ラクトパミン試験法


1. 分析対象化合物
ラクトパミン

2. 装置
液体クロマトグラフ・質量分析計(LC/MS)

3. 試薬、試液
次に示すもの以外は、総則の3に示すものを用いる。
塩酸ラクトパミン標準品 本品は塩酸ラクトパミン99%以上を含み、融点は163.9〜164.6℃である。

4. 試験溶液の調製
 1) 筋肉、肝臓、腎臓及びその他の食用部分の場合
筋肉の場合は、可能な限り脂肪層を除き、細切均一化した後、その5.00 gを量り採る。
肝臓、腎臓及びその他の食用部分の場合は、細切均一化した後、その5.00 gを量り採る。
これに酢酸エチル 20 mL及び4 mol/L炭酸カリウム溶液1 mLを加えてホモジナイズした後、毎分3,000回転で 10分間遠心分離を行い、酢酸エチル層を採る。遠心分離管の残留物に酢酸エチル 20 mLを加え、5分間振とうした後、上記と同様の条件で遠心分離を行い、得られた酢酸エチル層を合わせ、40℃以下で濃縮し、酢酸エチルを除去する。この残留物にアセトニトリル 30 mLを加えて溶かし、分液ロートに移す。これにアセトニトリル飽和n−ヘキサン 30 mLを加えて振とうし、n−ヘキサン層を捨てる操作を2回繰り返す。アセトニトリル層を40℃以下で濃縮し、アセトニトリルを除去する。この残留物にメタノール 1.0 mLを加えて溶かし、これを試験溶液とする。

 2) 脂肪の場合
可能な限り筋肉層を除き、細切均一化した後、その5.00 gを量り採る。
これにアセトニトリル 30 mL及びアセトニトリル飽和n−ヘキサン 30 mLを加えてホモジナイズした後、毎分3,000回転で10分間遠心分離を行い、アセトニトリル層を分液ロートに採る。遠心分離管のn−ヘキサン層及び残留物にアセトニトリル 30 mLを加えて5分間振とうし、上記と同様の条件で遠心分離を行う。得られたアセトニトリル層を先の分液ロートに合わせ、これにアセトニトリル飽和n−ヘキサン 30 mLを加える。5分間激しく振り混ぜた後、静置し、アセトニトリル層を採り、40℃以下で濃縮し、アセトニトリルを除去する。この残留物にメタノール 1.0 mLを加えて溶解し、これを試験溶液とする。

5. 検量線の作成
塩酸ラクトパミン標準品の 0.025〜0.5 mg(ラクトパミンとして)/Lメタノール溶液を数点調製し、それぞれLC/MSに注入し、ピーク高法又はピーク面積法で検量線を作成する。

6. 定量
試験溶液をLC/MSに注入し、5.の検量線でラクトパミンの含量を求める。

7. 測定条件
LC/MS
カラム オクタデシルシリル化シリカゲル(粒径 2〜5 mm)、内径 2.0〜6.0 mm、長さ 100〜250 mmのステンレス管を用いる。
カラム温度: 40℃
移動相 アセトニトリル及び0.05%トリフルオロ酢酸の混液(1:4)
 主なイオン (m/z): ESI+において302
保持時間の目安: 4〜6分

8. 定量限界
0.01 mg/kg

9. 留意事項
 1) 試験法の概要
ラクトパミンを試料から酢酸エチル又はアセトニトリルで抽出し、アセトニトリル/ヘキサン分配により脱脂した後、LC/MSで測定及び確認する方法である。

 2) 注意点
(1)ラクトパミンには4種類の光学異性体が存在する。用いるカラムによっては光学異性体が分離される場合があるので、複数のピークが認められる場合は、各ピーク高又はピーク面積の和をとり計算すること。
(2) 主なイオンは用いる装置により、最適なイオン化方法、生成するイオンが異なる場合があるので、装置ごとに最適条件を検討すること。
主なイオンの他に確認できるイオンとして、ESI+においては284(m/z)がある。

10. 参考文献
なし

11. 類型
C
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