全国福祉事務所長会議

 

医療現場からみた退院促進

 

さわ病院
澤         温

 

April,23,2007 1

依頼された内容

生活保護に特化した内容でなく
退院促進に必要な要素、判定点、退院後の注意点などについて医学的な観点からのコメント
さわ病院では退院促進と意識したことはない
病院で退院を考えるのは当たり前
単に社会復帰の促進
「退院促進」は住む場も地域の理解への努力も入っていなかった
豊中市で過去5例トライ
成功した2例は豊中に住居があったが他市の病院入院患者
3年たった今も退院がためらわれていたら促進事業が続けられている
最近新たに成功したというのはこれまで母が同居をといいながら何度も流れた人が家屋の
都合がついて同居となり退院となって終了としているだけで、退院後の自宅生活でのリスク
管理(タバコの小火、怠薬による症状再燃にともなう包丁隠しなど)、母亡き後の計画はない
April,23,2007 2

病院の入口と出口

・入口
−救急態勢
・これは重症者を退院させるほど地域医療のバックアップとして重要

・出口
−社会復帰システム

April,23,2007 3

病院の出口

  • 社会復帰システム
April,23,2007 4

精神障害者が地域生活を送るための
4つの要素

・住まう場
社会復帰施設、グループホーム、アパートなど
・活動する場とプログラム
デイ・ケア、ナイト・ケア、デイ・ナイト・ケア、
グループワーク、作業所、授産施設、福祉工場、一般就労
・サポートする人々とその連携
専門家、ボランティア
・地域の人々の理解と受容
自然なふれ合いの中でできる
小さなトラブルは役立つが、大きなトラブルは後退させる

4つの要素は全部必要!

April,23,2007 5

住まう場

旧社会復帰施設
−福祉ホームA,B
−生活訓練施設
自立支援法施設
−ケアホーム
−グループホーム
アパートなど・・・ 同居者は同一世帯とみな
されて扶助は目減り
April,23,2007 6

地域の中の病院である
ための責任性

患者への責任
−精神科救急医療、継続医療
地域医療への責任
−精神科救急医療
−認知症対応
地域安全への責任
−火災
−事故への責任?
通院患者の転落
退院直後の患者の事故
April,23,2007 7

活動する場とプログラム

デイ・ケア、ナイト・ケア、デイ・ナイト・ケア
グループワーク
作業所
旧社会復帰施設
−授産施設、福祉工場
自立支援法施設
−就労移行、就労継続
一般就労

最低賃金程度をもらえるレベルの人でも雇ってもらいにくい
最低賃金を出せないレベルの人は、それ以下の賃金では納得しない

April,23,2007 8

新たなる活動する場

支えられる人から支える人へ
−セルフエスティームの向上
活動内容
−高齢者のための食事宅配サービス
セルフエスティーム向上
給与が入る
地域の受容が高まる
高齢者の見守り
−老人デイケアでのボランティア
−ヘルパー研修を経てヘルパーへ
April,23,2007 9

サポートする人々とその連携

April,23,2007 10

さわ病院でのサポート体制

870414   訪問看護開始−病棟看護婦に継続看護として開始
880928   外来患者への食事実費サービス開始
911201   緊急・応急・救急指定病院へ
950419   訪問看護ステーション開設(24時間態勢)
970321   ライフサポート(グループホームヘルパー)開設
991001   地域生活支援センター開始
(現在の地域活動支援センター)
000401   地域保健福祉総合サービスセンター 開始
その他 デイケア、居住施設のスタッフも連携してサポート
95年5月から医師も2人当直で必要に応じて夜間も訪問看護と連携してアウトリーチも可能

