添付一覧
○日本薬局方外医薬品規格第三部の一部改正について
(平成一二年一二月二一日)
(医薬発第一三〇四号)
(各都道府県知事あて厚生省医薬安全局長通知)
日本薬局方外医薬品規格第三部については、平成一一年三月二三日医薬発第三四三号厚生省医薬安全局長通知により定めたところであるが、今般、その一部を改正し、追加収載を行う溶出試験を(別添)としてとりまとめたので、貴管下関係業者に対し周知方ご配慮願いたい。
アルジオキサ散
Aldioxa Powder
溶出試験 本品の表示量に従いアルジオキサ(C4H7A1N4O5)約0.1gに対応する量を精密に量り,試験液に水900mLを用い,溶出試験法第2法により,毎分50回転で試験を行う。溶出試験を開始し,規定時間後,溶出液20mL以上をとり,孔径0.45μm以下のメンブランフィルターでろ過する。初めのろ液10mLを除き,次のろ液VmLを正確に量り,表示量に従い1mL中にアルジオキサ(C4H7A1N4O5)約22μgを含む液となるように薄めたpH10.0のアンモニア・塩化アンモニウム緩衝液(1→10)を加えて正確にV'mLとし,試料溶液とする。別にアルジオキサ標準品を105℃で2時間乾燥し,その約0.028gを精密に量り,フッ化ナトリウム・塩酸試液に溶かし,正確に25mLとする。この液1mLを正確に量り,薄めたpH10.0のアンモニア・塩化アンモニウム緩衝液(1→10)を加えて正確に50mLとし,標準溶液とする。試料溶液及び標準溶液につき,吸光度測定法により試験を行い,波長223nmにおける吸光度AT及びASを測定する。
本品が溶出規格を満たすときは適合とする。
アルジオキサ(C4H7A1N4O5)の表示量に対する溶出率(%)
WS AT V' 1
=―――×―――×―――×―――×72
WT AS V C
WS:アルジオキサ標準品の量(mg)
WT:アルジオキサ散の秤取量(g)
C:1g中のアルジオキサ(C4H7A1N4O5)の表示量(mg)
溶出規格
表示量 |
規定時間 |
溶出率 |
200mg/g |
15分 |
85%以上 |
アルジオキサ細粒
Aldioxa Fine Granules
溶出試験 本品の表示量に従いアルジオキサ(C4H7A1N4O5)約0.1gに対応する量を精密に量り,試験液に水900mLを用い,溶出試験法第2法により,毎分50回転で試験を行う。溶出試験を開始し,規定時間後,溶出液20mL以上をとり,孔径0.45μm以下のメンブランフィルターでろ過する。初めのろ液10mLを除き,次のろ液VmLを正確に量り,表示量に従い1mL中にアルジオキサ(C4H7A1N4O5)約22μgを含む液となるように薄めたpH10.0のアンモニア・塩化アンモニウム緩衝液(1→10)を加えて正確にV'mLとし,試料溶液とする。別にアルジオキサ標準品を105℃で2時間乾燥し,その約0.028gを精密に量り,フッ化ナトリウム・塩酸試液に溶かし,正確に25mLとする。この液1mLを正確に量り,薄めたpH10.0のアンモニア・塩化アンモニウム緩衝液(1→10)を加えて正確に50mLとし,標準溶液とする。試料溶液及び標準溶液につき,吸光度測定法により試験を行い,波長223nmにおける吸光度AT及びASを測定する。
本品が溶出規格を満たすときは適合とする。
アルジオキサ(C4H7A1N4O5)の表示量に対する溶出率(%)
WS AT V' 1
=―――×―――×―――×――×72
WT AS V C
WS:アルジオキサ標準品の量(mg)
WT:アルジオキサ細粒の秤取量(g)
C:1g中のアルジオキサ(C4H7A1N4O5)の表示量(mg)
溶出規格
表示量 |
規定時間 |
溶出率 |
250mg/g |
15分 |
85%以上 |
アルジオキサ顆粒
Aldioxa Granules
溶出試験 本品の表示量に従いアルジオキサ(C4H7A1N4O5)約0.1gに対応する量を精密に量り,試験液に水900mLを用い,溶出試験法第2法により,毎分50回転で試験を行う。溶出試験を開始し,規定時間後,溶出液20mL以上をとり,孔径0.45μm以下のメンブランフィルターでろ過する。初めのろ液10mLを除き,次のろ液VmLを正確に量り,表示量に従い1mL中にアルジオキサ(C4H7A1N4O5)約22μgを含む液となるように薄めたpH10.0のアンモニア・塩化アンモニウム緩衝液(1→10)を加えて正確にV'mLとし,試料溶液とする。別にアルジオキサ標準品を105℃で2時間乾燥し,その約0.028gを精密に量り,フッ化ナトリウム・塩酸試液に溶かし,正確に25mLとする。この液1mLを正確に量り,薄めたpH10.0のアンモニア・塩化アンモニウム緩衝液(1→10)を加えて正確に50mLとし,標準溶液とする。試料溶液及び標準溶液につき,吸光度測定法により試験を行い,波長223nmにおける吸光度AT及びASを測定する。
