3  診療等の状況

(1)  救急医療の状況
 救急告示の状況をみると、「救急告示有り」の病院は4,166施設(病院総数の46.2%)、一般診療所は557施設(一般診療所総数の0.6%)となっている(表16)。
 病院の「救急医療体制有り」は5,448施設(病院総数の60.4%)、「初期」救急医療体制は1,583施設(同17.5%)、「二次」は3,677施設(同40.7%)、「三次(救命救急センター)」は188施設(同2.1%)となっている(図6)。
 また、病院の夜間(深夜も含む)救急対応が「ほぼ毎日可能」は、「内科」で49.6%、「整形外科」で27.8%、「小児科」で16.0%となっている(図7)。

(参考) 統計表12  都道府県別にみた救急告示等の状況

表16  救急告示の状況

平成17(2005)年10月1日現在
  施設数 構成割合(%)
病院 9 026 100.0
 救急告示有り 4 166 46.2
 救急告示無し 4 860 53.8
一般診療所 97 442 100.0
 救急告示有り 557 0.6
 救急告示無し 96 885 99.4


図6  病院の救急医療体制の状況

平成17(2005)年10月1日現在
図6 病院の救急医療体制の状況


図7  病院の夜間(深夜も含む)救急対応の状況

平成17(2005)年10月1日現在
図7 病院の夜間(深夜も含む)救急対応の状況
注:1) 「脳神経外科」は開頭術、「循環器科」は心臓カテーテル、「消化器外科」は開腹術を対応可能であることを表す。
2) 「不詳」を除いた全施設数に対する構成割合である。


(2)  在宅医療サービスの実施状況
 平成17年9月中の在宅医療サービスの実施状況をみると、病院の「医療保険等による在宅サービスを実施」は5,928施設(病院総数の65.7%)、「介護保険による在宅サービスを実施」は2,460施設(同27.3%)となっている。
 一般診療所の「医療保険等による在宅サービスを実施」は34,599施設(一般診療所総数の35.5%)、「介護保険による在宅医療サービスを実施」は9,504施設(同9.8%)となっている。
 歯科診療所の「在宅サービスを実施」は12,147施設(歯科診療所総数の18.2%)となっている。(表17)

表17  在宅医療サービスの実施状況

各年9月中
  病院 一般診療所
施設数 施設数に対する
割合(%)
施設数 施設数に対する
割合(%)
平成17年
(2005)
平成14年
(2002)
増減率
(%)
平成17年
(2005)
平成14年
(2002)
平成17年
(2005)
平成14年
(2002)
増減率
(%)
平成17年
(2005)
平成14年
(2002)
総数 9 026 9 187 △1.8 100.0 100.0 97 442 94 819 2.8 100.0 100.0
医療保険等による在宅サービスを実施 5 928 5 966 △0.6 65.7 64.9 34 599 34 672 △0.2 35.5 36.6
1 往診 1 885 2 277 △17.2 20.9 24.8 26 626 27 852 △4.4 27.3 29.4
2 在宅時医学管理 199 281 △29.2 2.2 3.1 3 534 3 220 9.8 3.6 3.4
3 在宅患者訪問診療 2 849 2 982 △4.5 31.6 32.5 16 920 16 864 0.3 17.4 17.8
4 歯科訪問診療 130 145 △10.3 1.4 1.6 142 106 34.0 0.1 0.1
5 在宅末期医療総合診療 71 88 △19.3 0.8 1.0 703 658 6.8 0.7 0.7
6 在宅患者訪問看護・指導 1 221 1 433 △14.8 13.5 15.6 3 027 3 059 △1.0 3.1 3.2
7 精神科訪問看護・指導 826 727 13.6 9.2 7.9 304 236 28.8 0.3 0.2
8 在宅訪問リハビリテーション指導管理 613 586 4.6 6.8 6.4 982 783 25.4 1.0 0.8
9 訪問看護ステーションへの指示書の交付 2 745 2 664 3.0 30.4 29.0 8 964 7 994 12.1 9.2 8.4
10 在宅療養機器貸出し 2 360 2 060 14.6 26.1 22.4 6 996 4 848 44.3 7.2 5.1
介護保険による在宅サービスを実施 2 460 2 675 △8.0 27.3 29.1 9 504 9 996 △4.9 9.8 10.5
11 居宅療養管理指導
     (医師によるもの)
1 360 1 553 △12.4 15.1 16.9 8 345 8 844 △5.6 8.6 9.3
12   〃  (歯科医師によるもの) 35 36 △2.8 0.4 0.4 43 40 7.5 0.0 0.0
13   〃  (歯科衛生士等によるもの) 27 35 △22.9 0.3 0.4 38 22 72.7 0.0 0.0
14   〃  (薬剤師によるもの) 193 211 △8.5 2.1 2.3 66 82 △19.5 0.1 0.1
15   〃  (管理栄養士によるもの) 97 147 △34.0 1.1 1.6 72 78 △7.7 0.1 0.1
16 訪問看護 1 455 1 606 △9.4 16.1 17.5 2 344 2 772 △15.4 2.4 2.9
17 訪問リハビリテーション 1 053 1 140 △7.6 11.7 12.4 870 854 1.9 0.9 0.9
 
