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2003年5月8日作成

医療用具回収の概要
(クラスII

 

1. 一般名及び販売名


一般的名称:植込み型心臓ペースメーカ
販売名:パルサー DDD、パルサーマックス DR、ディスカバリー DR、メリディアン DR

2. 対象ロット、数量及び出荷時期


対象シリアル番号:400077、400109、400112、400165、400247、400798、400880、400884、400910、400914、401082、401087、401534、401591、403278、403354、403405、405649、599581、599665、599721、599722、599726、602877
出荷数量:24台
出荷時期:平成10年11月〜平成11年12月

3. 製造業者等名称


会社の名称:日本ガイダント株式会社
本社所在地:東京都港区港南2-16-1 品川イーストワンタワー
薬事の業態:医療用具輸入販売業
許可番号:13BY6443
輸入先製造元:ガイダント社(米国)

4. 回収理由


 製造元からの報告により、米国内において、電池状態測定の不具合を示す事例が9例発生した事が確認されました。この不具合の原因は、ある一定の条件下にペースメーカを設定していた時(DDDモード、ATRオン、フォールバックモードVDIまたはVDIR)に慢性的な心房頻拍性不整脈が発症した場合、ATRフォールバックモードが持続的に作動し、この間に11時間毎の自動電池状態測定がおこなわれるとVDI(R)モードでは心房パルスが出力されないために出力コンデンサへの充電時間がゼロになり、電池状態の表示がBOL(初期状態)を示す、というものでした。この電池状態測定の不具合は、上記のペースメーカ設定条件が全て合致した場合で、且つ慢性的な心房頻拍性不整脈等が起きた場合に発生しますが、フォールバックモードをDDI(R)に設定することで不具合を完全に防ぐことができます。世界における対象製品の不具合発生率は0.0027%です。
 弊社輸入の当該製品において今回の不具合発生は確認されておりませんが、米国にて不具合を起こした製品と電池状態測定の方法が同一のため、当該製品にも今後同様の不具合発生が否定できないことから、患者様の安全を第一に考え、次回フォローアップ時にペースメーカの設定を確認して頂けるようペースメーカ主治医に推奨する必要があると判断し、自主改修に着手しました。

5. 危惧される具体的な健康被害


 仮に本事象がペースメーカのフォローアップ時に発生したとしても、電池状態の表示が初期状態を示すだけであり、ペースメーカの実際の電池状態や機能には何ら変更が加えられることはないので、患者様に健康被害を与えるのものではございません。
 また、フォールバックモードをVDI(R)からDDI(R)にプログラム変更することで今回の不具合を完全になくすことができます。3〜4ヵ月後のフォローアップ時期に上記プログラムの変更を行うことで、この事象が起きることはありません。
 尚、日本において本事象の発生の報告は、現在のところ受けておりません。

6. 回収開始年月日


平成15年5月8日

7. 効能・効果又は用途等


 心筋に長時間連続して電気刺激を与え、心臓のリズムを補正することを目的として機能する植込み型の医療用具です。

8. その他


 納入しました医療機関はすべて弊社が把握しており、当該製品の改修の通知を開始いたしました。
 尚、不具合の発生理由から、単室ペーシングモードのペースメーカは、本改修の対象外となります。

9. 担当者名及び連絡先


連絡先:日本ガイダント株式会社
     東京都港区港南2-16-1 品川イーストワンタワー
担当者:神代 尚平
電話:03-6717-0075
FAX:03-6717-0009