生活者だけなら日中サービスでほぼ足りるが、疾病を持った生活者では、
疾病部分が大きくなるほど医療と福祉の24時間サービスを必要とする。

April,23,2007 11

訪問看護とデイケアの
社会復帰への効果

調査2の調査方法

デイケアか訪問看護を実施する前に入院のあった患者について、退院後デイケアか訪問看護を実施した期間(2ヶ月以内の空白は連続と見なした)と同じ期間を実施前に遡って、実施前後の入院期間合計、入院回数、1回当りの入院期間を数え、各人の入院期間合計、入院回数あるいは1回当りの入院期間について実施前の値に対する実施後の値を比で出し平均値と標準誤差を求めた(但し実施後入院の無かった患者については1回当りの入院期間を0日とした)。

調査2結果

April,23,2007 12

地域の理解と受容

April,23,2007 13

精神医療の敷居を低く

精神病院らしくない病院から病院らしくない病院へ
地域の人々を引き込む病院へ
−季節行事
−タクシー乗り場、ATM
地域の人々になくてはならない病院へ
−介護保険関係
介護講習
食事宅配サービス
April,23,2007 14

さわ病院で考えた
「障害ある人が地域で生活をするための6要素」

今後地域で障害ある人が生活するには:
(1) 栄養管理(食事)
(2) 経済管理(金銭の管理)
(3) 生活リズム管理(睡眠と日中の過ごし方−もともと
テレビを見たりごろごろしている人はそれもよしとして)
(4) 保清(掃除、洗濯、入浴)
(5) 治療管理(服薬)
(6) 対人関係(自閉なら自閉なりにその人なりの対人距離を認めたとして)
の6項目を考える。
April,23,2007 15

“しゃかいふっき”の構成

:しゃかい的行動(強い不安や恐怖を与える非社会的行動と反社会的 行動が無いこと、どこへ行ってしまうかわからないことはないことでスクリーニング)
:やりくりを意味する経済管理
:かつどうを意味する生活リズム管理
:いんしょくを意味する栄養管理
:ふくやくを意味する治療管理
:つきあいを意味する対人関係
:きれいさを意味する保清(掃除、洗濯、入浴)

April,23,2007 16

“しやかいふつき”からみた居住施設


April,23,2007 17

ケアガイドラインに基づく
精神障害者ケアマネジメントの進め方

−各項目の個別評価基準−

1 自立生活能力
a.身のまわりのこと(パーソナルケア)
−  a−1 必要な食事をとること
−  a−2 生活リズム
−  a−3 個人衛生・みだしなみ
−  a−4 清掃やかたづけ、洗濯
−  a−5 金銭管理
b.安全の管理
−  b−1 火の始末
−  b−2 大切な物(財布・印鑑・鍵・重要な書類・
自分の大切にしているもの)の管理
c.健康の管理
−  c−1 服薬管理
−  c−2 身体健康の管理
d.社会資源の利用
−  d−1 交通機関の利用
−  d−2 公共機関・金融機関の利用
−  d−3 電話の利用
e.対人関係
−  e−1 協調性(主に、家族以外との関係について評価)
−  e−2 自発性
−  e−3 となり近所との付き合い
−  e−4 友人等との付き合い
f.社会的役割・時間の活用
−  f−1 自分なりの社会的役割を持つ
−  f−2 趣味・空いた時間の過ごし方
2 緊急時の対応
g.緊急時の対応
−  g−1 心配ごと(ストレスを受けた場合)の相談
−  g−2 悪化時の対処
3 配慮が必要な社会行動
h.配慮が必要な社会行動
−  h−1 会話の不適切さ
−  h−2 マナー
−  h−3 自殺ないし自傷の念慮や行為
−  h−4 その他の社会的適応を妨げる行動

April,23,2007 18

“しゃかいふっき”の構成

:しゃかい的行動(強い不安や恐怖を与える非社会的行動と反社会的 行動が無いこと、どこへ行ってしまうかわからないことはないことでスクリーニング)
:やりくりを意味する経済管理
:かつどうを意味する生活リズム管理
:いんしょくを意味する栄養管理
:ふくやくを意味する治療管理
:つきあいを意味する対人関係
:きれいさを意味する保清(掃除、洗濯、入浴)


