II 調査結果の概要


1 建設業

 (1) 労働者構成
  ア 職種別労働者構成
 職種別労働者構成をみると、土工の占める割合が27.4%と最も多く、次いで電気工13.9%、配管工8.8%、軽作業員7.6%(男5.4%、女2.2%)、機械運転工6.1%、大工5.5%の順となっており、一般職種(土工、軽作業員、重作業員)は全体の35.5%、技能職種は55.4%となっている(職長、各種見習は除く。)(第1図、第1表)。


第1図 職種別労働者構成比
図
(注) その他の技能職種内訳

板金工(1.2%)
屋根ふき工(0.7%)
タイル張工・れんが積工(0.6%)
鉄骨工(0.6%)
建具工(0.6%)
はつり工(0.6%)
ボーリング工(0.3%)
掘削・発破工(0.3%)
石工(0.2%)
潜函土工(0.0%)


  イ 企業規模別労働者構成
 企業規模別に労働者構成をみると、規模5〜99人の企業に属する労働者の割合は、調査職種(27職種)計91.6%、技能職種(21職種)計89.8%となっており、いずれも約9割を占めている。
 職種別にみると、主要職種(注)(労働者の比較的多い職種をいう。以下同じ。)では、電気工(74.2%)、機械運転工(87.7%)を除き、企業規模5〜99人に属する労働者が9割を超えている。電気工では企業規模300人以上で19.7%となっており、他の職種に比べ企業規模が大きい事業所の労働者割合が多い。(第1表)
(注)「主要職種」は、土工、軽作業員(男)、同(女)、大工、とび工、左官、電気工、配管工、塗装工、貨物自動車運転者、溶接工、機械運転工、鉄筋工、型枠工の14職種である。


第1表 職種、企業規模別労働者構成比
(%)   (%)
職種 企業規模 職種 企業規模
300人
以上
100〜
299人
5〜
99人
300人
以上
100〜
299人
5〜
99人
調査職種計 100.0 (100.0) ( 3.9 ) ( 4.4 ) ( 91.6 ) 技能職種 溶接工 1.5 (100.0) ( 2.6 ) ( 4.7 ) ( 92.7 )
一般職種 土工 27.4 (100.0) ( 1.0 ) ( 3.9 ) ( 95.1 ) 機械運転工 6.1 (100.0) ( 1.6 ) ( 10.7 ) ( 87.7 )
重作業員 0.4 (100.0) ( 0.5 ) ( 3.6 ) ( 95.9 ) 鉄筋工 1.7 (100.0) ( *0.1 ) ( 2.5 ) ( 97.5 )
軽作業員(男) 5.4 (100.0) ( 2.1 ) ( 4.2 ) ( 93.7 ) 掘削・発破工 0.3 (100.0) ( 3.6 ) ( 17.5 ) ( 78.8 )
軽作業員(女) 2.2 (100.0) ( 1.3 ) ( 4.3 ) ( 94.4 ) 鉄骨工 0.6 (100.0) ( *0.0 ) ( 1.1 ) ( 98.9 )
技能職種計 55.4 (100.0) ( 5.8 ) ( 4.5 ) ( 89.8 ) タイル張工・
れんが積工
0.6 (100.0) ( 1.2 ) ( 16.0 ) ( 82.8 )
技能職種 大工 5.5 (100.0) ( 0.6 ) ( 1.2 ) ( 98.2 ) はつり工 0.6 (100.0) ( − ) ( 0.8 ) ( 99.4 )
とび工 3.2 (100.0) ( 2.7 ) ( 2.6 ) ( 94.8 ) 型枠工 2.7 (100.0) ( 0.2 ) ( 3.3 ) ( 96.4 )
石工 0.2 (100.0) ( − ) ( 3.8 ) ( 96.2 ) 建具工 0.6 (100.0) ( 1.9 ) ( *0.0 ) ( 98.1 )
左官 2.3 (100.0) ( − ) ( 2.6 ) ( 97.4 ) 屋根ふき工 0.7 (100.0) ( 1.0 ) ( 2.9 ) ( 96.2 )
電気工 13.9 (100.0) ( 19.7 ) ( 6.1 ) ( 74.2 ) 潜函土工 0.0 (100.0) ( − ) ( *17.9 ) ( 85.7 )
配管工 8.8 (100.0) ( 1.2 ) ( 2.9 ) ( 96.0 ) ボーリング工 0.3 (100.0) ( *3.0 ) ( 1.3 ) ( 95.7 )
塗装工 2.4 (100.0) ( 0.3 ) ( 1.1 ) ( 98.6 ) 職長 7.6 (100.0) ( 3.9 ) ( 6.3 ) ( 89.8 )
貨物自動車運転者 2.3 (100.0) ( 1.2 ) ( 3.2 ) ( 95.5 ) 各種見習 1.6 (100.0) ( 1.3 ) ( 3.9 ) ( 94.8 )
板金工 1.2 (100.0) ( 1.8 ) ( 2.1 ) ( 96.1 )  
注:1)調査職種計は27職種計、技能職種計は21職種計、は主要職種である。
2)「*」は、調査労働者数が少ないため、利用に際し注意を要する。
3)「−」は、該当労働者がいなかったことを示している。