  歯科診療所  
施設数 施設数に対する
割合(%)
平成17年
(2005)
平成14年
(2002)
増減率
(%)
平成17年
(2005)
平成14年
(2002)
総数 66 732 65 073 2.5 100.0 100.0
在宅サービスを実施 12 147 11 723 3.6 18.2 18.0
18 歯科訪問診療 11 898 11 444 4.0 17.8 17.6
19 訪問歯科衛生指導 3 308 3 401 △2.7 5.0 5.2
20 居宅療養管理指導 2 881 2 582 11.6 4.3 4.0
21 その他の在宅サービス 141 134 5.2 0.2 0.2


(3)  医療安全体制の状況
 病院の医療安全体制の状況をみると、「安全管理のための委員会」「安全管理のための指針」「安全管理の責任者」「安全管理のための医療事故等の院内報告制度」「安全管理のための職員研修」の体制は、ほとんどの病院で整備されている。
 「安全管理部門」の体制有りは病院全体の58.0%、「患者のための相談窓口」は82.3%となっており、これを病床の規模別でみると、規模が大きくなるにしたがい「体制有」の割合が高くなっている。(図8、図9)

図8  病院の医療安全体制の状況

平成17(2005)年10月1日現在
図8 病院の医療安全体制の状況


図9  病院の病床規模別にみた医療安全体制の状況

平成17(2005)年10月1日現在
図9 病院の病床規模別にみた医療安全体制の状況


(4)  麻酔及び手術等の状況

 1)  麻酔及び手術等の状況
 平成17年9月中の麻酔及び手術の状況をみると、「4 悪性腫瘍手術」を実施した一般病院は、2,618施設(対平成14年調査 6.9%減)となっている。これを部位別でみると「6 肺悪性腫瘍手術」「7 乳房悪性腫瘍手術」は増加しているが、その他の部位の手術を実施している施設は減少している。また、実施件数をみると、一般病院の悪性腫瘍手術はすべての部位で増加している。
 「22 ガンマナイフ・定位多軌道照射」を実施した一般病院は154施設(同65.6%増)となっている。
 「人工透析」を実施した施設数は、一般病院2,321施設(同5.8%増)、一般診療所1,709施設(同12.8%増)で、実施件数は平成14年に比べ、それぞれ12.4%増、24.5%増となっている。
 「分娩(正常分娩を含む)」を実施した施設数は、一般病院1,321施設(同12.1%減)、一般診療所1,612施設(同10.6%減)と減少している。(表18)

