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(11)高齢者の生きがいと健康づくりについて

ア 「都道府県明るい長寿社会づくり推進機構」の活動促進について

 都道府県明るい長寿社会づくり推進機構(参考資料(8))については、平成6年度までに全都道府県への整備が完了し、現在、地域の高齢者を対象とした生きがいづくり、健康づくりを推進する母体としての役割を担っている。
 介護保険制度の実施に伴い、介護予防という観点から、要支援・要介護状態でない者、いわゆる元気高齢者に対する生きがいづくり、健康づくりに対する支援の重要性が高まっており、推進機構の果たす役割が期待されるところである。
 現在、推進機構が行う事業については、「介護予防・生活支援事業」中の「高齢者自身の取組支援事業」(都道府県・指定都市事業)として計上されており、
 都道府県・指定都市から推進機構への事業委託等により実施されているところであるが、各都道府県・指定都市におかれては、推進機構の役割の重要性に鑑み、その積極的な活用及び支援に努められるよう特段のご配慮をお願いする。

イ 老人クラブ活動について

 老人クラブが主体となり、それぞれの地域において推進している多様な高齢者の生きがいと健康づくり活動については、活力ある高齢社会を構築するうえで、大きな効果が期待されるものである。
 老人クラブ活動については、高齢者の生きがい及び健康づくりを進め、介護予防を図る観点から、厚生労働省としても、引き続きこれを積極的に支援していくこととしているところである。
 各都道府県・指定都市及び市町村におかれては、「介護予防・生活支援事業」等における老人クラブへの事業委託など、その活用についても積極的に考慮されるよう特段の配慮を願いたい。
 また、平成12年度に創設した「市町村老人クラブ連合会が行う健康づくり事業」については、今年度、本事業の目的に合致するものについて、できうる限りの事業採択を行ったところであるが、不採択となった事業の中にも、市町村における事業の組み立て方や予算計上の仕方等を工夫することにより、十分補助対象事業となるものも見受けられたところである。
 各都道府県におかれては、平成14年度の協議に当たり、このような点も十分考慮され、本事業のより一層の促進を図るため、老人クラブとの連携を図ることはもちろん、管内市町村に対する指導及び助言に努められるようお願いいたしたい。
 次に、(財)全国老人クラブ連合会においては、昭和37年に老人クラブの全国的な発展向上と老人福祉の増進に寄与することを目的として創立されて以来、平成14年度に40周年を迎えるところである。
 今般の同会の節目の年にあたり、厚生労働省、東京都、全国老人クラブ連合会及び東京都老人クラブ連合会の4者の主催による「全老連創立40周年記念全国老人クラブ大会」(平成14年9月26日(木):日比谷公会堂)が開催される予定であるのでご承知願いたい。
 なお、その際、当省として、前回(30周年記念大会)同様、老人クラブに係る厚生労働大臣表彰を行う予定であるので、ご留意願いたい。

ウ 全国健康福祉祭(ねんりんピック)について

 高齢者を中心とする国民の健康保持・増進、社会参加、生きがいの高揚等を図り、ふれあいと活力ある長寿社会の形成を目的として開催している全国健康福祉祭(ねんりんピック)を、来年度は福島県において、以下の内容で開催することとしている。
 なお、平成15年度の徳島大会に向けて、新たな年齢区分の導入について調整中であるので、ご留意願いたい。

(ア) 第15回全国健康福祉祭ふくしま大会(うつくしまねんりんピック2002)

(イ)ふくしま大会に対する選手等の派遣

 全国健康福祉祭の趣旨である高齢者の社会参加及び地域間、世代間の交流を積極的に推進するため、都道府県明るい長寿社会づくり推進機構とも連携を図りながら、各イベントにおける参加者の裾野を広げるよう努めるとともに、本大会に対する選手等の派遣など十分な参加体制が確立されるよう御配慮願いたい。
 なお、選手募集については、「大会の概要」(参考資料(7))を参照されたい。

(ウ)地域における高齢者のスポーツ・文化活動等の推進

 全国健康福祉祭の目的、理念を地域に浸透させ、健康増進、文化活動の推進を図る観点から、各地方自治体においても、地域の実情に応じた地方版ねんりんピックの開催について御配慮願いたい。

(エ)参加選手の年齢区分について

 昭和63年から全国健康福祉祭を開始して以来14年間が経過し、元気高齢者層の拡大に伴い、競技人口の高年齢化が進展してきている。しかしながら、全国健康福祉祭への参加に当たり、多くの地区で予選会が実施されている中で、現行の一律60歳以上(一部を除く)の参加年齢資格では、後期高齢者等の大会出場が体力的に不利な状況である。このため、第16回徳島大会から、現行の参加人員の枠内で新たな年齢区分を導入し、元気な後期高齢者の参加が促進されるよう、現在、関係機関と調整中である。
 この競技種目、年齢区分等が具体的に決定次第、大会実行委員会からお示しする予定であるので、関係団体・選手への周知等御協力をお願いしたい。


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