 (2) 賃金
  ア 職種別賃金
   (ア) 賃金(1人1日平均きまって支給する現金給与額をいう。以下同じ。)は、調査職種計で13,100円(前年は13,360円)、技能職種計で13,790円(同14,060円)となった。対前年増減率は、調査職種計、技能職種計のいずれも1.9%減となっている(第2表、第2図)。
 主要職種についてみると、電気工が15,300円と最も高く、大工、機械運転工、とび工、左官、配管工、塗装工が1万3千円台、溶接工、土工、貨物自動車運転者、型枠工が1万2千円台、鉄筋工が1万1千円台となっており、軽作業員(男で10,320円、女で7,360円)が最も低くなっている。
 前年と比べると、とび工、鉄筋工では上回ったものの、他の12職種では下回っており、電気工、溶接工を除く10職種では前年に引き続き減少となっている。(第2表)


第2表 職種別賃金、対前年増減率及び職種間格差
職種 賃金(円) 対前年増減率(%) 職種間格差(土工=100)
平成16年 平成15年 平成16年 平成15年 平成16年 平成15年
調査職種計 13,100 13,360 -1.9 -1.2
一般職種 土工 12,250 12,480 -1.8 -2.2 100 100
重作業員 12,680 14,020 -9.6 0.6 104 112
軽作業員(男) 10,320 10,360 -0.4 -0.8 84 83
軽作業員(女) 7,360 7,390 -0.4 -1.3 60 59
技能職種計 13,790 14,060 -1.9 -1.3
技能職種 大工 13,830 13,980 -1.1 -1.9 113 112
とび工 13,520 13,230 2.2 -6.8 110 106
石工 15,780 14,460 9.1 4.6 129 116
左官 13,520 13,680 -1.2 -0.5 110 110
電気工 15,300 15,580 -1.8 1.2 125 125
配管工 13,200 13,720 -3.8 -0.1 108 110
塗装工 13,140 13,260 -0.9 -0.6 107 106
貨物自動車運転者 12,130 12,730 -4.7 -1.5 99 102
板金工 13,290 13,550 -1.9 -1.0 108 109
溶接工 12,960 14,040 -7.7 1.4 106 113
機械運転工 13,650 14,140 -3.5 -2.9 111 113
鉄筋工 11,840 11,690 1.3 -4.6 97 94
掘削・発破工 21,510 23,000 -6.5 0.2 176 184
鉄骨工 13,420 13,690 -2.0 -0.1 110 110
タイル張工・れんが積工 13,570 13,820 -1.8 -2.1 111 111
はつり工 12,510 13,080 -4.4 -1.1 102 105
型枠工 12,130 12,250 -1.0 -4.5 99 98
建具工 13,240 13,260 -0.2 -6.3 108 106
屋根ふき工 13,560 13,430 1.0 0.0 111 108
潜函土工 22,260 15,700 41.8 182 126
ボーリング工 14,050 14,390 -2.4 -4.0 115 115
職長 15,690 16,660 -5.8 -1.1 128 133
各種見習 8,590 8,580 0.1 0.1 70 69
注:1)調査職種計は27職種計、技能職種計は21職種計、
 
