生命表における各種の生命関数により、我が国における死亡状況をみる。

(1)  死亡率( qx )
  死亡率を第19回生命表と比較すると、男女ともおおむね100歳以上を除くほとんどの年齢で改善されている。また、昭和22年の第8回生命表以降と比較してみると、死亡率の減少率は特に0歳から10歳代、20歳代、30歳代と若青年層で大きくなっている。(図1−1、図1−2)

(2)  死亡数( dx )
  10万人の出生児が生命表上の年齢別死亡率にしたがって死亡していくとした場合の死亡数をみると、死亡数曲線は男女とも10歳代前半から緩やかに上昇しているが、加齢に従って上昇速度を速め、男では80歳代、女では80歳代後半から90歳代前半にかけてピークを迎えた後、急速に下降している。その死亡数曲線のピークは、死亡率の改善とともに、より高齢の方に移動していくのが一般的な傾向である。
  第20回生命表における死亡数のピークは男85歳(3,775人)、女90歳(4,511人)となっており、回を追うごとに高齢に移動している。(図2−1、図2−2)

(3)  生存数( lx )
  10万人の出生児が生命表上の年齢別死亡率にしたがって死亡していくとした場合の生存数をみると、全年齢階級において回を追うごとに増加している。寿命中位数(出生者の半数が生存すると期待される年数)は、第20回生命表では、男81.56年、女88.34年となっており、回を追うごとに延びている。(図3−1、図3−2)

(4)  平均余命( ex )
  第20回生命表では、0歳における平均余命(平均寿命)は、男78.56年、女85.52年となっている。20歳における平均余命は、男59.08年、女65.93年、65歳における平均余命は、男18.13年、女23.19年となっている。
  平均余命の年次推移をみると各年齢とも回を追うごとに延びている。(図4−1、図4−2)


(図1−1) 死亡率の推移(男)


(図1−2) 死亡率の推移(女)


(図2−1) 死亡数の推移(男)


(図2−2) 死亡数の推移(女)


(図3−1) 生存数の推移(男)


(図3−2) 生存数の推移(女)


(図4−1) 平均余命の推移(男)


(図4−2) 平均余命の推移(女)

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