○老人訪問看護療養費に係る指定老人訪問看護の費用の額の算定に関する基準の施行について
(平成一〇年三月一六日)
(老発第一六八号)
(各都道府県知事あて厚生省老人保健福祉局長通知)
標記については、「老人訪問看護療養費に係る指定老人訪問看護の費用の額の算定に関する基準の施行について(通知)」(平成八年三月八日老健第六九号)により取り扱われているところであるが、今般、「老人訪問看護療養費に係る指定老人訪問看護の費用の額の算定に関する基準」(平成四年二月厚生省告示第二九号)が厚生省告示第八三号により、一部改正されたことに伴い、その取扱いについては、左記によることとしたので、遺憾のないように関係者に対し周知徹底を図られたい。
なお、これに伴い従前の「老人訪問看護療養費に係る指定老人訪問看護の費用の額の算定に関する基準の施行について(通知)」(平成八年三月八日老健第六九号)貴職あて当職通知は、平成一〇年三月三一日限り廃止する。
記
第一 通則に関する事項
一 老人保健法に規定する老人訪問看護療養費に係る指定老人訪問看護の費用の額は、老人訪問看護基本療養費又は老人訪問看護末期基本療養費の額及び老人訪問看護管理療養費の額に、老人訪問看護ターミナルケア療養費の額及び老人訪問看護情報提供療養費の額を加えた額とすること。
二 老人訪問看護療養費の額は、一により算定された費用の額から、「老人保健法第四六条の五の二第二項に規定する厚生大臣が定める額」(平成四年二月厚生省告示第三〇号)の規定による額(一日につき二五〇円)を控除した額とすること。
三 病院、診療所、老人保健施設、特別養護老人ホーム等の医師又は保健婦、保健士、看護婦、看護士、准看護婦、准看護士、理学療法士若しくは作業療法士(以下「看護婦等」という。)が配置されている施設に入院若しくは入所している者又は他の老人訪問看護ステーションから現に指定老人訪問看護を受けている者については算定の対象としないこと。
四 老人訪問看護ステーションと特別の関係にあり、かつ、当該老人訪問看護ステーションに対して老人訪問看護指示書を交付した医師が所属する保険医療機関において、往診料、寝たきり老人訪問診療料、寝たきり老人末期訪問診療料、寝たきり老人訪問看護・指導料、寝たきり老人末期訪問看護・指導料、寝たきり老人訪問リハビリテーション指導管理料、老人デイ・ケア料、寝たきり老人訪問薬剤管理指導料、寝たきり老人訪問栄養食事指導料及び精神科訪問看護・指導料のいずれかを算定した日については、当該老人訪問看護ステーションは老人訪問看護療養費を算定できないものであること。ただし、当該老人訪問看護ステーションが老人訪問看護を行った後、利用者の病状の急変等により、保険医療機関が往診を行った場合については、この限りではないこと。
五 老人訪問看護ステーションと特別の関係にある老人保健施設において、老人保健施設デイ・ケア施設療養費、特別老人保健施設デイ・ケア施設療養費、老人保健施設痴呆性老人ナイト・ケア施設療養費及び特別老人保健施設痴呆性老人ナイト・ケア施設療養費のいずれかを算定した日については、当該老人訪問看護ステーションは老人訪問看護療養費を算定できないものであること。
六 老人訪問看護ステーションと特別の関係にある又は老人訪問看護ステーションに対して老人訪問看護指示書を交付した医師が所属する保険医療機関において、寝たきり老人訪問看護・指導料(厚生大臣が定める寝たきり老人訪問診療料等に関する疾病等(平成六年八月厚生省告示第二七八号)の患者に対して算定された場合を除く。)を算定した月については、当該老人訪問看護ステーションは老人訪問看護基本療養費を算定できないものであること。ただし、利用者が保険医療機関を退院した後一月以内については、この限りではないこと。
七 「特別の関係」とは、開設者が同一の場合等「「特別の関係にある保険医療機関等」の取扱いについて」(平成一〇年三月一六日保険発第三二号、老健第四二号)通知に規定する関係にあるものをいうこと(以下同じ。)。
八 老人訪問看護療養費を算定した月にあっては、当該利用者の健康手帳の医療の記録に係るページに老人訪問看護ステーション名、当該月における初回の訪問年月日を記載し、「その他必要事項」欄に「訪問看護」と付記すること。
第二 老人訪問看護基本療養費について
