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○殺処分後の犬の死体の措置について
(昭和三〇年二月二二日)
(衛発第一一五号)
(各都道府県知事・各政令市市長あて厚生省公衆衛生局長通知)
狂犬病対策の一環として野犬の捕獲については、各位の格段の御尽力により相当の成果をあげ、このため、狂犬病犬の発生数も年々減少の一途を辿つている現状である。
この時に当り、狂犬病犬の発生している某市において捕獲した野犬の措置が適切でなかつた為犬肉が流れ食用として同市及び隣接都県に販売されるという事案が発生した。
殺処分後の犬の死体の措置については化製にのみ利用せしめ絶対に食用に供せしめないよう、かねて指示いたしておるところであり、昨年狂犬病予防法の一部を改正する法律(昭和二十九年法律第八十号)の施行に際しても、引取つて殺処分した犬及び薬殺した犬の肉の利用についても同様指示したところである。
しかるに、今回の事案は右の指示の趣旨に反するものであるので、今後はかかることが再び発生しないよう特に左記事項に御留意のうえ格段の御尽力をお願いいたしたい。
記
1 狂犬病予防法第五条の二及び第六条第九項に規定する「処分」は、動物実験用として特定の研究試験機関に与える場合若しくは飼育を希望する個人に与える場合を除いては電殺又は薬殺等の方法による殺処分と解し、殺処分は予防員をして行わしめること。
従つて、生犬を化製業者等に払下げることのないよう厳に注意すること。
2 処分された犬の死体の利用にあたつては、これを肥料又は飼料等の化製原料とて活用せしめ、絶対に食用に供せしめないようにし、化製業者等を特に指導すること。