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平成29年 9月8日作成
一般的名称及び販売名
一般的名称: 注射用セフォゾプラン塩酸塩 販売名 : ファーストシン静注用1gバッグS
対象ロット、数量及び出荷時期
ロット番号 包装形態 出荷数量 出荷期間 H451 10キット/箱 3,738箱 2017年2月22日〜2017年4月19日
製造販売業者等名称
製造販売業者の名称 : 武田テバ薬品株式会社 製造販売業者の所在地: 大阪市中央区道修町四丁目1番1号 許可の種類 : 第一種医薬品製造販売業 許可番号 : 27A1X00115
回収理由
本品は、抗生剤と生理食塩液が分離された状態で封入されており、使用直前に、生理食塩液側を押して隔壁を開 通させ、抗生剤を生理食塩液で完全に溶解させてから使用します。 医療機関より、本品の抗生剤を生理食塩液で溶解させたところ、溶解液の温度が急激に上昇したとの品質情報報 告がありました。原因を調査した結果、抗生剤室上側のシールの一部が適正にシールされておらず、その部位か ら溶解液が漏洩し、バッグとアルミラミネートフィルム(バリアフィルム)の間にある乾燥剤に接触したため、 乾燥剤が発熱した可能性があることが判明しました。 抗生剤室のシールが不完全な場合、抗生剤と生理食塩液の調製時に、混合溶解液がバッグ内から漏洩して規定量 を投与できず、十分な効能が得られない可能性があると判断し、当該ロットの製品を自主回収することと致しま した。
危惧される具体的な健康被害
本品の抗生剤室は、遮光及びガスバリアの目的で、バリアフィルム包装内に封入されております。 再現性試験により、バッグ内からバリアフィルム側に漏洩する混合溶解液は6〜8mL程度と予測され、薬剤の有効 血中濃度に到達しない恐れがあり、使用された場合、薬効不十分になる可能性は否定できません。 しかし、品質情報現品のバッグ内及びバリアフィルム包装内に残留していた溶解液の無菌試験結果が陰性であっ たこと、工場参考品を使ったバリア包装内の生菌数調査で菌が検出されなかったこと、及びバリアフィルム包装 内に漏洩して乾燥剤に接触した混合溶解液がバッグ内に逆流しないことを検証した結果、バッグ内の混合溶解液 がコンタミを起こすリスクがないことが確認できました。また、乾燥剤は水に不溶性であるため、乾燥剤が溶解 液と接触して発熱することはあっても、乾燥剤成分が溶出することはありません。 乾燥剤の発熱により溶解液の温度が一時的に上昇しますが、加速安定性試験の加速条件よりも低い温度までしか 上昇せず、品質に影響を及ぼさないことを確認しております。 以上より、重篤な健康被害が発生する可能性はまず考えられません。 なお、現在までに本件に関する健康被害の報告は受けておりません。
回収開始年月日
平成29年9月11日
効能・効果又は用途等
<適応菌種> セフォゾプランに感性のブドウ球菌属、レンサ球菌属、肺炎球菌、腸球菌属、 モラクセラ(ブランハメラ)・カタラーリス、大腸菌、シトロバクター属、クレブシエラ属、 エンテロバクター属、セラチア属、プロテウス属、モルガネラ・モルガニー、プロビデンシア属、 インフルエンザ菌、シュードモナス属、緑膿菌、 バークホルデリア・セパシア、ステノトロホモナス(ザントモナス)・マルトフィリア、アシネトバクター属、 ペプトストレプトコッカス属、バクテロイデス属、プレボテラ属 <適応症> 敗血症 外傷・熱傷及び手術創等の二次感染 咽頭・喉頭炎、扁桃炎(扁桃周囲膿瘍を含む)、肺炎、肺膿瘍、膿胸、慢性呼吸器病変の二次感染 複雑性膀胱炎、腎盂腎炎、前立腺炎(急性症、慢性症)、腹膜炎、腹腔内膿瘍 胆嚢炎、胆管炎、肝膿瘍 子宮内感染、子宮付属器炎、子宮旁結合織炎 化膿性髄膜炎 眼窩感染、角膜炎(角膜潰瘍を含む)、眼内炎(全眼球炎を含む)、中耳炎、副鼻腔炎、化膿性唾液腺炎
その他
当該製品を納入した代理店ならびに医療機関など全て把握できておりますので、回収を文書で連絡した上、当該 製品を回収します。
担当者及び連絡先
担当者 : 品質統括部 大阪GQP部 実松 太 連絡先 : 武田テバ薬品株式会社 〒540-8645 大阪府大阪市中央区道修町四丁目1番1号 電話番号: 06-6204-3505 FAX番号 : 06-6231-2141