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座談会について(皆瀬村資料)


○ 座談会方式を採用
 1) 地区集落は、19ヶ所
 2) 集落長は、社会福祉協議会の評議員を兼ねている。
社会福祉協議会の評議員会で、地域福祉計画の協力をお願いし、了承を得る。
 3) 今までの座談会は、単に「集まって下さい」方式であったが、今回は2回の座談会を予定していたので、そのどちらにも出席してもらい、系統性のある座談会としたかったので、集落長に出席者の推薦をお願いした。(20代から70代まで男女毎人数を指定した。)
 4) 事務局協議会では、行政マン特有の「石橋を叩いてばかりいて、渡ろうとしない、心配されることばかりを気にする」傾向が強かったが、地域福祉計画の座談会は全ての住民課題・問題・要望を受け入れ、その中から、地域福祉のエキスを抽出していくことを説明し、やっと意思統一した。(ここが一番苦しかった。)
事務局協議会:住民生活課と社会福祉協議会の職員で構成
 5) 座談会用に大きい付箋を用意し、12の属性を設けた。
(1)高齢者・介護保険(2)子育て応援(学校・保育園・地域)(3)ゴミ処理・環境保全(4)集落・地域づくり(5)交通(6)健康づくり(7)障害者(8)防災(危機管理)(9)支援組織(10)その他(11)情報(12)要望
 6) 座談会用タイムテーブルマニュアルを作成し、事務局全員が役割分担して係わった。

○ 座談会をとおして住民から出された課題・問題・要望(エキス部分)

 第1回目の座談会で出された課題等を、更に2回目の座談会で絞り込んだ内容で課題解決に向けた議論を行った。


 (1) 高齢者・介護保険
1) 一人暮らし老人世帯の雪下ろし、除雪を何とかしないといけない。
2) 集落として高齢者支援が必要であれば地域の連帯として支援する。
 (2) 子育て応援(学校・保育園・地域)
1) 歩道のない通学路は危ない。
2) 熊や猿が出ると子供の登下校が心配だ。
3) 冬場の登下校は危険。歩道の除雪を早めの対策を講じて欲しい。
4) スクールバスを無くさないで欲しい。
 (3) ゴミ処理・環境保全
1) 自然景観がすばらしい。しかし、余所からきた観光客のマナーが悪く、ゴミを投げていく人が多くて困っている。
2) ワカサギ釣りのシーズンが終わり春の雪解けになると、沼に大量のゴミが浮き、夏場になると、沼周辺のゴミ箱にゴミを持参しておいていく人もあり、その対策に苦慮している。
3) 冬になると除雪車の邪魔になるとのことでゴミの回収ができないが、ゴミステーションの場所や形を工夫することで通年のゴミ回収が可能となるのでゴミ焼きの解消につながる。
4) トレー、ペットボトル等分別できるゴミ箱が欲しい。
 (4) 集落・地域づくり
1) 嫁や孫が地区外に出て行かれないような地域づくりが大切。
2) 集落の集まりに、いつも年寄りが出てしまい、若い人が出なくなっている。若い人が出てくれば、若い意見が出て若い村になるのではないか。
3) 25万円の補助金をやるから集落の道路の草刈りをやらないかと言われた。そんな時代になった。
4) 県外・村外からの転入者が、集落の労役に出ない。地域づくり、地域連帯が難しくなってきている。
 (5) 交通
1) 診療所の通院バスを存続して欲しい。バス路線のない地区の通院の足の確保を図って欲しい。(19地区のうち、12地区がバス無走行路線地区)
2) 診療所バスは診療所の通院だけの運行なので、役場や農協・郵便局、買い物などの利用ができない。バス路線のない地区の高齢者の外出の機会を増やすためにも、利用に制限のない交通手段を考えて欲しい。
3) 合併すると、村の通院バスは市のバスになるので、市全体で考えた場合なくなる可能性が出てくるので、それに替わる交通手段を考えるべき。
4) 総合病院が新築移転されると更に遠くなり、通院が不便になる。
 (6) 健康づくり
 村立の診療所を存続してもらいたい。無医地区にしないで欲しい。
 (7) 障害者
1) 観光地のバリアフリー対策が必要。トイレに車椅子が入れないような観光地では恥ずかしい。
 (8) 防災(危機管理)
 クラブ活動で夕方遅く子供が帰るとき、街路灯が無いところは不安なので、街路灯を増やして欲しい。
 (9) 支援組織
1) 除雪支援は、高齢者の対象者が増えてくるので、集落内で地域連帯として検討が必要。
2) 除雪ボランティアや人材センター設置を社協が係わってもらいたい。
 (10) その他
1) あけび蔓の手工芸の名人(故人)から生前に習っておけば、次世代に伝えることができたと後悔している。生活の知恵となることは残しておかないと惜しい。
2) 少子化は結婚しない、できないことから始まっている。合コンの仕方、話し方、接し方等を教えるところがあればよい。(昔は、青年会等で習ったものだ。)
 (11) は省略

