シアン化水素試験法(農産物)

1.分析対象化合物
 シアン化水素

2.装置
 シアン化水素水蒸気蒸留装置 図に示すものを用いる。

図

3.試薬、試液
 次に示すもの以外は、総則の3に示すものを用いる。
 塩化ナトリウム 塩化ナトリウム(容量分析用標準試薬)
 0.02 mol/L硝酸銀標準液 硝酸銀16.99gを水に溶かして1Lとし、0.1 mol/L塩化ナトリウム溶液を用いて標定し、これを希釈したもの
 炭酸ナトリウム・酢酸鉛試液 炭酸ナトリウム200gと酢酸鉛20gを別々に水に溶かし、混合して1Lとしたもの

4.試験溶液の調製
 試料100gをシアン化水素水蒸気蒸留装置の蒸留フラスコ(容量1L)に量り採り、水を加えて約250 mLとし、10%酒石酸溶液50 mLを加える。冷却器の下端を2.5%水酸化ナトリウム溶液250 mLを入れた受器の液中に浸し、蒸留フラスコに水蒸気を送り込み、留出液が400〜500 mLになるまで蒸留する。受器中の溶液を採り、-ヘキサン20 mLを加え、1分間振とうした後、水層を分取する。更に-ヘキサン層に水50 mLを加え、上記と同様に振とう及び分取を行う。水層を合わせ、これによく振り混ぜた炭酸ナトリウム・酢酸鉛試液を加え、沈殿が生じない場合はそのままこれを試験溶液とする。
 沈殿が生じた場合は、ろ紙を用いて吸引ろ過し、必要があれば更に毎分3,000回転で約30分間遠心分離し、上澄み液をろ紙を用いて吸引ろ過し、遠心管内の残留物を蒸留水30 mLで洗う。その洗液で、ろ紙上の残留物を洗い、洗液とろ液を合わせてこれを試験溶液とする。

5.定量
 4で得られた試験溶液にアンモニア水10 mL及び2%ヨウ化カリウム溶液10 mLを加えて、0.02 mol/L硝酸銀標準液で滴定し、かすかながら消えない濁りが生ずるまでに要した0.02 mol/L硝酸銀標準液の量をA mLとする。別に空試験を行い、滴定に要した0.02 mol/L硝酸銀標準液の量をB mLとする。シアン化水素の濃度(mg/kg)を次式により算出する。
試料中のシアン化水素の濃度(mg/kg) = (A−B)(mL)×1.08×1,000/試料重量(g)

6.定量限界
  1mg/kg

7.留意事項
1)試験法の概要
 酸性下で水蒸気蒸留し、発生したシアン化水素を水酸化ナトリウム溶液で捕集する。留出液中のシアンイオンを硝酸銀で滴定し、白沈が生じた時点を終点とする。
 硝酸銀の添加により、CN−は可溶性のAg(CN)2−となるが、CN−が消費されるとAgIの沈殿が生じる。
2CN−+Ag+→Ag(CN)2

8.類型
 A(環境省告示「シアン化水素試験法」)

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