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平成16年11月18日作成

医療用具回収の概要

(クラスII)



  1. 一般名及び販売名

    一般的名称:脳波計
    販売名:脳波計 EEG-1000シリーズ ニューロファックス
    承認番号:21000BZZ00604000
    
    上記医療機器の付属品(オプション)である「ミニ電極接続箱 JE-116A」について回収を
    実施いたします。
    
    
  2. 対象ロット、数量及び出荷時期

    対象製造番号:EEG-1100:5台
           00021,00022,00149,00165,00186
           EEG-1518:3台
           00258,00346,00359
           EEG-1524:1台
           00019
           EEG-1714:3台
           00487,00517,00613
    対象台数:合計 12台
    出荷時期:EEG-1100:平成11年 9月 6日 〜 平成15年11月27日
         EEG-1518:平成14年 3月 1日 〜 平成15年10月 8日
         EEG-1524:平成12年 4月27日 
         EEG-1714:平成15年 5月13日 〜 平成16年 1月30日
    
    
  3. 製造業者等名称

    名   称 :日本光電富岡株式会社
    所 在 地 :東京都新宿区西落合1−31−4
    製造所所在地:群馬県富岡市七日市486
    業   態 :医療用具製造業
    業許可番号 :10BZ0051
    
    
  4. 回収理由

    当該付属品(JE-116A)の接続コネクタと中継ケーブルは、台形の金属フレーム同士を勘合
    させる形状により上下逆接続を防止する構造となっていますが、
    弊社アメリカ現地法人から連絡を受け調査した結果、正常時の挿入力約13N(1.3kgf程度)に
    対し、逆向きに約80N(8.2kgf程度)という極端に大きな力で強く押し込んだ場合、
    金属フレームが変形して次第に小さい力でも逆接続できてしまうようになることが判明
    しました。逆接続した場合、信号や電源ラインの接続が正常でなくなり各種生体信号が
    導出できず検査不能となります。弊社としましては、同様事例の発生の可能性が
    否定できないため、当該品を自主回収し、逆向きに約250N(26kgf程度)で挿入しても金属
    フレームが変形しないコネクタに変更したものと交換させていただくことにしました。
    
    
  5. 危惧される具体的な健康被害

    逆接続して脳波検査を開始した場合、次のようになります。
    (1) 脳波検査の最初に行う電極抵抗測定で、脳波計の画面上では抵抗値を表示し、
        また電極接続箱では設定値超過のLEDが点灯し、電極接続状態の確認が必要となります。
    (2) 電極抵抗測定が異常表示のまま脳波検査を継続した場合は、呼吸波形は全く
        計測できず、また脳波波形はハムが混入し基線が安定せず、異常に気づくことが
        できますので脳波検査が長時間継続されることは考えられません。
    (3) 逆接続状態では、頭皮上に貼り付けた電極の内、3つの電極から最大8VのDC電圧が
      出力されます。この場合、条件によっては患者さんにピリピリするような刺激を与える
      ことになり、患者さんからは違和感を指摘されることが考えられます。なおこの電圧は、
      フローティングされた回路であることから、患者さんに対する電撃源と
        なることはありません。
      以上の明らかな徴候から、医療従事者がこの装置の異常を脳波検査開始直後に認識でき
      ますので、患者さんへ健康被害を及ぼすことはないと考えます。また、逆接続による脳
      波計の誤動作や検査データ消失はありません。
      なお、現在までに健康被害の報告はありません。
    
    
  6. 回収開始年月日

      平成16年11月18日
    
    
  7. 効能・効果又は用途等

    本装置は、脳波、及び心電図、筋電図、呼吸等の各種生体信号の測定、記録及びファイリ
    ングを行う装置です。再生後のデータを各種解析プログラムにより解析処理でき、脳波検
    査や睡眠ポリグラフィー検査に用いることができます。
    また、オプションのEP/CSAユニットは、各種刺激装置を用いた脳誘発電位測定や脳波の周
    波数解析を行うことができ、神経や脳波の検査に用いることができます。
    
    
  8. その他

    対象となる12台について納入した医療機関は全て把握できておりますので、納入いたし
    ました医療機関に対し、回収する旨を通知し当該品の回収を行います。
    
    
  9. 担当者名及び連絡先

    連絡先:日本光電富岡株式会社
        群馬県富岡市七日市486
    電話  0274−62−3235
    FAX  0274−64−3909
    担当者:品質保証部 黛 利信、向山茂美