2003年10月10日作成
医療用具回収の概要
(クラスII)
1. 一般名及び販売名
一般名:血液凝固分析装置
販売名:全自動血液凝固測定装置 CA−6000
2. 対象ロット、数量及び出荷時期
形式:CA−6000
対象製造番号:289台
ただし、ホストコンピューター側の設定が4桁表示に対応している装置は回収対象外となります。弊社臨床検査情報システムSISシリーズ、DPSシリーズに接続されている場合は4桁で表示されることが確認されています。
出荷時期:平成7年9月〜平成11年3月
3. 製造業者等名称
会社の名称:シスメックス株式会社
本社所在地:兵庫県神戸市中央区脇浜海岸通1丁目5番1号
製造所の名称:シスメックス株式会社 加古川工場
製造所の所在地:兵庫県加古川市野口町北野314番地の2
製造業許可番号:28BZ0193
4. 回収理由
取扱説明書に記載のオンライン仕様書に誤りがあったことから、本装置と接続されているホストコンピュータのプログラムによってはINR値(凝固能の国際標準指数)が10.00以上の極端な異常値を示す検体に対して測定装置から出力されたINR値の10位の値をホストコンピューターが表示しない可能性があることが判明しました。(11.50→1.50)
プログラムを変更し、INR値が10以上はエラーメッセージ(***)を表示させるように、当該製品の回収を実施します。
改修対象は製造番号11001〜11289
5. 危惧される具体的な健康被害
通常、INR値はワーファリンなど抗凝固療法のモニターとして使用されるため(臨床検査ガイドp659、2000年版)、高くても7以下でコントロールされることから、過去においても不具合発生の報告が無かったものと思われます。また、INR値は式(患者検体のPT(凝固能:秒)/正常検体のPT(秒))のISI(国際標準試薬への感度換算値)乗で表されます。患者検体のPT(秒)が異常に延長すればINR値も大きくなります。国内ではPT(秒)、PT(比)、PT(活性%)、INR値の4つを同時に報告していますから、INR値だけが異なる動きをすれば不具合の発生を容易に見つけることができます。また、患者の診断は、臨床情報、他の測定結果と総合的に行われるため、本件の不具合による健康被害が起こる可能性は低いと推定されます。
なお、これまでに具体的な健康被害の発生は報告されていません。
6. 回収開始年月日
平成15年10月10日
7. 効能・効果又は用途等
本装置は、医療機関等において採取された血液の凝固分析を目的として用いられる全自動血液凝固測定装置です。
8. その他
納入しました医療機関は全て特定しており、当社にて情報提供と対象機器の改修を実施します。
9. 担当者名及び連絡先
連絡先:シスメックス株式会社
担当者:機器生産本部 品質管理部 白波瀬泰史
電話番号:(0794)24-1171(代)
FAX:(0794)25-0656
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