一 老人訪問看護基本療養費は、主治医(老人訪問看護基本療養費(Ⅰ)については保険医療機関等の保険医又は老人保健施設の医師に限り、老人訪問看護基本療養費(Ⅱ)については精神科を標榜する保険医療機関等において精神科を担当する医師に限る。)が交付した老人訪問看護指示書又は老人精神訪問看護指示書に基づき、老人訪問看護基本療養費(Ⅰ)においては老人訪問看護ステーションの看護婦等が、老人訪問看護基本療養費(Ⅱ)においては保健婦、保健士、看護婦、看護士又は作業療法士が、当該指示書の交付の日から当該指示書に記載された有効期間内(ただし、二月を限度とする。)に行った指定老人訪問看護について算定すること。
二 老人訪問看護基本療養費は、利用者一人につき週三日を限度に一日につき算定すること。ただし、「厚生大臣が定める老人訪問看護基本療養費に関する疾病等」(平成六年八月厚生省告示第二八二号)の規定による疾病等(多発性硬化症、重症筋無力症、スモン、筋萎縮性側索硬化症、脊髄小脳変性症、ハンチントン舞踏病、進行性筋ジストロフィー症、パーキンソン病(ヤールの臨床的症度分類のステージ三以上であって生活機能症度がⅡ度又はⅢ度のものに限る。)、シャイ・ドレーガー症侯群、クロイツフェルト・ヤコブ病、後天性免疫不全症候群、頚髄損傷及び人工呼吸器を使用している状態)の患者について老人訪問看護基本療養費(Ⅰ)を算定する場合はこの限りではないこと。
三 「老人訪問看護基本療養費(Ⅱ)の算定に係る精神障害者社会復帰施設等」とは、次の施設をいうものであること。
ア 精神保健及び精神障害者福祉に関する法律(昭和二五年法律第一二二号)に基づく精神障害者生活訓練施設、精神障害者授産施設、精神障害者福祉ホーム又はグループホーム(精神障害者地域生活援助事業に係る施設)
イ 痴呆性老人グループホーム(痴呆対応型老人共同生活援助事業に係る施設)
四 「老人訪問看護基本療養費(Ⅱ)を算定すべき訪問」とは、三に規定する施設の了解の下に、当該施設に入所している複数の精神障害を有する者又はその介護を担当する者等に対して、同時に看護又は社会復帰指導を行うものであること。
五 老人訪問看護基本療養費(Ⅱ)の算定は、一人の保健婦、保健士、看護婦、看護士又は作業療法士による一日の訪問につき五名程度を標準として、八名を超えることはできないこと。
六 老人訪問看護基本療養費(Ⅱ)の算定に係る保健婦、保健士、看護婦、看護士又は作業療法士は、次のいずれかに該当する者であること。
ア 精神科を標榜する保険医療機関等において、精神病棟又は精神科外来に勤務した経験を有する者
イ 精神障害者に対する訪問介護の経験を有する者
ウ 精神保健福祉センター又は保健所等における精神保健に関する業務の経験を有する者
エ 専門機関等が主催する精神保健に関する研修を修了している者
七 老人訪問看護基本療養費(Ⅱ)を算定する指定老人訪問看護の時間が三時間を超えた場合は、延長時間加算として、八時間(加算の対象は超過分の五時間)までに限り、一時間又はその端数を増すごとに四〇〇円を加算すること。
八 指定老人訪問看護を受けようとする者(前記二のただし書に係る患者は除く。)が、急性増悪、末期の悪性腫瘍以外の終末期等により、その主治医から当該者に対して一時的に週四回以上の頻回の訪問看護が必要である旨の老人訪問看護指示書(以下「特別指示書」という。)の交付を受けた場合の当該者に係る老人訪問看護基本療養費(Ⅰ)については、当該特別指示書の交付の日から一四日以内については一四日を限度として算定すること。
なお、当該特別指示書に基づく当該算定は、一月に一回に限り算定できるものであること。
また、特別指示書の交付の日の属する週及び当該交付のあった日から一四日目の日の属する週の当該算定に係る日以外については、当該算定した日を除き週三日を限度に算定できるものであること。
九 特別指示書の交付のあった急性増悪等の患者に係る訪問看護については、当該患者の病状等を十分把握し、老人訪問看護計画書の作成、訪問看護の実施等において主治医と連携を密にすること。
一〇 「特別地域訪問看護加算に係る厚生大臣が定める地域」(平成八年三月厚生省告示第六六号)に規定する地域(以下「厚生大臣が定める地域」という。)に所在する老人訪問看護ステーションの看護婦等が、当該訪問看護ステーションの所在地から利用者の家庭までの訪問に最も合理的な通常の経路及び方法で片道一時間以上要する利用者に対して指定老人訪問看護を行った場合は、特別地域訪問看護加算として、所定額の一〇〇分の五〇に相当する額を加算すること。
なお、当該加算は、訪問に要した時間が交通情報等により片道一時間以上となった場合であっても算定できないこと。
一一 特別地域訪問看護加算を算定する老人訪問看護ステーションは、その所在地が「厚生大臣が定める地域」に該当するか否かを都道府県老人医療主管課(部)確認すること。