本品が溶出規格を満たすときは適合とする。
アルジオキサ(C4H7A1N4O5)の表示量に対する溶出率(%)
WS AT V' 1
=―――×―――×―――×―――×72
WT AS V C
WS:アルジオキサ標準品の量(mg)
WT:アルジオキサ顆粒の秤取量(g)
C:1g中のアルジオキサ(C4H7A1N4O5)の表示量(mg)
溶出規格
表示量 |
規定時間 |
溶出率 |
100mg/g |
15分 |
85%以上 |
200mg/g |
15分 |
85%以上 |
250mg/g |
15分 |
85%以上 |
500mg/g |
15分 |
85%以上 |
アルジオキサ錠
Aldioxa Tablets
溶出試験 本品1個をとり,試験液に水900mLを用い,溶出試験法第2法により,毎分50回転で試験を行う。溶出試験を開始し,規定時間後,溶出液20mL以上をとり,孔径0.45μm以下のメンブランフィルターでろ過する。初めのろ液10mLを除き,次のろ液VmLを正確に量り,表示量に従い1mL中にアルジオキサ(C4H7A1N4O5)約22μgを含む液となるように薄めたpH10.0のアンモニア・塩化アンモニウム緩衝液(1→10)を加えて正確にV'mLとし,試料溶液とする。別にアルジオキサ標準品を105℃で2時間乾燥し,その約0.028gを精密に量り,フッ化ナトリウム・塩酸試液に溶かし,正確に25mLとする。この液1mLを正確に量り,薄めたpH10.0のアンモニア・塩化アンモニウム緩衝液(1→10)を加えて正確に50mLとし,標準溶液とする。試料溶液及び標準溶液につき,吸光度測定法により試験を行い,波長223nmにおける吸光度AT及びASを測定する。
本品が溶出規格を満たすときは適合とする。
アルジオキサ(C4H7A1N4O5)の表示量に対する溶出率(%)
AT V' 1
= WS×―――×―――×――― ×72
AS V C
Ws:アルジオキサ標準品の量(mg)
C:1錠中のアルジオキサ(C4H7A1N4O5)の表示量(mg)
溶出規格
表示量 |
規定時間 |
溶出率 |
50mg |
15分 |
80%以上 |
100mg |
30分 |
70%以上 |
ウベニメクスカプセル
Ubenimex Capsules
溶出試験 本品1個をとり,試験液に水900mLを用い,溶出試験法第2法(ただし,シンカーを用いる)により,毎分50回転で試験を行う。溶出試験を開始し,規定時間後,溶出液20mL以上をとり,孔径0.45μm以下のメンブランフィルターでろ過する。初めのろ液10mLを除き,次のろ液VmLを正確に量り,表示量に従い1mL中にウベニメクス(C16H24N2O4)約11μgを含む液となるように水・アセトニトリル混液(7:3)を加えて正確にV′mLとし,試料溶液とする。別にウベニメクス標準品を酸化リン(V)を乾燥剤として80℃で4時間減圧乾燥し,その約0.022gを精密に量り,水・アセトニトリル混液(7:3)を加えて溶かし,正確に100mLとする。この液5mLを正確に量り,水・アセトニトリル混液(7:3)を加えて正確に100mLとし,標準溶液とする。試料溶液及び標準溶液50μLずつを正確にとり,次の条件で液体クロマトグラフ法により試験を行い,ウベニメクスのピーク面積AT及びASを測定する。
本品が溶出規格を満たすときは適合とする。
ウベニメクス(C16H24N2O4)の表示量に対する溶出率(%)
AT V′ 1
= Ws×―――× ―――×―――×45
AS V C
WS:ウベニメクス標準品の量(mg)
C:1カプセル中のウベニメクス(C16H24N2O4)の表示量(mg)
操作条件
検出器:紫外吸光光度計(測定波長:200nm)
カラム:内径約4mm,長さ約15cmのステンレス管に5μmの液体クロマトグラフ用オクタデシルシリル化シリカゲルを充てんする。