表18  麻酔及び手術等の実施状況

各年9月中
  施設数 実施件数 実施1施設当たり
実施件数
平成17年
(2005)
平成14年
(2002)
増減率
(%)
平成17年
(2005)
平成14年
(2002)
増減率
(%)
平成17年
(2005)
平成14年
(2002)
増減数
一般病院 7 952 8 116 △2.0
1 全身麻酔(静脈麻酔は除く) 3 910 4 147 △5.7 167 744 148 543 12.9 42.9 35.8 7.1
2 開頭手術 1 098 1 161 △5.4 6 463 6 122 5.6 5.9 5.3 0.6
3 人工心肺を用いた手術 523 495 5.7 3 689 3 313 11.3 7.1 6.7 0.4
4 悪性腫瘍手術 2 618 2 813 △6.9 36 569 31 563 15.9 14.0 11.2 2.8
5  胃・大腸悪性腫瘍手術(再掲) 2 336 2 419 △3.4 14 088 12 890 9.3 6.0 5.3 0.7
6  肺悪性腫瘍手術(再掲) 710 682 4.1 2 677 2 377 12.6 3.8 3.5 0.3
7  乳房悪性腫瘍手術(再掲) 1 328 1 316 0.9 5 386 4 117 30.8 4.1 3.1 1.0
8  子宮悪性腫瘍手術(再掲) 654 688 △4.9 2 083 1 962 6.2 3.2 2.9 0.3
9  肝臓・胆嚢・脾臓悪性腫瘍手術(再掲) 929 967 △3.9 3 020 2 549 18.5 3.3 2.6 0.7
10 人工関節置換術 1 680 1 707 △1.6 6 987 5 768 21.1 4.2 3.4 0.8
11 ペースメーカー手術 1 248 1 205 3.6 4 160 3 403 22.2 3.3 2.8 0.5
12 腹腔鏡下手術 2 004 2 039 △1.7 12 027 9 862 22.0 6.0 4.8 1.2
13 胸腔鏡下手術 873 868 0.6 3 391 2 741 23.7 3.9 3.2 0.7
14 内視鏡下消化管手術 2 482 2 419 2.6 41 669 31 909 30.6 16.8 13.2 3.6
15 経皮的冠動脈形成術 1 013 963 5.2 11 249 9 512 18.3 11.1 9.9 1.2
16 経皮的動脈塞栓術 734 613 19.7 4 900 3 701 32.4 6.7 6.0 0.7
17 網膜光凝固術 1 234 1 241 △0.6 12 578 12 820 △1.9 10.2 10.3 △0.1
18 体外衝撃波結石破砕術 867 763 13.6 9 064 8 822 2.7 10.5 11.6 △1.1
19 IABP 954 842 13.3 2 344 2 044 14.7 2.5 2.4 0.1
20 ハイパーサーミア 50 64 △21.9 632 1 776 △64.4 12.6 27.8 △15.2
21 放射線治療(体外照射法) 714 676 5.6 251 298 200 366 25.4 352.0 296.4 55.6
22  ガンマナイフ・定位多軌道照射(再掲) 154 93 65.6 3 226 1 262 155.6 20.9 13.6 7.3
23 放射線治療(密封小線源治療) 143 141 1.4 2 327 2 030 14.6 16.3 14.4 1.9
24 人工透析 2 321 2 194 5.8 1 410 749 1 254 582 12.4 607.8 571.8 36.0
25 分娩(正常分娩を含む) 1 321 1 503 △12.1 44 865 49 629 △9.6 34.0 33.0 1.0
26  帝王切開娩出術(再掲) 1 203 1 364 △11.8 9 623 8 900 8.1 8.0 6.5 1.5
一般診療所 97 442 94 819 2.8
27 全身麻酔(静脈麻酔は除く) 1 062 1 142 △7.0 6 628 5 851 13.3 6.2 5.1 1.1
28 内視鏡下消化管手術 1 694 1 535 10.4 12 111 10 310 17.5 7.1 6.7 0.4
29 悪性腫瘍手術 277 162 71.0 996 652 52.8 3.6 4.0 △0.4
30  胃・大腸悪性腫瘍手術(再掲) 134 125 7.2 415 280 48.2 3.1 2.2 0.9
31  乳房悪性腫瘍手術(再掲) 44 42 4.8 217 179 21.2 4.9 4.3 0.6
32  子宮悪性腫瘍手術(再掲) 12 19 △36.8 43 20 115.0 3.6 1.1 2.5
33 体外衝撃波結石破砕術 14 13 7.7 320 132 142.4 22.9 10.2 12.7
34 網膜光凝固術 2 285 2 187 4.5 11 778 14 191 △17.0 5.2 6.5 △1.3
35 人工透析 1 709 1 515 12.8 1 180 961 948 458 24.5 691.0 626.0 65.0
36 分娩(正常分娩を含む) 1 612 1 803 △10.6 40 247 41 498 △3.0 25.0 23.0 2.0
37  帝王切開娩出術(再掲) 1 263 1 315 △4.0 5 156 4 938 4.4 4.1 3.8 0.3
歯科診療所 66 732 65 073 2.5
38 歯周外科手術 35 600
39 骨折・顎骨腫瘍手術等 1 335 1 575 △15.2
40 インプラント手術 14 646 10 831 35.2

