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オクスフェンダゾール、フェバンテル及びフェンベンダゾール試験法


1. 分析対象化合物
オクスフェンダゾール,オクスフェンダゾールスルホン,フェバンテル,フェンベンダゾール

2. 装置
 紫外分光光度型検出器付き高速液体クロマトグラフ(HPLC(UV))又は多波長検出器付き高速液体クロマトグラフ(HPLC(DAD))
 液体クロマトグラフ・質量分析計(LC/MS)

3. 試薬,試液
 次に示すもの以外は,総則の3に示すものを用いる。
 ジビニルベンゼン−N−ビニルピロリドン共重合体ミニカラム(200 mg) 内径 12〜13 mmのポリエチレン製のカラム管にジビニルベンゼン−N−ビニルピロリドン共重合体 200mgを充填したもの又はこれと同等の分離特性を有するものを用いる。
 ヘプタフルオロ酪酸 ヘプタフルオロ−n−酪酸
 フェバンテル標準品 本品はフェバンテル 99%以上を含み,融点は 129〜130℃である。
 フェンベンダゾール標準品 本品はフェンベンダゾール 98%以上を含み,融点は 233℃(分解)である。

4. 試験溶液の調製
1) 抽出
 細切均一化した検体 5.0 gを量り採り,アセトニトリル 30 mL,アセトニトリル飽和 n−ヘキサン 20 mLおよび無水硫酸ナトリウム 10 gを加えてホモジナイズした後,3,000 rpmで 5分間遠心分離する。アセトニトリル層および n−ヘキサン層を分液ロートに移し,アセトニトリル層を採る。n−ヘキサン層を,遠心分離した残留物に加え,さらにアセトニトリル 20 mLを加えて激しく振り混ぜた後,3,000 rpmで 5分間遠心分離する。n−ヘキサン層を捨て,アセトニトリル層を先のアセトニトリル層に合わせ,n−プロパノール 10 mLを加えて,40℃以下で濃縮し,溶媒を除去する。
2) スルホン化
 1) で得られた残留物を無水酢酸 0.5 mLに溶解後,過酸化水素 0.5 mLを加えて混和し,室温で 30分間放置する。これに 1 mol/L亜硫酸ナトリウム溶液 5 mLを加えて混和し,室温で 10分間放置後,1 mol/L水酸化ナトリウム溶液 10 mLを加える。
3) 精製
 ジビニルベンゼン−N−ビニルピロリドン共重合体ミニカラム(200 mg)にメタノール 10 mL,水 10 mLを順次注入し,流出液は捨てる。このカラムに,2) で得られた溶液を注入した後,水 10 mLを注入し,流出液は捨てる。このカラムにメタノール 10 mLを注入し,溶出液を40℃以下で濃縮し,溶媒を除去する。この残留物にメタノール 1 mLを加えて溶解し,試験溶液とする。

5. 検量線の作成
 フェバンテルの試験を行う場合は,フェバンテル標準品の 0.05〜50 mg/L メタノール溶液を数点調製する。
 オクスフェンダゾール,オクスフェンダゾールスルホン及びフェンベンダゾールの試験を行う場合は,フェンベンダゾール標準品の 0.05〜50 mg/L メタノール溶液を数点調製する。
 それぞれの標準品のメタノール溶液 1 mLを40℃以下で濃縮し,溶媒を除去する。残留物に4.試験溶液の調製2) スルホン化及び3) 精製と同様の操作を行い,それぞれHPLCに注入し,ピーク高法又はピーク面積法で検量線を作成する。

6. 定量
 試験溶液をHPLCに注入し,5.の検量線でフェバンテル及びフェンベンダゾールの含量をそれぞれ求め,次式によりオクスフェンダゾールスルホンとしての含量を求める。
   オクスフェンダゾールスルホンの含量
   =(フェバンテルの含量× 0.74)+(フェンベンダゾールの含量× 1.11)

