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○戦没者等の遺族に対する特別弔慰金支給法の運用について(その一)

(昭和四〇年六月一六日)

(援護第二七八号)

(各都道府県民生主管部長・那覇日本政府南方連絡事務所長あて厚生省援護局援護課長通知)

別添のとおり、戦没者等の遺族に対する特別弔慰金支給法関係問答集を作成したので送付する。

(別添)

戦没者等の遺族に対する特別弔慰金支給法関係問答

(その一)

(問1) 特別弔慰金を受ける権利を有する者が、昭和四十年四月一日においてその所在がわからず、その日以後二年以上行方不明であつた場合、その者にかわつて他の遺族が特別弔慰金を請求することはできないか。

(答) 特別弔慰金は、戦没者等の遺族に対する特別弔慰金支給法(以下「法」という。)第二条第一項又は第二項に該当する者以外は支給されないのであるから、その者が行方不明であることによつて他の遺族が特別弔慰金の受給権を取得することはできない。

(問2) 弔慰金の受給権を取得した後、日本国籍を失なつた者であつても、昭和四十年四月一日現在再び日本国籍を有していれば、戦没者等の遺族に該当すると思うがどうか。

(答) お見込みのとおりである。

(問3) 戦没者の死亡後も戦没者の氏を称している妻が新民法の施行後「妻の氏を称する婚姻」をし、戸籍の筆頭者となつている場合は、戦没者の氏を改めずに婚姻をしたものとして特別弔慰金の受給権者となるか。

(答) お見込みのとおりである。

(問4) 戦没者の死亡後一旦実家に復籍した妻が、戦没者の死亡後戦没者の父母の養子となつた者と婚姻をした場合に、その養子が遺族以外の者であるときは、その妻は特別弔慰金の受給権者にならないと解してよいか。

(答) お見込みのとおりである。

(問5) 弔慰金は、戦傷病者戦没者遺族等援護法(以下「遺族援護法」という。)第三十八条第三号により、禁錮以上の刑に処せられて服役中の者には支給されないのであるが、法にはこれに対応する規定がない。従つて、昭和四十年四月一日現在服役中の者も、他の要件を具備するかぎり、特別弔慰金の受給権者となるか。

(答) お見込みのとおりである。

(問6) 法第二条第二項中「当該死亡した者」とは「弔慰金を受ける権利を取得した者」を指しているのか。

(答) 戦没者を指しているものである。

(問7) 遺族援護法第四十五条の規定により、時効により弔慰金の受給権を失なつた者は、特別弔慰金の受給権はないか。

(答) お見込みのとおりである。(昭和四十年六月一日援発第五九一号通達「戦没者等の遺族に対する特別弔慰金支給法の施行について(施行通達)」第一の1の(4)を参照のこと。)

(問8) 死亡したものと認定されていた軍人軍属等が生存していたことが判明した場合において、遺族援護法第三十八条の二の規定により遺族国庫債券の元利金の返還が免除されている者は、弔慰金の受給権を取得した者に該当しないか。

(答) お見込みのとおりである。

(問9) 昭和二十八年法律第百八十一号附則第二十項又は昭和三十年法律第百四十四号附則第十一項の規定により弔慰金の受給権を取得した者も法の対象者となるか。

(答) お見込みのとおりである。

(問10) 死亡者は、遺族援護法の制定当時は準軍属(戦闘参加者)とされていたところ、その後昭和三十八年の法改正により軍属(いわゆる満鉄軍属)となつた場合において、準軍属たるの弔慰金(三万円)は死亡者の兄弟に、又、軍属たるの弔慰金(昭和三十八年法律第七十四号附則第二条第七項により、二万円)は伯父の養子となつていた子(昭和三十年の法改正により、遺族内の養子であるとされたため、先順位者となる。)に支給されているときは、この兄弟及び子のうちのいずれが弔慰金の受給権を取得した者として特別弔慰金を受けることができるのか。