ケアガイドラインに基づく精神障害者ケアマネジメントの進め方の各項目の個別
評価基準の内医療的なもの、退院後でいいものを除くと上記7つになる


April,23,2007 19

ケアガイドラインに基づく
精神障害者ケアマネジメントの進め方

−各項目の個別評価基準−

  1 自立生活能力
  a.身のまわりのこと(パーソナルケア)
   a−1 必要な食事をとること
   a−2 生活リズム
   a−3 個人衛生・みだしなみ
   a−4 清掃やかたづけ、洗濯
   a−5 金銭管理
  b.安全の管理
   b−1 火の始末
   b−2 大切な物(財布・印鑑・鍵・重要な書類・
自分の大切にしているもの)の管理
c.健康の管理
   c−1 服薬管理
   c−2 身体健康の管理
  d.社会資源の利用
   d−1 交通機関の利用
   d−2 公共機関・金融機関の利用
   d−3 電話の利用
  e.対人関係
   e−1 協調性(主に、家族以外との関係について評価)
   e−2 自発性
   e−3 となり近所との付き合い
   e−4 友人等との付き合い
f.社会的役割・時間の活用
   f−1 自分なりの社会的役割を持つ
   f−2 趣味・空いた時間の過ごし方
2 緊急時の対応
g.緊急時の対応
   g−1 心配ごと(ストレスを受けた場合)の相談
   g−2 悪化時の対処
3 配慮が必要な社会行動
h.配慮が必要な社会行動
   h−1 会話の不適切さ
   h−2 マナー
   h−3 自殺ないし自傷の念慮や行為
   h−4 その他の社会的適応を妨げる行動

April,23,2007 20

ケアガイドライン ケアアセスメント−


1)そのような社会行動☆は見られない。
2)この1カ月間に、そのような行動は見られなかったが、それ以前はあった。
3)この1カ月間に、そのような行動が何回かあった。
4)この1週間に、そのような行動が数回あった。
5)そのような行動が毎日のように頻回にある。

☆:人に物に対する暴力、敵意的な社会的交流、妄想に基づくと思われる奇妙な行動、状況にふさわしくない大声を出す、放浪癖、過度な潔癖症、強いこだわり、電話の乱用、性的逸脱行動、世間でひんしゅくをかうような行動、等

April,23,2007 21

日精協版 しやかいふつき−


1) 周囲に恐怖や強い不安を与えたり、小さくても犯罪行為を行なったり、どこへ行くかわからないなどの行動が見られない。
[1] 1人住まい
[2] 一般就労
[3] なし
2) この1カ月に、1)のような行動は見られなかったが、それ以前にはあった。
[1] 24時間ケアのある住居
[2] デイケア
[3] 訪問看護
3) 3)この1カ月に、そのような行動が何回かあった。
[1] 入院
[2] 作業療法
[3]  ―
4) 4)この1週間に、そのような行動が数回あった。
[1] 入院
[2] 作業療法
[3]  ―
5) 5)そのような行動が毎日のように頻回にある。
[1] 入院
[2] 作業療法
[3]  ―
[1]住まう場
[2]日中の活動
[3]専門職のサポート

April,23,2007 22

日精協版 しやかいふつき−


1) 1ヵ月程度のやりくりが自分で出来る。また、大切な物を管理できる。
[1] 1人住まい
[2] 一般就労
[3] なし
2) 時に月の収入を超える出費をしてしまい、必要な出費(食事等)を控えたりする。時折大切な物を失くしてしまう。
[1] 1人住まい
[2] 福祉工場
[3] ヘルパー
3) 一週間程度のやりくりはだいたいできるが、時に助言を必要とする。また大切な物をなくしたりする為に時として助言が必要になる。
[1] 中のケアのある住居
[2] 福祉工場〜作業所
[3] ヘルパー、訪問看護
4) 3〜4日に一度手渡して相談する必要がある。大切な物の管理が一人では難しく、強い助言や援助を必要とする。
[1] 24時間ケアのある住居
[2] 作業所、デイケア
[3] 訪問看護
5) 持っているお金をすぐに使ってしまう。大切な物の管理が自分では出来ない。
[1] 入院
[2] 作業療法
[3]  ―

