協同組合連合会及び医療法人による設置、経営を認める。

3 利用の方法

軽費老人ホームの利用は、利用者と施設長との契約によるものとすること。

4 立地条件

(1) 設置に当っては、利用者の分布状況等社会的需要に応じた効率的活用が期待されるよう努めなければならないこと。

(2) 敷地は、利用者の生活を健全に維持できる環境であり、かつ、利用者の処遇上及び健康上適正な広さを有するものでなければならないこと。

5 施設管理

(1) 非常災害対策

消火設備、その他非常災害に際して必要な設備を設けるとともに、非常災害に対する具体的計画をたてておかなければならないこと。

(2) 管理規程

利用者の定員、利用料、処遇の方針等を明示した管理規程を設けなければならないこと。

(3) 帳簿の整備

設備、職員、会計及び利用者の処遇の状況に関する帳簿を整備しておかなければならないこと。

第二 軽費老人ホーム(A型)

1 利用者

(1) 利用者は、生活費に充てることのできる資産、所得、仕送り等又はそれらを合算したものが、一人月額第二の2の(1)に定めた生活費については甲地、事務費については特甲地の五〇人施設における基本利用料の二倍に相当する額程度以下のものであって、次のような事情にあるものとすること。

ア 身寄りのない者

イ 家庭の事情等によって家族との同居が困難な者

(2) 利用者は、六〇歳以上の者とすること。ただし、六〇歳以上の配偶者と共に利用する者については、この限りでないこと。

2 利用料

(1) 一人一箇月当たりの基本利用料は、別表Ⅰの1生活費と2事務費の合算額以下とすること。

(2) 事務費の一部については、利用者本人の所得及び平成三年六月三〇日以前から入所している者については別表Ⅱの階層区分に応じて、助成を行うものであること。

(3) 事務費の助成額は、別表Ⅰの3事務費助成基準額以上とすること。

(4) 必要に応じ、一一月から三月までの間に限り、暖房費を徴収することができるものとし、その一箇月当たりの額は、別表Ⅰの1生活費中地区別冬季加算額の欄に掲げる額以下とすること。

(5) 別表Ⅰの1及び2のほか、保証金の徴収、その他利用者の不当な負担となる条件を課してはならないこと。

(6) (1)及び(2)による事務費及び事務費助成基準額により難い特別の事情がある場合はあらかじめ協議して決定した額とすることができるものとすること。

3 構造設備

(1) 建物は、建築基準法(昭和二五年法律第二〇一号)第二条第九号の二に規定する耐火建築物又は同条第九号の三に規定する準耐火建築物でなければならないこと。

(2) 建物の配置、構造及び設備は、日照、採光、換気等利用者の保健衛生及び防災について十分考慮されたものでなければならないこと。

(3) 設備は次のものを備えるものとすること。ただし、他の社会福祉施設等の設備を利用することにより、施設の効果的な運営を期待することができる場合であって、入所者の処遇に支障がないときは、設備の一部を設けないことができること。

ア 居室

イ 応接室(又は相談室)

ウ 静養室

エ 医務室

オ 集会室(又は娯楽室)

カ 食堂

キ 炊事室

ク 洗面所

ケ 浴室

コ 洗濯室

サ 便所

シ 事務室

ス 宿直室

セ 消火設備

ソ 避難設備及び避難空地

(4) 前項に掲げる設備の基準は、次のとおりとすること。

ア 建物の面積は、原則として一人一六・五平方メートル(五坪)以上とすること。

イ 居室は、原則として一人一室とし、床の間、押入れ等を除いた一人当たり有効面積は、六・六平方メートル(二坪)以上とすること。

ウ 医務室は、医療法(昭和二三年法律第二〇五号)第七条による診療所開設の許可をうけたものでなければならないこと。

4 定員

定員は、原則として五〇人以上とすること。

5 職員

(1) 職員数

次の基準による職員を置くものとすること。ただし、施設長、事務員、生活指導員、栄養士、調理員等、医師については、小規模特別養護老人ホームと有機的な連携を図ることにより、入所者の処遇に支障がない限りにおいて小規模特別養護老人ホームの職員と兼務することができること。また、調理員等については、調理業務の全部を委託する場合にあっては、これを置かないことができること。

(2) 資格

施設長は、社会福祉事業法(昭和二六年法律第四五号)第一八条各号のいずれかに該当する者若しくは社会福祉事業に二年以上従事した者又はこれと同等以上の能力を有すると認められる者でなければならないこと。

6 処遇

ア 単独設置

職種

定員

階級区分

総数

施設長

事務員

主指任生導活員

生活指導員

主任寮母

寮母

看護婦

栄養士

調理員等

医師

 

50人

14

1

2(1)

1

1

3

1

1

4(1)

(1)

51~60

14

1

2(1)

1

1

3

1

1

4(1)

(1)

61~70

14

1

2(1)

1

1

3

1

1

4(1)

(1)

71~80

14

1

2(1)

1

1

3

1

1

4(1)

(1)

81~90

15

1

2(1)

1

1

4

1

1

4(1)

(1)

91~100

15

1

2(1)

1

1

4

1

1

4(1)

(1)

101~110

16

1

2(1)

1

1

5

1

1

4(1)

(1)

111~120

16

1

2

1

1

5

1

1

4

(1)

121~130

17

1

2

1

1

6

1

1

4

(1)

131~140

18

1

2

1

1

6

2

1

4

(1)

141~150

20

1

2

1

1

7

2

1

5

(1)

151~160

20

1

2

1

1

7

2

1

5

(1)

161~170

21

1

2

1

1

8

2

1

5

(1)

171~180

22

1

2

1

1

1

8

2

1

5

(1)

181~190

23

1

2

1

1

1

9

2

1

5

(1)

191~200

23

1

2

1

1

1

9

2

1

5

(1)

201以上

25

1

2

1

1

1

10

2

1

6(1)

(1)

(注) 1 ( )書きは非常勤職員である。

2 「事務員」、「調理員等」の( )書きは再掲である。

イ 小規模特別養護老人ホーム(定員30人)を併設する場合

平成8年4月以降適用

職種

定員

階級区分

総数

施設長

事務員

主任生活指導員

生活指導員

主任寮母

寮母

看護婦

栄養士

介助員

調理員等

医師

 

50人

15

1

2

1

1

3

2

1

4(1)

51~60

15

1

2

1

1

3

2

1

4(1)

61~70

15

1

2

1

1

3

2

1

4(1)

71~80

15

1

2

1

1

3

2

1

4(1)

81~90

16

1

2

1

1

4

2

1

4

91~100

16

1

2

1

1

4

2

1

4