カラム温度:30℃付近の一定温度
移動相:薄めたリン酸(1→100)・アセトニトリル混液(83:17)
流量:ウベニメクスの保持時間が約8分になるように調整する。
カラムの選定:標準溶液50μLにつき,上記の条件で操作するとき,ウベニメクスのピークのシンメトリー係数が2.0以下で,理論段数が3000以上のものを用いる。
試験の再現性:標準溶液50μLにつき,上記の条件で試験を6回繰り返すとき,ウベニメクスのピーク面積の相対標準偏差は2.0%以下である。
溶出規格
表示量 |
規定時間 |
溶出率 |
10mg |
30分 |
75%以上 |
30mg |
30分 |
70%以上 |
ウベニメクス標準品「ウベニメクス」。ただし,乾燥したものを定量するとき,ウベニメクス(C16H24N2O4)99.0%以上を含むもの。
塩酸ベネキサートベータデクスカプセル
Benexate Hydrochloride Betadex Capsules
溶出試験 本品1個をとり,試験液に水900mLを用い,溶出試験法第2法(ただし,シンカーを用いる)により,毎分50回転で試験を行う。溶出試験を開始し,規定時間後,溶出液20mL以上をとり,孔径0.5μm以下のメンブランフィルターでろ過する。初めのろ液10mLを除き,次のろ液VmLを正確に量り,表示量に従い1mL中に塩酸ベネキサートベータデクス(C23H27N3O4・HC1・C42H70O35)約220μgを含む液となるように水を加えて正確にV′mLとし,試料溶液とする。別に塩酸ベネキサート標準品約0.033g(別途水分を測定しておく)を精密に量り,アセトニトリルに溶かし,正確に10mLとする。この液1mLを正確に量り,水を加えて正確に50mLとし,標準溶液とする。試料溶液及び標準溶液100μLにつき,次の条件で液体クロマトグラフ法により試験を行い,ベネキサートのピーク面積AT及びASを測定する。
本品が溶出規格を満たすときは適合とする。
塩酸ベネキサートベータデクス(C23H27N3O4・HC1・C42H70O35)の表示量に対する溶出率(%)
AT V′ 1
= WS ×―――×―――×―――×180×3.545
AS V C
WS:脱水物に換算した塩酸ベネキサート標準品の量(mg)
C:1カプセル中の塩酸ベネキサートベータデクス(C23H27N3O4・HC1・C42H70O35)の表示量(mg)
操作条件
検出器:紫外吸光光度計(測定波長:229nm)
カラム:内径約4mm,長さ約15cmのステンレス管に5μmの液体クロマトグラフ用オクタデシルシリル化シリカゲルを充てんする。
カラム温度:25℃付近の一定温度
移動相:アセトニトリル・pH4.3の酢酸・酢酸ナトリウム緩衝液混液(11:9)
流量:ベネキサートの保持時間が約3分になるように調整する。
カラムの選定:標準溶液100μLにつき,上記の条件で操作するとき,ベネキサートのピークのシンメトリー係数が3.0以下で,理論段数が1500以上のものを用いる。
試験の再現性:標準溶液100μLにつき,上記の条件で試験を6回繰り返すとき,ベネキサートのピーク面積の相対標準偏差は1.5%以下である。
溶出規格
表示量 |
規定時間 |
溶出率 |
200mg |
20分 |
85%以上 |
塩酸ロメフロキサシン錠
Lomefloxacin Hydrochloride Tablets
溶出試験 本品1個をとり,試験液に水900mLを用い,溶出試験法第2法により,毎分50回転で試験を行う。溶出試験を開始し,規定時間後,溶出液20mL以上をとり,孔径0.8μm以下のメンブランフィルターでろ過する。初めのろ液10mLを除き,次のろ液VmLを正確に量り,表示量に従い1mL中にロメフロキサシン(C17H19F2N3O3)約4.4μgを含む液となるように崩壊試験法の第1液を加えて正確にV′mLとし,試料溶液とする。別に塩酸ロメフロキサシン標準品を105℃で2時間乾燥し,その約0.025gを精密に量り,水に溶かし,正確に200mLとする。この液2mLを正確に量り,崩壊試験法の第1液を加えて正確に50mLとし,標準溶液とする。試料溶液及び標準溶液につき,吸光度測定法により試験を行い,波長288nmにおける吸光度AT及びASを測定する。
本品が溶出規格を満たすときは適合とする。
ロメフロキサシン(C17H19F2N3O3)の表示量に対する溶出率(%)