April,23,2007 23

日精協版 しやかいふつき−


1) 一定の時刻に自分で起きることができ、自分で時間の過ごし方を考えて行動できる。
※一般的には午前9時には起きていることが望まれる
[1] 1人住まい
[2] 福祉工場〜一般就労
[3] なし
2) 時に寝過ごすことがあるが、だいたい自分なりの生活リズムが確立している。夜間の睡眠も1時間以内のばらつき程度である。生活リズムが週1度以内の崩れがあってもすぐに元に戻る。
[1] 1人住まい
[2] 授産施設〜福祉工場
[3] なし
3) 時に助言がなければ、寝過ごすが、週に1度を越えて生活リズムを乱すことがあっても元に戻る。夜間の睡眠は1〜2時間程度のばらつきがある。
[1] 日中ケアのある住居
[2] 作業所〜授産施設
[3] ヘルパー、訪問看護
4) 4)起床が遅く、生活のリズムが週1回を越えて不規則に傾きがちですぐには元に戻らない。強い助言や援助を必要とする。
[1] 24時間ケアのある住居
[2] デイケア
[3] ヘルパー、訪問看護
5) 臥床がちで、昼夜逆転したりする。
[1] 入院
[2] 作業療法
[3]  ―

April,23,2007 24

日精協版 しやかいふつき−


1) 適当量の食事を適時にとることができる。(外食、自炊、家族・施設からの提供を問わない)
[1] 1人住まい
[2] 一般就労
[3] なし
2) 時に施設からの提供を必要とする場合があるが、1)がだいたい自主的にできる。
[1] 1人住まい
[2] 授産施設〜一般就労
[3] なし
3) 時に助言や援助がなければ、偏食したり、過食になったり、不規則になったりする。
[1] 日中ケアのある住居
[2] 作業所
[3] ヘルパー
4) いつも同じものばかりを食べたり、食事内容が極端に貧しかったり、いつも過食になったり、不規則になったりする。強い助言や援助を必要とする。
[1] 24時間ケアのある住居
[2] デイケア
[3] 訪問看護、ヘルパー
5) 常に食事へ目を配っておかないと不食に陥ったり、偏食、過食など問題の食行動があり、健康を害す。
[1] 入院
[2] 作業療法
[3]  ―

April,23,2007 25

日精協版 しやかいふつき−


1) 薬の必要性を理解しており、適切に自分で管理している。
[1] 1人住まい
[2] 一般就労
[3] なし
2) 薬の必要性は理解しているいないにかかわらず、時に飲み忘れることもあるが、助言が必要なほどではない。(週に1回以下)
[1] 1人住まい
[2] 一般就労、福祉工場
[3] なし(あるいは訪問看護)
3) 薬の必要性は理解しておらず、時に飲み忘れるので助言を必要とする。(週に2回以上)
[1] 日中ケアのある住居
[2] 福祉工場〜作業所
[3] 訪問看護
4) 飲み忘れや、飲み方を間違えたり、拒薬、大量服薬をすることがしばしばある。強い助言や援助(場合によりデポ剤使用)、さらに、薬物血中濃度モニター管理を必要とする。
[1] 24時間ケアのある住居
[2] デイケア、作業所
[3] 訪問看護
5) 助言や援助をしても服薬しないか、できないため、ケア態勢の中で与薬を行ったり、デポ剤が中心となる。さらに、薬物血中濃度モニターは不可欠である。
[1] 入院(デポで24時間ケアのある住居も可)
[2] 作業療法、デイケア
[3]  ―、訪問診療、訪問看護