 2)  都道府県別にみた分娩を実施した施設の状況
 平成17年9月中に分娩を実施した施設数を15〜49歳女子人口10万対でみると、全国平均10.5施設(一般病院と一般診療所の合計)となっている。
 これを都道府県別でみると、長崎県(20.0施設)、佐賀県(19.3施設)、島根県(18.8施設)などが多く、東京都(6.4施設)、神奈川県(6.9施設)、埼玉県(7.2施設)などが少なくなっている。
 「実施1施設当たり分娩件数」は全国平均29.0件となっており、神奈川県(38.7件)、埼玉県(37.2件)、茨城県(36.2件)などが多く、徳島県(19.8件)、佐賀県(20.1件)、長崎県(20.2件)などが少なくなっている。(図10)

(参考) 統計表11  都道府県別にみた分娩を実施した施設の状況・新生児特定集中治療室病床数

図10  都道府県別にみた分娩を実施した施設の状況

平成17(2005)年9月中
図10 都道府県別にみた分娩を実施した施設の状況

 3)  分娩の状況
 平成17年9月中に実施した分娩件数をみると、一般病院44,865件(帝王切開娩出術件数9,623件)、一般診療所40,247件(帝王切開娩出術件数5,156件)となっている。
 分娩の状況を年次推移でみると分娩件数は減少傾向である一方、帝王切開娩出術件数は年々増加している。
 また、分娩件数に対する帝王切開娩出術の割合は、一般病院は21.4%で、昭和59年(8.2%)から約2.6倍、一般診療所では12.8%、昭和59年(6.1%)から約2.1倍となっている。(表19、図11)

表19  分娩の状況

各年9月中
  一般病院 一般診療所
分娩件数   分娩件数  
帝王切開
娩出術
件数
(再掲)
分娩に
占める
割合
(%)
帝王切開
娩出術
件数
(再掲)
分娩に
占める
割合
(%)
昭和59年 (1984) 68 452 5 633 8.2 47 671 2 895 6.1
62 ('87) 59 939 5 933 9.9 45 040 2 948 6.5
平成2年 ('90) 53 497 5 981 11.2 35 233 2 919 8.3
5 ('93) 54 065 7 486 13.8 40 347 3 687 9.1
8 ('96) 52 976 7 791 14.7 43 034 4 270 9.9
11 ('99) 50 959 8 852 17.4 40 097 4 571 11.4
14 (2002) 49 629 8 900 17.9 41 498 4 938 11.9
17 ('05) 44 865 9 623 21.4 40 247 5 156 12.8