一二 指定老人訪問看護の実施時間は、一回の訪問につき、老人訪問看護基本療養費(Ⅰ)については三〇分から一時間三〇分程度を、老人訪問看護基本療養費(Ⅱ)については一時間から三時間程度を標準とするものであること。
一三 看護婦等は初回の訪問時に、病歴、家族の構成、家庭での介護の状況、家屋の状況、日常生活活動の状況、保健福祉サービスの利用状況等の概要を老人訪問看護記録書に記入すること。
一四 看護婦等は毎回の訪問時に、老人訪問看護記録書に訪問年月日、利用者の体温、脈拍等心身の状態、利用者の病状、家庭での介護の状況、実施した指定老人訪問看護の内容、指定老人訪問看護に要した時間等の概要及び訪問に要した時間(特別地域訪問看護加算を算定する場合に限る。)を記入すること。
第三 老人訪問看護末期基本療養費について
一 老人訪問看護末期基本療養費は、末期の悪性腫瘍である在宅寝たきり老人等に対してその主治医が交付した老人訪問看護指示書に基づき、老人訪問看護ステーションの保健婦、保健士、看護婦、看護士、准看護婦、准看護士(以下「看護職員」という。)が、当該指示書の交付の日から当該指示書に記載された有効期間内(ただし、二月を限度とする。)に行った指定老人訪問看護について算定すること。
二 老人訪問看護末期基本療養費は、週三回目までの訪問のあった日と、週四回目以降の訪問のあった日を区別して一日につき算定すること。
三 「厚生大臣が定める地域」に規定する地域に所在する老人訪問看護ステーションの看護婦等が、当該老人訪問看護ステーションの所在地から利用者の家庭までの訪問に最も合理的な通常の経路及び方法で片道一時間以上要する利用者に対して指定老人訪問看護を行った場合は、特別地域訪問看護加算として、所定額の一〇〇分の五〇に相当する額を加算すること。
なお、当該加算は、訪問に要した時間が交通事情等により片道一時間以上となった場合であっても算定できないこと。
四 特別地域訪問看護加算を算定する老人訪問看護ステーションは、その所在地が「厚生大臣が定める地域」に該当するか否かを都道府県老人医療主管課(部)に確認すること。
五 指定老人訪問看護の実施時間は、一回の訪問につき三〇分から一時間三〇分程度を標準とするものであること。
六 看護職員は初回の訪問時に、病歴、家族の構成、家庭での介護の状況、家屋の状況、日常生活活動の状況、保健福祉サービスの利用状況等の概要を老人訪問看護記録書に記入すること。
七 看護職員は毎回の訪問時に、老人訪問看護記録書に訪問年月日、利用者の体温、脈拍等心身の状態、利用者の病状、家庭での介護の状況、実施した指定老人訪問看護の内容、指定老人訪問看護に要した時間等の概要及び訪問に要した時間(特別地域訪問看護加算を算定する場合に限る。)を記入すること。
第四 老人訪問看護管理療養費について
一 老人訪問看護療養費は、老人訪問看護ステーションが、老人訪問看護基本療養費を算定すべき指定老人訪問看護の提供に関し、当該利用者に係る老人訪問看護計画書及び老人訪問看護報告書を主治医に提出し、計画的な管理を継続して行った場合に算定すること。
二 老人訪問看護管理療養費は、利用者一人につき月の初日の訪問の場合及び月の二日目以降の訪問の場合に分けてそれぞれ所定の金額を算定すこと。
三 老人訪問看護報告書を提出した場合は、文書の写しを老人訪問看護記録書に添付しておくこと。
四 指定老人訪問看護の実施に当たっては、市町村(特別区含む。以下同じ。)、保健所、精神保健福祉センター(以下「市町村等」という。)の実施する保健福祉サービスとの連携に十分配慮すること。
五 営業日、営業時間内における利用者又はその家族等との電話による連絡、療養に関する相談その他の指定老人訪問看護の提供に必要な計画的な管理に要する費用は、老人訪問看護管理療養費に含まれるものであること。
六 指定老人訪問看護を受けようとする入院中の患者が退院するときに、老人訪問看護ステーションの看護婦等(准看護婦、准看護士を除く。)が、当該患者又はその家族等に対し、当該患者が入院している病院である保険医療機関又は当該患者が入所している老人保健施設において、当該病院である保険医療機関又は老人保健施設の医師等とともに退院後の在宅での療養上必要な指導を行った場合には、寝たきり老人退院時共同指導加算として、当該老人訪問看護管理療養費に一月につき加算すること。
なお、寝たきり老人退院時共同指導加算は、当該老人訪問看護管理療養費を算定している場合(老人訪問看護管理療養費を算定する月の前月に当該寝たきり老人退院時共同指導加算を算定する当該指導を行った場合を含む。)に限り算定できること。
