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○自動販売機による冷凍包装食肉の販売について

(平成二年八月二九日)

(生第四七三号)

(厚生省生活衛生局乳肉衛生課長あて兵庫県保健環境部長照会)

食品の自動販売機による営業許可については、兵庫県食品衛生法施行細則第十条により「飲食店営業」「喫茶店営業」「乳類販売業」「氷雪製造業」の四業種について、特例として、施設基準を定めているが、このたび左記のことについて、疑義を生じましたので至急御回答賜りたく照会します。

1 食肉販売業の許可を受けていない施設(軒下や廊下等を含む。)において、

(1) 自動販売機により、合成樹脂製容器包装で包装された冷凍食肉を販売する行為は法第二十条の規定による食肉販売業に該当すると解してよいか。

(2) 法第二十条の規定による食肉販売業に該当すると解される場合、都道府県知事は自動販売機により、合成樹脂製容器包装で包装された冷凍食肉を販売するという新たな営業形態にかかる施設基準を定めなければならないと解すべきか。

なお、施設基準を定めなければならないとした場合、施設基準の準則をご教示願いたい。

2 食肉販売業の許可を受けた施設内に自動販売機を設置し、合成樹脂製容器包装で包装された冷凍食肉を販売する場合、営業設備の変更と解してよいか。

(平成二年一二月三日 衛乳第九四号)

(兵庫県保健環境部長あて厚生省生活衛生局乳肉衛生課長回答)

平成二年八月二十九日生第四七三号をもって照会のあった標記については、左記のとおり回答する。

1 1の(1)について

貴見のとおりと解する。

2 1の(2)について

新たな営業形態に関し、施設基準を改めるか否かは都道府県知事の判断により決して差し支えないものと解するが、一般的には従来の施設基準によることが不適当と判断されるような場合は、その実状に即し、新たな営業形態においても十分な衛生確保ができる施設基準に改めることは望ましいと考えられる。

なお、本件御照会の事例に関し、従来の施設基準を改める場合は、別添「包装冷凍食肉の自動販売機に係る衛生要件」及び、昭和五十五年環食第一号環境衛生局長通知「食品の自動販売機の衛生指導について」等を参考とされたい。

3 2について

貴見のとおりと解する。

別添

包装冷凍食肉の自動販売機に係る衛生要件

1 包装冷凍食肉の自動販売機を設置する場所及びその周囲に係る要件

(1) 自動販売機を設置する場所は屋内であって、衛生管理が十分行き届き、かつ、包装冷凍食肉の販売のための十分な専用スペースを有すること。

(2) 自動販売機を設置する場所の床面はコンクリート、その他の不浸透性、かつ、堅ろうな材質を用い、清掃が容易な構造であること。

(3) 自動販売機を設置する場所は自然光線をとり入れる等十分な照明が得られる設備を設けること。

(4) 飲用適の水を十分供給できる設備を設けること。

(5) 自動販売機を設置する場所には適当な排水設備を設けること。

2 包装冷凍食肉の自動販売機の構造、機能に係る要件

(1) 清掃を容易に行うことができるものであること。

(2) 包装冷凍食肉を保存する部分は、ねずみ、こん虫等の侵入及び塵埃等による汚染を防止できるものであること。

(3) 包装冷凍食肉の容器包装が破損されることなく取出口に搬出されるものであること。

(4) 包装冷凍食肉の取出口は、販売するときのほかは外部としゃ断されるものであること。

(5) 包装冷凍食肉を収納する部分の扉は施錠できるものであること。

(6) 食品衛生法上必要な表示が外部から識別できるものであること。

(7) 包装冷凍食肉を収納する部分の温度が外部から識別できるよう温度計が設置されていること。

(8) 包装冷凍食肉を-18℃以下に保つのに十分な能力の冷却装置を有し、かつ、その温度を保てなくなった場合には自動的に販売が中止、再度自動的に販売されないものであること。

3 包装冷凍食肉の自動販売機の管理運営に係る要件

(1) 自動販売機を設置する場所の管理は次に定めるところによること。

ア 毎日清掃を行い、常に清潔で衛生的に保つようにすること。

イ 不必要な物品を置かないこと。

ウ 照明を適正に行うこと。

エ 壁、天井及び床は、常に清潔に保つこと。

オ 年一回以上ねずみ、こん虫等の駆除作業を実施し、その実施記録を一年間保存すること。

(2) 自動販売機の管理は次に定めるところによること。

ア 毎日点検し、常に正常に作動するよう整備しておくこと。

なお、故障、破損等があった場合は、販売を中止し、速やかに補修すること。

イ 毎日清掃を行い、常に清潔で衛生的に保つようにすること。

ウ 包装冷凍食肉を収納する部分については、その汚れに応じ洗浄及び殺菌を行うこと。また、洗浄及び殺菌を行う場合には適正な洗剤及び殺菌剤を適正な方法で使用し、使用後はそれらが残存することのないように十分に水洗いすること。

エ 包装冷凍食肉を収納する部分が-18℃以下に保たれていることの点検を一日一回以上行い、点検状況を記録すること。

オ 食品衛生法上必要な表示事項が容易に識別できるよう管理すること。

(3) 食品の取扱いは次に定めるところによること。

ア 収納されている包装冷凍食肉の点検を一日一回以上行い、点検状況を記録すること。

イ 包装冷凍食肉の仕入れにあたっては、衛生上の観点から品質、鮮度及び表示等について点検し、点検状況を記録すること。

ウ 包装冷凍食肉の収納にあたっては収納する部分の温度が-18℃以下になった後に収納すること。

エ 包装冷凍食肉を収納する部分が所定の温度を保てなくなった場合にあっては、当該自動販売機に収納されている包装冷凍食肉は再度販売しないこと。

(4) 食品衛生責任者

ア 営業者は、自動販売機の設置場所ごとに当該従事者のうちから食品衛生責任者を定めること。

イ 食品衛生責任者は営業者の指示に従い、衛生管理及び施設の維持にあたること。

ウ 当該食品衛生責任者の氏名及び連絡先を各自動販売機のみやすい位置に表示すること。