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○療養費の請求権消滅時効の起算日について

(昭和三一年一月二六日)

(板保給収第二四号)

(厚生省保険局健康保険課長あて板橋社会保険出張所長照会)

標記については、従来、傷病治癒の日の翌日(給付日数満了のものに在りては、給付日数満了の日の翌日)

(昭和三年四月十六日附保理第四、一四七号社会保険部長通牒その他による)と解していたのであるが、昭和三十年九月七日附保発第一九九号ノ二厚生省保険局健康保険課長通牒によれば「傷病手当金、生産手当金の請求権は労務不能の日の翌日一日毎に発生し、これを行使し得るものであるから同請求権の消滅時効は労務不能であつた日ごとに、その翌日より起算される」とあるので療養費の消滅時効についても同様に「請求権が発生し且これを行使し得る日ごとに、その翌日より起算される」ものと考えられるが、単にコルセットの装着、輸血等の医療行為がなされたのみで、これに要した費用の支払がなされなかつたような場合には、実際上「療養費請求の権利を行使し得ない」ので現実に費用の支払がなされた日の翌日をもつて起算日と解してよろしいかお伺い致します。

設例療養の給付開始年月日      二八年三月六日

コルセットを装着した日       二八年一二月一九日

実際に支払をなした日        二九年二月三日

(昭和三一年三月一三日 保文発第一九〇三号)

(板橋社会保険出張所長あて 厚生省保険局健康保険課長)

(回答)

本年一月二十六日附板保給収第二四号をもつて照会のあつた標記について次のとおりお答えする。

健康保険法第四十四条の規定に基き支給される療養費の請求権の消滅時効については、療養費の請求権が発生し、かつ、これを行使し得るにいたつた日の翌日から起算されるものであつて、設例の場合においては、コルセットの代金を支払つた日(昭和二十九年二月三日)の翌日から消滅時効は起算されるものである。