○痴呆専門棟入所者基本施設療養費加算の施設の届出について
(平成一〇年三月一六日)
(老健第四七号)
(各都道府県知事老人保健施設主管部(局)長あて厚生省老人保健福祉局老人保健課長通知)
痴呆専門棟入所者基本施設療養費加算(以下「痴呆専門棟加算」という。)の対象となる施設の取扱いについては、「老人保健施設療養費の額の一部を改正する件」(平成一〇年三月厚生省告示第八〇号)及び「厚生大臣が定める老人保健施設療養費に係る老人保健施設の施設基準」(平成一〇年三月厚生省告示第八二号。以下「施設基準」という。)が本日公布され、本年四月一日から適用されることとなったことに伴い、次のとおり痴呆専門棟加算に係る届出要領を定めたので、その取扱いに遺憾のないよう関係機関等に周知徹底を図られたい。
なお、これに伴い、従前の「痴呆専門棟入所者基本施設療養費加算の施設の届出について」(平成六年八月五日老健第二三七号本職通知)は、平成一〇年三月三一日限りで廃止する。
第一 通則
痴呆専門棟加算の届出を行うことのできる老人保健施設は、次の老人保健施設であること。
一 痴呆専門棟性加算の届出を行う前六月間において当該届出に係る事項に関し、不正又は不当な届出を行ったことがないこと。
二 痴呆専門棟加算の届出を行う前六月間において、老人保健法(昭和五七年法律第八〇号)第四六条の一一第一項の規定に基づく検査等の結果、施設療養の内容又は老人保健施設療養費の請求に関し、不正又は不当な行為が認められたことがないこと。
三 老人保健施設療養費の額(昭和六三年三月厚生省告示第八二号)の別表「老人保健施設療養費額算定表」の第一の一の注に規定する入所者基本施設療養費の減額規定の適用を受けていないこと。
第二 届出書の提出
痴呆専門棟加算の届出を行おうとする老人保健施設の開設者は、当該老人保健施設の所在地の都道府県知事に対して、別紙様式一による「痴呆専門棟入所者基本施設療養費加算に係る届出書」(添付書類を含む。以下「届出書等」という。)を正副二通提出するものとする。
第三 届出書の受理
一 届出書等が提出された場合は、当該届出書等に基づき要件の審査を行い、補正が必要な場合は、老人保健施設に対し適宜補正を求めるものであること。
なお、この要件審査に要する期間は二週間を標準とし、遅くとも概ね一月以内に受理の手続を完了するものであること。
ただし、届出書類の不備により書類を提出した老人保健施設に補正を求めている期間は、当該所要期間に含めないものとする。
二 受け付けた届出書等について、要件を満たしている場合は受理し、要件を充足せず補正にも応じない場合は不受理として届出書等を返戻するものであること。
三 届出を受理した場合は、次の受理番号を決定し、提出者及び審査支払機関等に対し通知するものであること。
痴呆専門棟加算 (痴呆専門)第 号
四 月の末日までに受理したものは翌月一日から算定できるものとし、月の初日に受理した場合にあっては、当該初日の属する月の一日から算定できるものであること。
第四 受理後の措置等
一 受理後において、届出の内容と異なった内容、例えば当該加算の届出用件を欠くに至った場合は、その都度受理の取消し又は変更の届出を行わしめること。
二 受理を行った老人保健施設については、適時調査を行い届出の内容と異なる事情がある場合には、所要の指導の上、なお改善が認められない場合は、届出の受理の取消しを行うが、その際には当該老人保健施設の開設者に弁明の機会を与えること。
三 前記一又は二について、その内容によって受理の取消しを行った場合は、取り消すことにより当該届出は無効となるものであること。
なお、受理の取消しを行った場合は、審査支払機関等に対しその旨を通知すること。
四 届出事項の取消後については、それまで受領していた痴呆専門棟加算の返還措置を講ずることは当然であるが、不正又は不当な届出をした老人保健施設に対しては、その届出に係る新たな届出は、受理の取消後六か月間の実績を踏まえた上で受け付けるものとすること。
