屋外労働者職種別賃金調査  最近公表の労働統計  厚生労働省ホームページ

平成12年 屋外労働者職種別賃金調査結果概要

1 建設業

(1)労働者構成

 イ 職種別労働者構成
 職種別労働者構成をみると、一般職種(土工、重作業員、軽作業員)は全体の38.0%、技能職種は52.8%となっている。土工の占める割合が最も高く27.7%、次いで電気工11.7%、軽作業員9.8%(男6.4%、女3.4%)、配管工7.7%、機械運転工6.3%、大工6.2%などの割合が比較的高くなっている(第1図第1表)。

第1図 職種別労働者構成比
図
(注)その他の内訳
重作業員(0.5%)
板金工(1.0%)
鉄骨工(0.7%)
屋根ふき工(0.7%)
はつり工(0.6%)
タイル張工・れんが積工(0.6%)
ボーリング工(0.4%)
建具工(0.4%)
掘削・発破工(0.4%)
石工(0.2%)
潜函土工(0.0%)
職長(7.0%)
各種見習(2.2%)

 ロ 企業規模別労働者構成
 企業規模別労働者構成をみると、調査職種(27職種)計、技能職種(21職種)計いずれにおいても規模5〜99人の企業における労働者の割合が高くなっている(第1表)。

第1表 職種、企業規模別労働者構成比
(%)
職種 合計 300人
以上
100〜
299人
5〜
99人
調査職種計 100.0   4.0 5.6 90.4
一般職種 土工 27.7 (100.0) 1.2 6.2 92.7
重作業員 0.5 (100.0) 2.7 8.6 88.9
軽作業員(男) 6.4 (100.0) 2.6 5.3 92.1
軽作業員(女) 3.4 (100.0) 1.1 8.1 90.9
技能職種計 52.8 (100.0) 6.0 4.9 89.1
技能職種 大工 6.2 (100.0) 0.2 1.7 98.1
とび工 2.8 (100.0) 0.9 3.8 95.3
石工 0.2 (100.0) 4.0 96.0
左官 2.2 (100.0) 2.2 6.4 91.5
電気工 11.7 (100.0) 20.9 6.7 72.5
配管工 7.7 (100.0) 2.5 2.2 95.2
塗装工 2.4 (100.0) 0.7 1.8 97.4
貨物自動車運転者 2.4 (100.0) 1.4 8.3 90.2
板金工 1.0 (100.0) 1.0 1.1 97.7
技能職種 溶接工 1.4 (100.0) 4.9 6.4 88.6
機械運転工 6.3 (100.0) 2.3 9.5 88.2
鉄筋工 1.5 (100.0) 1.2 2.5 96.2
掘削・発破工 0.4 (100.0) 17.1 46.3 36.8
鉄骨工 0.7 (100.0) 0.6 1.9 97.4
タイル張工・れんが積工 0.6 (100.0) 8.8 0.3 91.0
はつり工 0.6 (100.0) 0.1 2.1 97.8
型枠工 3.2 (100.0) 0.4 2.8 96.8
建具工 0.4 (100.0) 2.9 *0.7 96.2
屋根ふき工 0.7 (100.0) *0.1 *0.2 99.7
潜函土工 0.0 (100.0) 100.0
ボーリング工 0.4 (100.0) *1.8 2.9 95.4
職長 7.0 (100.0) 3.9 7.8 88.4
各種見習 2.2 (100.0) 0.7 3.8 95.5
(注)1 調査職種計は27職種計、技能職種計は21職種である(以下同じ。)。
 
  
は、労働者が比較的多い職種(以下「主要職種」という。)である(以下同じ。)。
 「*」は、調査労働者数が10人未満のため、利用に際し注意を要する(以下同じ。)。

(2)賃金

 イ 職種別賃金

  (イ) 1人1日平均きまって支給する現金給与額(以下「賃金」という。)は、調査職種計で13,650円、技能職種計で14,550円となった。対前年増減率は、調査職種計で0.7%減(前年1.9%減)、技能職種計で0.6%減(前年2.8%減)となっている。
 労働者が比較的多い職種(以下「主要職種」という。)についてみると、電気工が1万5千円台、大工、機械運転工、溶接工、左官、配管工が1万4千円台、とび工、塗装工、型枠工、鉄筋工が1万3千円台、貨物自動車運転者、土工が1万2千円台、軽作業員(男)が1万円台、軽作業員(女)が1万円未満となっている(第2表、(第2図)。
(注)「主要職種」は、土工、軽作業員(男)、同(女)、大工、とび工、左官、電気工、配管工、塗装工、貨物自動車運転者、溶接工、機械運転工、鉄筋工、型枠工の14職種である。