April,23,2007 26

日精協版 しやかいふつき−


1) あいさつや当番などの最低限の近所づきあいが自主的に問題なくできる。近所、仕事場、社会復帰施設、病棟等で、他者と大きなトラブルをおこさずに行動をすることができる。必要に応じて、誰に対しても自分から話せる。同世代の友人を自分からつくり、継続してつきあうことができる。
[1] 1人住まい
[2] 一般就労
[3] なし
2) 1)が、だいたい自主的にできる。
[1] 1人住まい
[2] 福祉工場、一般就労
[3] なし
3) だいたいできるが、時に助言がなければ孤立的になりがちで、他人の行動に合わせられなかったり、挨拶や事務的なことでも、自分から話せない。また助言がなければ、同世代の友人を自分からつくり、継続してつきあうことができず、周囲への配慮を欠いた行動をとることがある。
[1] 日中ケアのある住居
[2] デイケア〜作業所〜授産施設
[3] 訪問看護
4) 1)で述べたことがほとんどできず、近所や集団から孤立しがちとなる。3)がたびたびあり、強い助言や介入などの援助を必要とする。
[1] 24時間ケアのある住居
[2] デイケア、作業所
[3] 訪問看護
5) 助言・介入・誘導してもできないか、あるいはしようとせず、隣近所・集団とのつきあい・他者との協調性・自発性・友人等とのつきあいが全くなく孤立している。
[1] 入院
[2] 作業療法
[3]  ―

April,23,2007 27

日精協版 しやかいふつき−


1) 洗面、整髪、ひげ剃り、入浴、着替え等を自主的に問題なく行っている。必要に応じて(週に1回くらいは)、自主的に掃除やかたづけができる。TPOに合った服装ができる。
[1] 1人住まい
[2] 一般就労
[3] なし
2) 洗面、整髪、ひげ剃り、入浴、着替え等をある程度自主的に行っている。回数は少ないが、自室の清掃やかたづけをだいたい自主的におこなえる。
[1] 1人住まい
[2] 福祉工場〜一般就労
[3] ヘルパー、訪問看護
3) 個人衛生を保つためには、週1回程度の助言や援助が必要である。自室の清掃やかたづけについて、週1回程度助言がなければ、ごみがたまり、部屋が乱雑になる。
[1] 日中ケアのある住居
[2] 授産施設
[3] ヘルパー、訪問看護
4) 4)個人衛生を保つために、強い援助や助言を必要とする。自室の清掃やかたづけを自主的にはせず、いつもごみがたまり、部屋が乱雑になり、強い助言や援助を必要とする。
[1] 24時間ケアのある住居
[2] デイケア、作業所
[3] Wヘルパー、訪問看護
5) 5)助言や援助をしても、個人衛生を保つことができず、自室の清掃やかたづけを、助言や援助をしてもしないか、できない。
[1] 入院
[2] 作業療法
[3]  ―

April,23,2007 28


April,23,2007 29

医師意見書の中の生活障害評価が
障害程度区分を引き上げた


5.その他特記すべき事項
   〈精神障害の機能評価〉
○精神症状・能力障害二軸評価:(精神症状;  能力障害;  )
   〈判定時期 平成  年  月〉
○生活障害評価:(食事;   生活リズム;   保清;
         金銭管理;    服薬管理;  対人関係;     社会的適応
を妨げる行動;     )〈判断時期 平成  年  月〉

April,23,2007 30



さわ病院のアウトカム



April,23,2007 31

さわ病院における全救急態勢の実態

‘06年1月〜12月


April,23,2007 32

さわ病院の往診の状況
(97年9月〜06年12月)112ケ月


April,23,2007 33

大阪市と東京都の現状(1ケ月当たり)


    救急医療相談 初期 二次
大阪市調査
(1999)
大阪市
260万人
38 51
大阪府下
610万人
87 87
東京都調査
( 2002
 〜2003)
1200万人
2002 849 13 21
2003 846 12 34

April,23,2007 34

医療的サポートと入院期間


April,23,2007 35

医療的サポートと入院期間


April,23,2007 36

さわ病院の施設及びシステムの変化と患者動態


April,23,2007 37

入院期間の推移


April,23,2007 38

さわ病院在院患者の在院日数別の年次推移(人)


