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2003年7月10日作成
2003年8月5日改訂(*は改訂点)

医療用具回収の概要
(クラスII

 

1. 一般名及び販売名


一般的名称:電気手術器
販売名:Cool−tip RF システム
承認番号:21200BZG00054000

2. 対象ロット、数量及び出荷時期


対象製品:Cool−tip RF ニードル(対極板)
製品番号:
CT−1510,CT−1520,CT−1530,
CT−2020,CT−2030,CT−2530,
CTC−1525,CTC−2025
対象ロット:下記期間内に出荷した上記製品番号の有効期限内の製品
数量: :17,707個*
出荷時期:平成14年3月1日* 〜 平成15年7月9日

3. 製造業者等名称


輸入元:センチュリーメディカル株式会社
所在地:東京都品川区大崎1−6−4 新大崎勧業ビルディング
業態:医療用具輸入販売業(13BY1162)
輸入先製造業者:タイコ ヘルスケア グループ、リミテッド パートナーシップ
             (米国)

4. 回収理由


  当該製品を使用して頂いている施設より、本品を使用後、本品の対極板貼付部位に長方形の線状の軽度の熱傷が発覚したとの苦情報告を受けました。当該製品の対極板を引き上げて確認した結果、対極板の粘着部を保護するためのフィルム(赤字で「PAD TO BE PLACED ON OPPOSITE SIDE」と記載されています)の内側に、本来ないはずの薄い透明のフィルムが貼付されていたことが判明しました。これを受けて、平成15年6月27日に当該製品の使用を中止して頂くようにお願いしました。
 製造元に対極板を返送し、原因分析を行った結果、そのフィルムは製造工程中に外すべきものであり、対極板の特定ロット(NI2126)の製造に関与した工員が製造工程中にフィルムを取り除くことを忘れたのが原因であることが判明しました。したがって、特定ロット(NI2126)の対極板に同様の不具合がある可能性を否定できないため、同一ロットの対極板が同梱されている上記のロットの製品を自主回収することとしました。
 また、使用中止の連絡をした際、他1施設から以前に同様の対極板があり、そのまま使用したが、熱傷は起こらず問題なく手術が終了していたとの報告も受けました。
 しかしながら、7月10日に検品したところ、他ロットの対極板に同様の不具合があることを発見しましたので、回収対象製品を全品に拡大することとしました。

5. 危惧される具体的な健康被害


 本来ないはずの薄い透明フィルムが貼付された対極板をそのまま使用した場合、フィルムが貼付されている部位は絶縁されていますが、フィルムで覆われていない部分に導電性のゲルがしみ出した場合、そのしみ出した部位に電流が流れて軽度の熱傷に至る恐れがあります。また、導電性のゲルがしみ出しておらず、全く電流が流れなくても、もう一方の正常な対極板に過度の電流が流れ、対極板貼付下に軽度の熱傷が生じる恐れも考えられます(本品では、2枚又は4枚の対極板を患者の両腿部に貼付して使用します)。熱傷が生じても、施術後適切に処置できるので、重篤な健康被害をもたらす恐れはないと考えられます。

6. 回収開始年月日


平成15年7月 4日
平成15年7月10日(回収対象を全品に拡大)

7. 効能・効果又は用途等


  高周波電流による、患部組織の凝固・止血。
 また冷却用滅菌水又は滅菌蒸留水を電極内部を通して電極先端部に灌流させ、電極先端部を低い温度に保つことにより、当該部組織の電極への焼き付き防止すると共に高周波電流を良好に伝播する。

8. その他


  出荷先は全て特定されておりますので、文書にて通知の上、弊社営業部員又は代理店担当者が直接病院へ訪問し、回収作業を行います。また、代理店に対しては、在庫品の返品を依頼いたします。
 7月10日以降は、弊社で全品検品した後に出荷しますので、同様の不具合が発生する可能性はないと考えております。検品後の製品については、外箱のバーコードラベルの横に丸い赤色のシールを貼付し、出荷致します。

9. 担当者名及び連絡先


連絡先:センチュリーメディカル株式会社
     東京都品川区大崎1−6−4
     電話 03−3491−0551
     FAX 03−3491−0577
担当者:石川 隆雄・時任 寿徳(安全管理グループ)