第2表 職種別賃金、対前年増減率及び職種間格差
職種 賃金(円) 対前年増減率(%) 職種間格差(土工=100)
平成11年 平成12年 平成11年 平成12年 平成11年 平成12年
調査職種計 13,750 13,650 -1.9 -0.7 - -
一般職種 土工 12,910 12,840 -0.8 -0.5 100 100
重作業員 14,760 13,810 -7.4 -6.4 114 108
軽作業員(男) 10,770 10,850 -0.4 0.7 83 85
軽作業員(女) 7,550 7,720 -3.0 2.3 58 60
技能職種計 14,640 14,550 -2.8 -0.6 - -
技能職種 大工 15,150 14,790 -3.4 -2.4 117 115
とび工 14,260 13,870 -6.9 -2.7 110 108
石工 14,890 14,870 -4.2 -0.1 115 116
左官 14,670 14,220 -2.0 -3.1 114 111
電気工 15,460 15,780 -3.7 2.1 120 123
配管工 14,230 14,100 -2.9 -0.9 110 110
塗装工 13,730 13,410 -2.8 -2.3 106 104
貨物自動車運転者 13,020 12,990 -3.6 -0.2 101 101
板金工 14,030 14,000 -3.6 -0.2 109 109
溶接工 14,900 14,260 -1.1 -4.3 115 111
機械運転工 14,710 14,530 -1.7 -1.2 114 113
鉄筋工 13,250 13,120 -2.9 -1.0 103 102
掘削・発破工 28,410 29,450 35.0 3.7 220 229
鉄骨工 14,110 13,470 1.9 -4.5 109 105
タイル張工・れんが積工 15,250 15,250 -1.1 0.0 118 119
はつり工 14,300 13,150 -6.4 -8.0 111 102
型枠工 13,890 13,380 -3.4 -3.7 108 104
建具工 13,050 13,660 -9.4 4.7 101 106
屋根ふき工 14,500 14,110 -0.7 -2.7 112 110
潜函土工 19,520 16,670 -24.7 -14.6 151 130
ボーリング工 14,740 15,440 5.6 4.7 114 120
職長 17,060 16,940 -1.8 -0.7 132 132
各種見習 8,920 8,850 -4.1 -0.8 69 69
(注)
  
は、主要職種である。

  (ロ) 調査職種で最も人数の多い土工の賃金を100とした職種間賃金格差を主要職種についてみると、一般職種では、軽作業員(女)が60と格差は大きく、軽作業員(男)が85となっている。技能職種では、貨物自動車運転者が101、鉄筋工が102と格差は小さいが、電気工が123と他の技能職種に比べ格差は比較的大きくなっている(第2表)。

  (ハ) 平成2年以降の賃金及び対前年増減率の推移をみると、賃金においては技能職種計が15,180円、調査職種計が14,100円と平成9年が最も高くなっており、平成10年以降は前年を下回っているが、平成12年には減少幅は微減となっている。対前年増減率においては調査職種計が8.5%、技能職種計が8.6%と平成2年が最も大きく、以降調査職種計、技能職種計ともに縮小しており、平成10年以降においては対前年増減率はマイナスとなっている((第2図)。

第2図 賃金及び対前年増減率の推移
図

 ロ 賃金支払形態別賃金
 賃金を支払形態別にみると、請負制の賃金が定額制より高く、調査職種計、技能職種計とも請負制が定額制を約3割上回っている。同様に、主要職種についてみると、軽作業員(女)、機械運転工以外の職種では請負制が上回っており、特に鉄筋工151、電気工139が他の職種に比べ格差が大きくなっている(第3表)。