April,23,2007 39

さわ病院在院患者の在院日数別の年次推移(%)


April,23,2007 40

日精協マスタープラン調査2002
統合失調症圏


  精神症状1 精神症状2 精神症状3 精神症状4 精神症状5 精神症状6
能力障害1 3810 3372 708 207 37 22 8156
能力障害2 1165 13969 12538 3018 411 90 31191
能力障害3 134 2951 23748 23321 4399 458 55011
能力障害4 36 304 4010 17683 16161 2095 40289
能力障害5 40 61 501 1743 6423 5402 14170
5185 20657 41505 45972 27431 8067 148817

April,23,2007 41

さわ病院福祉ホームB入居者


性別 年齢 精神症状 能力障害
75 3 3
68 3 4
46 3 4
78 2 2
47 5 4
76 3 4
63 3 2
75 5 4
74 1 2
51 3 3
27 5 4
77 2 2
63 4 3
52 3 3
55 3 2
65 4 4
64 2 3
37 4 3
53 2 3
40 2 3

April,23,2007 42

さわ病院グループホーム入居者


性別 年齢 精神症状 能力障害 障害程度区分 社会的行動
77 5 4 3 2
64 3 3 2 1
67 4 4 2 2
59 5 5 2 2
59 5 4 3 2
52 4 3 2 1
69 4 3 2 2
63 3 3 2 2
57 4 3 3 2
63 3 3 1 2
71 4 4 3 2
49 5 4 4 2
69 3 4 2 1
35 3 3 2 1
60 3 3 2 2
59 4 3 3 2
64 2 2 1 2
57 2 2 2 2

April,23,2007 43




今後の精神医療についての私見




April,23,2007 44



April,23,2007 45

地域精神保健・医療・福祉の
スローガン



April,23,2007 46



April,23,2007 47



April,23,2007 48

47都道府県と13政令市の
精神科病床数と平均在院日数の相関(2003年)
−2004年我が国の精神保健福祉より−



April,23,2007 49

外国における精神科病床と居住施設入居者数
−浅井の法則−



April,23,2007 50



April,23,2007 51

精神科病院が
また囲い込んでいる?


選べるほどの資源があればそうならない
選べるほどのサポートがあればそうならない
資源の有効活用も必要・・・しかし病院くささはいらない

April,23,2007 52



April,23,2007 53



April,23,2007 54



April,23,2007 55



April,23,2007 56

日本の精神障害者数の推移



April,23,2007 57

今後の精神科医療の方向性(私見のまとめ)


・入院
入院数は地域資源の整備に従って減る(病床を減らすか入院を確保するか)
入院は短期
・外来比率が大きくなる
どこまでが医療の範囲か?
クリニックへの大きな流れと「いいとこ取りのつまみ食い」をどうする
医師の確保が困難(特に指定医の確保)
・病院の質の確保
アメニティ、プライバシー、セキュリティを確保
・24時間応需(救急で確保)
スタッフの確保と教育
・救急も短期治療もアウトリーチもやりがいあるがバーンアウトに注意
・今後の大きな流れ
退院したくなくなるほどの箱物、特に開放の療養病棟は借金してまで作らない
地域に選べるほどの資源が用意されること
病院は医療に特化、福祉に特化、あるいはそのハイブリッドになる
・医療人は医療に徹するか福祉も取り込むか
・外来へ移行しても総医療費は減らさない方向を

April,23,2007 58

結局!


精神医療も他の医療と同じで、地域生活を送る障害者を必要なだけの(外来、往診、入院)サービスで、それまでの生活を維持させること
ハンセンもそうだったが不幸にして病気になったからといってずっと入れておくことではない
そのためには提示した4つの要素のうちの上位3つを障害者が選べるほど用意することと、4つ目の解決に医療者も行政も十分なエネルギーを注ぐこと

April,23,2007 59



April,23,2007 60


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