AT V′ 1
=WS×―――×―――×――― ×18 ×0.906
AS V C
WS:塩酸ロメフロキサシン標準品の量(mg)
C:1錠中のロメフロキサシン(C17H19F2N3O3)の表示量(mg)
溶出規格
表示量* |
規定時間 |
溶出率 |
200mg |
30分 |
75%以上 |
*ロメフロキサシンとして
塩酸ロメフロキサシン標準品 C17H19F2N3O3・HC1:387.81 (±)-1-エチル-6,8-ジフルオロ-1,4-ジヒドロ-7-(3-メチル-1-ピペラジニル)-4-オキソ-3-キノリンカルボン酸塩酸塩で,下記の規格に適合するもの。必要ならば次に示す方法で精製する。
精製法 本品10gに水150mLを加え,加熱して溶かし,必要ならば活性炭を加えてかき混ぜた後,熱時ろ過する。ろ液をかき混ぜながら,40℃以上の温度で結晶の析出を開始させる。晶析完了後,結晶をろ取し,同様の操作を行い再結晶して,得られた結晶を105℃で2時間乾燥する。
性状 本品は白色の結晶性の粉末である。
確認試験 本品を乾燥し,赤外吸収スペクトル測定法の臭化カリウム錠剤法により測定するとき,波数3060cm-1,2700cm-1,2460cm-1,1725cm-1,1615cm-1及び808cm-1付近に吸収を認める。
純度試験 類縁物質 本品0.010gをpH2.5のリン酸塩緩衝液・メタノール混液(3:2)50mLに溶かし,試料溶液とする。この液1mLを正確に量り,pH2.5のリン酸塩緩衝液・メタノール混液(3:2)を加えて正確に100mLとし,標準溶液とする。試料溶液及び標準溶液7μLにつき,次の条件で液体クロマトグラフ法により試験を行う。それぞれの液の各々のピーク面積を自動積分法により測定するとき,試料溶液のロメフロキサシン以外のピークの合計面積は,標準溶液のロメフロキサシンのピーク面積の1/10より大きくない。
操作条件
検出器:紫外吸光光度計(測定波長:280nm)
カラム:内径約4mm,長さ約15cmのステンレス管に5μmの液体クロマトグラフ用オクタデシルシリル化シリカゲルを充てんする。
カラム温度:25℃付近の一定温度
移動相:メタノール一定量にpH2.5のリン酸塩緩衝液を加えて1000mLとし,1-ペンタンスルホン酸ナトリウム0.87gを加え,振り混ぜて溶かし,移動相とする。ただし,メタノールの量は370~420mLの範囲で選ぶ。
流量:ロメフロキサシンの保持時間が約6分になるように調整する。
カラムの選定:本品を105℃で2時間乾燥し,その0.05gを0.01mol/L水酸化ナトリウム試液に溶かし,50mLとする。この液5mLにpH2.5のリン酸塩緩衝液・メタノール混液(3:2)を加えて50mLとする。この液10mLにテオフィリンのpH2.5のリン酸塩緩衝液・メタノール混液(3:2)溶液(3→20000)10mLを加えた後,pH2.5のリン酸塩緩衝液・メタノール混液(3:2)を加えて50mLとする。この液7μLにつき,上記の条件で操作するとき,テオフィリン,ロメフロキサシンの順に溶出し,その分離度が9以上のものを用いる。
検出感度:標準溶液7μLから得たロメフロキサシンのピーク高さが5~15mmになるように調整する。
面積測定範囲:溶媒のピークの後からロメフロキサシンの保持時間の約2倍の範囲
乾燥減量 0.30%以下(0.5g,105℃,2時間)。
含量 99.5%以上。 定量法 本品を乾燥し,その約0.3gを精密に量り,メタノール・エチレングリコール混液(1:1)20mLを加えて振り混ぜた後,0.1mol/L過塩素酸15mLを正確に加え,100℃の油浴中で90分間加熱する。冷後,メタノール10mL及びアセトニトリル50mLを加え,過量の過塩素酸を0.1mol/L酢酸ナトリウム液で滴定する(電位差滴定法)。同様の方法で空試験を行う。
0.1mol/L過塩素酸1mL=38.781mg C17H19F2N3O3・HC1
リン酸塩緩衝液,pH2.5 リン酸二水素アンモニウム3.45gを水に溶かし1000mLとした後,リン酸を加えてpHを2.5に調整する。
塩酸ロメフロキサシンカプセル
Lomefloxacin Hydrochloride Capsules