 ハ 雇用形態別賃金
 賃金を雇用形態別にみると、日雇労働者の賃金は常用労働者の賃金と比べて、調査職種計では1割強低いが、技能職種計では同程度となっている。主要職種についてみると、日雇労働者の賃金が、土工、貨物自動車運転者でやや低くなっているほかは、同程度若しくは1割程度の差となっている(第4表)。

第3表 職種、賃金支払形態別賃金、格差及び労働者構成比
職種 賃金(円) 格差 労働者構成比(%)
定額制 請負制 請負制/定額制×100 定額制 請負制
調査職種計 13,480 17,260 128 95.6 4.4
  土工 12,800 14,440 113 97.4 2.6
軽作業員(男) 10,850 11,030 102 96.6 3.4
軽作業員(女) 7,730 7,200 93 98.1 1.9
技能職種計 14,300 18,380 129 94.0 6.0
  大工 14,260 18,240 128 86.8 13.2
とび工 13,870 13,900 100 95.0 5.0
左官 13,980 16,810 120 91.6 8.4
電気工 15,600 21,640 139 97.0 3.0
配管工 14,060 15,360 109 96.7 3.3
塗装工 13,150 16,040 122 91.1 8.9
貨物自動車運転者 12,940 13,900 107 95.3 4.7
溶接工 14,250 14,500 102 95.5 4.5
機械運転工 14,540 13,870 95 98.8 1.2
鉄筋工 12,670 19,130 151 93.0 7.0
型枠工 13,270 15,220 115 94.1 5.9
(注) 労働者構成比は、各職種の労働者数に対する割合である(以下同じ)。

第4表 職種、雇用形態別賃金、格差及び労働者構成比
職種 賃金(円) 格差 労働者構成比(%)
常用 日雇 日雇/常用×100 常用 日雇
調査職種計 13,740 11,670 85 95.6 4.4
  土工 12,960 11,010 85 94.1 5.9
軽作業員(男) 10,930 10,310 94 88.5 11.5
軽作業員(女) 7,770 7,150 92 91.3 8.7
技能職種計 14,560 14,060 97 97.0 3.0
  大工 14,740 15,670 106 95.4 4.6
とび工 13,930 12,670 91 95.9 4.1
左官 14,160 15,110 107 94.3 5.7
電気工 15,800 14,240 90 98.7 1.3
配管工 14,100 13,930 99 97.6 2.4
塗装工 13,380 14,090 105 95.7 4.3
貨物自動車運転者 13,020 11,330 87 98.0 2.0
溶接工 14,250 14,880 104 98.1 1.9
機械運転工 14,560 13,440 92 97.3 2.7
鉄筋工 13,080 14,250 109 96.3 3.7
型枠工 13,450 12,100 90 95.2 4.8

 ニ 年齢階級別賃金

  (イ) 賃金を年齢階級別にみると、賃金の最も高い年齢層は、調査職種計では40〜44歳で15,350円、技能職種計では50〜54歳で16,140円となっている。賃金の最も高い年齢層の賃金水準は、調査職種計、技能職種計ともに20〜24歳層の約1.5倍となっている。同様に主要職種についてみると、電気工(50〜54歳)が約1.8倍、大工(55〜59歳)が約1.7倍と比較的高いほかは、ほとんどの職種で1.3〜1.5倍程度となっている(第3図第6表)。

  (ロ) 技能職種計について、20〜24歳層の賃金を100とした年齢間格差は、各年齢層とも前年と比べるとあまり大きな変化はみられないが、平成7年以降の推移についてみると、格差は拡大している。
 なお、全産業における男性労働者の年齢間格差(平成11年賃金構造基本統計調査における産業計、企業規模計、学歴計及び職種計のきまって支給する現金給与額に基づく年齢間格差)は最も格差が大きい年齢層で約2.0倍であり、これに比べると、技能職種計の賃金の年齢間格差は小さい(第4図第5表)。

第3図 職種別年齢間格差
(20〜24歳=100)
図

第4図 年齢間格差の推移
(技能職種計、20〜24歳=100)
図
(注)「賃構11年」は、平成11年賃金構造基本統計調査の男性労働者のきまって支給する現金給与額(産業計、企業規模計、学歴計及び職種計)についての格差である。

