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2. 自殺死亡の年次推移

 (1)  自殺死亡数の年次推移

 自殺死亡数の年次推移をみると、明治32年の5,932人から昭和11年の15,423人までは増加傾向を示しているが、昭和12年から戦時中まで減少傾向となっている。
 戦後は、再び増加傾向となるが、戦前と異なり、増減を繰り返し、過去2回の高い山があり最近も1つの山を形成している。1番目の山は毎年2万人を超えた昭和29年〜35年であり、2番目の山は毎年2万3千人を超えた昭和58〜62年である。最近の山は3万人前後で推移している。(図1、表1、統計表第1表)

図1 自殺死亡数の年次推移

図1 自殺死亡数の年次推移
注: 昭和19〜21年は資料不備のため省略した。



 (2)  総死亡率(人口10万対)及び自殺死亡率(人口10万対)の年次推移

 総死亡率をみると、戦後急激に低下して昭和30年代以降は700前後で推移していたが、近年高齢化の進行に伴い徐々に高くなり、平成15年には800を超えている。
 自殺死亡率をみると、総数と男については、自殺死亡数と同様に3つの山を形成しており、平成15年の男は38と最も高くなっている。(図2、表1、統計表第1表)

図2 総死亡率及び自殺死亡率の年次推移

図2 総死亡率及び自殺死亡率の年次推移
注: 昭和19〜21年は資料不備のため省略した。


表1 性別自殺死亡数・自殺死亡率(人口10万対)の年次推移

  昭和25年
(1950)
30
('55)
35
('60)
40
('65)
45
('70)
50
('75)
55
('80)
60
('85)
平成2年
('90)
7
('95)
12
(2000)
15
('03)
  死亡数
総数 16 311 22 477 20 143 14 444 15 728 19 975 20 542 23 383 20 088 21 420 30 251 32 109
9 820 13 836 11 506 8 330 8 761 11 744 12 769 15 356 12 316 14 231 21 656 23 396
6 491 8 641 8 637 6 114 6 967 8 231 7 773 8 027 7 772 7 189 8 595 8 713
  死亡率(人口10万対)
総数 19.6 25.2 21.6 14.7 15.3 18.0 17.7 19.4 16.4 17.2 24.1 25.5
24.1 31.5 25.1 17.3 17.3 21.5 22.3 26.0 20.4 23.4 35.2 38.0
15.3 19.0 18.2 12.2 13.3 14.6 13.1 13.1 12.4 11.3 13.4 13.5



 (3)  年齢調整死亡率の年次推移
 年齢調整死亡率を年次別にみると、全死因では、男は平成15年が昭和25年の3分の1程度、女は5分の1程度となっているが、自殺でみると、男は昭和25年と平成15年が同程度であるのに比べ、女は半分程度になっている。
 また、男女の年齢調整死亡率を比較すると、昭和25年には「全死因」は男が女の約1.3倍、「自殺」は約1.7倍であったが、徐々に男と女の差が大きくなり、平成15年には「全死因」では男が女の約2倍、「自殺」では男が女の約3倍となっている。
 (表2)

表2 年齢調整死亡率(人口10万対)の年次推移

  昭和25年
(1950)
30
('55)
35
('60)
40
('65)
45
('70)
50
('75)
55
('80)
60
('85)
平成2年
('90)
7
('95)
12
(2000)
15
(2003)
全死因 1 858.6 1 482.0 1 476.1 1 369.9 1 234.6 1 036.5 923.5 812.9 747.9 719.6 634.2 601.6
1 457.8 1 099.3 1 042.3 931.5 823.3 685.1 579.8 482.9 423.0 384.7 323.9 302.5
自殺 35.1 38.5 30.0 21.8 20.6 24.1 24.3 26.9 20.0 21.3 30.7 33.2
20.7 22.4 20.6 14.4 14.7 15.6 13.4 12.5 10.8 9.3 10.7 10.9
注: 年齢調整死亡率の基準人口は、昭和60年モデル人口である。


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