溶出試験 本品1個をとり,試験液に水900mLを用い,溶出試験法第2法(ただし,シンカーを用いる)により,毎分50回転で試験を行う。溶出試験を開始し,規定時間後,溶出液20mL以上をとり,孔径0.8μm以下のメンブランフィルターでろ過する。初めのろ液10mLを除き,次のろ液VmLを正確に量り,表示量に従い1mL中にロメフロキサシン(C17H19F2N3O3)約4.4μgを含む液となるように崩壊試験法の第1液を加えて正確にV′mLとし,試料溶液とする。別に塩酸ロメフロキサシン標準品を105℃で2時間乾燥し,その約0.025gを精密に量り,水に溶かし,正確に200mLとする。この液2mLを正確に量り,崩壊試験法の第1液を加えて正確に50mLとし,標準溶液とする。試料溶液及び標準溶液につき,吸光度測定法により試験を行い,波長288nmにおける吸光度AT及びASを測定する。
本品が溶出規格を満たすときは適合とする。
ロメフロキサシン(C17H19F2N3O3)の表示量に対する溶出率(%)
AT V′ 1
=WS×―――×―――×――― ×18×0.906
AS V C
WS:塩酸ロメフロキサシン標準品の量(mg)
C:1カプセル中のロメフロキサシン(C17H19F2N3O3)の表示量(mg)
溶出規格
表示量* |
規定時間 |
溶出率 |
100mg |
30分 |
75%以上 |
*ロメフロキサシンとして
塩酸ロメフロキサシン標準品 C17H19F2N3O3・HC1:387.81 (±)-1-エチル-6,8-ジフルオロ-1,4-ジヒドロ-7-(3-メチル-1-ピペラジニル)-4-オキソ-3-キノリンカルボン酸塩酸塩で,下記の規格に適合するもの。必要ならば次に示す方法で精製する。
精製法 本品10gに水150mLを加え,加熱して溶かし,必要ならば活性炭を加えてかき混ぜた後,熱時ろ過する。ろ液をかき混ぜながら,40℃以上の温度で結晶の析出を開始させる。晶析完了後,結晶をろ取し,同様の操作を行い再結晶して,得られた結晶を105℃で2時間乾燥する。
性状 本品は白色の結晶性の粉末である。
確認試験 本品を乾燥し,赤外吸収スペクトル測定法の臭化カリウム錠剤法により測定するとき,波数3060cm-1,2700cm-1,2460cm-1,1725cm-1,1615cm-1及び808cm-1付近に吸収を認める。
純度試験 類縁物質 本品0.010gをpH2.5のリン酸塩緩衝液・メタノール混液(3:2)50mLに溶かし,試料溶液とする。この液1mLを正確に量り,pH2.5のリン酸塩緩衝液・メタノール混液(3:2)を加えて正確に100mLとし,標準溶液とする。試料溶液及び標準溶液7μLにつき,次の条件で液体クロマトグラフ法により試験を行う。それぞれの液の各々のピーク面積を自動積分法により測定するとき,試料溶液のロメフロキサシン以外のピークの合計面積は,標準溶液のロメフロキサシンのピーク面積の1/10より大きくない。
操作条件
検出器:紫外吸光光度計(測定波長:280nm)
カラム:内径約4mm,長さ約15cmのステンレス管に5μmの液体クロマトグラフ用オクタデシルシリル化シリカゲルを充てんする。
カラム温度:25℃付近の一定温度
移動相:メタノール一定量にpH2.5のリン酸塩緩衝液を加えて1000mLとし,1-ペンタンスルホン酸ナトリウム0.87gを加え,振り混ぜて溶かし,移動相とする。ただし,メタノールの量は370~420mLの範囲で選ぶ。
流量:ロメフロキサシンの保持時間が約6分になるように調整する。
カラムの選定:本品を105℃で2時間乾燥し,その0.05gを0.01mol/L水酸化ナトリウム試液に溶かし,50mLとする。この液5mLにpH2.5のリン酸塩緩衝液・メタノール混液(3:2)を加えて50mLとする。この液10mLにテオフィリンのpH2.5のリン酸塩緩衝液・メタノール混液(3:2)溶液(3→20000)10mLを加えた後,pH2.5のリン酸塩緩衝液・メタノール混液(3:2)を加えて50mLとする。この液7μLにつき,上記の条件で操作するとき,テオフィリン,ロメフロキサシンの順に溶出し,その分離度が9以上のものを用いる。
検出感度:標準溶液7μLから得たロメフロキサシンのピーク高さが5~15mmになるように調整する。
面積測定範囲:溶媒のピークの後からロメフロキサシンの保持時間の約2倍の範囲
乾燥減量 0.30%以下(0.5g,105℃,2時間)。