第5表 年齢間格差の推移(20〜24歳=100)
年齢階級 技能職種計 (参考)
賃構11年
平成7年 平成8年 平成9年 平成10年 平成11年 平成12年
  〜19歳 82 81 82 82 83 83 83
20〜24 100 100 100 100 100 100 100
25〜29 119 120 120 120 121 120 122
30〜34 128 132 132 132 135 133 148
35〜39 134 137 139 139 142 143 168
40〜44 140 142 143 143 144 145 181
45〜49 142 143 144 145 148 147 192
50〜54 140 143 142 145 150 149 198
55〜59 134 135 138 141 144 146 186
60歳〜 119 121 123 123 127 125 131
(注) 第4図の(注)参照

第6表 職種、年齢階級別賃金及び年齢間格差
職種 賃金(円)
年齢計 〜19歳 20〜24 25〜29 30〜34 35〜39 40〜44 45〜49 50〜54 55〜59 60歳〜
調査職種計 13,650 8,390 10,560 12,780 14,150 15,080 15,350 15,150 15,010 14,280 11,930
  土工 12,840 8,800 10,780 12,600 13,550 13,820 14,010 13,630 13,450 13,080 11,930
軽作業員(男) 10,850 8,070 9,640 11,410 11,440 12,220 12,720 11,890 11,710 11,620 10,180
軽作業員(女) 7,720 6,600 8,110 7,860 7,070 8,150 7,620 7,870 7,940 7,820 7,570
技能職種計 14,550 9,040 10,850 13,050 14,420 15,480 15,710 15,990 16,140 15,790 13,560
  大工 14,790 7,740 9,640 12,910 14,460 15,420 15,800 15,960 15,900 16,300 14,410
とび工 13,870 9,280 11,320 13,530 14,420 14,500 14,480 14,810 15,020 14,980 13,500
左官 14,220 8,880 11,190 12,780 13,950 14,960 14,430 14,890 14,860 14,930 13,690
電気工 15,780 9,510 10,980 13,290 14,770 17,330 17,760 19,080 19,840 19,140 14,610
配管工 14,100 8,690 10,650 12,520 14,170 14,940 15,370 15,680 15,670 15,790 12,930
塗装工 13,410 8,090 10,290 12,730 13,890 14,390 14,480 14,530 14,590 14,780 13,310
貨物自動車運転者 12,990 *9,000 10,480 12,050 13,260 13,430 13,250 13,450 13,340 13,610 12,080
溶接工 14,260 9,270 10,850 13,340 13,520 15,330 15,270 15,830 15,590 15,240 12,190
機械運転工 14,530 10,080 11,220 13,280 14,490 14,400 14,770 14,810 15,410 15,180 13,770
鉄筋工 13,120 9,140 10,730 12,020 13,640 15,280 13,940 14,770 13,960 13,650 11,880
型枠工 13,380 8,960 11,460 13,040 14,110 14,190 14,300 13,920 14,120 13,940 12,540
 
職種 年齢間格差(20〜24歳=100)
〜19歳 20〜24 25〜29 30〜34 35〜39 40〜44 45〜49 50〜54 55〜59 60歳〜  
調査職種計 79 100 121 134 143 145 143 142 135 113
  土工 82 100 117 126 128 130 126 125 121 111
軽作業員(男) 84 100 118 119 127 132 123 121 121 106
軽作業員(女) 81 100 97 87 100 94 97 98 96 93
技能職種計 83 100 120 133 143 145 147 149 146 125
  大工 80 100 134 150 160 164 166 165 169 149
とび工 82 100 120 127 128 128 131 133 132 119
左官 79 100 114 125 134 129 133 133 133 122
電気工 87 100 121 135 158 162 174 181 174 133
配管工 82 100 118 133 140 144 147 147 148 121
塗装工 79 100 124 135 140 141 141 142 144 129
貨物自動車運転者 *86 100 115 127 128 126 128 127 130 115
溶接工 85 100 123 125 141 141 146 144 140 112
機械運転工 90 100 118 129 128 132 132 137 135 123
鉄筋工 85 100 112 127 142 130 138 130 127 111
型枠工 78 100 114 123 124 125 121 123 122 109
(注)「*」は、調査労働者数が10人未満のため、利用に際し注意を要する。

