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○美容業務の疑義について

(昭和二八年一〇月一〇日)

(二八公第一〇四〇五号)

(厚生省公衆衛生局環境衛生部長あて福岡県衛生部長照会)

最近化粧品販売店において、左記の施設をなし、美顔術機を用いて肌の手当(美顔術)を行い、化粧品の宣伝をしている者があるが、右の行為は有料無料を問わず、不特定多数人に対し理容師美容師法第一条第一項の「化粧等の方法により」を反覆継続して行つているが、美容業務と解するかどうか至急何分のお回示煩わしたく照会する。なお、右行為については東京資生堂本店より厚生省には交渉了解済みなる旨申し立てているので、念のため申し添える。

化粧品販売店舗の一角に二平方メートルの化粧室を設け、これに鏡一台、椅子二脚、美顔術機一台を備え、無免許従業員二名を使用、不特定多数人に対し美顔術(マッサージ、赤外線及びオゾン美肌法)を施している。

(昭和二八年一二月一四日 衛環第七四号)

(福岡県衛生部長あて厚生省公衆衛生局環境衛生部環境衛生課長回答)

十月十日二八公第一〇、四〇五号で照会のあつた標記については、左記のとおり回答する

百貨店又は路上等でいわゆるマネキンによる化粧品の販売宣伝をする如き場合は、その目的があくまでも化粧品の販売にあり、その行為が社会通念上「美容を業とする」とみることができないので、理容師美容師法を適用する必要はないが、おたずねの場合は、(イ)その目的が化粧品の販売にあり、且つ、特定の化粧品の使用方法を実際に取り扱うことによつて顧客に美容のやり方を教えているものであるか、(ロ)多数人に対し化粧等の方法により容姿を美しくすることを目的として行つているものであるか、即ちその目的の主体がどちらにあるのか判明しないので具体的な行為の内容についてお知らせ願いたい。

なお、(ロ)の場合であれば法の適用を受くべきものと思われるので念のため申し添える。