含量 99.5%以上。 定量法 本品を乾燥し,その約0.3gを精密に量り,メタノール・エチレングリコール混液(1:1)20mLを加えて振り混ぜた後,0.1mol/L過塩素酸15mLを正確に加え,100℃の油浴中で90分間加熱する。冷後,メタノール10mL及びアセトニトリル50mLを加え,過量の過塩素酸を0.1mol/L酢酸ナトリウム液で滴定する(電位差滴定法)。同様の方法で空試験を行う。
0.1mol/L過塩素酸1mL=38.781mg C17H19F2N3O3・HC1
リン酸塩緩衝液,pH2.5 リン酸二水素アンモニウム3.45gを水に溶かし,1000mLとした後,リン酸を加えてpHを2.5に調整する。
オーラノフィン錠
Auranofin Tablets
溶出試験 本品1個をとり,試験液に水900mLを用い,溶出試験法第2法により,毎分50回転で試験を行う。溶出試験を開始し,規定時間後,溶出液20mL以上をとり,孔径0.45μm以下のメンブランフィルターでろ過する。初めのろ液10mLを除き,次のろ液を試料溶液とする。別にオーラノフィン標準品を105℃で3時間乾燥し,表示量の10倍量を精密に量り,アセトニトリルに溶かし,正確に50mLとする。この液5mLを正確に量り,水を加えて正確に100mLとする。更に,この液10mLを正確に量り,水を加えて正確に100mLとし,標準溶液とする。試料溶液及び標準溶液50μLずつを正確にとり,次の条件で液体クロマトグラフ法により試験を行い,オーラノフィンのピーク面積AT及びASを測定する。
本品が溶出規格を満たすときは適合とする。
オーラノフィン(C20H34AuO9PS)の表示量に対する溶出率(%)
AT 1
=WS×―――×―――×9
AS C
WS:オーラノフィン標準品の量(mg)
C:1錠中のオーラノフィン(C20H34AuO9PS)の表示量(mg)
操作条件
検出器:紫外吸光光度計(測定波長:230nm)
カラム:内径約4mm,長さ約15cmのステンレス管に5μmの液体クロマトグラフ用オクタデシルシリル化シリカゲルを充てんする。
カラム温度:25℃付近の一定温度
移動相:リン酸二水素ナトリウム二水和物溶液(1→100)・テトラヒドロフラン・アセトニトリル混液(12:5:3)
流量:オーラノフィンの保持時間が約6分になるように調整する。
カラムの選定:標準溶液50μLにつき,上記の条件で操作するとき,オーラノフィンのピークのシンメトリー係数が2.0以下で,理論段数が5000以上のものを用いる。
試験の再現性:標準溶液50μLにつき,上記の条件で試験を6回繰り返すとき,オーラノフィンのピーク面積の相対標準偏差は1.0%以下である。
溶出規格
表示量 |
規定時間 |
溶出率 |
3mg |
15分 |
85%以上 |
シノキサシンカプセル
Cinoxacin Capsules
溶出試験 本品1個をとり,試験液に薄めたpH6.8のリン酸塩緩衝液(1→2)900mLを用い,溶出試験法第2法(ただし,シンカーを用いる)により,毎分50回転で試験を行う。溶出試験を開始し,規定時間後,溶出液20mL以上をとり,孔径0.45μm以下のメンブランフィルターでろ過する。初めのろ液10mLを除き,次のろ液VmLを正確に量り,表示量に従い1mL中にシノキサシン(C12H10N2O5)約11μgを含む液となるように薄めたpH6.8のリン酸塩緩衝液(1→2)を加えて正確にV′mLとし,試料溶液とする。別にシノキサシン標準品を105℃で1時間乾燥し,その約0.022gを精密に量り,薄めたpH6.8のリン酸塩緩衝液(1→2)に溶かし,正確に100mLとする。この液5mLを正確に量り,薄めたpH6.8のリン酸塩緩衝液(1→2)を加えて正確に100mLとし,標準溶液とする。試料溶液及び標準溶液につき,吸光度測定法により試験を行い,波長351nmにおける吸光度AT及びASを測定する。
本品が溶出規格を満たすときは適合とする。
シノキサシン(C12H10N2O5)の表示量に対する溶出率(%)
AT V′ 1
= WS×―――×―――×――― ×45
AS V C
WS:シノキサシン標準品の量(mg)
C:1カプセル中のシノキサシン(C12H10N2O5)の表示量(mg)
溶出規格
表示量 |
規定時間 |
溶出率 |
200mg |
90分 |
70%以上 |
シノキサシン標準品 「シノキサシン」。ただし,乾燥したものを定量するとき,シノキサシン(C12H10N2O5)99.0%以上を含むもの。