 ホ 地域別賃金

  (イ) 全国を13ブロックに分けて地域別賃金をみると、調査職種計で南関東、京阪神が15,750円と高く、技能職種計でも京阪神が16,490円、南関東が16,390円と高くなっている。主要職種についてみると、軽作業員(男)、配管工など4職種が南関東で、土工、大工、とび工など6職種が京阪神で、軽作業員(女)、塗装工が近畿、電気工が北関東、貨物自動車運転者が東海で賃金が最も高くなっている(第7表)。

第7表 職種、地域別賃金及び地域間格差
職種 賃金( 円 )
地域計 北海道 東北 北関東 南関東 北陸 東海 近畿 京阪神 山陰 山陽 四国 北九州 南九州
調査職種計 13,650 13,170 11,710 14,180 15,750 13,660 14,840 14,820 15,750 12,320 13,560 12,990 12,470 11,410
  土工 12,840 13,360 10,830 13,200 14,420 13,170 14,250 13,960 14,960 11,840 12,540 12,540 11,500 10,880
軽作業員(男) 10,850 11,090 9,540 10,880 13,070 11,190 11,600 12,240 12,140 10,350 10,650 10,590 10,180 9,220
軽作業員(女) 7,720 8,350 7,150 8,080 8,700 8,460 8,230 9,400 7,640 7,530 7,540 7,810 7,220 6,550
技能職種計 14,550 13,920 12,760 15,280 16,390 14,330 15,500 15,640 16,490 13,280 14,570 13,790 13,390 11,970
  大工 14,790 14,380 13,340 14,390 17,230 14,770 16,180 15,800 18,140 14,090 14,310 13,050 13,340 11,800
とび工 13,870 11,920 12,470 14,230 14,940 15,310 14,840 15,810 16,010 12,460 14,320 13,210 11,920 10,940
左官 14,220 14,050 13,150 13,890 15,960 15,010 14,300 16,220 16,490 13,430 13,190 13,820 13,240 11,860
電気工 15,780 14,910 13,550 17,420 17,130 14,690 16,080 17,160 16,650 13,920 16,670 14,900 15,670 13,130
配管工 14,100 13,430 12,590 14,410 16,940 13,200 15,010 13,820 15,340 13,100 13,790 12,560 13,200 11,430
塗装工 13,410 12,510 11,560 13,830 15,160 13,720 14,560 15,670 15,290 12,340 13,170 12,470 11,610 10,770
貨物自動車運転者 12,990 12,790 11,490 14,540 14,340 13,020 14,950 13,240 14,650 11,950 13,000 12,580 11,310 11,290
溶接工 14,260 12,800 13,750 14,360 16,140 14,760 15,330 14,800 16,410 12,220 14,010 14,070 11,910 11,080
機械運転工 14,530 14,560 12,640 15,490 16,950 15,190 16,810 16,010 16,200 13,610 14,410 14,590 12,690 12,490
鉄筋工 13,120 13,120 11,020 12,800 15,130 12,960 14,560 14,630 17,620 11,770 13,790 11,240 11,650 11,230
型枠工 13,380 13,210 11,530 13,670 16,160 13,460 14,400 14,710 14,650 12,880 13,550 13,140 11,690 11,610
 
職種 地域間格差(南関東=100)
北海道 東北 北関東 南関東 北陸 東海 近畿 京阪神 山陰 山陽 四国 北九州 南九州  
調査職種計 84 74 90 100 87 94 94 100 78 86 82 79 72
  土工 93 75 92 100 91 99 97 104 82 87 87 80 75
軽作業員(男) 85 73 83 100 86 89 94 93 79 81 81 78 71
軽作業員(女) 96 82 93 100 97 95 108 88 87 87 90 83 75
技能職種計 85 78 93 100 87 95 95 101 81 89 84 82 73
  大工 83 77 84 100 86 94 92 105 82 83 76 77 68
とび工 80 83 95 100 102 99 106 107 83 96 88 80 73
左官 88 82 87 100 94 90 102 103 84 83 87 83 74
電気工 87 79 102 100 86 94 100 97 81 97 87 91 77
配管工 79 74 85 100 78 89 82 91 77 81 74 78 67
塗装工 83 76 91 100 91 96 103 101 81 87 82 77 71
貨物自動車運転者 89 80 101 100 91 104 92 102 83 91 88 79 79
溶接工 79 85 89 100 91 95 92 102 76 87 87 74 69
機械運転工 86 75 91 100 90 99 94 96 80 85 86 75 74
鉄筋工 87 73 85 100 86 96 97 116 78 91 74 77 74
型枠工 82 71 85 100 83 89 91 91 80 84 81 72 72