図11  帝王切開娩出術の割合の年次推移

各年9月中
図11 帝王切開娩出術の割合の年次推移
注: 割合は、帝王切開娩出術件数の、分娩件数に対する割合である。


(5)  検査等の実施状況
 平成17年9月中の検査等の実施状況を施設数でみると、一般病院では「1 上部消化管内視鏡検査」「3 大腸内視鏡検査」「10 スパイラルCT検査」など、一般診療所では「15 単純X線撮影」「14 超音波断層法検査」などが多くなっている。また、「PET(陽電子断層撮影)検査」の実施施設数は、一般病院83施設、一般診療所56施設となっている。
 一般病院の実施1施設当たり実施件数をみると、「10 スパイラルCT検査」378.9件、「6 MRI検査」232.3件となっている。(表20)

表20  検査等の実施状況

平成17(2005)年9月中
  施設数 施設数に
対する割合(%)
実施件数 実施1施設
当たり実施件数
一般病院 7 952 100.0
1 上部消化管内視鏡検査 5 910 74.3 538 187 91.1
2 気管支内視鏡検査 1 750 22.0 16 089 9.2
3 大腸内視鏡検査 4 723 59.4 184 193 39.0
4 血管連続撮影 1 876 23.6 88 467 47.2
5 CTガイド下生検 488 6.1 15 951 32.7
6 MRI検査 3 278 41.2 761 573 232.3
7 RI検査(シンチグラム) 1 136 14.3 88 176 77.6
8 シングルフォトンエミッション
CT(SPECT)検査
1 066 13.4 58 141 54.5
9 PET(陽電子断層撮影)検査 83 1.0 8 898 107.2
10 スパイラルCT検査 3 725 46.8 1 411 578 378.9
一般診療所 97 442 100.0
11 上部消化管内視鏡検査 16 467 16.9 327 081 19.9
12 気管支内視鏡検査 215 0.2 2 590 12.0
13 大腸内視鏡検査 5 998 6.2 74 205 12.4
14 超音波断層法検査 30 299 31.1 1 436 462 47.4
15 単純X線撮影 45 525 46.7 4 819 841 105.9
16 消化管造影検査 14 581 15.0 588 750 40.4
17 MRI検査 1 242 1.3 168 251 135.5
18 X線CT検査 4 424 4.5 222 478 50.3
19 PET(陽電子断層撮影)検査 56 0.1 7 905 141.2
20 骨塩量測定 16 499 16.9 263 317 16.0


(6)  設備等の状況

 1)  医療機器の設置状況
 医療施設の医療機器の設置状況をみると、人口100万対設置台数は、「MRI」39.8台、「ポジトロンCT(PET)」2.2台、「体外衝撃波結石破砕術装置」7.1台となっている(表21)。

表21  医療機器の設置状況

平成17(2005)年10月1日現在
  MRI RI
診断装置
シングルフォトン
エミッションCT
(SPECT)
ポジトロン
CT
(PET)
スパイラル
CT
X線CT 体外衝撃波
結石破砕術
装置
IABP
駆動装置
放射線
治療装置
設置台数 総数 5 083 279 912
 一般病院 3 833 1 462 1 341 189 4 413 891 1 733 873
 一般診療所 1 250 90 4 490 21
人口
100万対
設置台数
総数 39.8 2.2 7.1
 一般病院 30.0 11.4 10.5 1.5 34.5 7.0 13.6 6.8
 一般診療所 9.8 0.7 35.1 0.2

 2)  特殊診療設備の保有状況
 病院の特殊診療設備の保有状況をみると、「1 特定集中治療室」670施設(病院総数の7.4%)、「2 新生児特定集中治療室」280施設(同3.1%)となっている。
 また、「7 理学療法室」を保有する病院は6,027施設(同66.8%)、「8 作業療法室」は2,694施設(同29.8%)となっている。(表22)
 都道府県別の新生児特定集中治療室の病床数を出生1万対でみると、全国平均22.0床となっており、和歌山県(48.5床)、山口県(46.9床)、静岡県(39.5床)などが多く、佐賀県(4.0床)、石川県(6.0床)、滋賀県(11.6床)などが少なくなっている(図12)。