は主要職種である。
2)「…」は、統計数がない場合又は表章することが不適当な場合である。
3)「−」は、該当労働者がいなかったことを示している。


   (イ) 調査職種で最も労働者数の多い土工の賃金を100とした主要職種間の賃金格差をみると、軽作業員(女)が60、軽作業員(男)が84、電気工が125と他の職種に比べ格差が大きい(第2表)。

   (ウ) 平成6年以降の賃金及び対前年増減率の推移をみると、賃金については平成9年が技能職種計で15,180円、調査職種計で14,100円といずれも最も高くなっており、平成10年以降は平成13年を除き、各年とも前年を下回って推移した。平成14年以降は調査職種計、技能職種計ともに3年連続しての減少となっている(第2図)。


第2図 賃金及び対前年増減率の推移
図
  注: 調査職種計は27職種計、技能職種計は21職種計である。


  イ 賃金支払形態別賃金
 賃金を支払形態別にみると、調査職種計、技能職種計ともに請負制の賃金が定額制の賃金を上回っている。
 主要職種についてみると、貨物自動車運転者、軽作業員(女)を除く12職種で請負制の賃金が定額制の賃金を上回っている。
 請負制の労働者の割合は、調査職種計で3.9%、技能職種計で4.9%となっている。(第3表)

  ウ 雇用形態別賃金
 賃金を雇用形態別にみると、日雇労働者の賃金は常用労働者の賃金と比べて調査職種計、技能職種計ともに低くなっている。主要職種についてみると、塗装工、大工、溶接工、鉄筋工、電気工で日雇労働者の賃金が常用労働者の賃金を上回っているものの、他の9職種では下回った。
 日雇労働者の割合は、調査職種計で4.5%、技能職種計で3.4%となっている。(第4表)


第3表 主要職種、賃金支払形態別賃金、格差及び労働者構成比
職種 賃金(円) 格差
請負制/定額制×100
労働者構成比(%)
定額制 請負制 定額制 請負制
調査職種計 13,010 15,120 116 96.1 3.9
  土工 12,210 13,530 111 97.3 2.7
軽作業員(男) 10,290 10,960 107 95.8 4.2
軽作業員(女) 7,380 6,790 92 96.4 3.6
技能職種計 13,670 16,160 118 95.1 4.9
  大工 13,540 16,200 120 89.2 10.8
とび工 13,450 14,680 109 94.5 5.5
左官 13,330 15,070 113 88.8 11.2
電気工 15,250 17,550 115 97.8 2.2
配管工 13,060 16,410 126 95.8 4.2
塗装工 12,930 15,800 122 92.6 7.3
貨物自動車運転者 12,160 11,010 91 97.5 2.5
溶接工 12,900 15,070 117 97.3 2.7
機械運転工 13,610 16,500 121 98.4 1.6
鉄筋工 11,820 13,060 110 98.3 1.7
型枠工 12,020 14,910 124 96.2 3.8
注:1)調査職種計は27職種計、技能職種計は21職種計である。
2)労働者構成比は、各職種の労働者数に対する割合である。


第4表 主要職種、雇用形態別賃金、格差及び労働者構成比
職種 賃金(円) 格差
日雇/常用×100
労働者構成比(%)
常用 日雇 常用 日雇
調査職種計 13,180 11,410 87 95.5 4.5
  土工 12,300 11,300 92 94.5 5.5
軽作業員(男) 10,490 9,250 88 86.1 13.9
軽作業員(女) 7,440 6,780 91 87.2 12.8
技能職種計 13,810 13,110 95 96.6 3.4
  大工 13,780 14,350 104 92.6 7.4
とび工 13,560 12,540 92 96.4 3.6
左官 13,550 12,770 94 95.9 4.1
電気工 15,300 15,450 101 98.5 1.5
配管工 13,240 11,970 90 96.9 3.1
塗装工 13,080 14,070 108 93.8 6.2
貨物自動車運転者 12,170 11,080 91 96.0 4.0
溶接工 12,950 13,290 103 97.2 2.8
機械運転工 13,680 12,380 90 98.1 1.9
鉄筋工 11,830 12,100 102 96.3 3.7
型枠工 12,190 10,450 86 96.4 3.6
注:1)調査職種計は27職種計、技能職種計は21職種計である。
2)労働者構成比は、各職種の労働者数に対する割合である。