  (ロ) 南関東を100とした地域間の賃金格差をみると、調査職種計、技能職種計とも、南九州、東北では7割台の水準となっており、これらの地域の格差は大きい。同様に主要職種について地域間の賃金格差をみると、鉄筋工が他の職種に比べて格差が大きい。
 技能職種計について、この5年間での地域間格差の推移をみると、各地域とも縮小している(第5図第7表)。

第5図 地域間格差の推移(技能職種計、南関東=100)
図
地域別内訳(13ブロック)
  北海道・・・北海道  京阪神・・・京都、大阪、兵庫
東北・・・青森、岩手、宮城、秋田、山形、福島  山陰・・・鳥取、島根
北関東・・・茨城、栃木、群馬、山梨、長野  山陽・・・岡山、広島、山口
南関東・・・埼玉、千葉、東京、神奈川  四国・・・徳島、香川、愛媛、高知
北陸・・・新潟、富山、石川、福井  北九州・・・福岡、佐賀、長崎、大分
東海・・・岐阜、静岡、愛知、三重  南九州・・・熊本、宮崎、鹿児島、沖縄
近畿・・・滋賀、奈良、和歌山

(3)実労働日数及び実労働時間数

 イ 実労働日数
 1か月平均の実労働日数は、調査職種計で21.2日(前年21.1日)、技能職種計で21.6日(同21.6日)といずれも前年とほとんど変化はなかった。主要職種についてみると、軽作業員(女)の19.3日が比較的少なく、配管工と塗装工の22.1日、溶接工の22.0日とで22日台となっているが、職種間においてそれほど差はみられない(第8表)。

 ロ 実労働時間数
 1日平均の実労働時間数は、調査職種計で8.0時間、技能職種計で8.1時間となり調査職種計、技能職種計とも前年と変化はなかった。
 主要職種についてみると軽作業員(女)が7.6時間と最も短く、電気工の8.5時間が比較的長くなっている(第8表)。

第8表 職種別実労働日数及び実労働時間数
職種 実労働日数(日) 実労働時間数(時間)
平成11年 平成12年 平成11年 平成12年
調査職種計 21.1 21.2 8.0 8.0
一般職種 土工 20.6 20.7 7.9 7.9
軽作業員(男) 19.8 19.9 7.7 7.7
軽作業員(女) 18.8 19.3 7.5 7.6
技能職種計 21.6 21.6 8.1 8.1
技能職種 大工 21.7 21.8 7.9 7.9
とび工 20.8 21.4 7.9 8.0
左官 21.2 21.7 7.8 7.8
電気工 21.9 21.5 8.5 8.5
配管工 22.1 22.1 8.2 8.2
塗装工 21.7 22.1 8.0 8.0
貨物自動車運転者 21.2 21.4 8.0 7.9
溶接工 21.7 22.0 8.2 8.2
機械運転工 21.4 21.4 8.0 8.1
鉄筋工 20.9 21.3 7.6 7.7
型枠工 20.8 21.2 7.7 7.7

 ハ 年齢階級別労働者構成及び平均年齢

  (イ) 年齢階級別労働者構成を主要職種についてみると、軽作業員(女)、同(男)は、50歳以上の占める割合が6割を超えている。逆に、電気工、とび工、塗装工、配管工、鉄筋工では、29歳以下の若年者の占める割合が高くなっている。(第6図
 技能職種計について、年齢階級別労働者構成の推移をみると、40歳代の割合が低下し、50歳代の割合が高まりつつある(第7図)。

  (ロ) 平均年齢は、調査職種計で44.1歳(前年44.0歳)、技能職種計で42.0歳(同41.8歳)となっている。主要職種についてみると、電気工37.6歳、とび工39.7歳が30歳代、軽作業員(男)50.0歳、同(女)55.8歳が50歳代となっているほかは、各職種とも40歳代となっている(第6図)。

