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2003年5月19日作成

医療用具回収の概要
(クラスII

 

1. 一般名及び販売名


一般的名称:医用リニアアクセラレータ
販売名:プリサイス トリートメントシステム

2. 対象ロット、数量及び出荷時期


製造番号:105669,105794,105795,105799,105849,105862
数量:国内 6台
出荷時期:平成13年(2001年)7月〜 平成15年(2003年)3月

3. 製造業者等名称


会社の名称:エレクタ株式会社
輸入営業所所在地:兵庫県神戸市中央区磯上通6−1−9 KOBE MKビル
許可番号:兵用輸第0048号
薬事法に基づく業態許可状況:医療用具輸入販売業
輸入元製造業者:Elekta Oncology System Ltd

4. 回収理由


 ベルギーにおいて、当該医療用具に組み込まれたソフトウェアのバグによると思われる次のような事例が発生した。
 処方編集画面で1番目の照射野を作成。この照射野をコピーし、2番目の照射野を作成。再び1番目の照射野を選択し、照射野の変更を行って保存。その際、1番目の照射野で作成された照射野が、2番目の照射野にもコピーされた。
 通常は画面を確認して保存するためそのようなことは起こらないが、ソフトウェアのバグであるため、改修することとした。

5. 危惧される具体的な健康被害


 本機で照射野を設定することは可能であるが線量等の計算が手計算となるため、通常は本機以外の治療計画装置で治療計画を作成し、そのデータをそのまま取り込んで治療を行っている。他の治療計画で作成されたデータが変換されることはないため、健康被害発生の可能性はないと考えられる。
 もし、本機で入力作業を行っても、通常は照射対象の形状が違うためコピーせずに個々に入力し、またコピーした場合でも画面上で照射野を確認しながら入力するため間違った画面が確認されずに保存される可能性は少ない。
 万が一MLC(コリメータ設定)を設定しない画面をコピーし、確認せずに治療を行ったとしても、照射野は設定よりも小さくなり、過剰な照射にはならない。(この場合未照射の照射野を照射することで必要照射線量の照射は可能である。 )
国内で当該医療用具を設置しているのは6施設のみであるが、これまでに前述のような障害が発生した報告はない。

6. 回収開始年月日


平成15年5月19日 (情報提供の開始)

7. 効能・効果又は用途等


 本装置は、加速された高エネルギーの電子線及び電子線から変換された高エネルギーのX線を悪性腫瘍(癌)に照射して放射線治療を行う装置であり、医師もしくは放射線技師等有資格者が使用する。

8. その他


 納入いたしました医療機関(6施設)はすべて弊社が把握しております。
 当問題の発生の可能性とその回避方法については文書にて関係顧客に連絡しました。
 ソフトウェアの修正後、改修を実施します。

9. 担当者名及び連絡先


担当者名:薬事品質管理部 藤枝 茂樹
連絡先:エレクタ株式会社
     兵庫県神戸市中央区磯上通6−1−9 KOBE MKビル
     電話 078-241-7100
     FAX  078-271-7823