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    令和 3年 3月 5日作成
    令和 3年 3月17日訂正(*)
    令和 3年 6月30日訂正(**)
    令和 5年 12月4日訂正(***)
    

    医療機器回収の概要

    (クラスII)

  1. 一般的名称及び販売名

  2. 一般的名称: 放射線治療計画プログラム
    販売名  : 放射線治療計画ソフトウェア RayStation
    
    
  3. 対象ロット、数量及び出荷時期

  4. 対象バージョン
    RayStation 4.7:「4.7.4」
    RayStation 6(RayPlan 2):「6.1.1」「6.2.0」「6.3.0」 (***) 
    RayStation/RayPlan 7:「7.0.0」
    RayStation/RayPlan 9A:「9.0.0」
    
    数量:356ライセンス(*)(**)(***)
    出荷年月日 平成28年3月24日〜令和3年4月23日 (**)(***)
    
    
  5. 製造販売業者等名称

  6. 製造販売業者の名称 : レイサーチ・ジャパン株式会社
    製造販売業者の所在地: 東京都千代田区内幸町一丁目3番1号 幸ビルディング
    許可の種類     : 第一種医療機器製造販売業
    許可番号      : 13B1X10249
    製造業者:RaySearch Laboratories AB
    輸入先国名:Sweden
    
    
  7. 回収理由

  8. 海外製造元での検証結果によって当該製品のソフトウェアに次の(1)から(6)の事象のバグあることが
    確認され、不具合が発生する可能性があることが判明しました。当該不具合のバグを対策した次期バージョン
    へのバージョンアップをすることとしました。
    
    (1)スタティック・アーク計画で検出された事象(弊社管理番号:FSN50327)
    対象バージョン:「4.0.0.14」「4.0.1.4」「4.0.2.9」「4.0.3.4」「4.5.0.19」「4.5.1.14」「4.5.2.7」
    「4. 7.0.15」「4.7.1.10」「4.7.2.5」「4.7.3.13」「4.7.4.4」「4.7.5.4」「4.9.0.42」「5.0.0.37」
    「5.0.1.11」「5.0.2.35」「6.0.0.24」「6.1.0.26」「6.1.1.2」「6.2.0.7」「6.3.0.6」「7.0.0.19」
    「8.0.0.61」「8.0.1.10」「8.1.0.47」「8.1.1.8」「8.1.2.5」「9.0.0.113」
    対象施設数: 86施設   ライセンス数:215
    スタティック・アークビームを編集すると、ビームのMUが予期せず初期デフォルト値の200MUに設定されること
    があります。これは、以下の条件で発生する可能性があります。
    Edit beam (ビームを編集) ダイアログでコーンを使用してスタティック・アークビームを編集または表示する
    場合。
    このバグは、ダイアログで変更を行わなかった場合でもOKを押してEdit beam (ビームを編集) ダイアログを閉
    じた場合に発生します。
    Polygon (ポリゴン) ツールまたはRectangular Field (長方形フィールド) ツールを使用してスタティック・ア
    ークビームのアパーチャを編集する場合。
    バグが発生した場合、線量は無効になり、計画を承認またはエクスポートする前に再計算する必要があります。
    再計算後、線量は正しくなるが、ビームウェイトがBeam Weighting (ビームウェイト) タブでクランプ 
    (ロック) された場合でも、ビームウェイトがビーム編集前と異なる場合があります。
    
    (2)Structure Definition(ストラクチャー定義)モジュールでROIリストのMap ROI(ROIをマッピング)
    オプションが、意図しないROI形状を作成する事象(弊社管理番号:FSN52889)、
    「SSD」が「線源表面間距離(source-to-surface distance)」でなく「線源皮膚間距離
    (source-to-skin distance)」を示す事象 (弊社管理番号:FSN52971)
    対象バージョン:「4.0.0.14」「4.0.1.4」「4.0.2.9」「4.0.3.4」「4.3.0.14」「4.5.0.19」
    「4.5.1.14」「4.5.2.7」「4.7.0.15」「4.7.1.10」「4.7.2.5」「4.7.3.13」「4.7.4.4」「4.7.5.4」
    「4.9.0.42」「5.0.0.37」「5.0.1.11」「5.0.2.35」「6.0.0.24」「6.1.0.26」「6.1.1.2」「6.2.0.7」
    「6.3.0.6」「7.0.0.19」「8.0.0.61」「8.0.1.10」「8.1.0.47」「8.1.1.8」「8.1.2.5」「9.0.0.113」
    対象施設数: 118 施設   ライセンス数: 262
    
