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テレフタル酸銅試験法


1. 分析対象化合物
テレフタル酸銅、テレフタル酸

2. 装置
紫外分光光度型検出器付き高速液体クロマトグラフ及びメチル化装置を用いる。
メチル化装置の概略は,次の図による。
A:エーテル管
B:ジアゾメタン発生管
C:反応管
図

3. 試薬、試液
次に示すもの以外は, 総則の3に示すものを用いる。
ジアゾメタンアセトン溶液 メチル化装置のエーテル管にエーテル5mlを入れる。メチル化装置のジアゾメタン発生管にジエチレングリコールモノエチルエーテル4ml及び10mol/l水酸化カリウム溶液2mlを入れる。メチル化装置の反応管にアセトン50mlを入れる。メチル化装置のジアゾメタン発生管にN−メチル−N−ニトロソ−p−トルエンスルホンアミド2gをエーテル5mlに溶かしたものを加えた後,窒素を5分間緩やかに通じて反応させ,反応管の溶液を採る。用時調製する。
スチレン−ジビニルベンゼン共重合体吸着剤 スチレン−ジビニルベンゼン共重合体吸着剤(無極性,粒径250〜850μm)をメタノールを用いて十分洗い,メタノール中で保存する。
テレフタル酸銅標準溶液 テレフタル酸銅100mgを0.03mol/l水酸化ナトリウム溶液に溶かして1,000mlとする。

4. 標準品
テレフタル酸銅 本品はテレフタル酸銅三水和物98%以上を含む。
分解点 本品の分解点は130°以上である。

5. 試験溶液の調製
a 抽出法
検体約1kgを精密に量り,必要に応じ適量の水を量つて加え,細切均一化した後,検体20.0gに相当する量を量り採り,300mlのナス型フラスコに移し,0.03mol/l水酸化ナトリウム溶液100mlを加える。これに還流冷却器を取り付けて100°の水浴中で1時間加熱した後,少量の水を用いて上記の還流冷却器を洗い,洗液を上記のナス型フラスコに合わせ,放冷する。これを500mlのナス型フラスコ(I)に吸引ろ過する。0.03mol/l水酸化ナトリウム溶液50mlを用いて上記の300mlのナス型フラスコを洗い,その洗液でろ紙上の残留物を洗う。洗液をナス型フラスコ(I)に合わせる。これに6mol/l硫酸を加えてpH2に調整し,500mlのナス型フラスコ(II)に吸引ろ過する。少量の水を用いてナス型フラスコ(I)を洗い,その洗液でろ紙上の残留物を洗う。洗液をナス型フラスコ(II)に合わせる。
b 精製法
あらかじめ水及びメタノールを用いて洗つたスチレン−ジビニルベンゼン共重合体吸着剤25mlをナス型フラスコ(II)に加え,撹拌器を用いて30分間撹拌した後,吸引ろ過する。n−ヘキサン100mlを用いてろ紙上の残留物を洗い,洗液は捨てる。次いで酢酸エチル200mlを用いてろ紙上の残留物を洗い,洗液を毎分約10mlの流速で500mlの分液漏斗に採る。
これに2%リン酸二ナトリウム溶液40mlを加え,振とう機を用いて5分間激しく振り混ぜた後,静置し,水層を300mlの分液漏斗に移す。酢酸エチル層に2%リン酸二ナトリウム溶液40mlを加え,上記と同様に操作して,水層を上記の分液漏斗に合わせる。これにジクロロメタン(特級)50mlを加え,振とう機を用いて5分間激しく振り混ぜた後,静置し,ジクロロメタン層を捨てる。水層にアセトン及び酢酸エチルの混液(3:7)100ml,塩化ナトリウム20g及び12mol/l塩酸4mlを加え,振とう機を用いて5分間激しく振り混ぜた後,静置し,有機溶媒層を300mlの三角フラスコに移す。水層にアセトン及び酢酸エチルの混液(3:7)100mlを加え,上記と同様に操作して,有機溶媒層を上記の三角フラスコに合わせる。これに適量の無水硫酸ナトリウムを加え,時々振り混ぜながら15分間放置した後,すり合わせ減圧濃縮器中にろ過する。次いで酢酸エチル20mlを用いて三角フラスコを洗い,その洗液でろ紙上の残留物を洗う。洗液をその減圧濃縮器中に合わせ,40°以下でアセトン及び酢酸エチルを除去する。
c メチル化
この残留物にメタノール1mlを加えて溶かし,更にジアゾメタンアセトン溶液10mlを加え,密栓し,3時間放置した後,すり合わせ減圧濃縮器中に移し,40°以下でアセトン及びメタノールを除去する。この残留物に酢酸エチル及びn−ヘキサンの混液(1:19)10mlを加えて溶かす。
内径15mm,長さ300mmのクロマトグラフ管に,カラムクロマトグラフィー用合成ケイ酸マグネシウム5gを酢酸エチル及びn−ヘキサンの混液(1:19)に懸濁したもの,次いでその上に無水硫酸ナトリウム約5gを入れ,カラムの上端に少量の酢酸エチル及びn−ヘキサンの混液(1:19)が残る程度まで酢酸エチル及びn−ヘキサンの混液(1:19)を流出させる。このカラムに上記の溶液を注入した後,酢酸エチル及びn−ヘキサンの混液(1:19)80mlを注入し,流出液をすり合わせ減圧濃縮器中に採り,40°以下で酢酸エチル及びn−ヘキサンを除去する。この残留物にメタノールを加えて溶かし,正確に5mlとして,これを試験溶液とする。

6. 操作法
a 定性試験
次の操作条件で試験を行う。試験結果はテレフタル酸銅標準溶液について,7.検量線の作製と同様に操作して得られたものと一致しなければならない。
操作条件
カラム充てん剤 オクタデシルシリル化シリカゲル(粒径5μm)を用いる。
クロマトグラフ管 内径4.0〜4.6mm,長さ150mmのステンレス管を用いる。
カラム温度 40°
検出器 波長242nmで操作する。
移動相 水及びメタノールの混液(2:3)を用いる。テレフタル酸ジメチルが約6分20秒で流出する流速に調整する。
b 定量試験
a 定性試験と同様の操作条件で得られた試験結果に基づき,7.の検量線によつてテレフタル酸銅の含量を求める。

7. 検量線の作製
テレフタル酸銅標準溶液0.2,0.4,0.6,0.8及び1.0mlを別々に500mlの分液漏斗に量り採り,それぞれに2%リン酸二ナトリウム溶液80mlを加えた後,アセトン及び酢酸エチルの混液(3:7)100ml,塩化ナトリウム20g及び12mol/l塩酸4mlを加える。これらを5.試験溶液の調製のb 精製法及びc メチル化並びに6.操作法のb 定量試験と同様に操作して,検量線を作製する。

8. 定量限界
0.5 mg/kg

9. 留意事項
テレフタル酸銅の分析値には、テレフタル酸銅及びテレフタル酸が含まれる。

10. 参考文献
なし

11. 類型
A


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