 (12) 要望
1) 合併して不便になるのではなく、便利な所にあわせるなどの工夫をしてもらいたい。
予算がないから低い所に合わせるというのは筋違いと思う。
2) 何でも合併になるから他市町村と一律ではなく、良い点は残していけるようにしてしほしい。
3) 住民意見等の総合窓口について明確化して欲しい。
4) 道路はこの地域の生命線・生活基盤。合併後も除雪体制レベルを落とさないで欲しい。
5) 小学校が統合した後、小学校体育館の床を剥がして、スポ少野球部の屋内練習場にできないか。

○ 課題解決に向けた課題解決策(座談会レベル)

 (1) 高齢者・介護保険
1) 全集落が地域連帯として、高齢者世帯の雪下ろし支援体制を構築することで一致。
2) 除雪は、介護予防・地域支え合い事業で新市が事業を行うことで調整済み。
 (2) 子育て応援(学校・保育園・地域)
1) スクールバスは合併後存続となる方向で検討中。
2) スクールバスを利用できない生徒の登下校の心配防止に、乗り合いタクシー方式を提案(熊の出没、悪天候、吹雪等にも対応可能で、家族も安心)
 (3) ゴミ処理・環境保全
1) 自然景観、観光地のゴミ対策として、環境美化協力員の配置を検討。
2) 集落毎の工夫でゴミステーションの改良・マナーアップを展開する。 (今まで思っていたことが、地域福祉計画で、地域の関心と意識が共有化できた)
 (4) 集落・地域づくり
1) 集落の連帯感が希薄化してきている中で、こういう形で集落の課題・問題の共有化ができ、地域福祉計画の意図が具現化した。
2) 合併すると村外に出て行く人が多く出ると思うが、そういう人がでないような地域作りを工夫する必要がある。
3) 合併前に、集落への転入者に対する受け入れ体制を検討しておく必要性を感じた。
 (5) 交通
1) 診療所通院バスが、「合併時に廃止になったら」、単に「困った」で終わらないよう、地域福祉計画の中で「乗り合いタクシー」の検討を具体的に進める。
2) 高齢者などの移動手段に困っている人が、多少の負担は覚悟で、自由に外出できる「乗り合いタクシー」を是非地域福祉計画で検討して欲しい。
 (6) 健康づくり
 診療所を、合併後も存続する方向で、合併協議会で検討中である。
 (7) 障害者
 皆瀬村障害者支援プランと併合して、県・村及び新市でバリアフリーを進捗させる。
 (8) 防災(危機管理)
 街路灯は、合併前に各集落からの要望に応える形で、地域福祉計画に盛り込み、整備する。
 (9) 支援組織
1) 除雪・雪下ろしは、集落内の地域連帯で解決していく。
2) 介護予防・地域支え合い事業の軽度生活援助事業を新市において事業化することで検討中である。
3) 除雪ボランティア組織及び人材センターの設置を社会福祉協議会が地域福祉活動計画で実施していく。合併後も社協が事業を引き継ぐ。
 (10) その他
 物質的に豊かな文明社会において、「先人の生活の知恵」を次世代に伝承することを是非残して欲しい。合併しても皆瀬地区の特性として地域福祉計画に盛り込みたい。
 (12) 要望
1) 合併しても、『「村」の良さ』を再構築できる、個性ある地域を地域福祉計画に位置づけて欲しい。
2) 豪雪地帯が置き去りにされない、「除雪」レベルの維持と現状体制維持を地域福祉計画に位置づけて欲しい。
3) 合併に伴い、公共施設の統併合後の地域活動に有効利用できる利用計画とアイデアを地域福祉計画に提言して欲しい。

○ 地域福祉計画の構造における地域課題の構成
 (1) 合併するのになぜ、今こんな皆瀬村の地域福祉計画を策定するのか
 …を明確にした計画の策定
 (2) 合併に関わりのない課題に対する地域福祉計画策定要素

 (3) 合併前に地域福祉計画に位置づけ、調整に望める課題を明確に位置づける。

これらを、第3回皆瀬村地域福祉計画策定委員会に提案予定である。


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