  エ 年齢階級別賃金
   (ア) 賃金を年齢階級別にみると、賃金の最も高い年齢階級は、調査職種計では40〜44歳で14,320円、技能職種計では50〜54歳で15,180円となっている。20〜24歳の賃金を100とした年齢間格差は、調査職種計で145、技能職種計で148と約1.5倍となっている。
 主要職種について、20〜24歳の賃金を100とした賃金の最も高い年齢階級との年齢間格差をみると、貨物自動車運転者の55〜59歳で122、型枠工の35〜39歳で125、機械運転工の50〜59歳で126と格差は小さいが、電気工は50〜54歳で175となっており他の職種に比べ格差は大きい。(第3図、第5表)


  (イ) 技能職種計について、20〜24歳の賃金を100とした年齢間格差を時系列でみると、各年齢階級とも前年と比べるとあまり大きな変化はみられず、ほぼ前年並みとなっており、5年前(平成11年)と比較してもほとんど変化はみられない。
 なお、平成16年賃金構造基本統計調査における調査産業計(民営、企業規模10人以上)の労働者のきまって支給する現金給与額に基づく年齢間格差は最大約1.8倍であり、これに比べると技能職種計の賃金の年齢間格差は小さい。(第4図、第6表)


第3図 職種別年齢間格差 (20〜24歳=100)
図
  注:1)調査職種計は27職種計、技能職種計は21職種計である。
2)職種は、主要職種のうち労働者の多い4職種である。


第4図 年齢間格差の推移(技能職種計、20〜24歳=100)
図
  注:1)技能職種計は、21職種計である。
2)「平成16年賃構労働者」は、平成16年賃金構造基本統計調査における調査産業計(民営、企業規模10人以上)の労働者のきまって支給する現金給与額についての格差である。


第5表 主要職種、年齢階級別賃金及び年齢間格差
職種 賃金( 円 )
年齢計 〜19歳 20〜24 25〜29 30〜34 35〜39 40〜44 45〜49 50〜54 55〜59 60歳〜
調査職種計 13,100 8,080 9,910 11,800 13,400 14,150 14,320 14,290 14,200 13,890 11,750
  土工 12,250 8,650 9,930 11,630 12,790 13,050 13,270 13,050 12,520 12,500 11,510
軽作業員(男) 10,320 7,510 8,690 10,370 11,120 12,000 11,380 10,780 10,990 10,900 9,630
軽作業員(女) 7,360 * 5,910 6,270 8,240 6,620 7,120 7,270 7,200 7,400 7,720 7,270
技能職種計 13,790 8,440 10,250 12,020 13,730 14,500 14,850 14,930 15,180 14,980 13,080
  大工 13,830 7,300 9,520 11,810 14,120 13,900 15,210 14,330 15,050 14,670 13,730
とび工 13,520 9,590 10,940 12,620 14,040 14,520 14,360 14,420 14,440 15,050 12,720
左官 13,520 7,590 10,200 12,210 13,920 13,920 13,910 14,130 14,110 14,000 13,250
電気工 15,300 8,660 10,560 12,510 14,380 15,850 16,840 18,370 18,440 18,070 14,050
配管工 13,200 8,590 9,530 11,420 13,050 13,990 14,230 14,260 15,240 14,660 12,640
塗装工 13,140 7,620 10,270 11,870 13,760 14,110 14,060 13,790 14,570 14,150 13,910
貨物自動車運転者 12,130 * 9,000 10,270 11,190 12,160 12,060 12,470 12,350 12,380 12,490 11,410
溶接工 12,960 8,170 10,040 11,190 12,410 12,680 14,170 13,560 13,940 14,250 12,850
機械運転工 13,650 9,410 11,300 12,210 13,500 13,910 14,050 13,540 14,190 14,190 13,050
鉄筋工 11,840 7,690 9,720 11,580 12,770 13,230 12,900 12,390 12,890 12,430 10,810
型枠工 12,130 8,340 10,330 11,500 12,630 12,920 12,600 12,690 12,380 12,530 11,610
職種 年齢間格差( 20〜24歳=100 )  
〜19歳 20〜24 25〜29 30〜34 35〜39 40〜44 45〜49 50〜54 55〜59 60歳〜
調査職種計 82 100 119 135 143 145 144 143 140 119
  土工 87 100 117 129 131 134 131 126 126 116
軽作業員(男) 86 100 119 128 138 131 124 126 125 111
軽作業員(女) *94 100 131 106 114 116 115 118 123 116
技能職種計 82 100 117 134 141 145 146 148 146 128
  大工 77 100 124 148 146 160 151 158 154 144
とび工 88 100 115 128 133 131 132 132 138 116
左官 74 100 120 136 136 136 139 138 137 130
電気工 82 100 118 136 150 159 174 175 171 133
配管工 90 100 120 137 147 149 150 160 154 133
塗装工 74 100 116 134 137 137 134 142 138 135
貨物自動車運転者 *88 100 109 118 117 121 120 121 122 111
溶接工 81 100 111 124 126 141 135 139 142 128
機械運転工 83 100 108 119 123 124 120 126 126 115
鉄筋工 79 100 119 131 136 133 127 133 128 111
型枠工 81 100 111 122 125 122 123 120 121 112
注:1)調査職種計は27職種計、技能職種計は21職種の計である。
2)「*」は、調査労働者数が少ないため、利用に際し注意を要する。