第6図 職種、年齢階級別労働者構成及び平均年齢
図

第7図 年齢階級別労働者構成の推移(技能職種計)
図

2 港湾運送関係事業

(1)労働者構成
 イ 職種別労働者構成
 職種別に労働者構成をみると、沿岸荷役作業員29.2%、船内荷役作業員27.1%、陸上荷員18.6%、検数員13.1%となっており、荷役作業員で74.9%を占めている(第8図)。

 ロ 年齢階級別労働者構成及び平均年齢

  (イ) 年齢階級別労働者構成をみると、調査職種計では、50〜59歳が38.0%と最も高く、次いで、 30〜39歳20.3%、40〜49歳20.1%、20〜29歳18.2%、60歳以上2.4%、19歳以下0.9%となっており、50歳以上の占める割合は約4割となっている。職種別にみても、50歳以上の占める割合は高く、はしけ長では8割、デッキマン、検数員では6割以上を占めている。

  (ロ) 平均年齢は、調査職種計で43.0歳(前年43.3歳)となっている。職種別にみると、はしけ長が 54.2歳と最も高く、次いでデッキマンが49.7歳、雑役が49.1歳の順となっており、沿岸、船内、陸上の荷役作業員は42歳前後となっている(第9図)。

第8図 職種別労働者構成比
図

第9図 職種、年齢階級別労働者構成及び平均年齢
図
(注)はしけ長の19歳以下とデッキマンの19歳以下は該当労働者がいない。

(2)賃金

 イ 職種別賃金

  (イ) 賃金は、調査職種(8職種)計で20,280円となり、対前年増減率は1.3%となった。職種別にみると、最も高いのはデッキマンの24,930円で、次いで、船内荷役作業員21,910円、ウインチマン 21,470円、検数員19,780円、沿岸荷役作業員19,580円、はしけ長19,320円、陸上荷役作業員18,860円、雑役11,380円の順となっている。対前年増減率をみると、検数員、雑役を除く職種では前年を上回った(第9表)。

  (ロ) 調査職種で最も人数の多い沿岸荷役作業員を100とした職種間格差をみると、デッキマンが127、雑役が58と他の職種に比べて格差が大きい(第9表)。

第9表 職種別賃金、対前年増減率及び格差
職種 賃金(円) 対前年増減率(%) 格差
(沿岸荷役作業員=100) 
平成11年 平成12年 平成11年 平成12年 平成11年 平成12年
調査職種計 20,010 20,280 0.0 1.3 - -
  ウインチマン 21,350 21,470 1.5 0.6 111 110
デッキマン 24,300 24,930 -0.9 2.6 126 127
船内荷役作業員 21,690 21,910 -2.0 1.0 113 112
沿岸荷役作業員 19,270 19,580 -2.8 1.6 100 100
陸上荷役作業員 18,330 18,860 2.9 2.9 95 96
はしけ長 18,710 19,320 -1.8 3.3 97 99
検数員 20,520 19,780 7.1 -3.6 106 101
雑役 11,580 11,380 -5.2 -1.7 60 58

 ロ 年齢階級別賃金
 賃金を年齢階級別にみると、調査職種計では、賃金の最も高い年齢層は50〜54歳の22,690円で、20〜24歳(13,800円)の約1.6倍となっている。職種別に20〜24歳を100として、年齢間格差 をみると、検数員が55〜59歳で207と格差は2倍以上となっている(第10表)。

第10表 職種、年齢階級別賃金及び年齢間格差
職種 賃金(円)
年齢計 〜19歳 20〜24 25〜29 30〜34 35〜39 40〜44 45〜49 50〜54 55〜59 60歳〜
調査職種計 20,280 11,190 13,800 16,670 18,870 20,550 20,990 22,190 22,690 22,620 15,460
  ウインチマン 21,470 *11,720 12,910 17,360 20,240 21,560 22,360 23,850 23,380 23,130 15,010
デッキマン 24,930 - *17,690 *15,410 20,060 22,210 25,120 26,150 25,430 26,120 21,450
船内荷役作業員 21,910 12,160 15,690 19,080 21,180 22,980 22,900 23,910 24,130 23,770 21,000
沿岸荷役作業員 19,580 11,600 13,000 16,400 18,060 19,590 20,380 22,110 22,400 21,910 16,130
陸上荷役作業員 18,860 11,090 13,740 15,550 17,390 18,640 19,050 20,550 21,990 21,630 13,950
はしけ長 19,320 - *10,980 *14,170 *18,220 - *20,330 *21,800 *26,840 20,830 14,040
検数員 19,780 9,480 11,220 12,170 13,920 16,320 18,320 20,470 21,790 23,230 18,880
雑役 11,380 *5,370 9,580 17,610 16,620 13,930 12,500 8,260 11,860 11,820 8,580
 