    弊社管理番号:FSN52889
    ROIリストのMap ROI(ROIをマッピング)オプションが、意図しないROI形状を作成することがあります。Struct
    ure Definition(ストラクチャー定義)モジュールのROIリストで右クリックした時にのみ有効な
    「Map ROI(s)」(ROIをマッピング)オプションと「Map ROI(s) reversed」(ROIを逆マッピング)オプションに
    不具合があり、リジッドのみのレジストレーションでROIをマッピングすると、ROIが意図した形状にならない可
    能性があります。
    
    弊社管理番号:FSN52971
    スクリプトメソッドbeam.GetSSD()は、実行するタイミングによって、本来表示されるべき線源表面間距離
    (source-to-surface distance)を返すのではなく、線源皮膚間距離(source-to-skin distance)を返す場合が
    あります。本事象は、レポートのDRRビューおよびエクスポートされたDRRのSSD表示にも同様に影響することが
    あります。さらに、RayStation 4.0、4.5、および4.3のInverseArcでは、レポートDRRのSSDに、線源皮膚間距離
    (source-to-skin distance)、または線源表面間距離(source-to-surface distance)以外の値が表示される場
    合があります。
    
    (3)Siemens Virtual Wedgeの線量計算で検出された事象(弊社管理番号:FSN56089)
    対象バージョン:「4.0.0.14」「4.0.1.4」「4.0.2.9」「4.0.3.4」「4.5.0.19」「4.5.1.14」「4.5.2.7」
    「4. 7.0.15」「4.7.1.10」「4.7.2.5」「4.7.3.13」「4.7.4.4」「4.7.5.4」「4.7.6.7」「4.9.0.42」
    「5.0.0.37」「5.0.1.11」「5.0.2.35」「5.0.3.17」「6.0.0.24」「6.1.0.26」「6.1.1.2」「6.2.0.7」
    「6.3. 0.6」「7.0.0.19」「8.0.0.61」「8.0.1.10」「8.1.0.47」「8.1.1.8」「8.1.2.5」「9.0.0.113」
    「9.1.0.933」
    対象施設数: 6 施設   ライセンス数:18
    
    Siemens Virtual Wedgeの照射野は、ウェッジ方向において、リニアックベンダーが推奨する最大照射野開口部
    が、ウェッジを使用しない時よりも制限されます。これは治療装置の物理的な制限によるものです。バーチャル
    ウェッジを使用してより大きな照射野開口部に照射をしても、照射野全体にウェッジ照射野形状は形成されない
    ことに加え、照射野のトゥ側が推奨照射野サイズを超えるため高線量プラトーが生じます。
    
    (4)陽子線ペンシルビームスキャニング (PBS) およびラインスキャニング (LS) 線量計算アルゴリズムで検
    出された事象 (弊社管理番号:FSN60564)
    対象バージョン:「4.0.3.4」「4.5.1.14」「4.7.2.5」「4.7.3.13」「4.7.4.4」「4.7.5.4」「4.7.6.7」
    「5.0. 1.11」「5.0.2.35」「5.0.3.17」「6.0.0.24」「6.1.1.2」「6.2.0.7」「6.3.0.6」「7.0.0.19」
    「8.0.0.61」「8.0.1.10」「8.1.0.47」「8.1.1.8」「8.1.2.5」「9.0.0.113」「9.1.0.933」
    「9.2.0.483」
    対象施設数: 5 施設   ライセンス数:10
    
    接線照射野を含むロバスト最適化計画で、照射した線量のうち、患者表面/皮膚の近傍にホットスポットが生じ
    る可能性があります。このホットスポットは、RayStation の陽子線ペンシルビーム線量計算エンジンで計算す
    る線量には表示されません。
    ロバスト性分析および接線照射野を含む非ロバスト最適化計画の線量追跡にも影響する可能性がある。分析ペン
    シルビーム(PB)線量計算エンジンで計算する場合のすべての線量、また、モンテカルロ(MC)線量計算エンジ
    ンで計算する場合は、非臨床最適化線量に影響する。一方、MC 線量計算エンジンを使用した臨床線量の計算で
    は、接線照射野は正しく扱われており、本事象による影響はありません。
    
    (5)Dicomインポートで検出された事象 (弊社管理番号:FSN66704)
    対象バージョン:「4.0.0.14」「4.0.3.4」「4.5.1.14」「4.7.2.5」「4.7.3.13」「4.7.4.4」「4.7.5.4」
    「4.7.6.7」「4.9.0.42」「5.0.1.11」「5.0.2.35」「5.0.3.17」「6.0.0.24」「6.1.1.2」「6.2.0.7」
    「6.3.0.6」「7.0.0.19」「8.0.0.61」「8.0.1.10」「8.1.0.47」「8.1.1.8」「8.1.2.5」「9.0.0.113」
    「9.1. 0.933」「9.2.0.483」「10.0.0.1154」
    対象施設数: 139 施設   ライセンス数:152
    