(答) 兄弟及び子とも弔慰金の受給権を取得した者に該当するから、ともに特別弔慰金の受給権者となるものである。

(問11) 遺族援護法第三十六条第二項の規定により、先順位者(たとえば、戦没者の子)が昭和二十七年四月一日において生死不明であり、かつ、その後引き続き二年以上生死不明であつたため、次順位者(たとえば、戦没者の兄弟)が弔慰金の受給権を取得した場合、そのいずれが特別弔慰金の受給権者であるか。

(答) たとえ先順位者(子)が生存していたとしても、法にいう「弔慰金の受給権を取得した者」は現に弔慰金の支給を受けた次順位者(兄弟)である。

(問12) 昭和十六年十二月八日前に死亡したことが昭和二十年九月二日以後において認定された者につき弔慰金が支給された場合、特別弔慰金の支給の対象となるか。

(答) お見込みのとおりである。

(問13) 昭和三十年法律第百四十四号による遺族援護法の一部改正により、同法第三十五条に規定する遺族の範囲が拡大(三親等内の親族が追加)されたのであるが、たとえば、戦没者につき伯父の養子となつた子と兄弟とがある場合弔慰金が兄弟に支給されているときは、特別弔慰金についてもその兄弟が受給権者となるものと思うが、どうか。

(答) お見込みのとおりである。

(問14) 昭和二十八年法律第百八十一号附則第十六項により文官としての普通扶助料を選択し、併せて一万円又は五○○○円の遺族年金を受給している場合、法第三条ただし書に該当するか。

(答) お見込みのとおりである。

(問15) 恩給法第七十五条第一項第一号に規定する扶助料(普通扶助料)、同項第三号に規定する扶助料(増加非公死扶助料)、遺族援護法第二十三条第一項、第二号又は第三号に規定する遺族年金(平病死遺族年金)若しくは同条第二項第二号又は第三号に規定する遺族給与金(平病死遺族給与金)は、法第三条ただし書に規定する「これらに相当する給付」に該当するか。

(答) 該当しないものである。

(問16) 戦没者の三人の弟が、ともに同順位者として弔慰金の受給権を取得していた場合、その後末弟が遺族以外の者の養子となつても特別弔慰金の受給権者となることができるか。

(答) 御照会の末弟は、同順位者として弔慰金の受給権を取得した者であるから、その後遺族以外の者の養子となつても特別弔慰金の受給権者である。

(問17) 弔慰金裁定通知書の名儀人である戦没者の「兄」がすでに死亡している場合、他に同順位者(たとえば、弟妹)があれば、「兄」の相続人は特別弔慰金の請求をすることはできないか。

(答) 名儀人であつた「兄」と死亡が昭和四十年四月一日前である場合はその相続人は特別弔慰金を請求することはできないが、その死亡が同日以後である場合は、「兄」の相続人は、法第七条第一項により、他の同順位者(弟妹)とともに自らあるいは同意者として特別弔慰金を請求することができる。

(問18) 遺族国庫債券の記名者は、すべて弔慰金の受給権を取得した者と認めてさしつかえないか。

(答) 遺族国庫債券の記名者のうち、いわゆる相続人請求によるもの及び前記名者が死亡したため記名変更を受けたその相続人は弔慰金の受給権を取得した者ではないので、留意されたい。

(問19) 遺族Aは特別弔慰金未請求のまま死亡し、Aの相続人Bもまたこれを請求しないまま死亡した場合において、Bの相続人Cは当該特別弔慰金を請求することができるか。

(答) 請求することができる。

(問20) 時効の起算日は昭和四十年四月一日(法適用日)か、同年六月一日(法施行日)か。

(答) 昭和四十年六月一日である。

(問21) 公務扶助料等を請求中の者又は不服申立中の者については、戦没者の遺族の現況等についての申立書(以下「現況申立書」という。)中②の欄にその旨を附記させる必要はないか。

