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○引揚者給付金等支給法による認定事務の処理について

(昭和三二年九月一二日)

(援発第七〇五号)

(各都道府県知事・那覇日本政府南方連絡事務所長あて厚生省引揚援護局長通知)

引揚者給付金等支給法の施行事務については、すでに請求書類を受理し、認定事務を開始されているものと存ずるが、これが処理については、左記事項御了知のうえ遺憾のないようされたい。

一 引揚事実及び引揚時期が立証され、かつ、終戦前のある時期に外地に生活の本拠を有していたことは認められるが、終戦前六箇月以上引き続き外地に生活の本拠を有していたことを認むべき証拠がない場合において、終戦前のある時期に外地に生活の本拠を有することが認められる書類、請求書に添附された申立書、引揚証明書、引揚者在外事実調査規則による届出書等の記載事項により判断される請求者(譲渡者を含む。以下同じ。)の外地における職業、地位、外地渡航の時期、年齢、家族の状況等を考量し、さらに、当該請求者の居住していた地域と内地との交通事情等を勘案し、終戦前六箇月以上引き続き外地に生活の本拠を有していたと認むべきが相当であると認定機関において心証をうるに至つたものについては、終戦前六箇月以上引き続き外地に生活の本拠を有していたものと確認してさしつかえないこと。

なお、右の認定にあたつて個人の作成した在外事実に関する証明書を補完資料として利用することにも着意すること。

二 数人の家族が外地より引き揚げたことが、引揚証明書等により立証された場合において、当該家族のうち一人について外地において終戦前六箇月以上生活の本拠を有していたことが認められたときは、他の家族についても外地における生活の本拠を推定しうる例が多いと考えられるので、このような場合は次の諸点了知のうえ、これが取扱に遺憾のないようされたいこと。

1 夫婦の一方について生活の本拠を有していたことが認められた場合

外地における他の配偶者は、特別の事情がない限り外地に生活の本拠を有していたものと推定しうること。

2 親について生活の本拠を有していたことが認められた場合

(イ) 未成年の子は、特別の事情がない限り外地に生活の本拠を有していたものと推定しうること。

(ロ) その他の子については、(イ)に準ずる考量のほか、他の世帯員の外地における生活の本拠が認められ、かつ、本人の申立の外地居住中の生活状況等を綜合判断して、外地に生活の本拠を有していたことが推定しうる例が相当あると考えられること。

3 小学校、中学校又はこれに準ずる学校に終戦前引き続き六箇月以上在学していたことが立証された場合

特別の事情のない限りその両親は、同一世帯に属していたものと推定しうること。

三 第一項に掲げた「個人の作成した在外事実に関する証明書」に関しては、次の諸点に留意し、その取扱に遺憾のないようにされたいこと。

1 証明書の様式は、おおむね別紙様式によること。

2 証明書は、二人以上が各人別に作成したものを提出させること。ただし、他の添附書類によつて、在外事実、外地居住事実又は外地開業事実、その他その者の外地における生活状況等が立証しうる場合は、この限りでないこと。

3 証明書は、なるべく親族その他請求者と利害関係のある者はさけるようにされたいこと。

4 証明事実の認定にあたつては、証明事実が証明者の現認したものか、推測又は伝聞によるものかに留意すること。

従つて、証明者と請求者との関係及び証明者が請求者を知るに至つた事情、その他証明書末尾記載の参考事項に十分留意すること。

別紙様式

(参考事項)

1 証明者の外地渡航年月

2 証明者の在外当時の住所及び職業

3 証明者の引揚年月

4 証明者の現在の職業及び勤務先

5 引揚者給付金請求の有無(有の者については、その請求の年月日)

6 本人の外地における生活状況を知つていると思われる者(証明者及び請求者の親族を除く。)の氏名及び住所