(参考) 統計表11  都道府県別にみた分娩を実施した施設の状況・新生児特定集中治療室病床数

表22  病院の特殊診療設備の保有状況

平成17(2005)年10月1日現在
  施設数   病床数
施設数に対する
割合(%)
病院 9 026 100.0
1 特定集中治療室 670 7.4 5 453
2 新生児特定集中治療室 280 3.1 2 341
3 母体・胎児集中治療室 63 0.7 473
4 広範囲熱傷特定集中治療室 28 0.3 63
5 無菌治療室(手術室は除く) 444 4.9 2 304
6 放射線治療病室 83 0.9 271
7 理学療法室 6 027 66.8  
8 作業療法室 2 694 29.8
9 精神科作業療法室 1 155 12.8
10 精神科デイ・ケア室又は
精神科ナイト・ケア室
983 10.9
11 重度認知症患者デイ・ケア室 186 2.1


図12  都道府県別にみた新生児特定集中治療室の病床数

平成17(2005)年10月1日現在
図12 都道府県別にみた新生児特定集中治療室の病床数
注:  出生1万対比率の算出のために用いた出生数は、厚生労働省発表「平成17年人口動態統計調査」である。


(7)  情報化の状況

 1)  オーダリングシステムの導入状況
 オーダリングシステムの導入状況をみると、導入している病院は22.0%で、「処方」20.3%、「検査」17.7%、「予約」15.4%となっている。
 これを一般病院の病床規模別でみると、規模が大きくなるにしたがい、全ての項目で導入している施設数の割合が高くなっている。(表23)

表23  オーダリングシステムの導入状況(重複計上)

平成17(2005)年10月1日現在
  施設数 導入施設数 施設数に対する割合(%)
  検査 処方 予約   検査 処方 予約
病院 9 026 1 986 1 598 1 831 1 386 22.0 17.7 20.3 15.4
                   
 精神病院(再掲) 1 073 104 54 98 38 9.7 5.0 9.1 3.5
                   
 一般病院(再掲) 7 952 1 882 1 544 1 733 1 348 23.7 19.4 21.8 17.0
  20〜49床 1 205 72 43 49 37 6.0 3.6 4.1 3.1
  50〜399床 6 025 1 284 1 004 1 175 856 21.3 16.7 19.5 14.2
  400床以上 722 526 497 509 455 72.9 68.8 70.5 63.0

 2)  電子カルテシステムの導入状況
 電子カルテシステムの導入状況をみると、「医療機関全体として導入している」病院は470施設(病院総数の5.2%)、一般診療所は6,169施設(一般診療所総数の6.3%)となっている。
 これを一般病院の病床規模別でみると、規模が大きくなるにしたがい「医療機関全体として導入している」「具体的な導入予定がある」の割合が高くなっている。(表24)

表24  電子カルテシステムの導入状況

平成17(2005)年10月1日現在
  施設数 施設数に対する割合(%)
総数 導入している 導入していない 総数 導入している 導入していない
医療機関
全体
医療機関
内の一部
具体的な
導入予定
がある
予定なし 医療機関
全体
医療機関
内の一部
具体的な
導入予定
がある
予定なし
病院 9 026 470 156 1 587 6 813 100.0 5.2 1.7 17.6 75.5
 精神病院(再掲) 1 073 22 15 119 917 100.0 2.1 1.4 11.1 85.5
 一般病院(再掲) 7 952 448 141 1 468 5 895 100.0 5.6 1.8 18.5 74.1
  20〜49床 1 205 20 20 138 1 027 100.0 1.7 1.7 11.5 85.2
  50〜399床 6 025 299 98 1 076 4 552 100.0 5.0 1.6 17.9 75.6
  400床以上 722 129 23 254 316 100.0 17.9 3.2 35.2 43.8
                     
