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○薬局の許可及び管理等について

(昭和五〇年二月八日)

(薬第六九一号)

(厚生省薬務局長あて岐阜県衛生部長照会)

最近の医薬分業推進の気運が高まつてきたことにより、薬事法第六条の規定に基づく薬局の許可及び同法第八条の薬局の管理について左記の点に疑義を生じましたので御教示方お願いします。

Ⅰ 従来薬局の調剤室は法的解釈上医薬品販売部門と同一平面上を前提として許可してきたが、現今の高層建築化並びに医薬分業推進を考慮した場合

(1) 図1のような鉄筋五階建で、一階に図2のような医薬品販売部門、二階に図3のような待合室を附設する調剤室を設けた次のような場合これを一店舗として許可してよろしいか。

イ 一、二階の連絡が店舗の外部にある階段のみによるとき。

ロ 一、二階の連絡が店舗の内部にある階段によるとき。

ハ 一、二階の連絡が店舗の外部にある階段による他、内部に従業員専用の階段を有するとき。

(2) 図1のような鉄筋五階建で一階に医薬品販売部門、三階に調剤室(但し、三階のみの調剤室だけでも薬局等構造設備規則に適合し、いわゆる調剤専門薬局とみなし得るもの)を設けた場合、これを一店舗として許可してよろしいか。

(3) (1)(2)において一店舗として許可することができない場合、一階を一般販売業として許可し、二階又は三階の調剤室をいわゆる調剤専門薬局として許可してよろしいか。

但し、この場合、各県の適配条例には抵触しないことを前提とする。

(4) (3)の場合、同一建物内に診療機関が設置されている状態にあつても許可して差支えないか。

但し、診療機関及び調剤専門薬局は当該建物内にあつて、独立し、上下の通路は一か所、それぞれの外部にあつて通じ、各階の平面的な往来は自由にできる構造となつている。

Ⅱ 医薬分業の推進に伴い、理想的な調剤専門薬局ということで欧州を視察してきた者が別添のようなカタログを持参し、従来、一般薬局において設備していた調剤室の区画をカウンター形式(図3)により設備したいといつてきたが、これを認めてよいか。

Ⅲ 法第八条の薬局の管理において、その構造が、一、二階の立体的なものが見透しのきかないところにあつても管理のしかたによつては充分その目的を達すると思われるときは一人の管理薬剤師で管理させてよいか。但し、この場合薬局及び一般販売業の薬剤師の員数を定める省令による定数には触れないものとする。

(昭和五〇年六月一一日)

(薬企第二七号)

(岐阜県衛生部長あて厚生省薬務局企画課長通知)

昭和五十年二月八日薬第六九一号をもつて照会のあつた標記について、左記のとおり回答する。

照会に係る薬局の開設の許可申請については、昭和五十年六月二日薬発第四七九号(以下「通知」という。)に準じて取扱うこととされたい。

なお、同通知によつて判断すれば、当該照会に係る件については、次のように解される。

Ⅰ (1)について

イ及びハについては一般的には薬局としての同一性、連続性を有するものとは解されず、一の薬局とは、認め難い。

ロについては通知の要件に適合する場合には一の薬局として許可して差し支えない。

(2)について

一般的にはそれぞれ、別個の許可を要する薬局及び医薬品の販売業の店舗であるものと解されるが、通知の要件に適合する場合には一の薬局として許可しても差し支えない。

(3)について

薬事法の規定に基づく要件に適合している場合には貴見のとおり解して差し支えない。

この場合、昭和五十年一月二十四日薬発第三七号各都道府県知事宛本職通知を参照されたい。

Ⅱについて

保健衛生上支障の生ずるおそれが強いと考えられるので許可することは好ましくない。

Ⅲについて

通知の要件に適合し、一の薬局として許可しても差し支えないと認められる場合には、貴見のとおりに解するが、この場合には、一人の薬剤師によつて業務上充分な管理が可能となるよう適切な指導をされたい。