職種 年齢間格差(20〜24歳=100)
〜19歳 20〜24 25〜29 30〜34 35〜39 40〜44 45〜49 50〜54 55〜59 60歳〜  
調査職種計 81 100 121 137 149 152 161 164 164 112
  ウインチマン *91 100 134 157 167 173 185 181 179 116
デッキマン - *100 *87 *113 *126 *142 *148 *144 *148 *121
船内荷役作業員 78 100 122 135 146 146 152 154 151 134
沿岸荷役作業員 89 100 126 139 151 157 170 172 169 124
陸上荷役作業員 81 100 113 127 136 139 150 160 157 102
はしけ長 - *100 *129 *166 - *185 *199 *244 *190 *128
検数員 84 100 108 124 145 163 182 194 207 168
雑役 *56 100 184 173 145 130 86 124 123 90
(注) はしけ長は、20〜24歳の調査労働者数が10人未満のため、全ての年齢階級の年齢間格差について「*」をつけている。

 ハ 主要港湾別賃金
 賃金を主要港湾(東京、横浜、名古屋、大阪、神戸、北九州)別にみると、調査職種計では、東京港が 23,300円と最も高く、次いで、横浜港22,410円、名古屋港22,100円、神戸港21,320円、大阪港21,000円、北九州19,630円の順となっている(第11表)。

第11表 職種、主要港湾別賃金
職種 賃金(円)
地域計 東京 横浜 名古屋 大阪 神戸 北九州
調査職種計 20,280 23,300 22,410 22,100 21,000 21,320 19,630
  ウインチマン 21,470 28,290 24,200 24,000 22,600 23,930 22,830
デッキマン 24,930 30,580 29,210 28,910 25,130 27,100 26,100
船内荷役作業員 21,910 26,770 25,550 25,800 20,780 23,470 20,040
沿岸荷役作業員 19,580 21,590 20,040 19,470 21,200 20,610 19,350
陸上荷役作業員 18,860 20,390 21,810 22,440 20,350 18,980 17,890
はしけ長 19,320 *26,050 *25,660 18,060 *15,280 xxxxxx
検数員 19,780 17,700 20,710 18,300 20,720 20,430 22,090
雑役 11,380 21,240 *17,100 10,050 10,980 *4,000 *10,850
(注)1 北九州は、門司、小倉、戸畑、若松、八幡港をいう。
 「xxxxxx」は、調査労働者数が少なく、数値の変動が大きいため表章していない。
 「*」は、調査労働者数が10人未満のため、利用に際し注意を要する。

(3)実労働日数及び実労働時間数

 1人1か月平均の実労働日数は、調査職種計で20.6日(前年20.6日)となった。職種間においてそれほど差はみられない。
 1人1日平均の実労働時間数は、調査職種計で8.8時間(前年8.6時間)となった。職種別にみると、雑役が7.4時間と比較的短いが、他の職種では8.1〜9.0時間となっている(第12表)。

第12表 職種別実労働日数及び実労働時間数
職種 実労働日(日) 実労働時間数(時間)
平成11年 平成12年 平成11年 平成12年
調査職種計 20.6 20.6 8.6 8.8
  ウインチマン 20.6 20.9 8.7 8.9
デッキマン 20.1 20.1 8.8 8.8
船内荷役作業員 20.0 20.3 8.9 8.9
沿岸荷役作業員 21.0 20.8 8.4 8.6
陸上荷役作業員 21.3 21.0 8.4 8.6
はしけ長 20.5 20.6 7.7 8.1
検数員 20.2 19.9 8.9 9.0
雑役 21.7 21.4 7.4 7.4


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