五 届出の受理を行った老人保健施設については、毎年七月一日現在で届出書記載の事項について報告を行わせるものとすること。
六 届出事項については、利用者への情報提供の一環として、都道府県において閲覧に供するほか、老人保健施設においても適宜所内掲示を行わせることが望ましいものであること。
第五 届出に係る施設基準等
痴呆専門棟加算の届出に係る施設基準等は、次のとおりであること。
一 寝たきりの状態にない特定痴呆性老人である入所者(以下「痴呆専門棟加算対象者」という。)を他の入所者と区別して処遇するものであること。
(一) 「寝たきりの状態にない」とは、歩行等により施設内を自力で移動することができる状態をいうものであること。
(二) 「特定痴呆性老人」とは、痴呆性老人であって、当該痴呆に伴って著しい精神症状を呈する者又は当該痴呆に伴って著しい行動異常がある者をいうものであるが、「老人保健施設の施設及び設備、人員並びに運営に関する基準の施行について」(昭和六三年一月二〇日健医老第九号老人保健部長通知。以下「基準通知」という。)の別紙一「老人保健施設の入所者の範囲」に規定する「痴呆性老人の日常生活自立度判定基準」によるランクⅢ、Ⅳ又はMに該当する痴呆性老人をいうものであること。
二 他の入所者と区別して処遇を行うのにふさわしい施設及び設備を有していること。
(一) 痴呆専門棟は、一般の寝たきり老人等を処遇する施設に併設して、独立した別棟の建物あるいは建物を階数等により区分して、対象者の処遇に必要な施設及び設備を設置したものとし、対象者の標準を四〇床とする。
(二) 痴呆専門棟に次の施設を有していること。
ア 個室
一般的な症状の変化への対応や、問題行動による他の入所者とのトラブル防止のため定員の一割以上の個室を設けること。
イ 入所者デイ・ルーム
療養室以外の生活の場として設けるものとし、対象者一人当たり二m2以上とすること。
ウ 痴呆性老人通所者デイ・ルーム
痴呆性老人通所者の休養等の場として設けるものとし、一人当たり二m2以上とすること。
エ 家族介護教室
老人の自立、家庭への復帰を目指す家族に対する介護知識、技術の付与のために必要な施設を備えるものとし、三〇m2以上の広さを有すること。
(三) 徘徊老人の他の施設として痴呆専門棟に、老人の見当識(方向、場所、周囲の状況等を正しく理解する能力)に配慮した行動しやすい回廊式廊下等を可能な限り設けること。
(四) 「老人保健施設の施設及び設備、人員並びに運営に関する基準」(昭和六三年一月四日厚生省令第一号。以下「基準省令」という。)第二条に定める施設のうち、療養室、洗面所、便所、サービス・ステーション及び汚物処理室は痴呆専門棟の定員に応じ設置すること。
また、基準省令第二条第二項第一号のトにより療養室にナース・コールを設けることとされているが、痴呆専門棟の療養室に限り設けなくても差し支えないこと。
(五) 基準省令第二条に定める施設のうち診察室、機能訓練室、談話室、食堂、浴室、レクリェーション・ルーム、調理室及び洗濯室は老人保健施設の痴呆専門棟とそれ以外の部分のいずれか、又は定員に応じ双方に設置して差し支えないこと。
(六) 病床転換により痴呆専門棟を整備する場合にあっては、(一)から(五)までの要件を満たしたものについて認めることとし、基準省令付則第二条及び第三条に定める病床転換に係る病床転換の特例は適用しないものとする。
三 人員については、痴呆専門棟加算対象者の数に応じ、基準省令で最低限配置されることとされている介護職員(入所者基本施設療養費(Ⅱ)を算定する場合にあっては、その置くべき員数の介護職員)の数に加え、痴呆専門棟加算対象者の数が一〇又はその端数を増すごとに一以上の介護職員が配置されなければならないこと。
介護職員の算定に当たっては、基準通知で示す介護職員の算定に準ずること。
(様式1)
(様式2)
(様式3)
(様式4)