    本事象によって影響を受ける可能性のあるRT 計画・RTイオン線計画からRTストラクチャーセットへの
    プロパティは、ボーラスROI と処方ROI またはPOI です。物質オーバーライドおよびその他のROIまたはPOIプロ
    パティにおいては、このバグによる影響はありません。
    RT 計画・RTイオン線計画、RTストラクチャーセット、CT セットをすべて同時にインポートすると、想定外のリ
    ファレンスが、CTセットに定義されていないROIまたはPOIに設定される可能性があります。つまり、誤って参照
    されたROIまたはPOIに対しては、ROIの輪郭情報やPOIの座標情報が定義されない可能性があります。最初にCTセ
    ットをインポートしておき、RT計画・RTイオン線計画とRTストラクチャーセットをインポートする前にROI・PO
    I情報を定義した場合には、誤って参照されたROI・POIがCTで定義される可能性があります。
    
    (6)線量グリッドの外側にある臨床目標について、関心領域の割合に対する情報で検出された事象 (弊社管
    理番号:FSN69129)
    対象バージョン:「4.0.3.4」「4.5.1.14」「4.7.2.5」「4.7.3.13」「4.7.4.4」「4.7.5.4」「4.7.6.7」
    「4.9.0.42」「5.0.1.11」「5.0.2.35」「5.0.3.17」「6.0.0.24」「6.1.1.2」「6.2.0.7」「6.3.0.6」
    「7.0.0.19」「8.0.0.61」「8.0.1.10」「8.1.0.47」「8.1.1.8」「8.1.2.5」「9.0.0.113」「9.1.0.933」
    「9.2.0.483」「10.0.0.1154」
    対象施設数: 139 施設   ライセンス数:152
    
    臨床目標機能により、特定の関心領域(ROI)の評価基準の定義が可能になります。臨床目標は、
    グラフィカル・ユーザー・インターフェース(GUI)および治療計画レポート上に合格(Passed)
    または不合格(Failed)として報告されます。ROIが線量グリッドで完全にカバーされていない場合、
    線量グリッドでカバーされているROI の一部のみが線量計算中に考慮されるため、ROI の臨床目標に
    ついて報告される合格・不合格(Pass/Fail)の結果に誤りが生じる可能性があり、このリスクを
    軽減するために、GUI と治療計画レポートに臨床目標がある
    各ROIに対して、線量グリッドの外側にあるROIの割合(%outside grid)が表示されます。GUIでは、
    このROIの割合(%outside grid)が意図した通りに機能し表示されますが、治療計画レポートでは、
    線量グリッドの外側のROIの割合が誤って表示されます。ROI の最大50%が線量グリッドの外側にある場合、
    「%outside grid」は、0%と表示され、ROI の50%以上が線量グリッドの外側にある場合、
    「%outside grid」は、1%と表示されます。
    臨床目標の合格/不合格(Pass/Fail)の結果は、GUI および治療計画レポート上では同じである。
    このエラーで、レポート上の線量グリッドの「% outside grid」 が1%以上で表示されることはありません。
    
    
  9. 危惧される具体的な健康被害

  10. 上記の当該不具合が発生し、誤った線量計算結果を使用して治療を行った場合、患者様への過剰照射や過少照射
    といった誤照射が生じる可能性があります。自主回収に先立ち、当該不具合内容及び対処方法に関して、医療機
    関に「安全性情報通知」の配布による情報提供を実施致しました。
    
    本製品で策定した治療計画は、放射線治療器で実際に患者様の治療に使用する前に必ず、医師等が治療計画の適
    合性を検証し、計画を承認したのちに患者様に使用されます。従いまして、治療での使用前の各検証工程で本不
    具合を検出することが可能です。
    また、「安全性情報通知」に記載された不具合への対処方法を実施することで、当該不具合の発生を防ぐことが
    できるため、重篤な健康被害が発生する可能性はないと考えます。現在までに国内外において、当該不具合によ
    る重篤な健康被害は発生しておりません。
    
    
  11. 回収開始年月日

  12. 令和3年2月15日 情報提供開始日:令和元年11月18日
    
    
    
  13. 効能・効果又は用途等

  14. 本プログラム(ソフトウエア)は医用画像を利用し、医師が指定した放射線治療領域の設定情報及び使用する放
    射線治療装置の照射情報を用いて、その体内の線量分布を計算及び表示し放射線治療計画の決定を支援する。
    
    
  15. その他

  16. 対象機器の納入先は全て把握しております。
    納入先に通知の上、回収を行います。
    
    
  17. 担当者及び連絡先

  18. 担当者 : レイサーチ・ジャパン株式会社 薬事・品質保証部門
          八戸 未夏
    連絡先 : 東京都千代田区内幸町一丁目3番1号 幸ビルディング
    電話番号: 03-4405-6902
          080-7216-8355
    FAX番号 : 03-4586-9618
    Eメールアドレス:rsj@raysearchlabs.com