二臭化エチレン試験法

1.装置
 電子捕獲型検出器付きガスクロマトグラフ,ガスクロマトグラフ・質量分析計及びディーン・スターク蒸留装置を用いる。
 ディーン・スターク蒸留装置の概略は,次の図による。
A:蒸留フラスコ
B:冷却管
C:蒸留トラップ
図

2.試薬・試液
 次に示すもの以外は,第2 添加物の部C 試薬・試液等の項に示すものを用いる。
ラムクロマトグラフィー用合成ケイ酸マグネシウム カラムクロマトグラフィー用に製造した合成ケイ酸マグネシウム(粒径150〜250μm)を130℃で12時間以上加熱した後,デシケーター中で放冷する。
泡用シリコン シリコンを消泡用に製造したものを用いる。
-ヘキサン -ヘキサン300mlをすり合わせ減圧濃縮器を用いて5mlに濃縮し,この5μlを電子捕獲型検出器付きガスクロマトグラフに注入して試験するとき,ガスクロマトグラム上の-ヘキサン以外のピークの高さは,2×10−11gのγ-BHCが示すピークの高さ以下でなければならない。
 蒸留水を用いる。当該農薬等の成分である物質の分析の妨害物質を含む場合には,-ヘキサン等の溶媒で洗浄したものを用いる。

3.標準品
臭化エチレン標準品 本品は二臭化エチレン99%以上を含む。
 沸点 本品の沸点は131.5℃である。

4.試験溶液の調製
a 抽出法
 検体約1kgを細切均一化した後,その100gを量り採り,1,000mlの蒸留フラスコに移し,水200ml及び-ヘキサン10mlを加える。これに消泡用シリコン数滴及び沸騰石を加えた後,ディーン・スターク蒸留装置に取り付け,1時間加熱還流を行う。
 冷後,蒸留トラップ内の水をほとんど除去したのち,-ヘキサン層を液相分離ろ紙を用いて10mlのメスフラスコにろ過し,トラップ内を少量の-ヘキサンで洗浄し,洗液を上記のろ紙でろ過後,-ヘキサン層に合わせて全量を正確に10mlとする。
b 精製法
 a 抽出法で得られた溶液を10mlの共栓付き試験管に採り,カラムクロマトグラフィー用合成ケイ酸マグネシウム約1gを加えて、激しく振り混ぜたのち室温で約15分間静置し,上澄液約5mlを別の共栓付試験管に採り,これを試験溶液とする。

5.操作法
a 定性試験
 次の操作条件で試験を行う。試験結果は標準品と一致しなければならない。
操作条件
ラム 内径0.32mm,長さ30mのケイ酸ガラス製の細管に,ガスクロマトグラフィー用6%シアノプロピルフェニル―メチルシリコンを1.8μmの厚さでコーティングしたものを用いる。
ラム温度 50℃で2分間保持し,その後毎分5℃で昇温し,110℃に到達後は毎分30℃で昇温し,260℃に到達後5分間保持する。
験溶液注入口温度 250℃
出器 300℃で操作する。
ス流量 キャリヤーガスとしてヘリウムを用いる。二臭化エチレンが約8分で流出する流速に調整する。
b 定量試験
 a 定性試験と同様の操作条件で得られた試験結果に基づき,ピーク高法又はピーク面積法により定量を行う。
c 確認試験
 a 定性試験と同様の操作条件でガスクロマトグラフィー・質量分析を行う。試験結果は標準品と一致しなければならない。また,必要に応じ,ピーク高法又はピーク面積法により定量を行う。

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