第6表 年齢階級別賃金及び年齢間格差の推移(技能職種計)
年齢階級 平成11年 平成12年 平成13年 平成14年 平成15年 平成16年  
賃金(円)              
年齢計 14,640 14,550 14,620 14,250 14,060 13,790
 〜19歳 9,040 9,040 8,880 8,730 8,920 8,440
20〜24歳 10,910 10,850 10,750 10,500 10,440 10,250
25〜29歳 13,150 13,050 13,010 12,740 12,370 12,020
30〜34歳 14,750 14,420 14,500 14,210 14,040 13,730
35〜39歳 15,500 15,480 15,520 15,050 14,920 14,500
40〜44歳 15,720 15,710 15,880 15,530 15,290 14,850
45〜49歳 16,130 15,990 16,100 15,650 15,380 14,930
50〜54歳 16,390 16,140 16,140 15,670 15,370 15,180
55〜59歳 15,730 15,790 15,740 15,430 15,310 14,980
60歳〜 13,840 13,560 13,800 13,470 13,170 13,080
年齢間格差
(20〜24歳=100)
              平成16年
賃構労働者
(注)
 〜19歳 83 83 83 83 85 82 84
20〜24歳 100 100 100 100 100 100 100
25〜29歳 121 120 121 121 118 117 121
30〜34歳 135 133 135 135 134 134 142
35〜39歳 142 143 144 143 143 141 165
40〜44歳 144 145 148 148 146 145 176
45〜49歳 148 147 150 149 147 146 182
50〜54歳 150 149 150 149 147 148 181
55〜59歳 144 146 146 147 147 146 175
60歳〜 127 125 128 128 126 128 132
注:1)技能職種計は、21職種の計である。
2)「平成16年賃構労働者」は、平成16年賃金構造基本統計調査における調査産業計(民営、企業規模10人以上)の労働者のきまって支給する現金給与額についての格差である。


  オ 地域別賃金
   (ア) 全国を13ブロックに分けて地域別賃金をみると、南関東が調査職種計で15,430円、技能職種計で16,070円と、ともに最も高くなっている。
 主要職種についてみると、軽作業員(男、女)、貨物自動車運転者、鉄筋工、とび工を除いて、南関東が最も賃金が高くなっている。(第7表)


