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2004年1月20日作成

医療用具回収の概要
(クラスII

 

1. 一般名及び販売名


一般的名称名:輸液ポンプ
販売名:ニプロキャリカポンプ CP−300

2. 対象ロット、数量及び出荷時期


ロット番号:製造番号60101〜63065
出荷数量:2965台
出荷時期:平成8年(1996年)6月3日〜平成15年(2003年)1月20日

3. 製造業者等名称


会社の名称:株式会社 メテク
本社所在地:東京都板橋区舟渡1−7−3
製造(営業)所の名称:株式会社 メテク 埼玉工場
製造(営業)所の所在地:埼玉県川越市芳野台1−103−66
輸入先製造業者: −

4. 回収理由


 今回、在宅で栄養輸液を行っていた患者さんに、薬剤を流量過多で注入する事象が発生致しました。当該製品を確認したところ、吐出圧が確保されていないことが判明致しました。吐出圧不足の原因はポンプ部のローラの摩耗によりますが、当該製品は7年間、定期点検(定期点検期間は1年)による吐出圧検査を行わなかった為、この摩耗が発見されませんでした。
 長期間、定期点検や修理(修理時には吐出圧の点検は行う)を行っていない施設に於いては、このような事象の発生が危惧されます。今後、吐出圧検査を全ての施設で実施されるように、今回、自主回収(改修)にて全ての装置の吐出圧検査の実施状況を確認し、実施されていない装置は、吐出圧検査を実施する様に注意喚起をすると共に、点検を実施致します。

5. 危惧される具体的な健康被害


  本製品は経腸栄養法、高カロリー輸液(IVH)の用途であり、本事象の原因となったローラの摩耗による流量過多が100mL/h+20%程度に留まることから、薬剤の用法・用量を勘案すると、経腸栄養などの場合は腹痛や下痢などの症状が発生する場合があり、また、IVHの場合は末梢の浮腫発生の可能性はありますが、重篤な健康被害のおそれはまず考えられません。 なお、現在まで健康被害の報告はありません。

6. 回収開始年月日


平成15年12月2日

7. 効能・効果又は用途等


薬液の注入

8. その他


  納入先はすべて特定されており、納入した医療機関に対して回収(改修)を行う旨を電話、訪問または文書により連絡し、当該製品の回収(改修)を行います。
 今回の事象は医療機関で定期点検(吐出圧検査)が長期間実施されていない事が原因であるため、回収(改修)方法は医療機関における吐出圧検査の実施状況調査と検査実施となります。

9. 担当者名及び連絡先


連絡先:株式会社メテク 埼玉工場
     埼玉県川越市芳野台1−103−66
     担当者:白武賢治、近藤行雄
     電話番号(直通): 049−223−0241
     FAX:049−224−0173