(答) 附記させることが望ましいが、請求中又は不服申立中であるかどうかについては、恩給法による公務扶助料、遺族援護法による遺族年金その他これらに相当する給付(以下「公務扶助料等」という。)の受給権者の有無についての都道府県における審査に当り、当然公務扶助料等の進達、裁定、受給等の資料により把握できるはずであるから、必ず手持ち資料に当るよう留意すること。

(問22) 同順位者が行方不明である場合、その旨の市町村長等の証明書の添付を必要とするか。

(答) そのような証明書の添付は必要としないが、特別弔慰金請求同意書にその旨を記載しておくよう指導されたい。

(問23) 特別弔慰金請求書中「国債の受領を市町村長に委任した場合はその市町村長名」の欄には担当者の印を必要とするとあるが、市町村長の公印が押されてきた場合、または、万一押印がなかつた場合はどうするか。

(答) 担当者が押印するよう指導されたいが、市町村長の職印のあるものが提出された場合は、返却して印を改めさせる必要はないものと了知されたい。

又、万一押印のないものがあつても、当該市町村が代理受領の委任をうけていることが明らかである場合は、補正させることなくその旨を注記のうえ裁定してさしつかえない。なお、このような請求書を裁定機関である他の都道府県に送付する場合は、特にその旨を明記しておくよう注意すること。

(問24) 請求書類の提出に当つては、現況申立書の①の④及び⑤の欄の記載事項について、その裏付けとなる資料(たとえば、死亡の場合戸籍書類等)を提出させる必要は全くないか。

(答) 請求に当り、そのような資料を、あらかじめ提出させる必要はない。

なお、審査に当つては、提出された戸籍書類及び都道府県の保管する資料等により、現況申立書の記載事項中公務扶助料等の受給権の有無に関係する事項に不備又は誤りがあると考えられる場合にあつては、必要に応じ補正又は戸籍書類等の提出を命ずることとされたい。

(問25) 現況申立書に市町村長の奥書証明をとる必要はないか。

(答) その必要はない。

(問26) 特別弔慰金請求書の保存期間は何年か。

(答) 現在の段階においては、永久保存の扱いとされたい。

(問27) 特別弔慰金請求書について、「弔慰金裁定通知書の記号及び番号」の欄の記載のないままで提出してくる場合等が多いと思われるが、このような場合の取扱いいかん。

(答) 特別弔慰金の審査に当つては、当該欄の記載の有無にかかわらず弔慰金の裁定状況を必ず都道府県で保管している弔慰金の裁定状況を記載してある資料によつて確認することとされているので、保管資料で記号及び番号を確認し、誤記のもの又は記入のないものについては、都道府県において朱書しておくこととされたい。

(問28) 特別給付金の例にならい、指定都市の区長を請求書類に経由及び国債の代理受領の機関としてよいか。

(答) 御希望のとおりとしたいが、事前に当局に協議されたい。

(問29) 戦没者の除籍時の本籍地である甲県A町の一部の区域が、町村合併により乙県B町に編入されている場合、裁定機関は甲県乙県のいずれの知事であるか。

(答) 乙県知事である。

(問30) 兄弟姉妹、伯叔父母が弔慰金の受給権を取得した者として特別弔慰金を請求した場合、公務扶助料等の受給権者はいないものと扱つてよいか。

(答) 兄弟姉妹が弔慰金の受給権を取得しているということは、当時遺族援護法第三十六条第一項第一号から第五号までに該当する遺族がいなかつたからであるが、その後の法改正により遺族年金等の受給権を取得している者(たとえば、離縁した子、再婚を解消した配偶者等)が生じている場合もありうるので、現況申立書及び保管資料により遺族年金等の請求、受給等について必ず確認する必要がある。

伯叔父母については、ほとんどの場合、その者が入夫婚姻による妻の父母またはその配偶者として遺族年金の受給権を有するときのほかは、公務扶助料等の受給権者はいないものと扱つてさしつかえない。