第7表 主要職種、地域別賃金及び地域間格差
職種 賃金( 円 )
地域計 北海道 東北 北関東 南関東 北陸 東海 近畿 京阪神 山陰 山陽 四国 北九州 南九州
調査職種計 13,100 12,140 11,090 13,400 15,430 12,910 14,490 14,210 14,440 12,200 13,110 12,370 12,060 10,970
  土工 12,250 11,770 10,100 12,550 14,270 12,340 13,630 13,360 13,230 11,690 12,860 11,660 11,240 10,470
軽作業員(男) 10,320 10,330 8,760 10,610 11,490 9,870 11,030 10,710 12,380 10,270 10,280 9,720 10,500 8,920
軽作業員(女) 7,360 7,540 6,910 7,800 8,370 7,680 7,670 8,380 8,210 7,330 7,210 7,310 7,090 6,240
技能職種計 13,790 12,790 11,860 14,140 16,070 13,480 15,310 14,990 14,900 12,610 13,460 12,920 12,570 11,320
  大工 13,830 13,580 12,340 13,320 15,990 13,950 15,190 15,220 15,400 14,140 13,790 13,170 13,330 11,670
とび工 13,520 11,950 11,490 13,460 15,430 12,850 13,890 14,430 15,800 11,030 12,990 12,600 12,660 11,810
左官 13,520 13,010 11,200 14,360 16,070 13,040 14,620 14,830 14,410 12,570 12,920 12,220 11,940 11,010
電気工 15,300 13,230 13,500 15,910 17,490 14,920 16,870 17,120 15,520 13,400 14,740 14,180 13,710 12,170
配管工 13,200 11,840 11,460 13,500 15,460 12,590 14,390 13,350 14,400 11,850 12,650 12,430 11,760 10,690
塗装工 13,140 11,400 11,200 12,790 16,410 12,400 14,850 13,250 15,010 11,410 12,750 10,980 11,150 9,670
貨物自動車運転者 12,130 13,050 10,530 13,270 13,280 11,370 13,450 13,750 13,650 11,800 12,700 11,650 10,710 11,020
溶接工 12,960 11,140 11,670 13,400 15,200 13,460 14,180 14,420 14,580 11,100 13,190 12,600 12,070 10,860
機械運転工 13,650 14,250 11,710 14,300 15,810 13,600 15,770 15,140 15,460 13,000 13,470 13,450 12,150 11,960
鉄筋工 11,840 11,410 10,090 11,180 13,960 11,680 13,260 14,470 12,130 9,820 11,440 10,520 10,230 9,920
型枠工 12,130 12,130 10,340 12,610 15,530 12,400 13,110 13,870 11,110 11,770 11,680 11,660 11,100 10,680
職種 地域間格差(南関東=100)  
北海道 東北 北関東 南関東 北陸 東海 近畿 京阪神 山陰 山陽 四国 北九州 南九州
調査職種計 79 72 87 100 84 94 92 94 79 85 80 78 71
  土工 82 71 88 100 86 96 94 93 82 90 82 79 73
軽作業員(男) 90 76 92 100 86 96 93 108 89 89 85 91 78
軽作業員(女) 90 83 93 100 92 92 100 98 88 86 87 85 75
技能職種計 80 74 88 100 84 95 93 93 78 84 80 78 70
  大工 85 77 83 100 87 95 95 96 88 86 82 83 73
とび工 77 74 87 100 83 90 94 102 71 84 82 82 77
左官 81 70 89 100 81 91 92 90 78 80 76 74 69
電気工 76 77 91 100 85 96 98 89 77 84 81 78 70
配管工 77 74 87 100 81 93 86 93 77 82 80 76 69
塗装工 69 68 78 100 76 90 81 91 70 78 67 68 59
貨物自動車運転者 98 79 100 100 86 101 104 103 89 96 88 81 83
溶接工 73 77 88 100 89 93 95 96 73 87 83 79 71
機械運転工 90 74 90 100 86 100 96 98 82 85 85 77 76
鉄筋工 82 72 80 100 84 95 104 87 70 82 75 73 71
型枠工 78 67 81 100 80 84 89 72 76 75 75 71 69
注:調査職種計は27職種計、技能職種計は21職種の計である。

   地域別内訳(13ブロック)
     北海道・・・北海道   京阪神・・・京都、大阪、兵庫
     東北・・・青森、岩手、宮城、秋田、山形、福島   山陰・・・鳥取、島根
     北関東・・・茨城、栃木、群馬、山梨、長野   山陽・・・岡山、広島、山口
     南関東・・・埼玉、千葉、東京、神奈川   四国・・・徳島、香川、愛媛、高知
     北陸・・・新潟、富山、石川、福井   北九州・・・福岡、佐賀、長崎、大分
     東海・・・岐阜、静岡、愛知、三重   南九州・・・熊本、宮崎、鹿児島、沖縄
     近畿・・・滋賀、奈良、和歌山