シメチジン細粒
Cimetidine Fine Granules
溶出試験 本品の表示量に従いシメチジン(C10H16N6S)約0.4gに対応する量を精密に量り,試験液に水900mLを用い,溶出試験法第2法により,毎分50回転で試験を行う。溶出試験を開始し,規定時間後,溶出液20mL以上をとり,孔径0.8μm以下のメンブランフィルターでろ過する。初めのろ液10mLを除き,次のろ液VmLを正確に量り,表示量に従い1mL中にシメチジン(C10H16N6S)約66μgを含む液となるように水を加えて正確にV'mLとし,試料溶液とする。別にシメチジン標準品を105℃で3時間乾燥し,その約0.022gを精密に量り,水に溶かし,正確に100mLとする。この液6mLを正確に量り,水を加えて正確に20mLとし,標準溶液とする。試料溶液及び標準溶液につき,吸光度測定法により試験を行い,波長242nmにおける吸光度AT及びASを測定する。
本品が溶出規格を満たすときは適合とする。
シメチジン(C10H16N6S)の表示量に対する溶出率(%)
WS AT V' 1
= ―――×―――×―――×―――×270
WT AS V C
WS:シメチジン標準品の量(mg)
WT:シメチジン細粒の秤取量(g)
C:1g中のシメチジン(C10H16N6S)の表示量(mg)
溶出規格
表示量 |
規定時間 |
溶出率 |
200mg/g |
15分 |
85%以上 |
400mg/g |
15分 |
80%以上 |
ソファルコン細粒
Sofalcone Fine Granules
溶出試験 本操作は光を避けて行う。本品の表示量に従いソファルコン(C27H30O6)約0.1gに対応する量を精密に量り,試験液にポリソルベート80の薄めたpH6.8のリン酸塩緩衝液(1→2)溶液(3→1000)900mLを用い,溶出試験法第2法により,毎分100回転で試験を行う。溶出試験を開始し,規定時間後,溶出液20mL以上をとり,孔径0.45μm以下のメンブランフィルターでろ過する。初めのろ液10mLを除き,次のろ液5mLを正確に量り,ポリソルベート80の薄めたpH6.8のリン酸塩緩衝液(1→2)溶液(3→1000)を加えて正確に50mLとし,試料溶液とする。別にソファルコン標準品を酸化リン(V)を乾燥剤として80℃で3時間減圧乾燥し,その約0.055gを精密に量り,テトラヒドロフランに溶かし,正確に50mLとする。この液1mLを正確に量り,ポリソルベート80の薄めたpH6.8のリン酸塩緩衝液(1→2)溶液(3→1000)を加えて正確に100mLとし,標準溶液とする。試料溶液及び標準溶液につき,吸光度測定法により試験を行い,波長346nmにおける吸光度AT及びASを測定する。
本品が溶出規格を満たすときは適合とする。
ソファルコン(C27H30O6)の表示量に対する溶出率(%)
WS AT 1
=―――×――― ×―――×180
WT AS C
WS:ソファルコン標準品の量(mg)
WT:ソファルコン細粒の秤取量(g)
C:1g中のソファルコン(C27H30O6)の表示量(mg)
溶出規格
表示量 |
規定時間 |
溶出率 |
100mg/g |
45分 |
75%以上 |
ソファルコン標準品 「ソファルコン」。ただし,乾燥したものを定量するとき,ソファルコン(C27H30O6)99.0%以上を含むもの。
ソファルコン錠
Sofalcone Tablets
溶出試験 本操作は光を避けて行う。本品1個をとり,試験液にポリソルベート80の薄めたpH6.8のリン酸塩緩衝液(1→2)溶液(1→400)900mLを用い,溶出試験法第2法により,毎分100回転で試験を行う。溶出試験を開始し,規定時間後,溶出液20mL以上をとり,孔径0.45μm以下のメンブランフィルターでろ過する。初めのろ液10mLを除き,次のろ液VmLを正確に量り,表示量に従い1mL中にソファルコン(C27H30O6)約11μgを含む液となるようにポリソルベート80の薄めたpH6.8のリン酸塩緩衝液(1→2)溶液(1→400)を加えて正確にV′mLとし,試料溶液とする。別にソファルコン標準品を酸化リン(V)を乾燥剤として80℃で3時間減圧乾燥し,その約0.055gを精密に量り,テトラヒドロフランに溶かし,正確に50mLとする。この液1mLを正確に量り,ポリソルベート80の薄めたpH6.8のリン酸塩緩衝液(1→2)溶液(1→400)を加えて正確に100mLとし,標準溶液とする。試料溶液及び標準溶液につき,吸光度測定法により試験を行い,波長346nmにおける吸光度AT及びASを測定する。
