エンロフロキサシン、オキソリニック酸、オフロキサシン、オルビフロキサシン、サラフロキサシン、ジフロキサシン、ダノフロキサシン、ナリジクス酸、ノルフロキサシン及びフルメキン試験法(畜水産物)

1.分析対象化合物
農薬等の成分である物質 分析対象化合物
エンロフロキサシン エンロフロキサシン、シプロフロキサシン
オキソリニック酸 オキソリニック酸
オフロキサシン オフロキサシン
オルビフロキサシン オルビフロキサシン
サラフロキサシン サラフロキサシン
ジフロキサシン ジフロキサシン
ダノフロキサシン ダノフロキサシン
ナリジクス酸 ナリジクス酸
ノルフロキサシン ノルフロキサシン
フルメキン フルメキン

2.装置
 蛍光検出器付き高速液体クロマトグラフ(HPLC-FL)
 液体クロマトグラフ・質量分析計(LC/MS)

3.試薬、試液
 次に示すもの以外は、総則の3に示すものを用いる。
 アセトニトリル 液体クロマトグラフ用に製造したものを用いる。
 水 液体クロマトグラフ用に製造したものを用いる。
 メタノール 液体クロマトグラフ用に製造したものを用いる。
 ジビニルベンゼン-N-ビニルピロリドン共重合体ミニカラム(60 mg) 内径12〜13 mmのポリエチレン製のカラム管にジビニルベンゼン-N-ビニルピロリドン共重合体60 mgを充てんしたもの又はこれと同等の分離特性を有するものを用いる。
 エンロフロキサシン標準品 本品はエンロフロキサシン98%以上を含み、融点は219〜225℃である。
 シプロフロキサシン標準品 本品はシプロフロキサシン98%以上を含み、融点は255〜257℃である。
 オキソリニック酸標準品 本品はオキソリニック酸(オキソリン酸)99%以上含み、融点は314〜316℃である。
 オフロキサシン標準品 本品はオフロキサシン98%以上を含み、融点は250〜257℃である。
 オルビフロキサシン標準品 本品はオルビフロキサシン95%以上を含み、分解点は263℃である。
 塩酸サラフロキサシン標準品 本品は塩酸サラフロキサシン95%以上を含むみ、融点は200℃である。
 塩酸ジフロキサシン標準品 本品は塩酸ジフロキサシン95%以上を含み、融点は275℃以上である。
 メシル酸ダノフロキサシン標準品 本品はメシル酸ダノフロキサシン95%以上を含み、融点は328℃である。
 ナリジクス酸標準品 本品はナリジクス酸99%以上を含み、融点は225〜230℃である。
 ノルフロキサシン標準品 本品はノルフロキサシン98%以上を含み、融点は220〜221℃である。
 フルメキン標準品 本品はフルメキン99%以上を含み、融点は253〜255℃である。

4.試験溶液調製法
1)抽出
 試料5.00gを量り採り、アセトニトリル及び0.2%メタリン酸溶液(2:3)混液100 mLを加えて細砕した後、吸引ろ過する。ろ紙上の残留物にアセトニトリル及び0.2%メタリン酸溶液(2:3)混液20 mLを加えてかき混ぜた後、上記と同様に操作して、ろ液を合わせ、40℃以下で約30 mLに濃縮する。

2)精製
 ジビニルベンゼン-N-ビニルピロリドン共重合体ミニカラム(60 mg)に、メタノール5mL及び水5mLを順次注入し、流出液は捨てる。このカラムに1)で得られた溶液を注入した後、水5mLを注入し、流出液は捨てる。このカラムにメタノール5mLを注入し、溶出液をすり合わせ減圧濃縮器中に採り、40℃以下でメタノールを除去する。この残留物に水及びメタノール(7:3)混液1.0 mLを加えて溶かし、これを試験溶液とする。

5.検量線の作成
 各標準品の10 mg/100 mLメタノール溶液を調製し、水及びメタノール(7:3)混液で希釈して0.05〜5mg/Lの標準溶液を数点調製する。それぞれHPLCに注入し、ピーク高法又はピーク面積法で検量線を作成する。

6.定量
 試験溶液をHPLCに注入し、5の検量線で各物質の含量を求める。
 なお、エンロフロキサシンについては、その代謝物のシプロフロキサシンとの和を分析値とする。

7.確認試験
 LC/MSにより確認する。

8.測定条件
 HPLC
 検出器:FL
  エンロフロキサシン、シプロフロキサシン、オフロキサシン、オルビフロキサシン、サラフロキサシン、ジフロキサシン、ダノフロキサシン及びノルフロキサシン:励起波長290 nm、蛍光波長450 nm
  オキソリニック酸、ナリジクス酸及びフルメキン:励起波長325 nm、蛍光波長365 nm
 カラム:オクタデシルシリル化シリカゲル 内径 2.0〜6.0 mm、長さ 100〜250 mm、粒子径2〜5μm
 カラム温度:40℃
 移動相:アセトニトリル及び0.1%ギ酸溶液の混液(1:99)から(1:0)までの濃度勾配を35分間で行い、(1:0)で5分間保持する。
 保持時間の目安:20分(エンロフロキサシン)

9.定量限界
 各分析対象化合物について 0.01 mg/kg

10.留意事項
1)試験法の概要
 エンロフロキサシン、シプロフロキサシン、オキソリニック酸、オフロキサシン、オルビフロキサシン、サラフロキサシン、ジフロキサシン、ダノフロキサシン、ナリジクス酸、ノルフロキサシン及びフルメキンを試料からアセトニトリル及び0.2%メタリン酸溶液の混液で抽出し、ジビニルベンゼン-N-ビニルピロリドン共重合体ミニカラムで精製した後、HPLC-FLで測定し、LC/MSで確認する方法である。

2)注意点
(1) HPLC-FL及びLC/MSにおける標準溶液及び試験溶液の標準的な注入量は、内径3.0 mmのカラムにおいて10μLであるが、カラム及び装置により最適な注入量が異なる場合があるので、必要に応じて最適注入量を検討すること。
(2) LC/MSにおける測定条件は用いる装置により、最適なイオン化方法、生成するイオンが異なる場合があるので、装置ごとに最適条件を検討すること。

11.参考文献
 堀江ら、食品衛生学雑誌、36, 62(1995)

12.類型
 C

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