添付一覧
○指定成分等含有食品の製造又は加工の基準
(令和二年三月二十七日)
(厚生労働省告示第百二十一号)
食品、添加物等の規格基準(昭和三十四年厚生省告示第三百七十号)の規定に基づき、指定成分等含有食品の製造又は加工の基準を次のように定め、令和二年六月一日から適用する。
指定成分等含有食品の製造又は加工の基準
(適用)
第一条 指定成分等含有食品(食品衛生法(昭和二十二年法律第二百三十三号)第八条第一項に規定する指定成分等含有食品をいう。第三条第一項において同じ。)に関し、食品、添加物等の規格基準(昭和三十四年厚生省告示第三百七十号)第1B第十款に規定する製造又は加工の基準については、この告示の定めるところによる。
(定義)
第二条 この告示において「基原材料」とは、原材料を製造するために使用する動植物又はその特定部位、微生物、化学物質、鉱物その他のものをいう。
2 この告示において「製品」とは、製造又は加工(以下「製造等」という。)の全ての工程を終えた最終製品をいう。
3 この告示において「中間品」とは、製品の製造等の中間工程で造られたものをいう。
4 この告示において「管理成分」とは、基原材料に含有される成分のうち化学的組成が明らかであって、原材料、製品及び中間品に含まれる指定成分等が規格に適合していることを確認するために分析されるものをいう。
5 この告示において「製品等」とは、原材料、容器包装、製品及び中間品をいう。
6 この告示において「ロット」とは、一の製造等の期間内に一連の工程により均質性を有するように製造等が行われた製品等の一群をいう。
7 この告示において「管理単位」とは、同一性が確認された容器包装及び表示の一群をいう。
8 この告示において「バリデーション」とは、製品の製造等を行う施設の構造設備、手順、工程その他の製造等に係る管理(以下「製造管理」という。)及び品質管理の方法(以下「製造手順等」という。)が期待される結果を与えることを検証し、これを文書とすることをいう。
9 この告示において「計器の校正」とは、必要とされる精度を考慮し、適切な標準器や標準試料等を用いて計器の表す値と真の値との関係を求めることをいう。
10 この告示において「品質情報」とは、品質不良その他製品等の品質に重大な影響を及ぼすおそれがある事実に関する情報をいう。
(総括責任者等)
第三条 指定成分等含有食品の製造等を行う者(以下「製造業者等」という。)は、当該製造等を行う施設(以下「製造所等」という。)ごとに総括責任者を置かなければならない。
2 製造業者等は、総括責任者の下に、製造管理に関する実務に五年以上従事した経験を有する者のうちから製造管理責任者を、品質管理に関する実務に五年以上従事した経験を有する者のうちから品質管理責任者を、それぞれ置かなければならない。
3 製造管理責任者は、品質管理責任者と、品質管理責任者は、製造管理責任者と、それぞれ兼ねてはならない。
(製品標準書等)
第四条 製造業者等は、製品ごとに、次に掲げる事項について記載した製品標準書を当該製品の製造等に係る製造所等ごとに作成し、これを備え付けなければならない。
一 製品の名称及び販売名
二 製品の成分及び分量
三 原材料、製品及び中間品の規格及び試験検査の方法
四 容器包装の規格及び試験検査の方法
五 製品の製造等の方法及び手順
六 標準的仕込み量及びその根拠
七 中間品の保管条件
八 製品の保管条件及び消費期限又は賞味期限
九 一日摂取目安量及び使用上の注意又は取扱い上の注意
十 製品の製造等の一部を委託する者との取決めの内容が分かる書類
十一 その他必要な事項
2 製造業者等は、製品の製造等に係る製造所等ごとに、製造管理に関する事項について記載した製造管理基準書及び品質管理に関する事項について記載した品質管理基準書を作成し、これらを備え付けなければならない。
3 製造業者等は、製品の製造等に係る製造所等ごとに、次に掲げる事項について記載した手順書を作成し、これを備え付けなければならない。
一 製品の製造等を行う施設からの出荷の管理に関する手順
二 製造手順等についてのバリデーションに関する手順
三 製造手順等の変更の管理に関する手順
四 製造手順等からの逸脱の管理に関する手順
五 製品の品質情報及び品質不良等の処理に関する手順
六 自己点検に関する手順
七 文書及び記録の作成方法並びに管理に関する手順
八 その他製造管理及び品質管理を適正かつ円滑に実施するために必要な手順
(原材料の製造管理及び品質管理)
第五条 製品の製造等に用いる原材料は、製品標準書の規格に適合したものを使用すること。
2 製造業者等は、製品標準書、製造管理基準書、品質管理基準書及び手順書(以下「製品標準書等」という。)に基づき、原材料をロットごとに適正に保管し出納を行うとともに、その記録を作成し、これを保管しなければならない。
3 製造業者等は、製品の原材料について、次の各号に掲げる製品の区分に応じ、それぞれ当該各号に定める期間、ロットごとに所定の試験検査に必要な量を適切な条件の下で保管しなければならない。
一 製造等がされた日から一定の期間が経過しており、規格に適合しているかどうか等について改めて試験検査を行う必要があるものとして設定された日がある製品 当該製品の出荷が完了した日から三年間