本品が溶出規格を満たすときは適合とする。
ソファルコン(C27H30O6)の表示量に対する溶出率(%)
AT V′ 1
= Ws×―――×―――×―――×18
AS V C
WS:ソファルコン標準品の量(mg)
C:1錠中のソファルコン(C27H30O6)の表示量(mg)
溶出規格
表示量 |
規定時間 |
溶出率 |
50mg |
60分 |
75%以上 |
ソファルコン標準品 「ソファルコン」。ただし,乾燥したものを定量するとき,ソファルコン(C27H30O6)99.0%以上を含むもの。
ソファルコンカプセル
Sofalcone Capsules
溶出試験 本操作は光を避けて行う。本品1個をとり,試験液にポリソルベート80の薄めたpH6.8のリン酸塩緩衝液(1→2)溶液(1→250)900mLを用い,溶出試験法第2法(ただし,シンカーを用いる)により,毎分100回転で試験を行う。溶出試験を開始し,規定時間後,溶出液20mL以上をとり,孔径0.45μm以下のメンブランフィルターでろ過する。初めのろ液10mLを除き,次のろ液VmLを正確に量り,表示量に従い1mL中にソファルコン(C27H30O6)約11μgを含む液となるようにポリソルベート80の薄めたpH6.8のリン酸塩緩衝液(1→2)溶液(1→250)を加えて正確にV′mLとし,試料溶液とする。別にソファルコン標準品を酸化リン(V)を乾燥剤として80℃で3時間減圧乾燥し,その約0.055gを精密に量り,テトラヒドロフランに溶かし,正確に50mLとする。この液1mLを正確に量り,ポリソルベート80の薄めたpH6.8のリン酸塩緩衝液(1→2)溶液(1→250)を加えて正確に100mLとし,標準溶液とする。試料溶液及び標準溶液につき,吸光度測定法により試験を行い,波長346nmにおける吸光度AT及びASを測定する。
本品が溶出規格を満たすときは適合とする。
ソファルコン(C27H30O6)の表示量に対する溶出率(%)
AT V′ 1
= Ws×―――×―――×――― ×18
AS V C
WS:ソファルコン標準品の量(mg)
C:1カプセル中のソファルコン(C27H30O6)の表示量(mg)
溶出規格
表示量 |
規定時間 |
溶出率 |
100mg |
45分 |
70%以上 |
ソファルコン標準品 「ソファルコン」。ただし,乾燥したものを定量するとき,ソファルコン(C27H30O6)99.0%以上を含むもの。
トシル酸トスフロキサシン錠
Tosufloxacin Tosilate Tablets
溶出試験 本品1個をとり,試験液に水900mLを用い,溶出試験法第2法により,毎分50回転で試験を行う。溶出試験を開始し,規定時間後,溶出液20mL以上をとり,孔径0.5μm以下のメンブランフィルターでろ過する。初めのろ液10mLを除き,次のろ液VmLを正確に量り,表示量に従い1mL中にトシル酸トスフロキサシン(C19H15F3N4O3・C7H8O3S・H2O)約17μgを含む液となるようにpH4.0の0.05mol/L酢酸・酢酸ナトリウム緩衝液を加えて正確にV′mLとし,試料溶液とする。別にトシル酸トスフロキサシン標準品を105℃で4時間乾燥し,その約0.042gを精密に量り,N,N-ジメチルホルムアミドに溶かし,正確に50mLとする。この液2mLを正確に量り,pH4.0の0.05mol/L酢酸・酢酸ナトリウム緩衝液を加えて正確に100mLとし,標準溶液とする。試料溶液及び標準溶液につき,pH4.0の0.05mol/L酢酸・酢酸ナトリウム緩衝液を対照とし,吸光度測定法により試験を行い,波長346nmにおける吸光度AT及びASを測定する。
本品が溶出規格を満たすときは適合とする。
トシル酸トスフロキサシン(C19H15F3N4O3・C7H8O3S・H2O)の表示量に対する溶出率(%)
AT V′ 1
=WS×―――×―――×―――×36×1.031
AS V C
WS:トシル酸トスフロキサシン標準品の量(mg)
C:1錠中のトシル酸トスフロキサシン(C19H15F3N4O3・C7H8O3S・H2O)の表示量(mg)
溶出規格