一般診療所 97 442 6 169 1 268 3 533 86 472 100.0 6.3 1.3 3.6 88.7
 有床 13 477 525 293 786 11 873 100.0 3.9 2.2 5.8 88.1
 無床 83 965 5 644 975 2 747 74 599 100.0 6.7 1.2 3.3 88.8
                     
歯科診療所 66 732 13 854 52 878 100.0 20.8 79.2

 3)  レセプト処理用コンピューターの使用状況
 レセプト処理用コンピューターの使用状況をみると、使用している施設は一般診療所66.1%、歯科診療所57.7%となっている。また、これを一般診療所の病床の有無別でみると、「有床」では79.1%となっている。(表25)

表25  レセプト処理用コンピューターの使用状況

平成17(2005)年10月1日現在
  施設数 施設数に対する割合(%)
総数 レセプト処理用
コンピューターを
使用している
レセプト処理用
コンピューターを
使用している
一般診療所 97 442 64 435 66.1
 有床 13 477 10 665 79.1
 無床 83 965 53 770 64.0
       
歯科診療所 66 732 38 479 57.7

 4)  遠隔医療システムの導入状況
 遠隔医療システムの導入状況をみると、「遠隔画像診断」を導入している施設は、病院682施設、一般診療所1,061施設となっている。また、「遠隔病理診断」を導入している施設は、病院143施設、一般診療所277施設となっている。(表26)

(参考) 統計表13  都道府県別にみた遠隔医療システムの導入状況

表26  遠隔医療システムの導入状況

平成17(2005)年10月1日現在
  施設数 施設数に対する割合(%)
総数 遠隔画像
診断
遠隔病理
診断
在宅療養
支援
遠隔画像
診断
遠隔病理
診断
在宅療養
支援
病院 9 026 682 143 83 7.6 1.6 0.9
 精神病院(再掲) 1 073 10 1 3 0.9 0.1 0.3
 一般病院(再掲) 7 952 672 142 80 8.5 1.8 1.0
  20〜49床 1 205 54 1 5 4.5 0.1 0.4
  50〜399床 6 025 516 90 64 8.6 1.5 1.1
  400床以上 722 102 51 11 14.1 7.1 1.5
一般診療所 97 442 1 061 277 885 1.1 0.3 0.9
 有床 13 477 315 54 154 2.3 0.4 1.1
 無床 83 965 746 223 731 0.9 0.3 0.9

 5)  ホームページの開設状況
 ホームページの開設状況をみると、開設している施設は、病院70.2%、一般診療所20.5%、歯科診療所16.1%となっている。
 一般病院では71.6%が開設しており、規模が大きくなるにしたがい開設している施設の割合が高くなり、「400床以上」では98.3%となっている。(図13)
 ホームページの掲載内容をみると、病院、一般診療所、歯科診療所とも「専門医」「相談窓口の案内」の割合が高くなっている。また、病院で「病院機能評価」を掲載している施設は25.4%となっている。(図14)

図13  ホームページの開設状況

平成17(2005)年10月1日現在
図13 ホームページの開設状況


図14  ホームページの掲載内容(重複計上)

平成17(2005)年10月1日現在
図14 ホームページの掲載内容(重複計上)
注: 各項目の割合は、ホームページを開設している施設数に対する割合である。


(8)  受動喫煙防止対策の状況
 受動喫煙防止対策の状況をみると、何らかの対策を講じている施設は、病院98.8%、一般診療所86.8%、歯科診療所87.5%となっている。
 また、「施設内を全面禁煙としている」施設は、それぞれ43.7%、66.3%、69.7%となっている。
 病院の種類別でみると、精神病院は一般病院に比べて、「施設内を全面禁煙としている」よりも「喫煙場所を設置し、非喫煙場所に煙が流れ出ないよう措置している」の割合が高くなっている。(図15)

図15  受動喫煙防止対策の状況

平成17(2005)年10月1日現在
図15 受動喫煙防止対策の状況

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