二 前号に掲げるもの以外の製品 消費期限又は賞味期限に一年を加算した期間
(製品の製造管理)
第六条 製造業者等は、製品標準書等に基づき、次に掲げる製品等の製造管理に係る業務を適切に行わなければならない。
一 製品の製造等の工程における指示事項、注意事項等を記載した製造指図書を作成し、これに基づき製品を製造すること。
二 管理成分については、原材料及び中間品での均一化を行い、製品標準書の規格に定められた範囲内で管理を行うとともに、最終製品においても均一化し、規格に定められた濃度の範囲を確保すること。
三 製品の製造等に関する記録をロットごとに作成し、これを保管すること。
四 製品の容器包装及び表示が適正であることをロットごとに確認し、その記録を作成し、これを保管すること。
五 製品についてはロットごとに、容器包装については管理単位ごとに適正に保管し出納を行うとともに、その記録を作成し、これを保管すること。
六 構造設備の定期的な点検整備及び計器の校正を行うとともに、その記録を作成し、これを保管すること。
七 製品等の製造、保管及び出納並びに衛生管理に関する記録により製造管理が適切に行われていることを確認すること。
八 その他必要な製造管理を行うこと。
(製品の品質管理)
第七条 製造業者等は、品質管理責任者に、製品標準書等に基づき、次に掲げる製品等の品質管理に係る業務を適切に行わせなければならない。
一 製品等はロットごとに、容器包装及び表示は管理単位ごとに試験検査に必要な検体を採取するとともに、その記録を作成し、これを保管すること。
二 採取検体をロットごと又は管理単位ごとに試験検査を行うとともに、その記録を作成し、これを保管すること。
三 管理成分をロットごとに均一化し、規格に定められた濃度の範囲を確保していることを確認すること。
四 試験検査に関する設備及び器具の定期的な点検整備並びに計器の校正を行うとともに、その記録を作成し、これを保管すること。
五 試験に用いる試薬、標準品等の使用期限を定め、適切に管理すること。
六 その他必要な品質管理を行うこと。
(出荷管理)
第八条 製造業者等は、製品標準書等に基づき、製造管理及び品質管理の結果を適切に評価し、製造所等から出荷することの可否を決定しなければならない。
(バリデーションの実施等)
第九条 製造業者等は、次に掲げる場合においては、バリデーションを行わなければならない。
一 製品の製造等を行う施設において初めて製造等を開始する場合
二 製品の品質に大きな影響を及ぼす製造手順等の変更がある場合
三 その他製品の製造管理及び品質管理を適正に行うため必要と認められる場合
2 前項の規定によるバリデーションの結果に基づき、製造管理又は品質管理の改善が必要な場合は、所要の措置を講ずるとともに、当該措置に関する記録を作成し、これを保管しなければならない。
(製造手順等の変更の管理)
第十条 製造業者等は、製造手順等について、製品の品質に影響を及ぼすおそれのある変更を行う場合においては、あらかじめ指定された者に、製品標準書等に基づき、次に掲げる事項を行わせなければならない。
一 当該変更による製品の品質への影響を評価し、その評価の結果をもとに変更を行うことについて、品質部門の承認を受け、その記録を作成し、保管すること。
二 品質部門の承認を受けて変更を行うときは、関連する文書の改訂、職員の教育訓練その他所要の措置を講ずること。
(製造手順等からの逸脱の管理)
第十一条 製造業者等は、製造手順等からの逸脱(以下この条において単に「逸脱」という。)が生じた場合は、製品標準書等に基づき、次に掲げる措置を講じなければならない。
一 逸脱の内容を記録すること。
二 重大な逸脱が生じた場合の品質影響の評価及び評価内容に応じた措置を行うこと。
(品質情報の管理)
第十二条 製造業者等は、製品の品質情報を得たときは、その品質情報に係る事項が当該製造等を行う施設に起因するものでないことが明らかな場合を除き、製品標準書等に基づき、次に掲げる措置を講じなければならない。
一 当該品質情報に係る事項の原因を究明し、製造管理又は品質管理に関し改善が必要な場合においては、所要の措置を講ずること。
二 当該品質情報に係る事項の内容、原因究明の結果及び改善措置の記録を作成し、これを保管すること。
(自己点検)
第十三条 製造所等の製造管理及び品質管理について、定期的に自己点検を行わなければならない。
2 自己点検の結果に基づき、製造管理又は品質管理に改善が必要な場合は、所要の措置を講ずるとともに、当該措置の記録を作成し、これを保管しなければならない。
(文書及び記録の作成方法並びに管理)
第十四条 製造業者等は、製品の製造等に当たっては、製品標準書等に基づき、次のとおり文書及び記録の管理を適切に行わなければならない。
一 文書を作成し、又は改訂する場合においては、当該文書の管理に責任を有する者の承認を受け、配布、保管等を行うこと。
二 製品標準書等を作成し、又は改訂するときは、当該製品標準書等にその日付を記載するとともに、それ以前の改訂に係る履歴を保管すること。
三 製品の製造等、保管及び出納に関する記録は、作成の日から三年間又は消費期限若しくは賞味期限から一年間保管すること。