七 寝たきり老人退院時共同指導加算は、当該老人訪問看護ステーションと特別の関係にある病院である保険医療機関又は老人保健施設において行われる場合にあっては算定しないものであること。
八 寝たきり老人退院時共同指導加算は、当該老人訪問看護ステーションが、老人訪問看護管理療養費を算定する訪問日数には算入しないこと。
九 看護婦等は、共同で行った指導の内容を老人訪問看護記録書に記入すること。
一〇 老人訪問看護ステーションの保健婦、保健士、看護婦又は看護士が、電話等により看護に関する意見を求められた場合に常時対応できる体制にあるものとして都道府県知事に届け出て、指定老人訪問看護を受けようとする者に対して当該体制にある旨を説明し、同意を得て、現にその体制を実施した場合は、「二四時間連絡体制加算」として所定額に一月につき二、五〇〇円を加算すること。
一一 二四時間連絡体制加算を算定する場合は、指定老人訪問看護を受けようとする者に対し、老人訪問看護ステーションの名称、所在地、電話番号及び時間外の連絡方法(電話番号等)等を記載した文書を交付すること。
一二 二四時間連絡体制加算を算定する利用者から電話等により看護に関する意見を求められた場合は日時、内容及び対応状況を老人訪問看護記録に記録すること。
一三 老人訪問看護ステーションが、医療器具を使用している者であって特別な管理を必要とするものから看護に関する意見を求められた場合に常時対応できる体制その他計画的な管理を実施できる体制にあるものとして都道府県知事に届け出て、指定老人訪問看護を受けようとする者に対して当該体制にある旨を説明し、現にその体制を実施した場合には、「重症者管理加算」として所定額に一月につき二、五〇〇円を加算すること。
一四 重症者管理加算の対象となる者は、保険医療機関等において在宅自己腹膜潅流指導管理料、在宅血液透析指導管理料、在宅酸素療法指導管理料、在宅中心静脈栄養法指導管理料、在宅成分栄養経管栄養法指導管理料、在宅自己導尿指導管理料、在宅人工呼吸指導管理料、在宅持続陽圧呼吸療法指導管理料、在宅悪性腫瘍患者指導管理料、在宅自己疼痛管理指導管理料のいずれかを算定している者、気管カニューレ、ドレーンチューブ若しくは留置カテーテルを使用している者又は人工肛門若しくは人工膀胱を設置している者であってその管理に配慮を必要とするものであること。
第五 老人訪問看護情報提供療養費について
一 老人訪問看護情報提供療養費は、老人訪問看護ステーションが、利用者の居住する市町村等に対し、指定老人訪問看護に関する情報を提供することにより、老人訪問看護ステーションと市町村等の実施する保健福祉サービスとの有機的な連携を強化し、寝たきり老人等に対する総合的な在宅療養を推進することを目的とするものであること。
二 老人訪問看護情報提供療養費は、老人訪問看護ステーションが市町村等に提供する情報により、健康教育・健康相談、機能訓練、訪問指導等の保健サービス又はホームヘルプサービス(入浴、洗濯等のサービスを含む。)等の福祉サービスを市町村等が有効に利用者に対して提供することを推進する趣旨であることを踏まえ、老人訪問看護ステーションは必要な情報を市町村等に提供すること。
三 老人訪問看護情報提供療養費は、利用者の同意を得て、指定老人訪問看護を行った日から二週間以内に、別紙様式一又は別紙様式二の文書により市町村等に情報を提供した場合に月一回に限り算定すること。
四 老人訪問看護情報提供療養費を算定した場合は、提供した文書の写しを老人訪問看護記録書に添付しておくこと。
五 市町村等が指定老人訪問看護事業者である場合には、当該市町村等に居住する寝たきり老人等に係る老人訪問看護情報提供療養費は算定できないものであること。
第六 老人訪問看護ターミナルケア療養費について
一 老人訪問看護ターミナルケア療養費は、主治医との連携の下に、老人訪問看護ステーションの看護婦等が在宅での終末期の看護の提供を行った場合に算定できるものであること。
二 老人訪問看護ターミナルケア療養費は、老人訪問看護ステーションが、在宅で死亡した利用者について、老人訪問看護管理療養費を死亡した日の属する月の前月に算定し、かつ、その死亡の概ね二四時間以内にターミナルケアを行った場合に算定すること。
三 老人訪問看護ターミナルケア療養費を算定した場合には、死亡時刻を含め、その状況を老人訪問看護記録書に記録すること。
別紙様式1
別紙様式2