   (イ) 南関東の賃金を100とした地域間の賃金格差をみると、調査職種計、技能職種計ともに、南九州が最も格差が大きく約7割の水準となっている。
 技能職種計についてみると、前年に比べ、近畿では縮小し、北海道、北陸、東海、京阪神では前年並み、その他7地域では拡大した。(第5図、第7表)


第5図 地域間格差の推移(技能職種計、南関東=100)
図
  注:技能職種計は、21職種の計である。

   地域別内訳(13ブロック)
     北海道・・・北海道   京阪神・・・京都、大阪、兵庫
     東北・・・青森、岩手、宮城、秋田、山形、福島   山陰・・・鳥取、島根
     北関東・・・茨城、栃木、群馬、山梨、長野   山陽・・・岡山、広島、山口
     南関東・・・埼玉、千葉、東京、神奈川   四国・・・徳島、香川、愛媛、高知
     北 陸・・・新潟、富山、石川、福井   北九州・・・福岡、佐賀、長崎、大分
     東海・・・岐阜、静岡、愛知、三重   南九州・・・熊本、宮崎、鹿児島、沖縄
     近畿・・・滋賀、奈良、和歌山


 (3) 実労働日数及び実労働時間数等

  ア 実労働日数
 1か月平均の実労働日数は、調査職種計で21.3日(前年は20.7日)、技能職種計で21.8日(同21.3日)といずれもやや増加した。主要職種についてみると、技能職種に比べ一般職種が少なくなっている(第8表)。


  イ 実労働時間数
 1日平均の実労働時間数は調査職種計で8.0時間、技能職種計で8.1時間となり、調査職種計、技能職種計とも前年と変化はなかった。
 主要職種についてみると、軽作業員(女)が7.5時間と最も短く、電気工が8.5時間と前年同様他の職種に比べ長くなっている。(第8表)


第8表 主要職種別実労働日数及び実労働時間数
職種 実労働日数(日) 実労働時間数(時間)
平成16年 平成15年 平成16年 平成15年
調査職種計 21.3 20.7 8.0 8.0
一般職種 土工 20.6 20.0 7.9 7.9
軽作業員(男) 19.6 19.0 7.8 7.8
軽作業員(女) 18.6 17.7 7.5 7.5
技能職種計 21.8 21.3 8.1 8.1
技能職種 大工 21.6 21.2 7.9 7.9
とび工 21.4 21.1 8.0 8.0
左官 21.4 20.9 7.8 7.8
電気工 22.0 21.4 8.5 8.5
配管工 22.7 21.9 8.2 8.2
塗装工 21.5 21.5 7.8 7.9
貨物自動車運転者 21.3 20.6 8.0 8.0
溶接工 22.0 21.4 8.2 8.2
機械運転工 21.4 20.7 8.0 8.1
鉄筋工 20.8 21.0 7.8 7.7
型枠工 21.2 20.8 7.7 7.7
注:調査職種計は27職種計、技能職種計は21職種の計である。


  ウ 年齢階級別労働者構成及び平均年齢

   (ア) 主要職種について年齢階級別労働者構成をみると、軽作業員(女)で50歳以上が約75%を占めており、左官(57.6%)、軽作業員(男)(56.0%)及び大工(50.9%)で5割を超えている。一方、とび工、塗装工、鉄筋工及び電気工では29歳以下の若年層の割合が3割近くを占めている。
 技能職種について過去5年間の年齢階級別労働者構成の推移をみると、29歳以下と40歳代の割合が低下し、30歳代と50歳代の割合が上昇してきている。(第6図、第7図)

   (イ) 平均年齢は、調査職種計で44.2歳(前年は44.0歳)、技能職種計で42.8歳(同42.5歳)となっており、前年に比べやや高くなっている。
 主要職種の平均年齢は、電気工(39.7歳)が30歳代、軽作業員(女)(55.7歳)が50歳代となっている他は、各職種とも40歳代となっている。(第6図)


第6図 主要職種、年齢階級別労働者構成及び平均年齢
図
  注:調査職種計は27職種計、技能職種計は21職種の計である。


第7図 年齢階級別労働者構成比の推移(技能職種計)
図
  注:技能職種計は、21職種の計である。

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