7. 測定条件
1) フェバンテルの試験を行う場合
(1) HPLC
 検出器: UV又はDAD(波長 280 nm付近の極大波長)
 カラム: オクタデシルシリル化シリカゲル(粒径 2〜5 mm),内径 2.0〜6.0 mm,長さ 100〜250 mm
 カラム温度: 40℃
 移動相: アセトニトリル及び0.005 mol/Lヘプタフルオロ酪酸溶液の混液(2:3)
 保持時間の目安: 7〜10分
(2) LC/MS
 カラム: オクタデシルシリル化シリカゲル(粒径 2〜5 mm),内径 2.0〜6.0 mm,長さ 100〜250 mm
 カラム温度: 40℃
 移動相: アセトニトリル及び0.005 mol/Lヘプタフルオロ酪酸溶液の混液(2:3)
 主なイオン (m/z): ESI+において 479
 保持時間の目安: 7〜10分
2) オクスフェンダゾール,オクスフェンダゾールスルホン及びフェンベンダゾールの試験を行う場合
(1) HPLC
 検出器: UV又はDAD(波長 290 nm付近の極大波長)
 カラム: オクタデシルシリル化シリカゲル(粒径 2〜5 mm),内径 2.0〜6.0 mm,長さ 100〜250 mm
 カラム温度: 40℃
 移動相: アセトニトリル及び0.005 mol/Lヘプタフルオロ酪酸溶液の混液(3:7)
 保持時間の目安: 7〜10分
(2) LC/MS
 カラム: オクタデシルシリル化シリカゲル(粒径 2〜5 mm),内径 2.0〜6.0 mm,長さ 100〜250 mm
 カラム温度: 40℃
 移動相: アセトニトリル及び0.005 mol/Lヘプタフルオロ酪酸溶液の混液(3:7)
 主なイオン (m/z): ESI+において 332
 保持時間の目安: 7〜10分

8. 定量限界
 0.01 mg/kg(オクスフェンダゾール,オクスフェンダゾールスルホン,フェバンテル及びフェンベンダゾール共にそれぞれオクスフェンダゾールスルホンとして)

9. 留意事項
1) 試験法の概要
 オクスフェンダゾール,オクスフェンダゾールスルホン,フェバンテル及びフェンベンダゾールを試料からアセトニトリルで抽出し,アセトニトリル/ヘキサン分配により脱脂した後,無水酢酸及び30%過酸化水素によりフェバンテルを酸化しスルホン体にして,フェンベンダゾール及びオクスフェンダゾールを酸化しオクスフェンダゾールスルホンにして,それぞれHPLC(UV又はDAD)により測定し,LC/MSで確認する方法である。
2) 注意点
(1) 無水酢酸,30%過酸化水素,亜硫酸ナトリウムは反応性が高いので,取り扱いに注意を要する。また,これらの試薬は経時変化しやすいので,保管にも注意を要する。
(2) スルホン化において,1 mol/L亜硫酸ナトリウム溶液及び1 mol/L水酸化ナトリウム溶液を加えた際に,激しく発熱するので注意を要する。
(3) スルホン化の完了を確認するために,必要に応じてオクスフェンダゾール,フェバンテル及びフェンベンダゾールを HPLC及び LC/MSで測定すること。
 それぞれの測定条件の例としては,内径 3.0 mm,長さ 150 mmのカラムを使用した場合,オクスフェンダゾールでは,移動相:アセトニトリル及び0.05%トリフルオロ酢酸の混液(1:4),流速:0.4 mL/min,UV測定波長: 290 nm,MS測定イオン: ESI+において 316 (m/z),保持時間: 8分,フェバンテルでは,移動相:アセトニトリル及び0.05%トリフルオロ酢酸の混液(1:1),流速:0.4 mL/min,UV測定波長: 280 nm,MS測定イオン: ESI+において 447 (m/z),保持時間:約 11分,フェンベンダゾールでは,移動相:アセトニトリル及び0.05%トリフルオロ酢酸の混液(2:3),流速:0.4 mL/min,UV測定波長: 290 nm,MS測定イオン: ESI+において 300 (m/z),保持時間:約 5分である。他の測定条件は,7.測定条件に準じて行うこと。
(4) ジビニルベンゼン−N−ビニルピロリドン共重合体ミニカラム(200 mg)に,スルホン化で得られた溶液を注入した際に,過酸化水素が残存すると,ミニカラム中で分解発泡し,溶液が流出しにくくなることがある。このような場合には,吸引または加圧して強制的に流出させること。

10. 参考文献
なし

11. 類型
C


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