一覧へ戻る

平成12年7月18日作成

医薬品回収の概要

(クラスIII)




  1. 一般名及び販売名

    ユニキャップ(輸入承認番号:20800AMY00003000)の構成製品である特異IgE f13 ピーナッツの構成試薬のうち、アレルゲンキャップ

  2. 対象ロット、数量及び出荷時期

    ロット  出荷数量     出荷時期
    40550   50    平成11年3月8日 〜 平成11年10月13日
    ABNA3   30    平成11年10月15日 〜 平成12年1月26日
    ABNA5   180    平成12年1月31日 〜 平成12年7月11日

  3. 製造業者等名称

    輸入先製造業者:Pharmacia & Upjohn Diagnostics AB (スウェーデン)
    輸入業者営業所:ファルマシア・アップジョン株式会社 診断薬事業部
    東京都新宿区西新宿3-20-2 東京オペラシテイービル
    許可番号 13AY2007

  4. 回収理由

     輸入先製造業者より、本品をユニキャップ特異IgE酵素標識抗体セットと組み合わせて測定した場合、陰性検体が疑陽性または陽性と判定される事があるとの報告があったため。

  5. 危惧される具体的な健康被害

     本品の効能・効果は、患者血清又は血漿中のピーナッツに対する特異的IgE量を測定するものであり、本検査結果が必ずしも臨床症状を正確に反映しないことはよく知られています。従って、特異的IgE検査結果が疑陽性、陽性を呈しても、そのことだけではなく、その他の検査(皮膚テスト、アレルゲン除去試験、誘発試験等)および患者からの詳細な問診等に基づいて総合的に判断されるべきであることは広く認知されています。このことから、本品によって陰性検体が疑陽性あるいは陽性と判定されても、そのことが直接当該患者に対して健康被害を与えることはないと考えます。

  6. 回収開始年月日

    平成12年7月13日

  7. 効能・効果又は用途等

    血清又は血漿中のピーナッツに対する特異的免疫グロブリンE(IgE)量の測定

  8. その他

     本問題は、特異IgE f13 ピーナッツの他にも特異IgE c73 ヒトインシュリンでも認められています。(シリーズ申請のため、同一の輸入承認番号でありますが、f13 ピーナッツは輸入業者:ファルマシア・アップジョン株式会社 診断薬事業部(許可番号13AY2007)として輸入し、そのまま販売しているのに対し、c73ヒトインシュリンは材料輸入先製造業者(MIAB社、スウェーデン)が製造した製品を輸入後弊社茨城県筑波工場にて包装単位を変更しているため、製造業者: ファルマシア・アップジョン株式会社 筑波工場(許可番号08AZ6001)の扱い製品です。)
     本問題は、本邦にて4月26日より出荷されたユニキャップ特異IgE酵素標識抗体セット(ロットAAVY, ABHV及びADLX)と本品との組み合わせで発生しています。その原因が何であるのかは不明ですが、本問題を緊急回避すべく2種類のアレルゲンキャップの回収を決定いたしました。特異IgE f13 ピーナッツ輸入先製造業者、ならびに特異IgE c73 ヒトインシュリン製造用材料製造業者では、まだ本問題が認められていない他の205アレルゲンも含めてその原因を特定し、解決すべく検討をすすめています。
     尚、同種同効品であるキャップ RAST FEIA及びキャップ RAST RIAではf13ピーナッツ、c73ヒトインシュリン両アレルゲンキャップを含め、全207種類のいずれのアレルゲンキャップにおいても本問題はありません。

  9. 担当者名及び連絡先

    ファルマシア・アップジョン株式会社
    診断薬事業部 開発部  岩丸 博
    電話:03-5365-8334
    Fax:03-5365-8336