主な用語の定義

 「賃金の改定」
   原則として、全常用労働者を対象とした定期昇給(定昇)、ベースアップ(ベア)、諸手当の改定等をいい、ベースダウンや賃金カット等による賃金の減額も含まれる。(下図参照)

賃金の改定

賃金の改定の図

 「定期昇給(定昇)」
   毎年一定の時期を定めて、社内の昇給制度に従って行われる昇給のことをいう。

 「ベースアップ(ベア)」「ベースダウン」
   賃金表(学歴、年齢、勤続年数、職務、職能などにより賃金がどのように定まっているか表にしたもの)の改定により賃金水準を引き上げる、又は引き下げることをいう。

 「諸手当」
   下記に示したものをいう。なお、時間外・休日手当及び深夜手当等の割増手当や慶弔手当等の特別手当は含まれない。

  能率手当、生産手当など 個人あるいは労働者の集団に対し、達成した労働の量的成果に応じて支給されるもの
役付手当、特殊勤務手当など 職制上の地位、特殊な作業環境にいる者に対し支給されるもの
技能手当、技術手当など 特定の技能、資格などを有する者に対し支給されるもの
家族手当、扶養手当など 扶養家族の有無、人数に応じて支給されるもの
通勤手当、住宅手当など 通勤費、住宅費の補助として支給されるもの
その他の手当 上記以外の手当

 「賃金カット」
   賃金カットとは、賃金表等を変えずに、ある一定の期間につき、一時的に賃金を減額する場合をいう。なお、役員報酬のカットは含まれない。

 「個別賃金方式」
   学歴、年齢、勤続年数、職種、熟練度等の種々の条件について、特定の属性を設定した労働者、例えば「高校卒、35歳、勤続17年」について賃上げが要求され、決定し、これを基準として労働者全体の賃金の改定が行われる方式をいう。

 「平均賃上げ方式」
   労働者1人当たり平均(基準)賃金について賃上げ要求され、決定し、これを基準として労働者全体の賃金の改定が行われる方式をいう。

 「業績連動式」
   業績等を基にして決まった数式により賞与支給額を決定する方式(デジタル式)をいう。

 「単純平均」
   企業の賃上げ額を単純に足して1企業当たりの平均値を算出する方法をいう。

 「加重平均」
   企業の賃上げ額を賃上げの影響を受ける常用労働者数を計算に反映させ、1人当たりの平均値を算出する方法をいう。

  ※  「単純平均」及び「加重平均」の具体的な計算方法は次のとおり。

 企業A  賃上げ額: 2,000円  常用労働者数: 70人
 企業B  賃上げ額: 1,000円  常用労働者数: 30人

  単純平均:(2,000円+1,000円)÷2企業 =1,500円
  加重平均:(2,000円×70人+1,000円×30人)÷(70+30) =1,700円

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